奈瀬明日美とほのぼのしない?

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865オリバー物語
それからの明日美は、以前とは何かが違っていた。
緒方、和谷、伊角……。
そばにいる男達と、手当たりしだいに夜を供にしていた。
何が彼女をそうさせているかは、わかりきってる。
決して叶うことのない、塔矢名人への憧れの代償だ。
そんな明日美なんか、見たくない、見たくないけど、僕は明日美を見守っていた。
そして今夜も、また別の男に明日美は股を開いている。
「あふぅ、すご、おおきぃよぉ」
「そうか、そんなに大きいか?」
「ぅん……、だって……」
ひげ面の男――椿、とか言ったか――は、挿入したまま明日美の体を持ち上げた。
明日美は立ち上がった椿の腰に、両足を絡ませる。
「ああっ、あん……んん、おくに、あたってるぅぅ」
明日美の言葉に満足気な笑みを浮かべた椿は、明日美をベッドに寝かせた。
そして、明日美の体を180度回転させる。
明日美は両腕をベッドに、両足を床につけた、四つんばいの格好だ。
「……!? あああ、こんな……んんぅ、ん、あぁ」
快楽に溺れる明日美の声が、より激しくなる。
明日美は、椿という男にかつてないほどの快感を感じていた。
……それが、いけなかった。
完全に理性の吹き飛んだ明日美は、他の男の前――僕以外の男の前では、
決して言うことのなかった言葉を、絶頂と供に口にしてしまった。
「塔矢先生ぇーーーっ!」
まだ絶頂に達していない椿は、動きを止めた。
少しの間の後、明日美の言葉の意味に気がついた椿は、怒りに震えていた……。

――つづく