113 :
卵の名無しさん:
絶滅寸前のパンダにも、たまに子供が産まれます。
とはいえ、白熊になったり、動物園から逃げたり、
死亡するパンダの数の数分の一しか産まれて来ないのでパンダは減る一方です。
その貴重なパンダの赤ちゃんですが、ヨチヨチ歩けるようになると、
大好きなお母さんから離れて大学病院という名前の動物園に収容されました。
動物園の門をくぐると「お前達にはこれから過酷な生活が待っている。そのために鍛え上げてやるから覚悟しな!!」
と「大学看護師」というバッジをつけた飼育員がパンダの赤ちゃんにムチを打ちました。
「ひゃー、いたいよう。何も悪くないのにどうしてたたかれるの?」パンダの赤ちゃんは泣きました。
114 :
卵の名無しさん:2006/10/22(日) 20:35:21 ID:W2YJo6ul0
それからパンダの赤ちゃんの地獄の日々が始まりました。
小屋にも帰れず、大好きな水浴びもできず、睡眠も取れない日々、
餌はほとんどなく、やせ細るばかりなのに、少しでも 腰を下ろすと
動かずに机に座って下らない書き物ばかりしている飼育員からムチが飛びます。
「そのうちもっと楽な動物園に行くんでしょ、だから私達が厳しく鍛えてやってるのよ!」
「これぐらいでくじけてんじゃないわよ」
罵声を浴びながらパンダの赤ちゃんは必死で働きます。
体の弱い赤ちゃんが死んでしまいました。
飼育員は「ケッ弱弱しい奴だ、使い物にならない、
どうせこんなパンダはろくな芸を覚えないから死んだほうがいいのだ」
と吐き捨て、パンダの赤ちゃんの死骸はゴミ箱へ放り投 げられました。
それを見ていた他の赤ちゃんパンダが
「僕もああなっちゃうのが」とブルブル震えました。
その時、檻の外から懐かしい声が、あっお母さんだ
「おかあさーん、会いたかったよう。
お母さん、あれ、模様が無くなっている、どうしたの?」
「お母さんもパンダであることに耐えられず、白熊になったの。もう限界だったわ。
白熊になって、寝ることができるようになって、ようやく歩けるようになったの。
それで心配で心配であなたのことを見に来たのよ。」
親子パンダは抱き合っておんおんと泣き続けました。
「ねえ、坊や、今からお母さんが白く毛を染めてあげるから、
一緒に白熊の檻へにげましょう。
そしてこの動物園は駄目、全ての動物が虐待されているの。
もっと優しい飼育員のいる園へ逃げましょう。」
こうして親子パンダは白熊親子となって他の動物園で幸せに過ごしました。
その酷い動物園は動物が逃げ出して閉園したそうです。