PageRankアルゴリズムの発想は、引用に基づく学術論文の評価に似ている。
学術論文の重要性を測る指標としては、被引用数がよく使われる。重要な論文はたくさんの人によって引用されるので、被引用数が多くなると考えられる。同様に、注目に値する重要なウェブページはたくさんのページからリンクされると考えられる。
また、被引用数を用いる考え方以外にも、「被引用数の多い論文から引用されている論文は、重要度が高い」とする考え方が以前から存在した。ウェブページの場合も同様に、重要なページからのリンクは価値が高いと考えられる。
また、乱発されたリンクはあまり価値がないと考えられる。リンク集のようなとにかくたくさんリンクすることを目的としている場合、リンク先のウェブページに強く注目しているとは言い難い。
この発想を、数億〜数十億ページにのぼるウェブページのリンク関係にも適用したのがPageRankである。(PageRankの登場まで、このような大規模なリンク関係に適用するのは難しかった。)
この方法を適用することにより、仲間内でリンクし合っているだけのサイトの重要度が上がりにくくなり、リンク集のような多くのリンクを張っているだけのサイトからのリンクの重要性を相対的に減らす効果がある。