どうなの?クラヤ三星堂 Part 3

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49卵の名無しさん
 訪日を断念した台湾の李登輝氏(七九)の講演全文を読んで、しんそこ感動した。慶大学生サークルの求
めに応じ三田祭で話をする予定だったもので、「日本人の精神」という題がついている。今月初めにご本
人が執筆したそうだ。
 ▼李さんが学生に訴えようとしたものは、台湾の水利事業に尽くした故・八田與一の生涯が示す「公に
奉ずる」精神だった。その精神こそが日本および日本人の精神的価値観であるという指摘だった。八田は
技術者としてだけでなく人間としても優れ、肩書や人種や民族の違いで差別などしなかった。
 ▼李さんの講演に、司馬遼太郎『台湾紀行』で“老台北”として登場する蔡焜燦(さいこんさん)氏(七
五)がでてくる。蔡さんも現代の日本人が失った「日本の心」を熱っぽく語る“元日本人”なのだった。
 ▼講演されるはずの草稿を読んで、この秋、世界文化賞を受けたゴダール監督(七一)が最近の日本映画
を批評した言葉を思い出した。「日本民族の顔が見えるような作品がない」と。混迷の時代に生きる日本
の若者たちに、李さんが語りかけようとしたこともそれに近かったのだろう。
 ▼さて、この講演のどこに台湾当局の主張や、反中国の政治的意図がある? 政治家ではなく、ひとり
の私人として「日本人よ、胸を張れ、自信を持て」と語っているだけではないか。言論の自由が保障され
る民主国家が、ビザを発給しない理由など何一つないのである。
 ▼そうか、わかった。中国へのご機嫌伺いを優先した日本外交はまたもや世界に恥をさらしたが、外務
省は李講演を予測して深読みしたらしい。つまり「胸を張れ」という日本の若者に対する李さんの励まし
を、外務省に対する叱責(しっせき)ととった。そう誤解してビザを拒否したのだろう。
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54卵の名無しさん:02/11/20 12:36 ID:gmT3imIQ
 ニクソン大統領を失墜させたウォーターゲート事件報道で知られる米ワシントン・ポスト紙のB・ウッド
ワード記者の新著が話題になっている。題名は『ブッシュ・アット・ウォー』で、邦訳すれば「ブッシュの戦
争」か。ポスト紙の紹介記事では、ホワイトハウス内の暗闘が生々しく描かれている。
 たとえばパウエル国務長官が政権内でいかにのけ者にされ、いかに巻き返したか。まるでアイスボックスに
閉じ込められているようだ、と語っていたパウエル長官がイラク攻撃をめぐってはブッシュ大統領と直談判
し、単独行動を思いとどまらせた経緯などが描かれる。
 「コイズミ・アット・ウォー」はどうか。田中元外相はパウエル長官と同じような立場だった。しかし「自
由にやれ、というから動こうとすると、スカートを踏まれて動けない」などと不満の言葉を残して、結局政権
から放逐された。
 ブッシュ政権では、協調派のパウエル氏と強硬派のチェイニー副大統領らが事あるごとに対立する。強硬派
に耳を傾けがちな大統領を協調派が引き戻そうとする。ライス補佐官が仲介役になっているらしい。
 小泉政権では改革派と抵抗勢力との争いのはずだった。抵抗勢力に「宣戦布告」し国民の喝采(かっさい)
を受けた小泉首相に、一時の威勢の良さは感じられない。デフレ対策では竹中大臣を矢面に立たせて正面突破
を図ったが、後退を強いられている。
 「身内」の争いを抱え込んでいるブッシュ大統領と小泉首相だが、ともに支えは、当面の支持率の高さであ
る。その低下は政権を直撃する。