生存者全員がリーダーの下で統制 チリ落盤事故
南米チリ北部のコピアポ近郊の鉱山で起きた落盤事故で、
閉じ込められた33人が、リーダーの下で統制の取れた行動をしていたことが24日までに分かってきた。
極限状況での組織的な行動が全員の生存につながったとみられている。
「もしもし、こちら(鉱業)大臣です。聞こえますか」「はい、大臣。少しお待ちください。
ボスに代わります」メルクリオ紙(電子版)などによると、23日に地下約700メートルの
鉱山労働者と地上との間に設置された通話回線での会話で、事故当時、現場監督だった
ルイス・ウルスアさん(54)が事故後も労働者を束ねていることが分かった。
会話や、他の労働者から地上に送られてきたメッセージによると、ウルスアさんは、
48時間で小さじ2杯分のマグロの缶詰と牛乳半カップを配給するなどと、
限られた食料の配給制度を確立。
また、さらなる落盤に備え、交代で見張りを立てているほか、地下避難所から通じる
約2キロのトンネルを、寝る場所、食事をする場所など三つに区切って生活しているという。