海外での2chのような掲示板の需要を模索するスレ

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重く垂れ込めた鈍色の雲。その下に果てしなく広がる、赤黒い大地。
そのただなかに、ベジータは立っていた。

確かにこの場所だと聞いていたが、約束の刻限が近付いても悟空はなかなか姿を現さない。

ベジータは周囲をぐるりと見渡しながら、ちっと舌打ちした。 結局自分はいつもあの男に振り回されている、という気がしたからだ。

イライラしながら待っていると、背後でいきなりざざっ、と何かが地に降り立つ気配があった。

「・・・よお」

悟空だ。

どういう訳か、気を消してここまでやって来たらしい。やや日焼けした素肌に、目の覚めるようなオレンジ色のタンクトップがよく映える。程よく隆起した筋肉を誇示しているようにも見える。

「遅いぞ」

ベジータは横目で彼を睨め付け、ぼそりと言った。  

「すまねえ・・・」

素直に謝罪する悟空の顔色が、どこか優れない。いつも満面の笑みを湛えている筈のその顔には、暗い翳が落ちている。

何かが、おかしい。

ベジータは不安に駆られながらも、彼に近付いた。
48Name_Not_Found:04/02/26 14:55 ID:???
「・・・こんな所へ呼び出して、一体何の用だ?」

「ああ、」

悟空は眩しそうに目を細めて、ベジータを見た。真直ぐに見詰められて、ベジータはなんとなく居心地の悪さを感じた。こうして二人だけで会う、ということは初めてのように思われる。何故悟空は突然、自分とこんな場所で二人きりで会おうと思ったのか。

まったく想像がつかないわけではなかった。それは彼自身にも身に覚えのあることだったからだ。

ここ数ヶ月の間に地球は平和を取り戻し、戦闘民族の生き残りである彼らも闘う場を完全に失うことになった。つまり、発散する場がない。吐き出す場所がない為、日毎苛立ちがつのる。過酷なトレーニングをもってしても、それらは決して解消されることが無かった。

同じサイヤ人である悟空も恐らく、鬱積するストレスを抱えているに違いなかった。

まじろぎもせずに見据える悟空の眼差しが、次第に淫らな色を帯びる。視線が舐め回すようにベジータの体の上を這う。

戸惑いを覚えて、ベジータは組んでいた腕を無意識に解いた。

「・・・やっぱり、おめえもか」

低く押し殺した声で、悟空が呟いた。 彼のような男にはそぐわない邪な笑みが、滑らかな頬に刻み込まれる。

ベジータの背筋が、訳もなく顫えた。

「・・・何を・・・言ってる?」

「しらばっくれんなよ」

49Name_Not_Found:04/02/26 14:56 ID:???
悟空の手が、力強くベジータの肩を捉えた。ベジータは邪険にその手を振り払う。

「・・・何をする気だ?」 

「わかってんだろ?なあ・・・このままじゃ、おらもおめえもどうにかなっちまうぜ」

焦れたように、悟空がベジータの腕を掴んで引き寄せる。

ベジータの体はどさっ、と悟空の広い胸へ投げ出され、その中へすっぽりと抱き竦められた。

「は・・・離せ・・・っ」

言葉とは裏腹に、その声は甘く、切ない響きを伴っていた。悟空に抱かれることを待ち望んでいたかのように、彼の体は熱く疼いた。

悟空の手がベジータの髪を荒々しく掻き毟る。項を引き寄せられ、乱暴に唇を吸われる。明らかにブルマのそれとは異なる唇が、貪るように彼を求めてくる。強引な愛撫が、頑なな心を溶かしていく。もともと彼自身も満たされない欲望を持て余していたのだ。

が、ここで一度悟空を受け入れてしまったら、歯止めが利かなくなる。

サイヤ人同士の、性を超えた手加減のないセックス。それが果たして自分にどのような作用を齎すのか。それくらいのことは考えなくてもわかりきっていた。かつえた肉体が彼を求め続けることは、目に見えている。

「・・・いてっ」

小さく悲鳴を上げて、悟空が唇を離した。険しい目で悟空を見据え、ベジータが大きく跳び下がる。と同時に、悟空の唇の端から赤黒い血が糸のように滴り落ちた。

50Name_Not_Found:04/02/26 14:57 ID:???
「どうしてだ・・・?」

悟空が喘いだ。

「おめえだって・・・本当は望んでるんだろ?」

怒涛のように、悟空の体から気が溢れ出した。それは恰も紅蓮の炎の如く燃え盛り、あっという間に彼の全身を包み込んだ。

そのあまりの凄まじさに、思わずベジータは息を呑んだ。

悟空が、変化していく。逆立つ金の髪と酷薄な瞳を持つ、凶暴な獣へと変貌する。

「・・・心配すんなよ、痛え目には合わせねえから・・・」

上目遣いにベジータを見据えていた悟空の体がふっと消える。あっ、と顔を上げたベジータのまさに目の前に、悟空が立ちはだかっていた。

「カカロット・・・」

たじろぐベジータの襟元へ悟空の手が伸びる。

ばりっと嫌な音がして、次の瞬間ベジータが身に纏っていた衣服は見るも無残に引き裂かれていた。

ベジータは、呆然と立ち竦んだ。
51Name_Not_Found:04/02/26 14:57 ID:???
「何を、しやがる・・・」

本能的な恐怖に、声が顫えた。

悟空は何も言わずに、再び顔を近寄せてきた。彼の手には引きちぎった布切れが握られたままだ。その手で優しくベジータの頸を抱き、唇を重ねてくる。

抵抗しようとするベジータの口腔を、悟空の舌が丁寧に愛撫する。逃れようと藻掻く体に、熱い強張りが擦りつけられる。

口を塞がれていなければ、淫らな喘ぎを抑えることは到底不可能であったろう。

ねっとりと絡みつくような口付けに翻弄されている間、彼は手首を取られていた。それはいとも容易く背後に回され、気が付いたときには後手に縛られていた。彼自身のシャツの切れ端で、身動きもとれないほどに、しっかりと括られていた。

唇を解放されて漸く、彼はそのことに気が付いた。

「なかなかいい眺めだな・・・」

薄い唇の間から覗く黝い舌を見て、ベジータの全身は震え上がった。

両手の自由を奪われた彼の首筋に、悟空の唇が触れる。大きな掌が剥き出しの素肌を、最も敏感な突起を撫で擦る。

「う・・・」

52Name_Not_Found:04/02/26 14:58 ID:???
燃えるような歓喜が、ベジータの内部で悲鳴を上げた。ぬめりとした悟空の舌が、彼の突起に絡みつく。

「なれよ、スーパーサイヤ人に・・・なれるんだろ?」

「・・・・っ、」

「そうすれば、こんな拘束なんかすぐに解けるはずだぜ・・・?」

「・・・あ・・・ぁ」

自然に、ベジータの頤が反り返る。

悟空の手が、綺麗に割れた腹筋をゆるゆるとなぞって伝い下り、ジーンズの隙間からするりと滑り込む。

「・・・触って欲しいか?」

悪戯っぽい笑みを浮かべて、悟空が囁く。

「じ・・・冗談じゃねえ・・・」

ベジータの声がひびわれる。

悟空は彼の黒髪をむんずと掴み、鼻が擦れ合うほど近くに顔を寄せた。

「・・・だったらどうして変化しねぇんだ?」

「・・・・」

53Name_Not_Found:04/02/26 14:58 ID:???
「変化して、俺をふっ飛ばせばいいじゃねえか」

悟空の言葉に、ぎしり、とベジータが歯を食いしばる。

唐突に、悟空は服の上からベジータのそれを鷲掴みにした。

「あぅ・・・っ」

ベジータの胸が大きく波打った。悟空の手が緩やかにそれを揉みしだく。苦痛と快感が同時に押し寄せ、ベジータの呼吸が激しく乱れた。

「・・・抱いて欲しいんなら、素直にそう言えよ・・・」

耳元で、悟空が囁きかける。ベジータは頑なに首を横に振った。だが反応する肉体は誤魔化しようがない。

悟空が渇いた笑い声を立てる。

「無理すんなって・・・こんなに勃ってるじゃねえか。ずっとやりたかったんだろ?・・・ブルマ相手じゃ本気でやれねえもんな」

「だ、黙れ・・・っ」

「本当のことだろう?本気でやったら、ブルマもチチも死んじまうからな」

「・・・下品な奴め・・・自分が何を言っているのかわかってるのか?」

怒りと快楽に潤んだ瞳で、ベジータは悟空を睨み据えた。

「・・・わかってるさ」

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悟空の目に一瞬過ぎった殺気を、ベジータは見逃さなかった。

おもむろにタンクトップと黒いパンツを脱ぎ捨て、悟空は一糸纏わぬ逞しい体躯をベジータの目前に晒した。

ベジータは咄嗟に目を逸らそうとしたが、上手くいかなかった。引き付けられるように、彼の目は悟空の一物へ注がれた。そそり立ったそれは、彼が想像していた以上に巨大であった。

「や・・・やめろ」

必死な面持ちで、ベジータが叫ぶ。彼の脳裏にブルマの顔がふわりと浮かんだ。

悟空の指先が彼のジーンズのボタンに掛かる。ジッパーが、ゆっくりと下ろされる。

ベジータの体はそのまま地面の上に押し倒され、今一度唇が触れ合った。屹立したそれを、悟空が優しく握り締め、擦り上げる。

求めていた感覚が今、彼の全身を走り抜けていく。狂気じみた欲望の前に、理性はもはや何の意味も為さなかった。

「・・・カカロット・・・」

観念したように、ベジータが囁く。

「もう、戻れないんだぞ・・・おまえはチチを裏切ることになる・・・」
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俺は、ブルマを――

そう言いかけたとき、悟空が意外な言葉を口にした。

「おめえはそんなふうに考えてたのか・・・俺は却っておめえを裏切ってるような気がしてたけどな」

愕然とする彼の頬に、熱い唇が押し当てられる。

荒んでいた心が、ひどくゆっくりとだが、満たされていくのを感じた。

もう一度口付けしようとした悟空に、ベジータが言った。

「・・・何故おまえなんだ・・・?俺はおまえを・・・あんなに憎んでいたはずなのに」

「さあ・・・どうしてかな」

悟空の手がベジータの背中に回る。するりと拘束が解かれ、ベジータは悟空に向かって両手を差し伸べた。その手は悟空の頬を包み込むようにしながら、乱れた金色の髪の中へ埋もれた。彼が悟空にこんな触れ方をしたのは、これが初めてだった。

二人の頭上にあった重い雲が、いつしか走り始める。

雨滴がそこここに落ち始めてもなお、彼らは狂ったように交わり続けた。