11日午後5時20分ごろ、東京都渋谷区のNHK放送センターの8階のトイレで、
解説委員室副委員長の影山日出夫さん(56)がネクタイで首をつった状態でぐったりしているのが見つかった。
同局の職員が発見した。救急車で都内の病院に搬送され、一時は心肺停止の重体だったが、命は取り留めたという。
警視庁代々木署は事件性はなく、自殺を図ったとみている。NHKや捜査関係者によると、
影山さんの職場の机に遺書のようなものがあったため、職員らが放送センター内を捜していたという。
影山さんは京都市生まれで、1976年に早大を卒業し、同年にNHKに入局した。82年から政治部記者となり、
その後、政治部副部長を経て、00年から解説委員となった。報道番組「日曜討論」の司会を務めるなどし、政治担当として、
機会があるごとにさまざまな番組で解説を行っていた。冷静沈着な番組進行ぶりや鋭い分析力には定評があった。
NHK広報局は「病院には職員が行っているが、影山さんは治療を受けている状態。詳しい事情がよく分からないので、
コメントできない」としている。同局関係者も「プライベートなことで何かあったのだろうが、どんな事情か分からない。
驚いている」と困惑していた。