入ってきたのは明日美が抱かれた男の一人、緒方だった。
「ふふ、話は椿君から聞きましたよ」
緒方はいかにも下劣な笑いを浮かべた。
「……何の、ことよ」
明日美の言葉は、精一杯の強がりだった。
緒方には、明日美の態度が気に入らなかったようだ。
容赦なく、堅い革靴の先で明日美の顔を蹴飛ばした。
明日美の切れた唇から、赤い血が流れ落ちる。
「お、おい。それはひどいんじゃ……」
自分のしたことを棚に上げて止めようとする椿を無視して、
緒方は明日美の顔をにじるように踏み付けた。
「構うものか、この女はケダモノだ、調教してやらなきゃいけないんだよ」
明日美は、抵抗をやめた。
「そうだ、それでいい……」
「あん、いやぁ、あぁぁ……、うくぅっ、うぅん、ん……」
もう、見ちゃいられない。
明日美は、二人の男に犯されていた。
足首の戒めこそ解かれたが、両腕は背中側で縛られたままだ。
制服は引き裂かれ、身にまとっているのは紺の靴下だけ。
後ろの穴を椿に犯される明日美を、緒方が嫌な笑顔で見下している。
限界だ。だけど、僕にはどうにもできない。
「ふぅ、こっちの穴は格別だな……。あんたはもういいのか?」
満足しきった椿が緒方に訊ねた。
緒方は椿が明日実を犯している間にスーツを着込んでいた。
「君も服を着た方が良い。もうそろそろ、特別なお客様が来る」
「あん!? 聞いてねぇな。誰だ?」
緒方は明日美に一瞥をくれて、とんでもない言葉を口にした。
「彼女が、本当に抱かれたかった男さ……」
明日美の表情が、凍りついた。
――つづく