産科医絶滅史第19巻〜うかつに産科医にならぬ方が〜

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426すまんコピペ
>>423
患者さんは予定日超過で入院し、入院当日からPGE2の内服で分娩誘発されていて、
当日の午後に服薬を終了、自然に経過観察していたところ、準夜帯から自然陣発
したとのこ とです。ところが、午前0時頃に突然意識消失のような症状が出現し
たため、産科当直医が院内の内科当直医に診察を依頼し、内科医の診察を受けま
した。

内科医が対光反射や一部の神経学的所見を診たところ、意識レベルが低い(痛み
刺激には反応あり)ものの他の異常所見が無く、また陣痛発作時には産婦が声を
上げて痛がるなど したため、産科医と内科医で「陣痛発作に伴う失神だろう」
と判断したとのことです。この際に「内科医がCT検査を行うことを主張したが産
科医が拒んだ」などと報道されてい ますが、両者の間でそんな押し問答のよう
なやりとりはなかったようです。その時点では血圧は正常で、子宮口も4cm程度
開大していたため分娩経過を診ることになり、産科医 は当直室に戻ったとのこ
とです。
427すまんコピペ:2006/10/18(水) 21:01:52 ID:idX8a/mk0
しかし、その約1時間半後に痙攣発作が生じ、この時点では血圧が180前後まで上
昇していたため、産科医が子癇発作と判断し、マグネゾールを静注して奈良医大
病院に搬送を 依頼ました。ところが、奈良医大の産科病棟が陣痛待機室のベッ
ドまで入院患者が溢れるほど満床であったため受け入れることができず、また、
容易に搬送先が見つかりませんでした。
大淀病院の産科医の先生はいつでも搬送できるよう、今か今かと「受け入れ先が
見つかった」との連絡を待ちわびていたらしく、CT検査ももちろん考えたようで
すが、( 今、患者を動かして再発作を起こしたら母児ともに危険かもしれない
)(CT検査に行っている間に搬送先が見つかったと連絡が来るかもしれない)など
考えて躊躇されたようです。
苛立つ家族に囲まれ、産科医自身も大阪の高次医療機関に数件電話するなどした
ようですが、全て断られたとの事でした。最終的に搬送先が見つかったのは、搬
送を申し入れ てから二時間余り過ぎた後でした。
428すまんコピペ:2006/10/18(水) 21:02:35 ID:idX8a/mk0
聞けば聞くほど悲しい内容です。報道では、かなり産科医を悪辣に糾弾しており
ますが、このような経過では同情を禁じ得ません。一番の問題は、受け入れるベッ
ドの絶対数が奈 良県では不足していることにあるように思います。刑事事件へ
と進展しそうな気配ですが、このような例が刑事訴追されることを、我々は容認
してはいけないと思います。