【地域】生駒市民のための病院 Part 1【医療】
生駒市新病院、徳洲会が運営主体に正式決定
奈良県生駒市の新病院建設問題で、市は18日、12月から交渉を続けてきた
医療法人「徳洲会」が新病院の運営主体に正式決定したと発表した。
これにより、同市東生駒の民有地を市が借り受け、診療10科の総合病院が
新たに開院する方向性が固まった。
病院建設は市が行い、徳洲会が指定管理者方式で運営する形態。
市は、平成19年度内にも開かれる県医療審議会に事業計画を提出し、
許可が得られれば20年度中の着工、22年内の開院を目指すとしている。
18年2月に就任した山下真市長が選挙公約に掲げながら難航した同問題にようやく道筋がついた形。
山下市長は「就任から2年がたち、迷走していたのでほっとした」と話した。
計画によると、新病院には内科や外科、小児科、産婦人科などを設置し、
開院時のベッド数は174床。医師や看護師は徳洲会がグループ内で確保するとしている。
同会が提案した「年中無休24時間」の救急医療体制については、今後、市医師会などと調整を行う。
用地は、所有者の近鉄から市が借り受け、建物は市の負担で建設。建設費は約50億円と見込まれ、
企業債で賄う方針。市は、用地の賃貸借契約についても近鉄との間で合意に至ったことを明らかにしたが、
具体的な地代については「市議会で報告する」としている。
同市では、平成17年の旧生駒総合病院閉院に伴い、新病院の建設問題が浮上。
市は当初、同病院跡地での建設を目指したが、所有者の県国民健康保険団体連合会との間で
希望売買価格に開きがあり、交渉が決裂。
その後市は、指定管理者方式での運営を念頭に、5つの医療機関と交渉を行った。
しかし、支援体制や病床数などで条件が折り合わず、山下市長が「最後の勝負」として
昨年11月に行った公募でようやく徳洲会が名乗りを上げていた。
(2008.1.19 産経)