723 :
有罪確定:
『凍れる心臓』 (共同通信社社会部)
本書は、限りなく黒に近い「和田心臓移植」の真相に迫ります。
本書を読んで、
「生きているドナーから心臓を摘出したのではないか」
「レシピエントに心臓移植術は必要なかったのではないか」
「それゆえ83日間という当時では長い生存期間が得られたのではないか」
他の数々の疑惑を深めるだけでなく、
「脳波測定すらしていなかった」
「移植後の拒絶反応や免疫不全の対処方法すら知らなかった」
という驚くべき疑惑まで知る結果となりました。
手術の記録を隠蔽し、摘出された心臓を改ざんし、疑惑を亡くなった同僚に押し付ける。真実を究明すべき人々は、和田教授をかばう鑑定結果を提出する。
「遺族へのカルテ開示」を頑なに拒み続ける医療界を見ると、「臭いものにふたをする」体質は、この数十年間、変わっていないようです。