【社会】「宗教上理由で、君が代ダメ」 卒業式欠席の高校生、"欠席"撤回求める…北海道
★宗教上理由で君が代拒否 欠席扱い撤回を 石狩管内の高校生
・宗教上の理由で卒業式での国歌(君が代)斉唱を拒否し、式に出席しなかった道立
定時制高校の在学生(17)が、学校側が「欠席」扱いにしたのは不当だとして、学校に
撤回を求めている。「日の丸」「君が代」実施をめぐり、生徒が学校の対応に抗議する
ケースは異例。生徒に「式に出席しない権利」は認められるのか。
抗議しているのは、宗教団体「エホバの証人」を信仰する男子生徒。
同校は式の数日前、在校生に対しホームルームで、国旗・国歌の掲揚、斉唱を実施
する方針と同時に憲法で保障された内心の自由を守るため、「歌う、歌わない権利」
「立つ、立たない権利」があり、「それによって不利益を被らない権利」があることを
説明した。
生徒は副担任の教師に信仰を打ち明けた上で「出席できない」と申し出た。「君が代の
歌詞が教義で禁じている偶像崇拝に当たる。自分で歌わなくても、聴けば音楽が耳に
残ってしまうので、その場にいたくなかった」と訴えている。
副担任が、国歌斉唱終了後に入場できるよう受付係をするなどの方法での参加を
提案したが、生徒は「これを受けてしまうと、来年も再来年も同じ事で、何の問題解決
にもならない」と拒否、出席を見送った。
生徒は「学校が式に出席できない状況をつくっているのに、事務的に欠席扱いと処理
されるのは、納得できない」として、「欠席」扱いの撤回と同時に、来年以降の配慮ある
対応を求めている。
これについて、校長は「一人のために国歌斉唱をやめることはできない。欠席した
生徒は規則上、『欠席』以外には扱えない」と従来の対応を変える考えがない意向を
示し、今後については「生徒と話し合い、学校の考えを理解してもらいたい」としている。
しかし、副担任は「公立学校はどんな考えの生徒も行事に参加できるよう配慮すべきだ」
と反発、同調する教員も多い。生徒は札幌弁護士会に人権救済申し立てを行うことも
検討しており、学校は対応に揺れている。
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