【福島】不当逮捕された産婦人科医師を救え29

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222卵の名無しさん
>>219
コメント欄に反応したのか、たちまち消されているので転載。突っ込み所多し…w

広辞苑を出す出版社のブログ
ここは主として社会、科学、文化等の分野についての筆者の意見を紹介したブログです。

2007-07-08 08:36:22

医療費財源確保は医師報酬と医療費用の適切な評価によるべき

 医学部の定員増など医師不足を解消するための政策が検討されている。主に深刻なのは小児
科や産婦人科で医師のなり手が不足して、それが現在の医師の業務負担に繋がっている。7月7
日の朝日新聞の広告で日本外科学界の会長が医師不足は小児科や産婦人科だけでなく、80年
代後半程度まで医療の花形とされていた外科でも同じだと主張し、外科医師不足改善と医療費向
上を訴えていた[1]。
 外科の平均労働時間は週に約68時間程度、病院勤務外科医で週の労働時間が40時間以下だ
というところは全体の数%にすぎないという。24時間いつ呼び出されるかわからないという激務や
努力しても報われないという考え方、医師の専門分野の多様化などで外科医の数が減っており、
現在でも限界に近い人数だという。
 この点に関して、医師の激務化の一番の原因は医師が少ない時間で多くの給与をもらえるという
欲深さであると考える。まず平均労働時間が68時間というが、確かに1日平均8時間の勤務を基準
とすれば週40時間程度が標準となるから、多いといえるかもしれない。しかし、勤務医師42歳の平
均年収は1590万円程度(外科を含む全部の診療科で)であり、3年目の新人ですら600〜700万円
程度もらっていることを考えれば週68時間という勤務時間は長いといえない[2]。なぜなら、そのくら
いの給与をもらってる職種の人はそれくらいの勤務時間が標準だからだ。むしろ短いという印象さ
えある。例えば金融関係の仕事で午前8時半に出社し、深夜12時を過ぎてから仕事を終えるなど
珍しい話ではない。

(続く)
223卵の名無しさん:2007/07/09(月) 05:46:48 ID:wQRRf1UY0
(承前)

 第2に努力しても報われないという考え方があるというのは、外科学会の会長の主張では例えば
患者のために感染の危険性の少ない使い捨ての医療器具を使っても経費はかかるのに、報酬は
同じだという点が例として挙げられた。病院の経営という観点では報酬が少ないというのだ。そもそ
も42歳の平均年収1590万円というだけで破格の評価だと考える。外科ならばもっと高いだろう。一
般の40〜45歳で年収507万円というのが世の平均だ[3]。医師の平均給与はそれよりも1000万円
以上も高い。これなら破格の評価といっても過言ではないだろう。それだけの評価をされておきな
がら、それでも報酬が少なくて努力が報われていないと考えているのは、いくらなんでも傲慢では
ないか。
 第3に、医師の専門分野の多様化で専門分野に特化して技術を身につける医師が増え、幅広い
手術経験を持つなどの医師が少なくなった。雑誌などでアピールされているように高い専門技術を
もった医師に患者が殺到して、他の医師に患者がこないという弊害があるというのだ。トップの医療
ではなく標準的な医療を提供することに理解を示すべきだというのは、ある意味で正しい。しかし、
医師は高い技術を持つが故に、それほどの高い給与評価になっているのだから、ある意味高い技
術を持つのは当然である。問題なのは医師のいう標準というのが患者を救えるだけの十分な内容
を持っているかどうかということだ。そうでなければ意味はないし、高い評価にする必要はない。高
い評価をうけているのだから、現状で十分な医療を提供するのは当然であり、医療費の増加の必
要性とは関係ない。専門分野の多様化の問題は医師が現在の報酬を維持する若しくは下げること
を行い、専門分野に偏りがなくなる制度を実施して国民に理解を求めていくべきである。
 総じて、現在においても医師は十分に高い評価を受け、それに見合った報酬を受けている。外科
学会の会長が主張するような医師不足を解消するための医療費増加の必要性は全くないといって
よい。医師がよい評価を受けていないから、医師が不足してきたのではなく、医師の満足する評価
基準が通常の者よりも高すぎるという傲慢さが原因である。医師の方々の待遇をよくしてほしいと
いう主張には、必ずこう問い返そう。

(続く)
224卵の名無しさん:2007/07/09(月) 05:52:38 ID:wQRRf1UY0
(承前)


「他の職種であなたたちほどよい待遇をうけている職種がどれほどありますか?週70時間程度の
勤務だとしても、42歳の平均年収が一般人よりも1000万円以上も高く評価されている現状で、何
が不満なんですか?」

例えば、裁判官など人の人生や財産といったものを扱う重要な職責で医師以上に激務だが、医師
ほど評価はよくない。医師に限って待遇をよくする必要はない。それに加えて、医療費は無駄があ
るし、評価の基準がおかしいものも多い[4]。ちょうど現在の選挙戦で民主党が自民党を批判して
いる無駄な公共事業の例と一緒だ。”1種類しかない”錠剤なのに他の錠剤と飲み合わせを比較し
てお金をとったり、目薬にシールをはるだけの作業で調剤技術料を徴収するのは、ほとんど使われ
ない空港を地方に作って無駄に税金を費やすのと同じくらい無価値である。いや、医療の場合徴収
したお金を無駄にするのではなく自分たちの利益にするのだからもっと悪い。
 さらに眼鏡屋でサービスでやっているような視力検査と同じ内容で診察代780円と評価する例を
見ても、適切な評価をしていると思えない。医師の先生が行う診察が350円で、非専門家の職員が
眼鏡屋でサービスでやっているような視力検査をして、どうして780円と医師の診断よりも高く評価
されるのか。取り立てて高い専門性も要求されない立場の人間が、誰でもできる検査を行って治療
費が医師の診察より高いのはおかしい。それ以前に、他業者がサービスでやるような内容を780円
もとって行うのは行き過ぎた評価だ。例えるなら、100円のジュースを1000円で売りつけられている
ようなものである。
 総じて、医療費の増加は全く必要ない。医療費こそ無駄な医療コストの削減や他の業種にあわ
せた適切な報酬評価を行い現在の困難を打破すべきだろう。医療費は税金と同じく国民全体で負
担していることを忘れないでいただきたい。

参考文献
[1]朝日新聞朝刊 2007.7.7
[2]Wikipedia記事:勤務医師42歳の平均年収は1590万円という数字は10年目までの若手の医師は含まない。
[3]一般人の給与
[4]医療費用の説明責任と適正化 2006.11.29

(続く)