http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20060627/105176/?P=3 昨年、ある産婦人科の開業医がお産の取り扱いを止めた。その理由は、忙しい生
活へのモチベーションを保てなくなったためだ。「かつては正常分娩でも患者か
ら感謝されていた。『ありがとうございます』と言ってもらえれば疲れも忘れて
しまうものの、今は『生まれて当然』で、少しでも大変なお産になると医者のせ
いにされる。ともすれば訴訟だ」とため息をつく。
ほかの診療科も程度の差こそあれ、医師が尊重されない状況は同じだ。待ち時間
に腹を立てて医師に暴力をふるう。テレビやインターネットで見た大学病院並み
の治療を地域の病院にも期待する。軽症にもかかわらず、昼間は混んでいるから
と救急外来を尋ね、「専門医がいない」と文句を言うケースがある。