産科医絶滅史20巻〜地雷を踏んだらサヨウ奈良〜

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30卵の名無しさん
こうして全国の動物園からパンダはほとんど姿を消しました。
残ったパンダの多くは疲労困憊して、難しい芸はできないのです。
そんなある日、動物園に王様と王子様が遊びに来ました。
王様「余はパンダのトリプルスピンが見たいぞよ」
動物園は困り果てました。そんな芸のできるパンダはうちの園にはいないんです。
だんだん王様親子は不機嫌になってきました。
王様の頭から湯気が立つのを見て、飼育員は付近の動物園に電話を掛けまくりました。
飼育員「そちらの園にトリプルアクセルスピンのできるパンダはいないでしょうか、王様がご立腹なんです」
A園「無理だよ、今別のお姫様に芸を見せてるんだから」
飼育員「2回転半のパンダでもいいからお願いします」
B園「ダメですね、そうやって不完全な芸でお客さんを呼んだ他の園が訴えられて閉園したじゃないですか」
だが苦労が実り、19件目の動物園が「やってみましょう」と王様親子を受け入れてくれたんです。
しかし、その園のショーで王子様は喜びましたが、王様は満足せず、怒って帰ってしまいました。
それを見ていた他の観客は「18もの動物園がパンダの芸を見せないのはおかしい」と激怒しています。
でも、他の動物たちは「あんな難しい芸を要求されたら、希少なパンダではよくやった方だよ」と思いました。

それを遠くから眺めていたミノムシは言いました。
「カバだって同じ哺乳類、パンダの芸もできないのは動物失格だね」
観客たちは手を叩いてミノムシを褒めました。