医療とは、特に重症例においてはぎりぎりのところで人の命を扱うものとであり
何よりも、消毒ひとつとっても厳密に安全を要求されるものであるが
人的なまたは物質的な医療を取り巻く資源。または環境
といってもいいが、安全を制約するそれらは
もとより有限なものであり
欧米と比べても圧倒的に少ない医師や看護のスタッフの数という絶対的制約の中で、
労働条件を無視した献身がそれを支えている
安全を決める前提条件は、まず、医師を含むスタッフの教育と質であり
それが満たされれば、次に安全に仕事のできる環境を整備することである
疲労を減らし処置一万回毎のインシデントの率を下げることであり
安全の空念仏唱えても、精神論やマニュアルの多発では何も解決しないし
過去に行われたのは悪者探しとその後の忘却であり
安全なシステムを整備するという視点が欠けている
安全は只ではない
切り下げる診療報酬と無知なマスコミによる中傷
ぎりぎりの現場で全力を尽くした医師に対する結果論的な逮捕
無知に裏付けられた法曹関係者の行いが
まずは地方の現場から医師の逃散を招く
現場を知らぬ役人による国民の生命の切り売りは
すでに始まっている
最後に泣くのは間違いなく国民である