知人が脳梗塞で入院。見舞いに行った。 担当医の名前を入口の名札で確認すると、 何と若い泌尿器科医! 脳外科医、内科医もいるのに、何故だ?
べつに診てはいけない決まりはないからいいんじゃねーの
2はアホです。 それなら診療科は要りません。
俺も当直バイトに云ったら発作3時間後の広範前壁AMIが居て、 ”こんな病院で診て良いのかな?”と思ってたら、主治医の院長から ”家族にはAMIは普通助からないって云ってあるから、大きな 病院に転送するな”と云われた。はあ?と呆れている間にVF。 その院長の専門はウロでした。恐いからあそこにはもう行きません。
実名晒せ
6 :
1 :01/09/09 06:41 ID:???
1です。 レスを頂いた方、ありがとうございます。 初日は、CTのみで、診断は軽い脳梗塞。点滴して帰宅。 そして、翌日入院。 r-PAなる物が良いとHPにあるんですが、時間的にもう遅いようです。 「脳梗塞は1分でも1秒でも早く病院へ」とあるんですが・・・。
7 :
ー :01/09/09 08:54 ID:???
脳梗塞の患者に小児用バファリン処方して帰宅させた内科医がいる。 当日のCTには病巣が無く、めまいだけだったので帰したのだそうだ。 神経所見?カルテには書いてなかったからとってないのかも。 内科医でさえこんなんがいるんだから、後は推して知るべし。 ところで、なんでそんな病院に行ったの? 翌日、脳外科にかかるとか方法無かったのか?
>>6 これだから素人は困る。
R-PAではなく、t-PAだよ。
それに脳梗塞急性期におけるt-PAは明確な効果が証明されていない。副作用のリスクだけが加わる可能性もあり日本では一般的ではない。
9 :
8 :01/09/09 09:01 ID:???
しかしたしかに泌尿器科医が脳梗塞を診るのは問題がないわけではないな。
10 :
卵の名無しさん :01/09/09 09:04 ID:GAsitg2s
ローテートしている研修医じゃないの? それだったら普通でしょ。
11 :
卵の名無しさん :01/09/09 09:07 ID:VaNMXUac
デキストランとグリセオール点滴。 トロンボキサンA2阻害剤(キサンボン)投与かな。 t-PAは危なくて使えない。
12 :
7 :01/09/09 09:58 ID:1YdxyY8A
小児用のバファリンは血液をさらさらにして流す作用があるんだよ。 心外なんかもよく使ってる。あんまり疑いの目で見てほしくないな。 それに、ウロのDr・が。脳外をみることだってあるよ。神経因性膀胱とかでね。
13 :
告らん :01/09/09 10:06 ID:???
>>6 >>8 >>11 r-PAではなく、rt-PAですね(recombinant tissue plasminogen activator)
rt-PAは脳梗塞に対する明確な効果が証明されていますよ。3時間以内のCT上変化
が見出せない非出血性脳梗塞に対するrt-PAの静脈内投与は90日後の予後を改善し、
出血性合併症は増加するものの全体の死亡率は減少します。
FDAも認可した治療法です。
Tissue plasminogen activator for acute ischemic stroke. The National
Institute of Neurological Disorders and Stroke rt-PA Stroke Study Group.
N Engl J Med 1995 Dec 14;333(24):1581-1587
14 :
7 :01/09/09 10:11 ID:1YdxyY8A
TIAだったんじゃないの?様子観察で返したんだと思うけど。ま、CTは撮った方がいいけどね。
15 :
:01/09/09 10:17 ID:8PRNj1iA
お医者さんもアップデートしてください。日本語の総説でもいいですから。 血栓溶解療法は最近、欧米では脳梗塞の超急性期治療の効果が確立されています。 日本ではその効果が未知数であり従来禁忌に近い扱いとなっていたのも確かですが、 第一線では、3時間以内の症例に対し血栓溶解療法を行うようになっている 病院が増えつつあります。 患者さんもそういう病院を選んで治療してください。
通常CTの脳梗塞が出るのは、24時間以上たってからといわれている。 脳回の不明瞭な箇所が早期に出る場合もあるけどね。 高いMRIの撮像法によってはまだ早い。 だから、発症当日のCTの判断で「異常なし」というのはまずい。 上記のことも説明しない医者はやぶ。
17 :
7 :01/09/09 10:27 ID:BhAAtPtA
もしかして、小児バファリンて、解熱効果だけ・・・と思ってる? まあ、詳しい薬効の説明がなかったのなら仕方がないけど。
18 :
告らん :01/09/09 10:38 ID:o8gHudEo
>>6 「脳梗塞は1分1秒でも早く病院へ」というのは正しい認識です。時間が経てば
経つほど合併症が増えたり、脳梗塞そのものの重症化を見る場合が多く、でき
るだけ早期に治療を開始すべきというのは専門家の間での一致した見解です。
さて、今回の治療についてですが、CTをとったことは当然行われるべき。バファ
リンの投与も、少し前までは時間を置いてから行っていたのですが、今は発症当
日から行うべきという方針が広まりつつありますのでこれもOK。点滴もすべきで
しょう。ただし、帰宅させたことは、確かに疑問です(ベッドが無かったのかも
しれませんが)。
rt-PAについては、3時間以内に投与。どこからも出血していない。高血圧が無い。
など厳しい条件があり、日本ではまだ認可が下りていないものなので、難しい点
があると思います。
友人というからには、ひょっとして若いかたですか?他の病気も含めてき正確な
診断を下す必要があると思います。
専門医への転医をすすめます。
日本はCTやMRIが人口比で欧米の何倍もあって そのために無駄な検査が多すぎて医療費を押し上げて いるのがけしからんそうですので。臨床的に「明らかに」 病名がつくような症例以外はCTはとっては逝けません。 患者の皆様もその点をご理解いただきたい。黙って死ね。 >診断は軽い脳梗塞 新聞発表みたいな病名だな。医者は「軽い**」なんて 言い方はしないモノだが。
20 :
卵の名無しさん :01/09/09 10:47 ID:myyewx.I
おれはあせってT-PAやって、逆に脳出血起こして訴訟になった神経内科医をしっている。 微小出血と脳梗塞の区別、おれでもわからん。 「明日またCTとってフォローしとこう」って考えて、翌日のCTで 「おお、でっかい梗塞だなあ」って一人喜んで終わりです。 変なことしたら訴訟で負けるけど、経過観察は絶対に勝てると思う。
21 :
告らん :01/09/09 10:55 ID:o8gHudEo
>>20 >>13 でだしたエビデンスは合計333例で検討された、多施設二重盲検試験です。
エビデンスのレベルはgrade 1、recommendation A。一例の訴訟がひっくり返
せるものではありません。
ただし、脳卒中診療に習熟し、CT読影がきちんとできて、そしてこの厳しい
exclusion criteriaを厳格に守って使用する必要があります。もちろん、ム
ンテラも十分にね。
22 :
卵の名無しさん :01/09/09 11:06 ID:myyewx.I
>21 で、実際問題、一人当直中に 夜中に来た梗塞疑。CTとったけど何もなし。 うーん。なんだろう??? どうしようか、3時間後にとろうか? けどレセプトではねられたら、なんか病院に悪いしなあ。 こんな例に、また3時間後にCT撮りますか? ましてや、t-pa使いますか??? とても丁寧にやって、「グリセ+キサンボン」程度じゃあない?? 何もしないのも悪いから、せめてバファリンくらいは出すが。 2次救急の現場では、ヘパリンさえつかうのはちょっとどうか、とためらうけど。 俺(消化器内科)はもしかしてDQNですか? 皆そうしていると思いますが・・・・
患者様がたに置かれましては、日本では適切な救急医療を受けられる場所は ごく一部しかないと言うことをお見知り置き下さい。文句を言わず黙って死ね。
脳梗塞の診断にCTのLDAは必要ありません。発症様式と臨床像からで判断 出来ます。逆にCTで変化が出てきていたら、もう超急性期の治療の時期 を逸してしまったということです。 もし、「脳梗塞が疑われるけどCTで変化がない」というのはchanceだと 思ってください。
25 :
8 :01/09/09 11:39 ID:???
>>13 文献の提示ありがとうございます。
一つ謙虚に勉強させていただきます。
26 :
:01/09/09 11:41 ID:???
久々に告らん氏の書きこみが見られてよかった
27 :
22 :01/09/09 11:47 ID:myyewx.I
>24 で、俺みたいな専門外が、上記のケースの場合どこまでやれればいいのかな? 理想と現実はちと別なような気もするけど。 参考までに教えてください。
28 :
呼吸器 :01/09/09 11:52 ID:qtAY6g8k
29 :
告らん :01/09/09 11:57 ID:o8gHudEo
>>22 >>27 おっしゃるとおりですね。
24時間体制で、脳卒中診療医がオンコールに応じる体制にないと厳しいと
思います。
必ずしも脳専門の医者が診るわけではない現実の話をすると、
1.脳血管障害だと考えられる症例はたとえCTで分からなくても入院。
2.補液を開始。血栓性機序が考えられる場合はアスピリン投与を、塞栓性
機序(Afの存在など)が考えられる場合は投与しない。
3.翌日には可能な限りMRIで確定診断を。CTでも代用可だが情報量が
全然違う。
4.病院の体制で全然違ってくるけど、可及的速やかに神経内科医、脳外科医に
コンサルトを。
と、こんなところでしょうか。無論rt-PAの投与は、十分環境の整った施設で
ないと行ってはなりません。
30 :
8 :01/09/09 12:08 ID:???
>>29 今、PUBMEDでsummaryだけ読んだのですが、日本では専門医でないとrtPA投与はむずかしいように感じられました。
脳出血率が6%以上もあるならなおさら。それに対象がアメリカ人の論文ですし。
保険が利かない、有効性が日本人を対象として有用なevidenceとして提示されていない、もし提示されていても診断がむずかしい。脳出血の副作用が懸念される。(これも欧米人対象ですが)
まだまだ一般病院の内科がマニュアル化してやれるような段階ではないですね。
31 :
告らん :01/09/09 12:17 ID:o8gHudEo
>>30 alteplaseの治験はまもなく日本でも始まります(おお2chらしくないまともな
情報)。人種差に関してはその結果を待ちましょう。
診断・治療の場には、常に専門家が必要です。神経以外の内科医外科医が脳卒
中診療をすることがある病院ではまだ難しいでしょう。
32 :
卵の名無しさん :01/09/09 12:24 ID:QOT1kF2E
非脳血管障害専門医が当直などで,脳血管障害を見たら, 1.Neurological examは完全ではないにせよ,やっておく 2.臨床症状で脳血管症状がなくても,現病歴でそれらしいこと(しびれ, 失神,手が動かない,等)があれば,入院させること. 3.CTは撮り,出血だけは否定しておく. 4.入院後は補液,グリセオールがベスト. 5.アスピリンの投与は,心エコー,頸動脈エコーをやって,embolismの 否定が行われなければやらない. 6.翌日,なるべく早い時期にMRI. うん,どうも29の言うことと,似てきてしまった.
33 :
:01/09/09 12:28 ID:???
「脳卒中にくわしい人」のスレは削除されちまったみたいだね
34 :
卵の名無しさん :01/09/09 12:33 ID:co9zuRWg
ラジカットってどうですか? 使ったけどあんま効果ないような気がします。 三菱東京に聞くと、少なくとも悪化は防げたって言われたんやけど。 完全麻痺の人、どうやったらこれ以上悪化するんやろって思った。
35 :
卵の名無しさん :01/09/09 13:04 ID:wU2hGHnI
22です。 ありがとうございます。久しぶりに役立つスレです。 自分みたいなDQNだと、どうも周囲の情報でビビッてしまうんんですよね。 ようは事前のムンテラか・・・
>29, 32 詰まっちまった血栓にアスピリン投与しても、どーにもならんぞ。 抗血小板作用と血栓溶解は別。血栓症の既往患者への再発予防という 意味でもアスピリンは適切ではありません。普通は血栓症既往歴のない 患者への予防目的として低容量アスピリンが使われるはずです
日本国民にそんな濃厚治療なんかやるなよ。 「安かろう,悪かろう」で十分。 逝け>>バカ国民。
38 :
:01/09/09 15:16 ID:???
>>36 あなたがもしも石ならば、コクラン・メディカルレヴューでしっかり勉強してきてから発言しましょう。
39 :
? :01/09/09 15:18 ID:YxOcmtlw
>>35 うんうん、事前のムンテラは大事だね。
超急性期に血栓溶解云々を議論するのなら、CTなんぞじゃなくてMRIで語ってくれ。それもDiffusionとPerfusionが撮れるのが必要条件。現実的にはそんな施設日本にはあんまりないんだから、CTしかないとこは下手にt-PAかまさずにすぐ送ってちょ。
40 :
8 :01/09/09 15:25 ID:???
>>30 、
>>32 血栓症にアスピリン早期投与が有効であるってEVIDENCEあります?
聞いてばかりですみません。
T2強調取れれば十分でしょ
>>42 勉強しなさいってタイピングするなら、その労力を使って教えてあげなさい。
44 :
いのげ@らじかっと発売記念 :01/09/09 15:32 ID:FJs.6j.A
>>39 年齢は何歳まで位がおくってもいいんでしょうか?
うちはぜーたくはもうしませんです。
46 :
のーげか :01/09/09 15:39 ID:???
割り込みです。なんか面白そうだね。
>>41 さん、血栓溶解の適応は、D-P missmatchがある時、とされているんよ。血栓溶解を考えないのならば、確かにおっしゃる通りでT2WIだけでもいいとは思うけどね。
>>40 85歳寝たきり、痴呆バリバリ。夜間は大声でわめき散らす。家族もほとんど放置状態。
でも1時間前に突然右手の麻痺と、右側顔面麻痺出現。
送ってもいい?
49 :
48 :01/09/09 16:04 ID:???
間違えた。48は39へのレス。
1が知人に尋ねればすむ問題だろが。 馬鹿厨房がいちいちスレたてんじゃねえよ。
>>51 親じゃないよ。
つまらん仮定の話をするなよ。
53 :
しんない :01/09/09 16:08 ID:???
いつも普通に送ってきてもらってますがなにか?
だったらと書いてあるだろ、答えられずに 逃げとはさすがDQN、お見事。
>>39 50歳男性。大酒のみ。兄弟はいるが半分浮浪者。アルコール性肝炎で入院したことはあるが、そのときは同室の患者から金を盗んだり、売店で万引きなどをして問題となっていた。もちろん各病院のブラックリストに載っている。
しかしその患者が、1時間前からろれつがまわらなくなり、右手のしびれも訴えている。緊急CTを撮ったが出血は認められない。
送ってもいい?
だからそれがお前の勝手な妄想だって言ってんの
>>54 お前はすべての患者を自分の家族だという仮定のもとに診察してるのかいな?
場所によってはperfusionはシンチでやってるとこも有るようだが、果たして 本当にそこまでやらないとやるべきでないのか疑問に思う事も有る。 angioやってurokinaseなりt-PA“動注”するのは現在でも広く行われている ところだが、数年前に読んだt-PA点滴静注のpaperでは治療の基準はCT所見と 発症からの経過時間と禁忌項目がないこと程度しかなかったように思う。 それで、確かに出血する場合はあるのだが、それで“症状が悪化した”のは(曖昧 で悪いが)殆ど無かったと書いていたように思う。 梗塞の超急性期で、CTで所見が無くて、臨床的に左側のMCA閉塞が疑われて、 極めて悪い予後が予測され急性期の死亡などの危険性も考えうるようなcaseでは、 諸検査が出来ない状況でも、t-PA点滴静注などを危険を覚悟でやってみても いいとも思うのだが・・・
>>55 そういう奴に限って,救急車を平気で使うんだ,これが。
ま,どうでもいいが。
うちの脳外科医様は脳梗塞や出血では絶対診てくれません。 神経内科といえば聞こえはいいけど、結局雑用係りが診せられる羽目に・・・。
だったらって言う単純な日本語も分からんのか?
だったらなんて言葉はまともな医者は使わんぞ
>>63 「私の親だったらこう治療します」って説明すると
患者さんやご家族の方は納得していただけることが多いけど。
どうも私はまともな医者じゃなかったらしい 鬱
>>46 D-P missmatchってなんですか?
1が知人に尋ねればすむ問題だろが。 馬鹿厨房がいちいちスレたてんじゃねえよ。
67 :
あっくん :01/09/09 16:44 ID:vuTuTM7U
ほんで、結局1はどお、行動すりゃいいんだよ。
あっくん=牛 には関係ないことだ
69 :
あっくん :01/09/09 16:53 ID:vuTuTM7U
やっぱ転院か?
1は患者じゃないから転院も何も関係ない。
71 :
卵の名無しさん :01/09/09 17:17 ID:sv27Dftw
age
もう1は逃げたで
73 :
告らん :01/09/09 20:12 ID:???
>>36 -43あたり
【アスピリンのエビデンスについて・急性期編】
脳梗塞へのアスピリンのエビデンスは2つあります。ひとつはacute ischemic stroke
に対する使用。もうひとつは2次予防のための使用です。まずは急性期の話からね。
アスピリンを初日から使ってみたという大規模多施設二重盲検試験の結果が2つ明らかに
なっています。IST(1とCAST(2です。aspirinによるbenefitは全体の1〜2%に相当するに
過ぎませんが、登録症例数が万単位で極めて大きかったため、有意差が認められました。
つまり、効果は弱いもののエビデンスとしては非常に強固です。
蛇足ですが、この2つのスタディでもうひとつ注目されるのは急性期のヘパリン使用の否
定です。確かに再梗塞や肺血栓塞栓症の発症を減少させますが、出血性梗塞の発症がそれを
相殺します。ヘパリンを使用する意義は現在証明されていません。
1) The International Stroke Trial (IST): a randomised trial of aspirin,
subcutaneous heparin, both, or neither among 19435 patients with acute
ischaemic stroke. International Stroke Trial Collaborative Group.
Lancet 1997 May 31;349(9065):1569-1581
2) CAST: randomised placebo-controlled trial of early aspirin use in 20,000
patients with acute ischaemic stroke. CAST (Chinese Acute Stroke Trial)
Collaborative Group.
Lancet 1997 Jun 7;349(9066):1641-1649
74 :
告らん :01/09/09 20:36 ID:???
【アスピリンのエビデンス・二次予防編】
脳梗塞に対するアスピリンの二次予防効果については、非常に多くの臨床試験が行われて
おり、すべてを紹介すると冗長になるので、インターネット上の文献集を紹介します。
http://www.strokecenter.org/trials/ints/intPage6.htm こういった多数のスタディを元にメタアナライシスがすでに終了しており、アスピリン
の年間のリスク減少は21%程度と算出されています(1(報告によって差はあります)。これも
非常に強固なエビデンスです。
ただし、ひとつ問題があります。心原性脳塞栓症の場合は二次予防のアスピリンは無効です
ワーファリンをしかもINR2.0-3.0で使用する必要があります(2 注:この文献は二次予防に限っ
てはいません。
1) Collaborative overview of randomised trials of antiplatelet therapy--I: Pre-
vention of death, myocardial infarction, and stroke by prolonged antiplatelet
therapy in various categories of patients. Antiplatelet Trialists' Collaboration.
BMJ. 1994 Jan 8;308(6921):81-106.
2) Adjusted-dose warfarin versus low-intensity, fixed-dose warfarin plus
aspirin for high-risk patients with atrial fibrillation: Stroke Prevention
in Atrial Fibrillation III randomised clinical trial.
Lancet 1996 Sep 7;348(9028):633-638
75 :
告らん :01/09/09 20:40 ID:???
76 :
告らん :01/09/09 21:35 ID:???
脳梗塞超急性期の画像診断は、いろんな国、いろんな施設でさまざまなやり方が試され ていて一定の見解は無いけど、私の見解は、拡散強調画像と灌流強調画像だけでも施行し ようということです(俺の見解どうでもいいか・・・) NINDS rt-PA study groupのやり方は、発症3時間以内の禁忌のない脳梗塞患者でCT でなにもなければ、投与するだけど、実際臨床で見ていると、発症3時間以内でも何ら かのCT所見を有する場合が多くて(early CT sign)、適応になる症例は極めて少ない。 しかも、そのsignは微妙なものが多く、後でMRIを確認してから気づく場合も多い。 MRIも今は数分で撮れるから、正確に診断するためにdiffusion/perfusionだけ でもとりたいですね。 DP mismatchとは、拡散強調画像(diffusion)で描出される梗塞になりつつある 組織よりも、灌流強調画像で判明する虚血の領域が広いこと。つまり、虚血になって いてもまだ梗塞になっていない組織が多いことを意味し、再灌流を目指す良い適応と 言われている。
time limitが迫っている時に、数分で撮れるMRIのある病院に 数十分かけていくのもねぇ・・・
>76 夜間または,緊急時の対応,どうしてますか? うちは急性期にMRIできない(予約の枠がいっぱいで,緊急入らない)ことが 殆ど.だから今どきなー・・・とか思っても,明らかに発症6時間以内の エンボリだと,ダイナミックCTとって,アンギオに行ってしまいます.
79 :
告らん :01/09/09 21:46 ID:???
>>77 そのとおりですね。転医してまでMRにこだわることもないでしょう。もしCTの
読みに自信のある医者がいれば、血栓溶解をやってもいいと思います(皮肉じゃ
なくて)。でも、MRを撮ることで、例えば俗に禁忌といわれている内頚動脈閉塞
例を除外できますし、さらに安全に施行できるはずです。また、逆に3時間が過ぎ
ていても依然としてDP mismatchが残っている症例では血栓溶解が有効であるかも
しれません(それでも6時間が限界だと思いますが)。
いずれにせよ、MRIの情報は極めて貴重です。
80 :
ドキュソルビシン :01/09/09 21:53 ID:2HqJhsUk
勉強になるのであげさせてねっ
81 :
告らん :01/09/09 21:57 ID:???
>>78 動注ですか? そのエビデンスはまた別です。有名なのはPROACT(1 6時間以内の
脳梗塞で中大脳動脈水平部以降の閉塞。NIHSS 4-30が対象。当然どこから出血して
いても除外。治療はprourokinaseの動注。これはPhase II trialが終了し、今のと
ころ有意差が出ています。
私の個人的意見では、3時間以内はとにかく静注。それ以降は動注も考慮するけど、
MRIが撮れて、DP mismatchが証明できている場合は静注したいと思っています。
ちなみに私自身は昔rt-PAの静注をやってたけど、今はいろんなしがらみからでき
ていません。
82 :
告らん :01/09/09 21:58 ID:???
おお、ご高名なドキュソ先生だ・・
83 :
告らん :01/09/09 22:05 ID:???
参照落ちた 1) PROACT: a phase II randomized trial of recombinant pro-urokinase by direct arterial delivery in acute middle cerebral artery stroke. PROACT Investigators. Prolyse in Acute Cerebral Thromboembolism. Stroke 1998 Jan;29(1):4-11
84 :
くずだな :01/09/09 22:06 ID:HezlboFM
ひどいはなししてるなぁ 馬鹿国民や上等な治療はいらんだとか
85 :
78 :01/09/09 22:06 ID:z9Q0jCQM
告らんさま どうもありがとうございます. 最近患者さんもっていないもので,不勉強.
86 :
卵の名無しさん :01/09/09 22:09 ID:vUlt356I
こくらん先生。 関係ないですが、心原性の場合、日本人において一概にワーファリンでしかもINR2から3とはいえないかと。 日本人の場合はまだcontrovercialと思います。(ワーファリンはもすこしゆるめでもよいかも)
87 :
循環器内科医 :01/09/09 22:26 ID:pRqC9Acs
自分の患者が脳梗塞をおこした。 90才、高血圧、心房細動(lone)、 “心原性ですので循環器でフォローください。 心房細動なのになぜワーファリンが以前から処方されてないのでしょうか?” 心原性かそうでないかなんてどこまでクリアカットにわかるのでしょうか。 冠動脈造影死ぬほどやってるけど、冠動脈なんかでは本当に塞栓ですと断言できんが、、 90才の小さいばあさまにワーファリンいくきはしないぞ。
ちょうどいいタイミングで知りたかったことなので。 質問) AHAのリコメンドみても確かに3時間以内に血栓溶解療法をとあるが、 実際今の日本のコンセンサスとしてはどうなっているのかを知りたい。 心筋梗塞に血栓溶解またはPTCAなどで再還流させるとほぼ100%大なり小なり出血性梗塞を おこしている。これは心筋の場合はまったく問題にならないが、あまりにも心臓は単純臓器にて 我々がやっていることは、脳みそにはまったく当てはまらないだろう。 教えてくだされ。あなたの親が脳梗塞をおこしたら、 何をしますか!
89 :
1 :01/09/09 23:06 ID:???
1です。 皆さん、ありがとうございます。 病院は2次まで出来る救急病院です。 翌日、症状が進み(意識はあります)、入院、MRIです。MRI異常ありです。 初診は、時間外でしたし、そこで出来ないことがあるのは、理解しています。 しかし、転送もされず、担当も専門外と言うのがちょっと・・・。 病棟担当はローテートの医師でも専門医がフォローしているとかの説明 でもあれば解るのですが、知人の場合、その説明もないようです。
90 :
告らん :01/09/09 23:18 ID:???
>>86 鋭い! そのとおりです。日本人でのPT-INRは弱めにすることが推奨されています。
国立循環器病センターのデータでINR<1.6では急に心原性脳塞栓症の発症が増え、INR>
2.5かつ75歳以上では症候性脳出血の発症が増えるというものがあります。
つまり、
日本人で75歳以上ではINRは1.6-2.5くらいにしておけということです。実際に私の病院
でもINR 2.0付近のコントロールがほとんどですが、大きな事故はほとんどありません。
>>87 実はかなりクリアカットに分かります。決め手は画像診断です。動脈支配領域に一致し、
大脳皮質を含み、境界明瞭な梗塞。初期のCTやMRIでこういう根拠で心原性脳塞栓症と
考えたものは、その後、アンギオや経食道心エコー、ホルターなどの所見とかなり良く
一致します。私の病院の数字は出していませんが、脳梗塞全体できちんと病型分類がで
きるのは、大きなstroke centerでは90%を超えるそうです。
>>88 1.アメリカではいまやrt-PAの静注が主流ですが、日本では血栓溶解療法は脳外科医主
導で、UK動注のほうが主流です。保険適応の問題が重くのしかかっています。
2.脳でも血栓溶解後にはおそらくほぼ全例なんらかの出血は起こしているでしょう。し
かし、多くは微小出血で(MRIで判明することがあります)しかも梗塞の内部にとどまっ
ており、症候を悪化させません。NINDS rt-PA study groupのデータでは、6.3%に症候を
悪化させる出血を生じています(プラセボは0.6%)。が、その分を含めてoverall outcome
はrt-PA群の方が優れています。
私の親が脳梗塞を起こしたら、適応があれば自腹を切ってもrt-PAにします。
91 :
告らん :01/09/09 23:25 ID:???
>>87 90歳のエビデンスというのは、どこを探してもありませんから、私見をお話します。
転倒の危険が非常に高い場合、悪性腫瘍の合併などの易出血性病変がある場合を除外
したうえで、きちんと内服できる人であればワーファリンにします。ただしINRは
>>90 で書いたように、2.0ジャストと弱いコントロールにします。
個々の症例にはいろいろ事情があるのに、「心房細動なのになぜワーファリンが以前から
処方されてないのでしょうか?」ってのはかなり意地悪なコメントですね。
92 :
告らん :01/09/09 23:35 ID:???
>>89 日本は世界有数の脳卒中大国でありながら、その診療のお粗末さは目を覆わんばか
りです。1990年代に脳卒中診療は長足の進歩を遂げ、多くの有益な診療ガイドライン
が登場したにもかかわらず、医者の関心も今ひとつです。
脳卒中診療を担うべき多くの神経内科医、脳外科医も、難病にばかり目を向け、脳
卒中を嫌う人が多いのも大変くやしい。まさに臍を噛む思いです。「アポ(脳卒中の
隠語)は寝かしておけばいい」という無理解な言葉は今でも聞かれます。
残念ながら、脳卒中専門医は日本にわずかしかいませんし、それを認定する制度も
ありません。ベストの治療を受けられるチャンスは極めてわずかに過ぎません。申し
訳ありません。現状をご理解ください。
93 :
告らん :01/09/09 23:37 ID:gl0G1VTU
ちなみに私は神経内科所属ですが、いわゆる神経内科医ではありません。 脳卒中内科医とご理解ください。
SCU(STROKE CARE UNIT)はまだまだ日本には普及してないからねえ。そういう概念すらまだ全然知られてないから…
大変勉強になります。ソースがしっかりしてますし。ただ、血栓形成、血栓溶 解の機序から考えると、血液内科の私からは、ホントにそんなことがある の?って部分もありますけど(急性期治療)...。でも、勉強になりました
90才のアポの例がありましたが、アポでもAMIでも90才と聞いて まず頭をよぎるのが急性期処置より退院のこと。手足は動いても 筋力おちて寝たきりになっちゃうし、家族が引き取らなくなるん じゃないか?邪魔者扱いされちゃうんじゃないか?それでもこの お年寄りは生きてるだけもうれしいと思うか? 救急の段階で家族とそこまでの相談をすることもありますが、その時 家族の言葉が1ヶ月後に豹変するのは稀ではありません。 みなさんはどーしてますか?
97 :
卵の名無しさん :01/09/10 01:55 ID:0Idrdw.6
自分のばあちゃんがそういう感じで、その後寝たきりボケ老人で数年生きた。 救急車なんか呼ばずに、静かに家で死なせれば良かったと思うよ。 でも病院に連れてこられたら、延命させるしかないよな。嫌んなるよな。
98 :
1 :01/09/10 03:39 ID:???
>>92 >告らん 先生
>申し訳ありません。現状をご理解ください。
いえいえ、とんでもありません。
色々説明して頂き、本当にありがとうございます。
99 :
卵の名無しさん :01/09/10 05:50 ID:0xzrFnTc
超急性期以外はグリセ流すだけなんだから、誰でも良いじゃん...。
オーストラリアでは老人のstrokeなんか治療対象じゃありませんよ。 おそらくアメリカなら金払いそうな人間ならなんでも治療対象。
101 :
:01/09/10 08:19 ID:???
99はかなり厨房
102 :
告らん :01/09/10 20:12 ID:???
>>99 脳卒中専門に訓練された医師と看護婦から構成される病棟、すなわちStroke Care Unit
に収容された脳卒中患者の予後の検討がなされている。今まで世界から20以上のスタディ
が登場し、そのメタアナライシスも終了。結果として、死亡と全介助を25%減少させると
結論されている。
誰でも良いわけではありませんよ。
Stroke Unit Trialists' Collaboration. Organised inpatient (stroke unit) care
for stroke (Cochrane Review). In The Cochrane Library, 3, 2001. Oxford
103 :
告らん :01/09/10 20:19 ID:???
も一個ね。 Collaborative systematic review of the randomised trials of organised inpatient (stroke unit) care after stroke. Stroke Unit Trialists' Collaboration. BMJ. 1997 Apr 19;314(7088):1151-9.
なんという2ちゃんらしからぬスレだ。
大変勉強になりました。告らん先生、ありがとうございました。
106 :
78です. :01/09/10 22:38 ID:XV5ai9zU
告らん先生,御丁寧にありがとうございます. 実は私も神内です.でもアポ嫌いじゃないですよー.やっぱ面白いと思います よ.でも神内だけじゃできないですよね.例えば,外減圧どうします? うちにはSCUはありません.重症はみんな脳外科管理になってしまいます.
107 :
78 :01/09/10 22:47 ID:XV5ai9zU
あー,それからもいっこ質問.ヘパリンどうしてます? いっくらtrialで否定されたといっても,やっぱりみんな使ってると 思うんだがどうか?
108 :
告らん :01/09/10 23:04 ID:???
>>78 >>106 >>107 外減圧は無論脳外科にたのみます(あたりまえじゃー)。最近StrokeにHemicraniectomy
に関する文献が載りました。survivalは改善するそうです。
Multicenter Evaluation of the Clinical Practice of Hemicraniectomy in
Ischemic Stroke
Stroke 31(1): 295, 2000.
ヘパリン難しいですね。私は原則使いません。使うのは、
1.深部静脈血栓症を併発した場合(麻痺肢によく起こりますよね)
2.心原性脳塞栓症で24時間待っても出血が確認できない場合。
です。
109 :
78 :01/09/10 23:24 ID:XV5ai9zU
そっかー.私はむしろ少なめに使うのが好きです.8000とか,下手すると6000 とか.APTTなんてのびないくらい.根拠はないんですけど. 使わないで足にとんだことがあって・・・ ちょっと泣きました.
110 :
告らん :01/09/10 23:41 ID:???
いいですね。6000とか8000
>>73 であげたISTとCASTでは、低用量ではヘパリンに利益があるかもしれないと
考察しています。
心原性脳塞栓症は、いずれ二次予防として抗凝固療法を始めないといけないわけ
ですから、どこかの段階でヘパリンを使う必要はあると思います(ここには確か
はっきりしたエビデンスは無いはずです。知っていたら教えてください)。入院
直後から使っていたケースが翌日大出血をきたした場合があった−−そんな単純
な理由でそうしていますが、自信があるわけではありません。
Activeにやっておられる神経内科医の方に言うのは筋違いと 思いますが、神経内科医の救急意識って低すぎませんか? かっての話ですが、金曜日の午後(ここがポイント?) 開業医から紹介の診断不明・発熱・全身脱力・味覚異常の患者、 GBS S/Oとして近くの神経内科医常駐の大病院に搬送しようとしたら、 呼吸が安定しているということを理由に拒否されました。 結局 翌日 別の病院に搬送しましたが、即血漿交換になった由。 ちなみに東北地方の人間なら誰でも知っている大病院の話です。 日本の脳梗塞の救急医療が進まないのは こういった 神経内科医の救急意識の低さが根底にあるんじゃないでしょうか?
112 :
告らん :01/09/11 00:14 ID:???
>>111 もともとこのスレも、脳梗塞を見るのを嫌がった神経内科医がローテイターの
ウロの研修医に押し付けたといううがった見方もできるのかも知れません。脳梗
塞に限らず、神経内科医は慢性疾患、特に変性疾患を尊び、救急疾患に背を向け
る傾向があるのかも知れません。
>>111 さんのご指摘は否定しません。同じ怒りを
しばしば感じます。
私も神内です。脳血管障害を診ることがメインですが、全く同じ逝き通りを同僚に感じることがあります。正直、脳血管障害をきちんと診ることが出来ずにNEUROLOGYを語らないでほしい…でもそういう人、多いんだよね。
ちなみに私は以前、告らん氏とお話している最中にCESがQQ車でやってきて呼び出された者です。覚えておられます?
115 :
告らん :01/09/11 00:50 ID:???
覚えてますよーargatrobanの話してませんでしたっけ?
116 :
114 :01/09/11 00:51 ID:???
117 :
114 :01/09/11 00:55 ID:???
先月、カタクロとラヂカットを併用してみた患者はみ〜んな言い訳書を書かされました。
118 :
114 :01/09/11 00:56 ID:???
それではまた
題名はともかく良スレあげ
それではまた
121 :
告らん :01/09/28 02:28 ID:???
あまり詳しくは書けませんが、脳卒中二次予防にACE阻害薬が有効であるという エビデンスがまもなくpublishされます。しかもリスク減少率は相当のものです。 抗血小板薬、抗凝固薬などの抗血栓薬に引き続き、新たな二次予防の武器が増え そうです。
122 :
名無し :01/09/28 02:47 ID:???
PROGRESSスタディでしたっけ? 駄医位置制約の古場汁?
123 :
4匹の金魚 :01/09/28 02:59 ID:CtLY2cSY
脳梗塞なんて誰がみても一緒なんじゃないの!?大体研修医がみてんじゃん!DM・HT等ちゃんと加療しななかった人の自業自得とも言えなくは無いかも・・・
カタクロットやスロンノンながすだけ。エンボリじゃなければ 誰がみてもかわんないかな?たしかに。 私も内分泌専門だがラクナはよく見てます。
125 :
:01/09/28 07:49 ID:???
127 :
告らん :01/09/30 01:32 ID:???
>>123 たしかに激しくがいしゅつですね(苦笑)
>>102 を見ていただければ、脳卒中
チームが長期予後を改善するのが分かってもらえると思います。
HT,DMは確かに重要な危険因子ですね。しかし、患者さんだけにその責任を押し
付けるのはちと酷でしょう。
128 :
告らん :01/09/30 01:41 ID:???
>>124 ozagrel(カタクロット)、argatroban(スロンノン)のエビデンスはLevel 2で、
しかも日本国内のみの弱いものです。とはいえ、Level 1のエビデンスは、rt-PA(ただ
し適応が極めて厳しい)とaspirin(benefitは小さい)だけなので、ついozagrelや
argatrobanを使ってしまいますよね。
私の印象ですが、初期に症候が完成してしまう脳塞栓症よりも、しばしば再発や増悪を
繰り返す脳血栓症(ラクナとアテローム血栓性脳梗塞)のほうがいろいろ厄介です。むし
ろこっちのほうが腕の見せ所だと思います。また、適切な危険因子の管理と二次予防の導
入も重要です。病院の体制にもよりますが、できれば「脳卒中は全て専門家へ」と主張し
たいところです。
129 :
名無し :01/09/30 02:27 ID:???
124は、告らん氏が立てたスレ『海老を学べ、実践せよ』に出てきた人で、確かEBMが嫌いだと名乗っていた方ですね。 そういう事なら、脳血管障害についてしたり顔で語るんぢゃねえよゴルァ
131 :
告らん :01/09/30 20:21 ID:???
>>122 そうです。PROGRESSです。もうすぐpublishされます。是非目を通していただいて、
第壱制約の売上に貢献してください(笑)。
>>124 >>129 いまだに脳血管障害のようなmajor diseaseが、専門家の手によらずに、内科医全般
が片手間に診療していること自体が問題なんでしょうね。そりゃ、自分の専門とかけ
離れたエビデンスには無関心なのも無理ないと思います。脳卒中診療って市民権を得
ていませんね。つくづくそう思います。
132 :
:01/10/01 22:13 ID:???
age
良スレにつけage 能毛、新内、名井かの人はみんな読んでくれ。 オレ整形外科
134 :
W.O. :01/10/08 20:34 ID:1pOUMt5I
>>75 Dr告らん、素晴らしいHPの紹介ありがとう。勉強します。
135 :
告らん :01/10/09 23:48 ID:???
最初のスレタイトルとは全く別のノリになったけど、良スレと言ってくれる人も
いれば、上げてくれる人もいますね。なんか嬉しい気もします。
インデックスをつけておきますね。なんか2chらしからぬスレですが、読んでい
ただける方のお役に立てればです。
脳梗塞症例の担当医は泌尿器科医だった
>>1-18 脳梗塞は可能な限り早期に来院すべきだと考えられている
>>6-18 recombinant tissue plasminogen activatorの経静脈的投与は
超急性期虚血性脳血管障害の予後を改善する。
>>6-31 脳梗塞のprimay careとしてやるべきこと
>>29-32 脳梗塞急性期の治療と二次予防のいずれにもアスピリンが有効である。
>>29-74 脳梗塞急性期に行われるべきMRI撮像法について
>>46-79 選択的prourokinase動注は脳梗塞の予後を改善する可能性がある。
>>78-83 非弁膜症性心房細動を原因とした心原性脳塞栓症の二次予防にはワーファリン
が有効である。
>>74-91 日本の脳卒中医療の現状
>>89-98 Stroke Care Unitは脳梗塞症例の生命予後と機能予後を改善する
>>99-102 開頭外減圧術は重症脳梗塞症例の生命予後を改善する
>>106-108 ヘパリンは脳梗塞急性期の治療に広く用いられているが、有効性は明らかではない
>>107-110 日本の神経内科医の救急意識の低さ
>>111-113 ozagrelやargatrobanは日本国内でのみ認可されており、また、十分なエビデンスが
あるとはいえない。
>>124-128 ACE阻害薬(perindopril)は脳梗塞二次予防に有効だと証明された。
136 :
告らん :01/10/10 00:15 ID:???
良いスレなんだけど、治療法として、凝固抑制と線溶亢進は区別して適応を論 ずるべきじゃないのかな...Bed sideでは血栓の成因が必ずしもclear cutでない から、現実的な治療法選択についての議論には成りにくいのかもしれないけど
勉強になるスレだ 面白い 永久保存にします 個人的には1の症例はいわゆるmultiple lacunar infarctionかと思うけど はっきりした神経所見もなく不定愁訴的なので経過観察目的に入院 当直医がそのまま主治医っつーパターンでは?
chae
stroke care unitとstroke unitは分けて使うべきです。 有効性のえびでんすがあるのはstroke unit(欧州型)の方。 神経内科1人胃腸の病院でCVDをすべておしつけるのは気の毒にも思います。 パスを作って、consultを受けるというのが現実的。 じゃなければ、stroke医療の胎生を今すぐ改めるべき。 ところで、ACEIが血圧コントロール以外にアポを予防する機序って何ですか?
141 :
age :01/10/13 22:16 ID:???
age
143 :
告らん :01/10/14 00:33 ID:Lwau9/GU
>>137 虚血性脳血管障害急性期の抗血小板療法、抗凝固療法は確かに、therapeutic windowの制限時間
内に閉塞血管の再開通を引き起こすことはまれでしょう。しかし、これらの抗血栓治療のメリットは別の
メリットをもたらします。すなわち、
1.狭窄血管やその末梢で生じる血栓を抑制し、虚血の悪化を阻止する
2.虚血性心疾患の合併を減少させる
3.深部静脈血栓症の合併を減少させ、肺血栓塞栓症の発症を抑制する
などの意義があります。しかし、
1.出血性梗塞の発症が増加する
2.消化性潰瘍の発症が増加する
などのデメリットも認められ、これが相殺した結果、アスピリンでは約1.9%の患者にメリットを
ヘパリンでは有意差なしというエビデンスが出ていると考えられます(ISTとCASTを再掲します)。
1) The International Stroke Trial (IST): a randomised trial of aspirin,
subcutaneous heparin, both, or neither among 19435 patients with acute
ischaemic stroke. International Stroke Trial Collaborative Group.
Lancet 1997 May 31;349(9065):1569-1581
2) CAST: randomised placebo-controlled trial of early aspirin use in 20,000
patients with acute ischaemic stroke. CAST (Chinese Acute Stroke Trial)
Collaborative Group.
Lancet 1997 Jun 7;349(9066):1641-1649
144 :
告らん :01/10/14 00:38 ID:???
>>140 実はACEI群では、コントロール群と比較し、5mmHgほど収縮期血圧が低く、血圧の
コントロールがもたらしたメリットなのかも知れません。ACEIには、内膜の保護作用
などが言われており、脳では体血圧の変動に対し脳灌流を一定に保つ機構(脳血流の
autoregulation)を改善するのではないかと言われています。
件の論文はまだ十分読んでいないので、もう少し読み込んでみます。
145 :
告らん :01/10/14 00:41 ID:???
>>138 私の読みは少し違います。
近年PFO(Patent Foramen Ovale;卵円孔開存症)による奇異性塞栓が原因不明
の脳梗塞、特に若年性脳梗塞の最大の原因であることが判明してきています。確率
的なあてずっぽですが、これじゃないかと踏んでいます。
146 :
告らん :01/10/14 00:57 ID:Lwau9/GU
あ、1さんの友人は若い人じゃないかと思っているからです。
告らん先生、心原性脳塞栓の超急性期、急性期の治療はどうすべきなのでしょうか。 できれば保険診療で可能な範囲内でお教え下さい。 既出でしたらすみません。
148 :
告らん :01/10/14 01:42 ID:Lwau9/GU
>>147 「保険診療で可能な範囲」ということは、血栓溶解療法や低体温治療はなしということ
で逝きます。
IST全体ではヘパリンのエビデンスは否定されていますが、心原性脳塞栓症に限ってのsubgroup
analysisでは、ヘパリンに有意差が無いものの利益がある可能性を言及しています。ただし、
10000IU/day以下の低容量です。高容量では出血性梗塞の増加と消化管出血の増加が無視できま
せん。
エビデンスが無いので私のやり方でいくと、
1.補液3-4000cc程度(心不全に注意!)に加え、H2ブロッカー投与
2.ヘパリンは出血が無ければ翌日から6000-10000単位を開始。できるだけ速やかにワーファリンへ。
3.おまじないにラジカット(半信半疑ですが)
4.できるだけ早期にリハビリテーションを開始
5.出血性梗塞や脳ヘルニアのフォローは厳重に!
てな感じです。
149 :
↑ :01/10/14 01:48 ID:???
お前自作自演うぜえぞ
150 :
147 :01/10/14 09:37 ID:???
他人です。告らん先生ではありません。 告らん先生有り難うございました。 心原性脳梗塞はたまに大脳半分真っ黒になる悲惨なのを経験して なんとかならんかと思ったのですが、やっぱりヘパリンぐらいしか ないんですね、保険診療内では。 最近は低体温治療には否定的な文献が多いようですが、告らん先生のご意見は。 参考までに心原性塞栓に適応が考えられる血栓溶解療法を教えてください。
age
勉強なります。
153 :
循内 :01/10/14 12:04 ID:???
大変勉強になります。 >148 決してあげ足とりではないのですが、 >2.ヘパリンは出血が無ければ翌日から6000-10000単位を開始。 ”翌日”なのですか?すぐに繋ぐと出血の問題が有意に多いとか?
148に質問ですが、心原性の場合はMCA areaなど大きな潅流域がやられるため かなりの確率で出血性梗塞を起こすと思います。私は低容量ヘパリンは2日後くらいから 使い、それまでは二コリン(効いてるかどうか不明ですが・・),マニトンまたはグリセオールをCTみてから使ってます。 カタクロット、キサンボンなどはlacunar梗塞くらいでしか使いません。 こんな感じでどうでしょうか?
155 :
153 :01/10/14 12:10 ID:3/jh/3rr
>154 出血のリスクですかな、やつぱり。
みんならじかっとは使わないのかな
>>148 年に何百例か急性期CVDを診てる神経内科医です。
(本来の専門は違うのですが)
私の意見は少し異なります。
心原性脳塞栓の原因(なぜ、今起こったかという意味で)は、
心不全を含む心機能の低下あるいは脱水(感染などを契機にして)が多いように思います。
(とくに、lone Afでは)
したがって、輸液は絞り目にするか、ある程度入れるかは、非常に重要な分かれ道です。
最低限、経胸壁の心エコーをすぐにやるべきです。
脱水であっても、3-4000ccは入れすぎで、脳浮腫を助長すると思います。
また、高血圧も出血性梗塞や浮腫を助長するので、
ラクナ梗塞やアテローム硬化性性血栓症では水を入れて、血圧下げるなですが、
心原性塞栓症では異なると思います。
ヘパリンについては否定的なえびでんすしか出てないので、
なんともよういいません。
多くの場合、告らんさんの示された量のヘパリンを即座にいれてますが、
(再塞栓は発症48時間以内に殆ど起こります。TEEで血栓があればヘパリンの量も変わります)
他人にはよう勧めません。(でも、自分が患者ならそうするでしょう)
臨床症状とLDAが出てないCT(緊急でMRIが必要なのですが)で梗塞の大きさ判断し、
心エコーの結果もかんがみて、ヘパリンの使用を判断するというところでしょうか。
ラジカットは脳浮腫が軽減されるようでときどきいい例があると同僚はいっております。
アポ(とくに虚血性)に関しては、あんまり変わらんなという感じで、
また、えびでんすと云われると全くないのですが、
個人的には思うことはたくさんあります。書ききれません。
158 :
↑↑↑ :01/10/14 13:48 ID:???
おまえら、ラジカットを知らんのか? あれはマジで良い薬だ! 初期治療には欠かせない! ラジカット、これ最強! 脳浮腫がまじで出ない! 多分、細胞膜障害が抑制されてるからと思うが・・・。 まあ、素人にもお勧めできる良薬だ。 でも、ド素人にはお勧め出来ない。 まあキサンボン・スロンノンでも使ってなさいってこった。
>158 過去レスをよく読んでください。ラジカットはがいしゅつ ですよ。157にも書いてあるじゃないですか。 まあ、2茶根らーらしくていいけど(藁 しかし、らじかっと、そんなにいいなら使ってみたい。 うちにはない(;;)
160 :
告らん :01/10/14 20:02 ID:???
なぜか、このスレ栄えてきましたね(藁 もう泌尿器科とは無関係に
>>153 循内先生。
心原性脳塞栓症のヘパリン治療のタイミングについてのevidenceは存在しないと
思っていましたが、実はありました。NVAFを伴ったStroke症例で来院後CTを撮り、
出血を否定して速やかにヘパリン(APTT 1.5-2.0)を開始した231例が対象です。
これによると、発症後6時間目までにヘパリンを開始された症例はそれ以降に開始され
た群よりも有意に機能予後が改善した・・というものです。
Heparin in acute stroke with atrial fibrillation: clinical relevance
of very early treatment.
Arch Neurol. 1999 Sep;56(9):1098-102.
prospective studyではない。6時間以内に来院した群にはSpectacular
Shrinking Deficit(自然再開通により症候が劇的に改善する)のチャンスが大きい。
来院まで時間のかかった(治療開始が遅れた)症例がヘパリンを遅く投与されている群で
ある。など、いくつか問題点はあります。が、私のやっていた、「少し遅らせてヘパリン
を始める」というのは根拠がありませんので、すこしうちのグループで相談してみようと
思います。
なんか、目からうろこでした。ご指摘ありがとうございました。
161 :
告らん :01/10/14 20:19 ID:???
>>154 >>160 のレスも見てください。確かにヘパリンの開始時期は難しいですね。
ニコリン(citicholine)のエビデンスは日本から出た珍しいものですが、2000年
までに決定的に否定されました。
http://www.strokecenter.org/trials/ints/intPage9.htm ECCO 2000 Study of Citicoline for Treatment of Acute Ischemic
Stroke: Final Results
Abstract from the 25th International Stroke Conference
Stroke 31(1): 278, 2000.
浸透圧利尿剤の投与はLevel 2, Recommendation Bのエビデンスがあります。
Guidelines for the management of patients with acute ischemic
stroke.
A statement for healthcare professionals from a special writing
group of the Stroke Council, American Heart Association.
Stroke. 1994 Sep;25(9):1901-14.
(この文献は必見です!)
162 :
告らん :01/10/14 20:34 ID:???
>>157 >最低限、経胸壁の心エコーをすぐにやるべきです。
同意します。実行しています。無論心機能低下例にも一律に大量補液をするわけでは
ありません。
補液量は3-4000ccとかきましたが、これも根拠はありません。強いて言えば、来院
までに時間がかかっている症例が多い。脱水がhypercoagulationを招いている可能性
がある。高血糖(明らかな増悪因子です)を伴っている症例が多い。といったところ
ですね。
もちろん2日目以降は量を減らしていきます。
>>157 >>158 Radicut(R)、edaravoneのRCTのエビデンスはまだpublishされていませんが、添付資料
のデータによるとラジカット群の最終全般改善度「改善」以上が73.8%(95%CI 48.2-69.7)
に対し、プラセボ群では25.6%有意差(p=0.0002)があったということです。これだけ見る
と、恐ろしく有効な薬に見えますが、
1.症例数が81例と少ない。
2.添付資料で診る限りはbaselineの重症度がはっきりしない。
3.Stroke Scaleでの評価がされていない。
など問題が多いと思います。私はpublishされたものを見るまではイマイチ信用
していません(使っていますが)。
levelの高いevidenceについては、よい指標になりますし、それに従わないと訴えられるなんてこともおこりかねませんが、どこの誰がどんな施設でやったのかわからない数千例より、自分でやった100例のほうが信用できてしまいます。 私は、急性期動注血栓溶解を100例はやっていますが、臨床的に増悪するような出血は1例も起こしていません、とか云われたら信用するでしょう、やっぱり。 全然、スレ違いですいません。
164 :
循内=153 :01/10/14 21:11 ID:3/jh/3rr
>160 丁寧なレスありがとうございました。 これまで8000~10000/日のヘパリンを 出血のない患者さんにはすぐに使ってきましたので ほっと致しました。ご指摘の文献、さっそくPud-Med見てきます。 >163 確かになにかトラブった時にはEBMは根拠になりますね。 患者は、治療がうまくいけばなんでもいいんでしょうけど(藁
165 :
循内 :01/10/14 21:22 ID:3/jh/3rr
Guidelines for the management of patients with acute ischemic stroke. A statement for healthcare professionals from a special writing group of the Stroke Council, American Heart Association. Circulation. 1994 Sep;90(3):1588-601. No abstract available. PMID: 8087974 [PubMed - indexed for MEDLINE] のお あぶすとらくとぉ (;;)
166 :
告らん :01/10/14 21:34 ID:???
ヘパリンのタイミングは完全に知らなかったなあ。翌日のCTでやるかやらんか判断してたよ。いつもありがとう、告らんさん。
すごくいいスレなんだけどさ、 1には悪いんだけど、タイトルがクレーマースレみたいでさあ、 告らんさんメインのスレ立ててくれるといいんだよな。 「告らんのCVAはどうよ?」とかよ。 どうよ?
169 :
循内 :01/10/15 18:57 ID:95iDNMDD
定期的あげ
告らんさんのたてたスレはあったけど、消えちゃったみたいよ?
171 :
:01/10/16 08:29 ID:???
あげ
172 :
脳外科医 :01/10/18 00:55 ID:irZIyAge
神経内科の人に聞きたいんだけど、脳塞栓のときにマイクロカテーテル で血栓の粉砕・溶解ってやります? 自分ではやってるんだけど治療でよくなってるのかコラテがあるから 自然経過でよくなってるのか、いまいち自信がない。
173 :
卵の名無しさん :01/10/18 08:37 ID:Ynrcbn5g
a-ge
アポは専門じゃないけど、そこそこ好きな神経内海です。 急性期動注血栓溶解は、劇的に良くなる例が忘れられずに(あまりないのだけど) やらずにはおれません。 有効性は?ですが、安全性については、少なくとも自分が主導をとれるようになってからは 臨床的に増悪するようなcomplicationは経験しておらず、よいかなと思っております。 確か、去年か今年かにでたアメリカのrecommendationも有意に有効とはいえないが、やる価値はあるというような中途半端な報告のようだった気がします。 しかし、塞栓ではコラテは期待できないでしょう。
175 :
告らん :01/10/20 22:10 ID:???
>>172 血栓を粉砕するのになにか特別なdeviceをお使いになっています?もしそうなら、
私には全く知識が無いので教えてください。
>>174 経動脈的血栓溶解療法の無作為割付試験は、今のところPROACT-IIしかありません。
全世界のmulticenter-RCTとしたPROACT-IIIが予定されているそうです。
ラジカットを使いましたが笑うぐらい浮腫が出ません。 結構いい感じで使ってます。 いい薬だと思います。
177 :
>1 :01/10/20 23:09 ID:???
いいじゃん、脳梗塞で受診、担当医は身体疾患何も知らない精神科医。 そのまま1週間後の検査だけ予約して帰しちゃったって病院知ってるよ。 その病院って脳梗塞を神経科(=P科)に診させてるんだって。
178 :
174 :01/10/21 17:15 ID:???
>>175 PROACT−IIの結果をふまえて何か勧告が出たように思うのですが、今、手元に何もありません。
粉砕は生食のjetを流して、こわれた血栓を外側から吸い込むすぐれもの
(との評判ですが、使用経験ありません)の何とかという(須磨そ、今、わかりません)
カテがあります。残念ながら、日本ではまだ認められておりません。
179 :
告らん :01/10/25 23:55 ID:???
>>176 どうでしょうか。私の知る症例では、開頭外減圧術になった例もあります。やはり
エビデンスが必要です。最近三菱ウェルファーマのMRさんに聞いた話では、まだ論
文にはなっていないそうです。早く論文にして、そのエビデンスが世界の脳卒中専
門医の厳しい評価にさらされてほしいものだと思います。
告らんさん 久しぶりですね。
あ、来ました。。。
またすれ違いだったか…
ごめそ・・・においする。。。まあ勘違いでしょうが。
脳浮腫怖いときの輸液って何使ってますか? kの過剰投与はいけないんじゃないかと思って細胞外液がたにしてるんですけど。
DAT入り防止age
186 :
告らん :01/10/30 19:20 ID:???
>>184 ちょっと調べて見ましたが、「脳浮腫を予防する補液」についての信頼がおけるデータ
は見つかりませんでした。ですので、私見でいきます。
確かに過剰補液は一般的に組織の浮腫を増強させうるので、ある程度絞る必要があると
思います。しかし、脱水側に傾きすぎると過凝固を招きますので再発予防の観点からは問
題があります。私たちのところでは、できるだけ心機能評価を行った上で初日に3000-
4000の補液(細胞外液中心)を行い、24時間を過ぎたところで1500-2000程度(細
胞内液中心)に絞るようにしています。正しいという保証はありませんよ。
初期の脱水の補正のため細胞外液中心の補液をすることは正しいと思いますが、
ある程度血管内容量が確保されたあとまで細胞外液中心の補液を続けると、Na過剰
となり却って浮腫を増強してしまうと思われます。グリセオールも使うでしょうか
ら、Naはそれだけでもかなり負荷されますよね。
なお、脳腫脹が強くなることを予測する因子は、
1.出血性梗塞
2.広範な梗塞
3.脳深部構造に病変の及ぶ皮質梗塞
です。最初の病変をみて、浸透圧利尿剤の投与量を考えますが、それ自体が脳浮腫を
抑制するというエビデンスに乏しいので、最高でもグリセオール800cc程度しか使わ
ないようにしています。
以上、あくまで私のやり方でした。
187 :
告らん :01/10/30 19:23 ID:???
>>185 どうしましょうか? スレの題名と内容がかなりかけ離れてきましたが、新スレを
立てたほうが良いでしょうか?
188 :
告らん :01/10/30 19:24 ID:???
>>186 に追加
「再灌流」も脳浮腫を増強する因子ですね。追加です。
告らん先生の所は急性期に脳灌流の評価やりますか?また、やる場合は何を使います? MRIでPWIまで撮っちゃいますか、SPECTですか、はたまたXeCTとかだったりします?
190 :
告らん :01/10/30 20:25 ID:???
>>189 アンギオには積極的ですが、脳血流の評価を超急性期に行うことは比較的消極的です。
ただし、例外があります。血栓溶解療法を行う場合に、可能ならばDP mismatchの評価の
ため、PWIを行っています。
超急性期に脳血流を評価するとすると、HMPAOですね。うちは
うちもDP mismatchは見ますね。お答えいただきいつもありがとうございます。HMPAOもやるんですか。。。
192 :
循内 :01/10/31 12:35 ID:???
age
193 :
tonpe :01/10/31 13:01 ID:MiirOC4s
良スレあげ。多謝!
194 :
告らん :01/10/31 18:33 ID:???
ひとまず話題が尽きているので、問題出すね(藁 21歳男性。友人と泥酔し、翌朝、嘔吐した直後に右片麻痺が突然出現。近医に入院 したが、繰り返し施行されたCTは正常と判断された。発症時のNIHSSは3点(麻痺の み。頭痛は伴っていない。髄液検査は正常。MRIは施行されなかった。軽度の低酸素 血症と低CO2血症を伴っているが、原因は明らかではなかった。2週後には症候はほ とんど消失し、若年性脳梗塞の精査のため2ch stroke centerに転院。 転院時、右下腿浮腫以外に突起すべき身体所見なし。 神経学的には、ごく軽度の右片麻痺のみ。 転院時の単純脳CTと脳MRIT2強調画像は正常だった。 優先度の高い検査を2つ選べ? また、想定される脳卒中の診断名は? 1) 脳MRI拡散強調画像、灌流強調画像 2) 脳血流シンチ 3) 造影脳MRI 4) 経食道心エコー 5) 頸部血管エコー
一応可能性のある疾患は、PFOによる奇異性塞栓かな〜と思うので、4)はやっときたいです。あと一つは何にしようか。。。まぁ1)はル―チンで見ておくから、これかなぁ? ちなみにdissectionについては“頭痛はともなっていなかった”の時点で鑑別として考えなくていいんすかね。シモンズ法でいいから、こういう人こそAGも見ておきたいですけど。
196 :
告らん :01/10/31 22:20 ID:???
いちおう、私が考えた正解は明日書きます。 正解をひとつに特定できるかどうか、はなはだ不安がありますが。。。
胸写
その言葉は九州地方の方言
199 :
告らん :01/11/01 00:32 ID:???
今日、三菱ウェルファーマのMRさんが、「脳梗塞急性期診断ポケットマニュアル」と いう胸ポケットに入るくらいの小冊子を配っていました。内山真一郎先生の監修で、 基本的な知識を集めたものです。 専門家には不必要かもしれませんが、脳卒中も診させられる内科の先生には少し便利 かもしれません。特に各種stroke scaleがまとめて載っていて、ここは便利そうです。 NIHSSはできるだけつけましょう。経過を追うのに非常に便利です。
200 :
告らん :01/11/01 23:51 ID:???
あらら、あんまりレス付かなかったね(泣
>>194 若年性脳梗塞の最大の原因はPFO(Patent Foramen Ovale)です。この症例では
泥酔して寝込み、右下肢DVTを生じたことを背景に嘔吐でValsalvaがかかって右左シャ
ントを通過した血栓が脳塞栓症を生じたことを想定しています。また、肺血栓塞栓症
を生じており、低酸素血症、低炭酸ガス血症を伴っていることも暗示しています。PFO
の証明は経胸壁心エコーでは不十分です。経食道心エコーでcontrastとvalsalvaを
組み合わせ証明する必要があります。
実際に経験した症例に基づきますが、架空の症例です。
PFOを通過する血栓は、心房内に生じるものよりも概して小さいものが多く、中大
脳動脈終末の小さな皮質梗塞が比較的多いといえます。このような小さいものは急性
期にMRが施行できなかった場合、CTのみではpartial volume effectの影に隠れて
なかなか診断しづらいものです。また、MRが施行できたのは発症から2週間目ですの
で、Fogging Effectを生じCTでもMRIでも非常に判別しづらくなります。このような
ときに威力を発揮するのが造影MRIです。
Fogging Effectが生じる時期には、梗塞周囲には毛細血管新生が生じていると言
われています。造影MRIはこれを染め、明瞭に描出できるのです。
解答 (3)(4) 心原性脳塞栓症(PFOを介した奇異性脳塞栓症)
201 :
卵の名無しさん :01/11/02 01:06 ID:EUsQevrX
>>200 泥酔して寝込んだことによってDVTが生じることはよくあるのでしょうか?
それと、一度梗塞をおこして生じた右片麻痺が、時間の経過とともに回復するのは何故ですか?
梗塞部位が小さいから回復するのかどうなのかいまいち納得できません。
梗塞が生じて壊死を起こしたから麻痺が出現し、それは不可逆的ではないのですか?
202 :
あっくん :01/11/02 01:14 ID:ZwZCNbO+
198は俺じゃないよ。
203 :
告らん :01/11/02 01:27 ID:???
>>201 泥酔して寝込んだことがDVTを起こすことはあります(というか症例の経験がある
のですが)。たぶんそんなに頻度は多くないとは思いますが、肥満や下肢静脈瘤など
があると危険だと思われます。アルコールは血液凝固を促進する、寝込んでしまう
と下肢を動かさない(寝返りをうたない)などをもたらします。その結果、DVTが
生じることもあります。
文献はalcohol abuseについてのもので、正確には少し違いますが提示します。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=2291843&dopt=Abstract Alcohol abuse and brain infarction.
Ann Med 1990;22(5):347-52
有名な「エコノミークラス症候群」に関連するものでは、こういうものもあります
Air travel and risk of venous thromboembolism. Passengers should
reduce consumption of alcohol on flights.
BMJ 2001 May 12;322(7295):1183-4
小さな梗塞の例が時間とともにほぼ完全回復するのは臨床的に非常に多くの例で観察
されます。これは初期は梗塞の周囲の不完全虚血部位(ischemic penumbra)が次第
に回復してくるためとか、今まで活動していなかった経路が活動してくるためとかいろ
いろに言われています。
204 :
201 :01/11/02 01:44 ID:???
>>203 早速の丁寧な回答を感謝いたします。
非常に参考になる問題でした。
205 :
循内 :01/11/03 14:47 ID:???
>告らん先生 せっかくの問題にレス出きなくて残念です。 今回の問題は正解できました。(^^)v しかし、消去法でしたが(藁 近いうち第二弾お願いします。
206 :
告らんさんへ :01/11/05 17:53 ID:PWvArvJw
非常に興味深く読ませてもらいました。 私は二年間のスーパーローテートをした後、放射線科にて一年間研修したものです。 Stroke Care Unitに非常に興味があります。研修先を探すなら、どこがいいでしょうか? 何か情報があれば教えてください。
寝込んでDVTの話で思い出したのですが、ちょっと違うのですが、意見を聞かせてください。 うつ伏せで寝ている時に、気がつくと、腕や枕などが顎の下においてある時がありますよね。 その時に総頚動脈を圧迫して、脳への血流が低下して梗塞を起こすなどということは 全く無いのでしょうか? 自分で色々頭を動かしたりして頚動脈の拍動を触知してみたの ですが、方向によってはやや弱くなることもあるのですが・・・Dopplerとかでやれば 一発だと思うんですけどね。 仰向けの方が良いかなと思いつつ、仰向けではなかなか寝付けず今も側〜腹臥位で寝ています。
208 :
告らん :01/11/05 18:25 ID:???
>>206 どの地方がご希望なのでしょうか? それとも全国でベストの施設をお探しでしょう
か?研修に優れた施設というのでは、私も限られた知識しかありませんが、できるだ
お答えします。
209 :
告らん :01/11/05 18:29 ID:???
>>207 うーんどうでしょう。私たちは日常的に頸部エコーの検査をやっていますが、プローベ
で相当強く押しても総頸動脈はわずかしかcollapseしませんので、そんなことで脳梗塞
の心配はないと思います。また、下顎角と肩が支点になって、そう簡単に圧迫できない
部位ですから、寝ている間にCCAが閉塞する心配も無用だと思います。
たぶんエビデンスはないです(藁
210 :
循内 :01/11/05 21:16 ID:???
定期的あげ
>>207 首の伸展・回旋で椎骨動脈の解離はときにみられますが
(美容院で頭あらってて、とか)
寝てる間にというのは・・・
212 :
告らんさんへ :01/11/05 22:53 ID:HzkJga0K
レスありがとうございます。出来れば関東地方がいいのですが、とくにこだわって いません。研修にすぐれた施設を紹介してください。お願いいたします。
214 :
告らん :01/11/06 02:30 ID:???
>>206 全国でベストの施設というのであれば、国立循環器病センターのレジデントに応募
するのが一番だと思います。海外には当然もっとたくさんの選択肢がありますね。
関東だと、大学だと慶應・女子医・北里・日医あたり。病院でもこの大学の関連が
多いでしょうね。
私は内科の立場ですが、脳卒中内科では明らかに西高東低です。九大・熊大とその
関連施設の脳卒中診療の充実は大したものがあります。関東・北日本では脳外科優
位で、神経内科は難病中心の診療をしています。
215 :
告らん :01/11/06 02:32 ID:???
>>206 >>212 私が書いたのは、かなりいいかげんな情報ですので、もっと見聞を広めて進路を決
めて下さい。
216 :
告らんさんへ :01/11/06 08:44 ID:05+WU7ai
いつも的確な返答ありがとうございます。私は、interventionにあこがれて 放射線科に入局したのですが、理想と現実のギャップに苦しんでいます。 結局は、画像診断においてさえ各専門科に追いつく事が出来ず、ただの単純写真 やマンモなどの読影に日々閉口しています。まさに、CT・MRIの注射係とでも 言うのでしょうか?(放射線科の先生方、ご気分を悪くされたら申し訳ありません) ところで、横市の脳血管医療センターや湘南鎌倉の脳卒中診療科などはどうで しょうか?ご教示お願いいたします。
217 :
循内 :01/11/06 09:37 ID:???
あげ
218 :
告らん :01/11/07 23:35 ID:???
>>216 うーんスマソです。率直に言ってよく知りません。横浜市立脳卒中センターは最近
出来た割には、充実したシステムの病院らしいですが。。。
でも、私の意見としては「西」で探すことをお勧めします。
219 :
告らんさんへ :01/11/08 20:55 ID:GjM38j18
どうもお返事ありがとうございます。 ところで、脳卒中診療にも脳外科がかなり進出してきていると聞いたのですが、 脳卒中内科と言うのは、これから全国的にコンセンサスを得られそうですか? 増えすぎた脳外科医が注目していると聞きましたが・・・。 よろしくお願いします。
220 :
age :01/11/09 02:11 ID:4hnZpxke
非常に良いスレなのであげ。
>>219 確かに日本はとんでもなく脳外科医が多いので、現在、虚血性脳血管障害にもどんどん手をのばしています。
私も以前は頭のinterventionの世界は心臓と同じで内科医がどんどん手を広げていくのかと思っていましたが、
emboliも内科がやるようになるかと思っていましたが、
どうも流れは逆で虚血性疾患に外科医が手を伸ばしているという状況です。
脳卒中内科医は市民権を得るようになるでしょう。
救命救急処置、エコー(腹、心、頚動脈)、一般的な内科の知識を身につけて
国循なり秋田脳研などのレジテントにでもなればいいのでしょうか。
でも、脳卒中医にはneurologicalな基礎が必要と考えます。
(ちょっとは、変性疾患や脱髄疾患の経験がないと・・・
時々びっくりするような症例がそういうところからまわってきますから)
222 :
市井の脳外科医 :01/11/09 23:12 ID:oBlfksJc
私、10年前から閉塞性脳血管障害に重点を移しております。 脳血管内科医のいる市中病院は少なく、一般内科医や循環器科医が 脳循環の知識もなく脳梗塞にいいかげんな治療を行っているのを みて、義憤に駆られて脳梗塞の診療をはじめました。 しかし、脳梗塞には一筋縄でいかないものが少なからずあり、 IHDのようにまず循環器内科というのではなく脳血管内科医と 脳神経外科医が最初からチームとして働かないと患者さんが 不幸になるんじゃないかな、と思っています。 けれども私の知っている神経内科医はなんだか脳梗塞には 冷たいんですよね。変性疾患やアミトロなんかを紹介すると よろこんでみんなでなんかやってますけど… これからの日本には脳梗塞の専門家は絶対に必要なんですから、 もう脳外科医は余ってて頼まれなくても脳梗塞の臨床現場に 入ってくるんですから、神経内科を志す若い先生方にはぜひに 脳血管障害を勉強して、いっしょに働いてほしいと思います。 脳梗塞の治療を脳外科医だけに任せることは、私的には?です。 (EC‐ICバイパスを必要ない患者にもやりまくった実績がありますから) 久しぶりの徹夜のクリッピングのあとの半覚醒状態で思いつくままに 書いてます。推敲していないので、文脈が変でもご容赦を。 おやすみなさい。
223 :
告らんさんへ :01/11/09 23:40 ID:Au4oI1O0
告らんさん、市井の脳外科医さんのおふた方、的確な返答ありがとうございました。 脳外科医であれ、神経内科医であれ、そんな名称にこだわらず、 脳梗塞に対する日本の医療が普及する事を願いたいです。 なんとなく、非常に期待のもてるやりがいのある分野だと思うのですが みなさんいかがでしょうか?
224 :
184=全くの門外漢 :01/11/10 00:37 ID:KxBbbXEC
久しぶりに来ました。 細胞体積を減少させるためにK負荷をさけて浸透圧利尿剤などで細胞膜の両面の濃度勾配を きつくしてやることが有効と言うことはないでしょうか。2〜3日で血清k値まで低下してきますが。 外液補充に関しては必要以上やる必要はないと思うので、脱水補正したら定常状態になるように 絞っていくとか?血管外細胞外液はゆっくりとはいえ血管内圧と平衡に達するとしたら、 血行障害の原因にはなりにくいような気がするのですが。そもそも血流停止するほどの圧は どこから発生するのでしょう? 皆様のご指導お願いいたします。 自分は門外漢なので治療受け持ったこと無いんですけど。
>>224 >>184 ,186
脳浮腫に関していろんなことがごっちゃになっているような気がするので、
ちょっと私見で整理してみたいと思います。
脳虚血のときの浮腫にはcytotxic edemaとvasogenic edemaとがあるそうで、
ウソくさいところもありますが、こんな風に分けたほうがいいところもあります。
虚血性ダメージを受けたあと細胞はelectrogenic failureになり、
イオンチャネルが機能低下し、細胞膜は脱分極し、活動しなくなる仮死状態になります
このときはまだreversibleでしょうから、このとき救ってやる治療法の開発が望まれます。
このあと細胞はpump faillureに陥り、Na-K pumpが機能しなくなり膨化して死に至ります。
このような細胞レベルでの浮腫をcytotoxic edemaといいます。
したがって、理論的には(マクロな意味での脱水や電解質異常はない場合)
細胞間質にKが増えると(Kを多く含む輸液をすると、acidosisになると)
細胞膜の脱分極を促進させ、細胞死を早めるように思います。
でも、臨床的にはどう考えてもevidenceはでそうにないですが。
告らんさんがNaを多く含む輸液を云々というのは、以下のように考えるのですが。
vasogenic edemaをとるために血管内に水を引こうとして血管内に高浸透圧の物質を投与しますが、
当然これはその物質が血管内にとどまらないと意味がないわけで、
Naは血管内にとどまっていることは少ないので
細胞間質液のNa濃度も上がり、vasogenic edemaを助長するということだと思います。
だいたい、虚血部分は血管もBBBも破綻しており、浸透圧物質は有効に作用しにくいでしょう。
関係ないですが、頭の病気のときはおうおうにして低Na血症にもかかわらず、尿中Naが多い
(というか尿にNaが逃げるため、低Na血症になる)ということが起こります。
(SIADHではありません)
なんでSIADHじゃないって言えるの?
>>226 診断基準をみたしません。
brain salt wasting syndromeとよばれます。
基準の中のどれを満たさないの?
229 :
告らん :01/11/11 21:49 ID:???
>>219 >>221 >>222 お返事が遅くなってすいません。
脳卒中内科医は市民権を得られると思います。私自身はもともと神経内科医でして、
途中から脳卒中内科に転向?しました。神経内科医は神経のgeneralistで脳卒中
内科医は脳血管障害のspecialistですが、求められる医学知識に多少の差異はあっ
ても、いずれも神経学の基本はしっかりしておく必要があると確信します。神経内科
医が脳卒中診療を行うこと、逆に脳卒中内科医が神経難病を発見することは日常茶飯
事で、例えば、「俺は脳卒中しかできないから、ギランバレーは寝かせておくだけ」と
いうのは許されません。
しかし、脳卒中内科医は、神経内科医と比べてCT/MRIや神経超音波、血管撮影といった
神経放射線分野により通暁する必要があり、全身管理に熟達する必要があります。逆に
神経内科医に要求される非常に幅広い疾患鑑別能力や電気生理検査の手技は優先度が低
いでしょう。SCDであることが分かれば、それ以上の細かい病型分類は神経内科医に任
せていいでしょう。
知識の面でも差があります。脳卒中内科医は比較的狭い領域の疾患を扱いますが、そこ
には膨大なEBMの知識が存在します。逆に神経内科医はおそらく内科の各分野の中でも最
も広大で複雑怪奇な疾患群を相手にしますので、そう脳卒中のEBMをupdateし続けること
はできないでしょう。
というように必要な知識・技術の面で、根本は同じといえどかなり異質な領域になると
思います。
230 :
告らん :01/11/11 22:04 ID:???
脳外科医とも分担することが可能だと思います。SAHを除く脳血管障害は基本的に 内科的に管理すべき疾患です。現在では実質内脳出血であっても、ほとんどの例は 外科的処置を必要としません。しかも、脳卒中を発症する症例には、高血圧や糖尿 病、心血管疾患といった内科疾患の背景が存在することが多く、肺炎などの感染症、 消化管出血、その他の血栓塞栓症をしばしば続発します。こういった急性期の管理は やはり内科医の仕事です。 だからといって脳卒中外科が不要だというつもりは毛頭ありません。急性期であって も、内減圧術、外減圧術、血腫吸引などの外科手術を緊急に要する状況が時々見られ 脳卒中内科では手が出せなくなることがしばしばあります。また、もっと重要なのは interventionです。直達手術は勿論のこと、血管内手術でもSAHやAVMで長い経験を 持つ脳外科医の存在は極めて重要です。 現在、頸部血管病変に対しては内頸動脈内膜剥離術の優位性が確立してきています。し かし、日本全体でもこの手術件数はフロリダ州ひとつの件数に匹敵するに過ぎず、まだ まだこれから拡大を続ける(べき)手術手技です。また、閉塞性脳血管病変に対するス テント留置は世界的にも始まったばかりの手法であり、大きな可能性を秘めています( 高位の頸動脈病変などに有効であると期待されています)。STA-MCA anastomosisも 一時は滅びてしまう手術かとも思われましたが、現在日本でRCTが行われており、もし有 効だとのエビデンスが確立すれば復活するでしょう。 まだまだパイは内科にとっても外科にとっても大きいのです。
231 :
告らん :01/11/11 22:30 ID:???
>輸液について 私が細胞外液型の補液を、当初は比較的大量に行うのは、別の理由です。あまり、細 胞膜電位がどうとか、高尚なことは考えていません・・・ 虚血性脳血管障害の場合、発症に至るまでの脱水が高い確率で存在します。脱水のた め、過凝固やヘマトクリットの上昇が引き金になりえます。これは血栓症のみならず 塞栓症でも同様です。また、発症後来院するまでに水分を取れていない場合が多く、 さらに脱水に拍車をかけます。また、高血糖の存在、脳血管障害が耐糖能を悪化させ ることなどもあります。 こういう理由から、私は心機能が許せば、初期にかなり多量の細胞外液型の補液をす ることにしています。これにより、循環血漿量の増大、過凝固の抑制、微小循環の改 善というメリットがあると思います(残念ながら、調べた範囲ではエビデンスは無い ようです)。 細胞内外のカリウム勾配が細胞死と関与するであろうという意見は理屈としては納得 できますが、それだけではないのではないでしょうか?脳虚血後に起こる細胞死は、 エネルギーの枯渇。膜電位が維持できなくなる。pH。フリーラジカルの産生。apotosis の経路の活性化。興奮性神経伝達物質の影響。細胞内へのカルシウムの流入。拡延性抑制。 アラキドン酸カスケードの活性化など、仮説も含めて非常に複雑なsignalの結果として 生じるとされています。そのsignal transductionの一部を切ったところで、おそらく神経 細胞死は有意には抑制されません。これは、実験室内では成功を収めても、こういった経路 の阻害薬が、臨床試験でほぼ全滅していることからも推し量られます(なお、edalabonは 数少ない例外ですが、私はこの薬に懐疑的で、それはこのような理由によります)。
232 :
告らん :01/11/11 22:31 ID:???
なお、基礎医学的な議論は私は全くのタコですので、お手柔らかに(藁
ご説ごもっともだけど 特定の疾患に関するヲタクの存在余地って そんなにパイないじゃん
234 :
告らん :01/11/11 22:46 ID:???
>>233 「特定の疾患」でしょうか?脳血管障害は悪性新生物、心疾患に次ぐ日本人の死亡
原因であり、悪性新生物を臓器別に、心疾患から、死の最後の状態としての「心不
全」を除けば、最大の致死的疾患です。
脳血管障害の死亡率は年々下がっている
236 :
告らん :01/11/11 22:54 ID:???
>>235 そのとおりです。高血圧の管理がかなり普及した結果、昔より重症脳出血が減った
ためと考えられています(久山町研究でそんなのがあったかな?)。
大概の病院じゃ そっちゅなんててきとーな処置で 放置してるじゃない? それで心打法が本人にも家族のためにもなるって。 へたれ科田和や賃場や市煮損なった寝たきり老人つくって自己満足? そんなの卒中やのおなにーだ
全例ゼクの凄い街ね>久山超
神経しかできない人より ばんばん内視鏡やって稼いでくれる人急募!
240 :
告らん :01/11/11 23:13 ID:???
>>237 煽りのような気もしますが(藁 このスレの前の方で出しましたが、Stroke専門を
名乗るチームや病棟、リハビリテーション施設で加療された患者と混成型の病棟で
加療された群の比較研究のメタアナリシスがあります。
・死亡を減少させます(OR 0.83; 95%CI 0.69-0.98; P<0.05)
・死亡+全介助も減少させます(OR 0.69; 95%CI 0.59-0.82; P<0.0001)
・死亡+施設/病院の長期入所を減少させます(OR 0.75; 95%CI 0.65-0.87; P<0.0001)
・平均在院日数を8%短縮します(95%CI 3-13%)
明らかに医療全体にメリットをもたらしますね(藁 あとはコストですかね。
Collaborative systematic review of the randomised trials of organised
inpatient (stroke unit) care after stroke.
Stroke Unit Trialists' Collaboration.
BMJ 1997 Apr 19;314(7088):1151-9
241 :
告らん :01/11/11 23:22 ID:???
>>239 CTやMRIの稼働率はとても上がりますよ。超音波もね。
242 :
卵の名無しさん :01/11/11 23:31 ID:a8PdAgRm
>239 脳梗塞をまじめに治療すれば2週間の入院で 6‐7万点はいくよ 減点なしでね
243 :
素人 :01/11/12 01:14 ID:gpZSHLt3
告らんさんをはじめ色々な先生がたのおはなしを一気に読みました(乱読) みなさん真剣な会話でお医者さん見直しました^^聞きたいこともあるので こういういいスレは長く続けてくださいね。 (東京・葛飾)
2年目です。全部読んだ。面白い。MSとかになんとなく興味持ってましたけど やめました。僕も脳卒中やりたいです。
245 :
循内 :01/11/12 17:39 ID:???
定期的にあげ >238 この前ねーべん先で、久山町の患者が巣照った。 Q代のDr(おそらく)が来て、有無を言わさずゼクりに板井を持って逝った。 すんごいねぇ、、。
246 :
素人 :01/11/12 20:01 ID:IYMflWlK
優良スレ上げ
>>228 あっという間にあらぬ方向にむかっていましたが、その辺はいつも誠実な告らんさんのレスにまかせて、
循環血漿量が違います(低下している)。しかし、これはSIADHの診断基準に入っていなかったか?
その上、名前もおかしかった。cerebral salt wasting syndromeでした。
(もちろん、頭の病気でSIADHということも多いと思いますが)
臨床的には、水制限するか、Na水負荷するか、の分かれ目ということで。
248 :
卵の名無しさん :01/11/12 23:34 ID:HMGtwOxz
age
メンテage
250 :
卵の名無しさん :01/11/13 15:41 ID:vyo8F8ui
告らん先生 あげ!
251 :
告らんさんへ :01/11/13 16:10 ID:V7a9U+3b
みなさんにお聞きしたいのですが、神経内科の先生方と言うのは、 脳血管撮影とか、またそれ以上のinterventionというのは、 やられているのでしょうか?私の周りでは、血管撮影をされている 神経内科医の先生を見たことがないもので、ぜひこの掲示板を見ている方 教えてください。
252 :
告らん :01/11/13 16:50 ID:???
>>251 脳血管撮影やってますよー。元はといえば神経内科ですけどね。マイクロカテー
テルを使って血栓溶解もやっていますが、同僚にtrainingを積んだ人がいるの
で、私自身はそこには手を出しません。ステントやコイルの留置、塞栓術はやりま
せん。この領域は脳外科に任せています。私の病院では放射線科はノータッチです。
MRAの普及により、脳血管撮影の頻度は減少したかもしれません。しかし、空間
分解能・時間分解能に極めて優れた脳血管撮影は今でもgolden standardです。
まだまだその座を譲るまでには行っていません。
253 :
! :01/11/13 16:52 ID:???
やっぱ ラジカットでした。 噂通り凄い薬でした。 CTみてビックリするぐらい効いていた。
脳卒中も診る(というか現状は大部分それ)神経内科医です。 アンギオもミエロもやります(さすがにミエロはもうほとんどくなりましたが)。 動注血栓溶解もやりますし、ステントも神経内科医がいれる施設にもいました。 (さすがにemboliはやりません。コイルがはずれて眼の前でつまるのは何度か見ましたが) でも、interventionは脳血管内外科が独立しつつあり、そちらにまかせるようになってきたのでは?
255 :
卵の名無しさん :01/11/13 23:54 ID:cX+ZmvZk
優秀な先生がたに 上げ
また脳梗塞が救急でやってきた…ただいま当直中。
257 :
卵の名無しさん :01/11/14 17:50 ID:fn/gPETB
知んないさんへ、脳血管内外科を育てようとしている施設ってありますか?
>253 ○ジカット、私が使うと効かないの! もう5人に使ったけど、効いてない。 でも、同じ病院で他のドクターが使ったら劇的に効いた(それも3人に)。 くやしい。どうして?
260 :
卵の名無しさん :01/11/14 23:11 ID:nP78PenO
>>259 あなたが使っているのが実はラジカットではないからです。
>>257 表向きそのように名乗っているところもまだまだ少ないのが現状ですし、
具体的にどこが良いとかは知りませんが、
中村記念病院、広南病院を中心とする東北大学関連の病院、湘南鎌倉、飯塚病院
とか、三重大の脳外科を忘れたら起こられますね。国循は少し専門家がぬけたでしょうか。
いろんなことろの脳外科で血管内を専門とする人が増えているのは事実です。
>>253 基本的には心原性塞栓の浮腫が少なくなるという面では、おー効いてる、と思うのですが、
(ためしにMELASとかに使ったが効かんかった)
どういう症例で効くのかわかったら教えてください。
>>261 「心源性塞栓の浮腫が減る…」
そこの部分、自分の手応えからしても禿同。治験に参加した先輩も「ありゃ〜効くぜ」と言っていた。
でも、『手応え』なんつーあいまいな発言していると告らんふぁんを名乗る資格がないかな?(W
263 :
卵の名無しさん :01/11/15 14:52 ID:1PJNse5r
age
ラジカット評判いいね。 心原性塞栓症による大梗塞にも使うんだ。 保険適応は・・・?
265 :
十年 :01/11/17 00:09 ID:???
>>264 効能又は効果
脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善
用法及び用量
通常、成人に1回1管(エダラボンとして30mg)を適当量の生
理食塩液等で用時希釈し、30分かけて1日朝夕2回の点滴静注を行う。
発症後24時間以内に投与を開始し、投与期間は14日以内とする。
#適量とは100ml、輸液には配合によりエダラボンが減少する物があるので
生食で希釈すること、だそうです。
ただ、ラジカットは高いからな〜。 僕は2Wフルには使いません。1Wまでにとどめています。なんとなくだけど。 てか、発症して2Wも後までフリーラジカルが問題になるのか?
267 :
:01/11/17 23:12 ID:???
メンテsage
268 :
告らん :01/11/18 21:25 ID:???
ラジカット評判いいですねえ。三菱ウェルファーマの株でも買ってみましょうか(藁
Radicut(R)については、私は
>>162 のように思っています。無論私の所属する
施設でも使用経験がありますが、今のところ効いたと思われる例も効いていないと思
われる(開頭減圧術になった)例もあります。
高価ですね。適応は守って使いましょう。
治験症例の少なさは否めないものが有りますが。いい薬には違いないと思います。 これからの症例発表に期待します。 Free Radicalは確か2段階で発生していると聞いたが? だから、出来ればラジカットは2w使ったほうが予後のためにも良いとか・・・。 私は、2wべったりで使っています。キサンボンと併用も多いですよ。 効果は有ると思います。 今まで経験上なかった効果がラジカットで体験できています。 意識や神経症状の回復が著名に出ました。 使っていて不思議な効果の有る新薬です。 寝たきりが→起き上がれる→車椅子→杖で歩行→歩行→・・・ ADLの改善が期待できますし、実際経験しました。
270 :
fan :01/11/19 01:30 ID:???
teiki-age
名医あげ
statinと脳梗塞のEBMはまだ無いのですか?
273 :
fun :01/11/20 01:37 ID:???
age
274 :
告らん :01/11/20 23:25 ID:???
>>272 とてもいい質問でびびってしまいました。よくぞ聞いてくれました!と言いたい所
ですが、実は私の不勉強な分野のひとつです。早速時間のあるときに文献をかき集め
ます。
ちょっとうろ覚えですが、今まで多くの冠動脈疾患対するstatinのmulticenter
RCTが行われており、その副産物として、
1.冠動脈疾患を有する患者のStrokeの発症を抑制する
2.Strokeを発症していた患者の冠動脈疾患を抑制する
というエビデンスは出ていたはずです(すいませんreferrenceなしです)。詳しい
かたいらっしゃいませんか? 循内先生とかどうでしょうか?
276 :
:01/11/21 00:17 ID:???
277 :
:01/11/21 16:18 ID:???
>>274 SSSS studyってどんなんでしたっけ?
278 :
卵の名無しさん :01/11/21 16:20 ID:q6CA4amN
279 :
告らん :01/11/22 00:34 ID:???
ところで、みなさん率直に意見を伺いたいのですが、 虚血性脳血管障害への血栓溶解療法の適応ですが、 動注でやりますか?静注ですか? tPAですかUKですか? 3時間以内ですか?6時間以内ですか? CT所見は、特にearly CT signと適応の関連はいかがですか? 年齢はどこまでやりますか? 塞栓症も血栓症も適応ですか? それともどちらか一方ですか? 抗凝固療法や抗血小板療法を併用しますか? 低体温療法を同時に行いますか? 血管によって適応を変えていますか? 特に内頸動脈閉塞例や脳底動脈閉塞例はどうしていますか? などなど、この治療の適応はまだまだ固まっていませんが、みなさまのご意見はいかがでしょうか?
280 :
age :01/11/22 02:01 ID:???
sensei age
281 :
学生 :01/11/22 02:59 ID:LQPjyHzL
282 :
循内 :01/11/22 19:36 ID:???
Dr.告らんからの御指名とあらば、、、。 Reduction of stroke events with pravastatin: the Prospective Pravastatin Pooling (PPP) Project. Circulation. 2001 Jan 23;103(3):387-92. PMID: 11157690 [PubMed - indexed for MEDLINE] こんなん如何でしょうか?(藁 ヤパーリstatinは有効ですね。 さて、279ですがここまでくると循内にはちと厳しいかと(^^; まぁ、個人的にはやっても3時間以内でUKの静注でしょうか、、。 やはりAMIに準じて75歳未満で血栓症がベターです。 塞栓症はshower embolismがちとこわいですね。Af患者だと 左房内血栓が残存している可能性が高い。それをUKがきっかけで まき散らしかねないような気がしてね、、、。たまにいるのよ、 AfのembolismでMOFみたくなってくるのが、、。(^^; 抗凝固療法や抗血小板療法はもち併用。 如何なもんでしょう。アドバイス、ご批判を宜しく。 >大学院4年 頑張ってね(w
循内先生 勉強になりました(w
>>279 動注UKです。
動注UKは保険適用はありませんが、常識的な医療行為の範疇として認められているはずです。
75歳以下の心原性塞栓のみ。治療終了が6時間以内。CTでLDAがなければアンギオはします。
低体温やってません。ICA occlusionは手をだしません。
これが原則ですが、変動する意識障害のときは発症から時間がたっていてもアンギオします。
BA occlusionでどうみても予後が悪そうならば、tryします。
抗凝固療法はその日は行わず、血圧も低めに保ちます。
しかし、今後はdirect PTAに移行するのではないかと考えます。
age
age
>>282 循内せんせとしては、じゅっぱひとからげの『心原性塞栓』って言われ方に抵抗
ありませんか?Infectious endocarditisで細菌の固まりが飛ぶなんてのは例外
としても、AfとValveぢゃ、血栓も随分違うように思うんですけど
288 :
:01/11/24 20:49 ID:???
メンテsage
289 :
卵の名無しさん :01/11/24 21:09 ID:vC78aa5i
【statinsの脳血管障害予防効果】 今まで、高コレステロール血症や冠動脈疾患を対象に、いくつものRCTが行われてきて いますが、そのmeta-analysisがいくつかありました。Relative Risk Reductionは 一次予防で15%(1、二次予防で25%(1、全体では24-31%(1(3となっています。「コレステ ロール低下治療」では9%(2とされていますので、やはりstatinsの使用が大事なようです。 しかし、これだけでは十分なエビデンスとはいえません。冠動脈疾患を生じれば、当然 心原性脳塞栓症の合併は時折ありますし、interventionを行えば、その場のStroke Risk はあります。やはり、脳梗塞症例を対象としたprospective studyが必要です。また、 Strokeの病型も考慮したものであるべきです。 しかし、statinsが非常に有効な治療可能性を秘めていることは間違いないと思いま す。個人的には、頚動脈病変に有効だと思います。 1) Does statin therapy reduce the risk of stroke? A meta-analysis Ann Med Interne (Paris) 2001 Apr;152(3):188-93 2) Cholesterol reduction and stroke occurrence: an overview of randomized clinical trials Cerebrovasc Dis 2000 Mar-Apr;10(2):85-92 3) Stroke, statins, and cholesterol. A meta-analysis of randomized, placebo- controlled, double-blind trials with HMG-CoA reductase inhibitors Stroke 1997 May;28(5):946-50
290 :
告らん=289 :01/11/24 21:21 ID:vC78aa5i
>>284 静注rt-PAはお使いでしょうか?もちろん、動注UKとどちらが優れているかは結論が出てい
ません。なにせ動注のエビデンスはPROACTしかありません。
動注と比較して
・therapeutic windowの狭い疾患に迅速に容易に投与できる。
・確固としたエビデンスがある(NINDS、ECASS)
という優位性がある反面、
・全身に大量に投与しなければいけない。
・用量調節が難しい(動脈注射は溶けた段階で終了できる)
という問題もあると思います。しかし、今はNINDSのプロトコールに厳密に合致
できる症例にはできるだけ静注だと思いますが、PROACTのプロトコールはNINDSよ
りも若干広く、動注は静注の適応外の症例を捕捉できる可能性があります。
私は静注が第一選択かと思いますが、まだまだこれからの分野です。
291 :
告らん :01/11/24 21:25 ID:vC78aa5i
ただし、今の日本ではalteplaseの静注の保険適応がありません。現実的には 知んない先生のおっしゃるように動注UKで間違いありません。 alteplaseが虚血性脳血管障害の認可を得る日は遠くありません(詳細は勘弁 してください)。楽しみに待っていましょう。
>告らん先生
このスレすべてを読んでいないのですが、先生がいろいろ教えてくださるようなので
質問させてください。
TIAの診断の難易度とTIA再発率(できれば初発から1年の再発率)についてです。
どうもTIAという病態自体が非常に臨床試験をしにくい病態に思えるのです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
それからstatinとstrokeの件ですが、
retrospectiveな解析で有効性が出ているのは
simvastatinの4S
pravastatinのLIPID, CARE
でpravastatinの上記2試験および1次予防のWOSCOPSを含めたメタアナリシスが
>>282 の循内先生が上げてらっしゃるPPPです。
>>274 の
2.Strokeを発症していた患者の冠動脈疾患を抑制する
は勉強不足のためか私は良く知らないのですが。。。
今の日本ではalteplaseの静注の保険適応がありません。 ちかじか、アメリカと同じく、3時間以内で保健適応になるでしょう。 今は取り合えず、ラジカットとキサンボンで繋ぎましょう。
294 :
:01/11/24 23:03 ID:???
×ちかじか ○ちかぢか
295 :
告らん :01/11/25 01:12 ID:???
296 :
告らん :01/11/25 01:16 ID:???
ACEI(perindopril)もStroke preventionに非常に有用、しかも正常血圧で もその効果が認められることが最近publishされています(既出)。 全てのischemic strokeの患者は、血圧やコレステロールの値にかかわらず、 抗血小板薬とACEIとstatinを内服するという時代がくるのかもしれません。
297 :
告らん :01/11/25 01:41 ID:???
>>292 凄く嫌な質問ですね(藁 TIAのどのくらいの割合が将来脳梗塞に進展するか、この
数字を探してみましたが、信頼の置けるものはないようです(私が知らないだけかも)
印象では、はっきりとしたTIAの患者に抗血小板療法や適応があれば内頸動脈内膜剥離
をきちんと行えば、8割くらいは発作が消失すると思います。放置すれば、おそらく半
数くらいは何らかの脳梗塞の完成を生じてしまうでしょう(あくまで私の印象です)。
診断も難しいですね、巷に跋扈するTIAの診断名には間違っているものがものすごく
高い割合で含まれています(断定)。では、脳卒中専門医であれば、全て正しく診断で
きるか?というと、それも違います。めまいとか複視とかしびれとか、理学所見、画像
診断も正常で他の明らかな鑑別診断も存在しないものはTIAかもしれませんし、そうで
でないかもしれません。非常に曖昧な診断です。
もし、臨床試験の対象にするのであれば、TIAを対象にするのでなく、TIAを起こしう
る、例えば頸部血管病変などを対象にするほうがすっきりすると思います。
なるほど“statins are the new asprin”…か。いい言葉ですのう。 マンセ―期の管理として、この所りぴとおるが好きになっていたんだけど、りぽばす・めばろちんも見直すべきかな。先発組だけあって、出ている海老も多いしね。 PROGRESS studyは信用して、こばしるよく出してます。
>告らん先生
早速のレスありがとうございました。
それから
>>289 が告らん先生であるとの
>>290 レスを見落としていて
下らないレスを書きまして失礼いたしました。
やはりTIAは曖昧なのですね。
確認になりますが、
冠動脈心疾患の危険因子としてLDL-Cが確立されていますが、
それと同程度に脳梗塞の危険因子としてTIAは確立されているのでしょうか?
(どうもそれほどのエビデンスがないように思います)
それからstatinsの脳梗塞予防作用はやはり心臓での作用と同じく
不安定プラ−クの安定化とお考えですか?
もしくはNOSなどの作用を介した脳保護作用が心臓より強く出ているとお考えですか?
先生のレスを見る限り頚動脈病変へ有効とお考えですから、
やはりプラ−ク安定化が主のように思います。
阪大の森下先生はcerivastatinで随分おっしゃっていましたが、
どうもstatinsの脂質低下を介さない作用というのは怪しげな気がしているのです。
ところで、このスレをご覧の先生方は各薬剤のエビデンスとクラスエフェクトを
処方の際にどのように考慮されますか?
>>298 の告らんふぁん先生のように、やはりエビデンスが出ている方の薬剤を
お使いになりますか?
それともstatin"s"という事でクラスエフェクトと考え
エビデンスの少ないリピトールでも同じと考えますか?
極端な話、イベント抑制作用が脂質低下作用に完全に依存していれば
メバロチン10<リポバス5<リピトール10
の順でイベント抑制作用が強いことになり、
エビデンスの無いリピトールを選択した方が良いことになりますが??
万有がリポバスで大人数を調査してたと思うけど、あれは心臓だけなのかな? あと1年だか2年だかで結果が出るはずだけど。
>>299 うろ覚えですが・・・
statinはやっぱりその脂質低下作用もですが、抗酸化作用、内皮保護作用、
そしてそれも含めたプラーク抑制、つまり炎症抑制が重要だと思います。
最近、冠動脈疾患などの予後にCRPが関与するという報告があり、抗炎症作用
を含めて考えるとstatinが大きく作用する可能性があると思います。
303 :
告らん :01/11/25 12:09 ID:???
>>299-300 臨床屋なもんで、基礎的なことには弱いのですが・・・
statinの投与が、statin以外のコレステロール低下治療よりもはるかに勝ってい
ること。正常コレステロールの群にも効果が認められたということは、イベント抑制
は脂質低下作用のみに依存しているわけではないと考えてもよいと思います。
なにもsimvastatinに限った効果ではないと思いますが、使い分けは正直よくわか
りません。ウチのグループで話し合ってみないといけませんが、
・高コレステロール群には従来どおり処方(A)
・正常〜低コレステロール群で閉塞性血管病変を持つものには原則抗血小板薬から順
に処方(B)
・B群で抗血小板薬でコントロールが難しいものにはsimvastatinを投与(C)
A,Bには保険適応がありますが、Cの処方には適応がありません。ですので、現状では
上記のようにしようかなと思います。
304 :
循内 :01/11/26 00:15 ID:???
大学院4年さんの
>statinはやっぱりその脂質低下作用もですが、抗酸化作用、内皮>保護作用、そしてそれも含めたプラーク抑制、つまり炎症抑制が
>重要だと思います。
それに血小板凝集抑制作用も最近注目されていますね。ACSの急性期にstatinsが有効であったという報告があります。
私ならPCIを即キボンヌしますが(藁
>>282 循内せんせとしては、じゅっぱひとからげの『心原性塞栓』って言われ方に抵抗ありませんか?Infectious endocarditisで細菌の固まりが飛ぶなんてのは例外としても、AfとValveぢゃ、血栓も随分違うように思うんですけど
う〜〜ん、血栓の性状が違うのではないかということでしょうか?
私は原因がVHDであれAfであれ心原性塞栓だと思っていますが。
ちなみの私は有効だと思っていてもrt-PAの静注はしません。
ねーべん先でやろうもんなら、大目玉でしょう(^^;
>それに血小板凝集抑制作用も最近注目されていますね。ACSの急性期にstatinsが有効であったという報告があります。 リピトールのAVERT?試験ですか? もしあの試験ならplaceboを置いていないことをどうお考えになりますか? RITA-2(5年間のfollow-up)とかVANQWISH?とかでPCIの多用について議論が 以前あったと思いますが、未だReoProなどを使えない日本では PCIのイベント発生率はまだ高いのでしょうか? それともstentで十分にイベント発生率は押さえられているのでしょうか? (先生方へ:薬屋ですけれども意図的にどこかの薬剤を宣伝する意図はありません ただ、勉強になればと思い質問させていただいています。 もし、何か私が誘導しているようにお感じになったら無視してください。)
306 :
告らん :01/11/26 00:35 ID:???
循内先生の脳血管疾患にまで広がる見識には毎度恐れ入ります。同僚の神経内科 の先生にも見習わせたいくらいです(藁 さて、「心原性脳塞栓」ですが、Afや弁膜症はもちろんのこと、PFOを通過してくる ものや、細菌性心内膜炎に続発するものまで全ていっしょくたの概念です。心原性脳塞 栓自体は1990年のNINDS-III分類で定義されていますが、その後PFOを通過してくる塞 栓症が臨床的に大きな割合を占めていることが明らかになり、実は新たな分類を作ろう という機運もあります。しかし、今は便宜上心原性脳塞栓症に含めています。 PFOに関連する塞栓症は、塞栓源は大抵下肢ですし、心臓は単なる通り道、「心原性」 という言い方に首を傾げざるを得ないですね。
307 :
告らん :01/11/26 00:37 ID:???
無知な私のために、一度PCIをspell outしてみてください。
余りに下らない事は質問するなということですか? PCI=percutaneous coronary intervention
告らん先生
それから
>>303 のお答えありがとうございました。
勉強になりました。
310 :
告らん :01/11/26 00:46 ID:???
>>308 いや、変な意図はありません。私が無知なだけです。
statinはStroke業界でも大きなトピックになっていますが、虚血性心疾患で蓄積
されてきた多くのエビデンスは我々はまだ不勉強です。拝聴します。
>告らん先生 あ!そうゆうことですか(安心 先生のおっしゃるように脳領域へ各社のstatin屋が進出しようとしています。 私は脳領域の事は全くの素人なのですが、近頃脳領域へのstatinの展開を 画策するものが社内にいまして(藁 これに対し出血性脳梗塞が欧米より多い(と思ってますが)日本では どれほど脳領域の先生方に興味を持っていただけるのか? どうも画策派?の主張に半信半疑で、先生方に興味だけは持っていただいても 結局大した処方に結びつかないのではないか? などと考えたりして臨床試験を躊躇していたところです。 それで先生方についつい2ちゃんにもかかわらず質問させていただきました。
312 :
告らん :01/11/26 00:56 ID:???
statinの話題に関して、私が頸動脈病変にこだわるのには理由があります。我々の 施設では、閉塞性動脈疾患の患者さんには出来るだけ頸部エコーを施行するようにし ていますが、そのなかで高コレステロール血症や糖尿病を持つ患者さんの場合、しば しば低信号プラークを見ることが多いからです。反面、高血圧のみが危険因子の患者 さんの場合、高信号プラークが比較的多いようです。 一般に低信号プラークは不安定プラークとされ、潰瘍病変とならんでartery to artery embolismを生じ易いとされています。statinの投与下で頸部エコーを経時的に追っかけて いくというのも面白いかもしれません。
× 出血性脳梗塞 ○ 出血性脳卒中 でしたか??まだこのくらい怪しいです。
314 :
告らん :01/11/26 01:04 ID:???
>>311 出血性脳梗塞ではなく、脳出血のことですよね? 確かに、かつて日本では非常に
多いとされていましたが、高血圧のコントロールが進んだ結果、頻度が減少し、軽症化
しつつあります。我々の施設でも実質内脳出血は全脳卒中(除くくも膜下出血)の1/4〜
1/5程度です。反面、心原性脳塞栓症は最近非常に目立つようになってきました。また、
欧米と比べて少ないとされていた頸動脈病変は、診断技術の進歩もあるのでしょうが、
決して少なくありません。
>一般に低信号プラークは不安定プラークとされ、潰瘍病変とならんでartery to artery
>embolismを生じ易いとされています。statinの投与下で頸部エコーを経時的に追っかけて
>いくというのも面白いかもしれません。
ご指摘のとおり不安定プラ−クに絞ったものがstatainには適していると思います。
この場合に頸部エコー上の変化はどのくらいの期間でstatin投与の影響が出そうなのでしょうか?
(とんでもない質問の気がしますが)
多施設で実施し統計的な有意差を出すためには
施設間で指標の統一性が必要なのですが
頸部エコーというのは特に手法を定めなくても施設間で指標に差が出ないのでしょうか?
それとも1施設でplaceboを置いて2,3群比較で差を取れるだけの症例数が集まるのでしょうか?
本来であればこのような内容は業務として訪問して伺うことなのですが
基礎知識が余りにも少ないものですからそれもままなりません。
>>311 は全く驚きです。
本来は追加保険適応が欲しいのですが、先生のお話を伺っていると
それ以外の臨床試験も結構面白いのかもしれないと思い始めました。
317 :
告らん :01/11/26 01:44 ID:???
頸部エコーの所見は、検者によっても機器によっても施設によっても非常にばらつき が大きく出ます。しかしながら、MRIやCTと比べて圧倒的に空間分解能が良好でプラーク の性状診断もできるので、やはりエコーに頼る必要があります。 ある程度動脈硬化の標準的な指標になりうるといわれているものに内中膜複合体が言わ れています。これは動脈硬化の初期変化で肥厚が見られるとされ、定量的な判断材料とな ると言われています。しかしこれもエコーの「ばらつき」の宿命から完全に開放されるこ とはありません。ただ、指標を選ぶのであればこれにすべきでしょう。 >この場合に頸部エコー上の変化はどのくらいの期間でstatin投与の影響が出そうなのでしょうか? >(とんでもない質問の気がしますが) すいません。全く分かりません。ただ、斜め読みした文献の中に、statinの投与によりプラークが退縮 したというものがありました。調べてみてもいいかもしれません。
318 :
循内 :01/11/26 19:17 ID:???
いやぁ、すばらしいですね。みなさん! あまりの2chらしくないところに感動を憶えます。(藁 >305 わたしの頭にまず浮かんだのはMIRACLでした。 >Effects of atorvastatin on early recurrent ischemic >events in acute coronary syndromes: the MIRACL study: > a randomized controlled trial. これもだいぶ思い切ったstudyだと関心します。 こんなのもあります。 >JAMA 279:1643-1650 1998 >Antiatherothrombotic properties of statins: implications >for cardiovascular event reduction. statinsにはpleiotropic effectがありますね。 >ご指摘のとおり不安定プラ−クに絞ったものがstatinには適して >いると思います。この場合に頸部エコー上の変化はどのくらいの >期間でstatin投与の影響が出そうなのでしょうか? うはぁ(^^; これはどうでしょうか、、、!? あったら、キボーンです(藁 >RITA-2(5年間のfollow-up)とかVANQWISH?とかでPCIの多用>について議論が以前あったと思いますが、未だReoProなどを使 >えない日本ではPCIのイベント発生率はまだ高いのでしょうか? VANQWISHはCABGの死亡率が高すぎたと思います。 AHA/ACCガイドラインでもPCIは十分に有効であるとされていますし、PCIは現在では十分に有効ではないでしょうか?
319 :
循内 :01/11/26 19:19 ID:???
改行しなさすぎ。スマソ m(_ _)m
頸部エコーでのプラーク退縮は小規模での報告なら、スタチンでもプロブコールでもあります。
age
322 :
しがない薬屋 :01/11/26 23:18 ID:WzPWuqse
(つづき)
GP IIb/IIIa inhibitor(代表はReoPro)が市販されていない
日本ではPCIが勝るといえるのだろうか?
それとも今はstentとticlopidineでとりあえず凌げててしまうのだろうか?
というのが、
>>305 の疑問だったのです。
もちろん一方でstable CHDを対象としたAVERT試験ではPCIよりもstatinの予後の方が良いのですが、
AVERTが出たころはVANQWISH?に加えRITA-2の成績もPTCAよりもplaceboの方が良かったころですから、
placeboを置いていないAVERTでstatinの優位性は示せたとはいえない。
結局AVERTと同時か1年遅れてplacebo=PTCAとなったRITA-2(5年間follow)が出るのですが
追跡期間が異なっていますから、これをもとに繋いで考えるのは今ひとつ説得力に乏しい。
それにRITA-2開始以降、次々と薬剤が開発されるてますから追跡結果が出たころには、 その追跡結果自体が意味をなさなくなっている。 こうなると私のように医療現場を知らないものにとっては何がなんだか??? 結局何がエビデンスなんだろうか??と思い伺った次第です。 (なんだか相変わらず意図がうまく伝わらなそうな気がしますが)
>告らん先生
遅くなりましたが、昨日のご回答@
>>317 ありがとうございました。
参考にさせていただきます。
326 :
告らん :01/11/27 03:00 ID:???
327 :
循内 :01/11/27 19:14 ID:???
>しがない薬屋さん 今度はお気に召すかどうかわかりませんが、(藁 冠動脈疾患の治療の効果を判定するときには”症状緩解”と”予後 改善”の二つを考えなくてはなりません。 不安定狭心性の患者で左前下行枝#8に99%狭窄があるとしま す。25m歩くだけで胸が痛くなります。 この方の治療はさて、statinかPCIか? mega-trialの結果ではstatinでもいいでしょう。しかし、この患者 はPCIをしなければしばらくの間胸痛に苦しむでしょう。精神的負担 も大きいはず。それが、PCIすれば胸痛は消失してしまうのです。 さて、不幸にも#8が詰まったときにこの患者の生命予後は低下するか?おそらくしないのではないかと思うんですよね。1枝ですし#8 ならね。つまり、この患者はPCIを受けることで”症状緩解”し、QOLが改善するわけです。”予後改善”はしませんが。 mega-trialでもほとんどが1枝病変とstatinを比較していたと 思います。そして評価は”予後改善”ではなかったでしょうか? もうひとつ、欧米では安価に患者を治療するほど病院が儲けます。だから上記の患者は当然statinで治療した方が儲けが大きいのです。そこに薬屋さんとのmeritも一致して、様々なstudyが行われているのではないかと思います。 、、、こんなんは如何でしょうか?EBMでなくてスマソ(藁
328 :
循内 :01/11/27 19:16 ID:???
>327 何でこうなるかなぁ、、宇津だ、視能(藁
海外でのPCIのmegastudyにはstentingがあまりはいってないから、 少なくとも日本においてはPCIの方が有用なのかもしれないと思うが如何?
330 :
循内 :01/11/28 11:09 ID:???
>>329 禿同です。
PCIについてはPTCAレスでやりましょうか。
スレ違いですね。
外来の合間でスマソ
>>循内先生
昨日ご回答をいただいてまして、ありがとうございます。
安定狭心症の場合は症状改善ですね。RITA-2でも書いてありました。
UA/NSTEMIも薬剤治療は欧米だけなんですね。
ivGPIIb/IIIa, poGPIIb/IIIa, statin と試験があまりに多いので勘違いしてました。
>>329 今はほとんどstent+ticlopidine(or clopidegrel)または+ivGPIIb/IIIaみたいです。
PCIを対象にしたpoGPIIb/IIIaのEXITEでは70%にstentが入っています。
EXITEはACC99で発表。症例数は約7000。entry期間は97年頃の1年間です。
>>330 すれ違いでした。PTCAへお邪魔します。
332 :
循内 :01/11/30 09:05 ID:???
定期的age
メンテsage
告らん先生のファン(素人代表)定期あげ...させてもらいますyo- このスレの先生は本当に いいですね〜
335 :
告らん :01/12/04 02:45 ID:+bK76HOu
ふーーーー
脳卒中学会の抄録締め切りやらなんやらでものすごく忙しく、ご無沙汰しており
ました。みなさんのメンテのおかげで、このスレも何とか延命していますね。私は
1ではないのですが(藁 お礼を申し上げます。
さて、気になる文献が出ました。
心原性脳塞栓症の治療にワーファリンが明らかな優位性を示すのはすでに多くの
大規模RCTで実証されていますが、心原性能塞栓症以外のStrokeの二次予防にはどう
なのでしょうか? アテローム血栓性脳梗塞の二次予防には多くはアスピリンが使
われていますが、ワーファリンのほうが優れているのでしょうか?
Powers, W. J.
Oral Anticoagulant Therapy for the Prevention of Stroke.
N Engl J Med 345: 1493-1495
http://content.nejm.org/cgi/content/short/345/20/1444 アスピリン325mgとワーファリン PT-INR 1.4-2.8を比較して、心原性能塞栓症
以外の脳梗塞の予防効果、出血性合併症のリスクのいずれも「有意差無し」と結論さ
れています。これはちょっと意外でした(アスピリンのほうが優れていると思ってい
ました。
まだ論文の全文を読んでいないのですが、これはきちんと読む必要がありそうです。
336 :
循内 :01/12/04 10:00 ID:IppvWb1C
学会準備、お疲れ様でした。 久々に声(?)が聞けてうれしゅうございます。(藁 アブストラクトしか読んでませんが、私も絶対、抗血小板薬の方がいいと思っていました。 でも、前の病院で、バファリン+パナルジンを飲んでいても再発する人には、 ワーファリンを併用されていた患者は見たことありましたねぇ、、。これは頻用される処方ですか? でも、その当時の脳外Dr.はカイトリルを発明した人(まじです!)で、”なんでこんな田舎の病院にいるの!?” というくらい頭が切れて、尊敬していました。 まぁ、、、効いていたかどうかは知りませんが。(藁
メンテsage 来年は仙台が会場ですね〜。きっと誰だかわからないけど(W
teiki age^^
名医age
340 :
循内 :01/12/07 18:11 ID:YD8VCDM+
定期的あげ
定期sage進行で逝きましょう 最近、ある痴剣に参加する予定
343 :
告らん :01/12/10 01:05 ID:vf70jJBl
みなさんどおもです。私の方は新しい話題はありませんが(藁
>>341 なんでしょうねえ? 或テプラ―是? 黒ピ怒? ゑプ瀬連? 銅忠UK?
いろいろとありますが、日本の痴剣もようやくマトモに成ってきたので、
楽しみですね。
344 :
循内 :01/12/10 12:15 ID:6ga5SI7+
ほな定期sage
345 :
告らん :01/12/13 01:52 ID:AI1Clhhm
ちょっと話題を振ってみましょうか。 アテローム血栓性脳梗塞の抗血小板療法、心原性脳塞栓症の抗凝固療法は現在確立 した二次予防治療ですが、例えば大動脈原性塞栓症や脳動脈解離などの二次予防治 療ははっきりとしたrecommendationがありません。前者は抗血小板療法を行うべ きか抗凝固療法を行うべきか、後者は降圧治療も絡めて議論されています。脳卒 中に携わる医師の方々の意見はいかがでしょうか?
346 :
卵の名無しさん :
01/12/15 23:28 ID:gp4roiUl