リレー小説 美少女戦隊☆レイジィバツース2-背神の死徒

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1ほんわか名無しさん
「う────んッ!いい風ね〜!!」
八月も後半の涼しく澄んだ朝、わたしは爽やかな風の吹きぬける小道を歩いていました。

前スレ
リレー小説 美少女戦隊☆レイジィバツース!(2003年2月4日〜2003年10月7日掲載)
http://human.2ch.net/test/read.cgi/honobono/1044322852/
2ほんわか名無しさん:04/08/26 06:27
華麗に2ゲッツ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
3ほんわか名無しさん:04/08/26 06:34
ここは雪深い町、ヌルポヘイム・・・。
4ほんわか名無しさん:04/08/26 07:10
>>3ガッ
5ほんわか名無しさん:04/08/26 08:20
美少女変態キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!

続筆カモン!
6ほんわか名無しさん:04/08/27 06:11
ひとつの記号でわれわれはある、意味も定かでなく、
痛みも知らずにわれわれはあり、異国にあって
ほとんど言葉を失ってしまっている。
そこで、もしも人間について
天上でひとつの争いがおこり、幾多の月が
力に訴えようとする時は、海もまた
語り、流れはおのが行く手を探さなければならないのだろう。

しかし疑いもなくひとりの者が存在する。 この者は日ごとに
世の成り行きを変えることができる。この者に掟はほとんど
用をなさない。
7ほんわか名無しさん:04/08/27 06:16
そして木の葉はさらさらと鳴り、オークの樹々は万年雪の傍で
風に揺れる。なぜなら天上の者たちも
すべいてのことはなし得ないのだから。すなわち死すべき者たちは
いち早く深淵に突き当たり、そこで彼らはエコーとともに
方向を転じるのだ。時の歩みは
悠遠だが、それでも眞実のものは
現れ出る。

      -フリードリヒ・ヘルダーリン『ムネーモシュネー(記憶の女神)』(第2稿/断章)
8ほんわか名無しさん:04/08/28 07:27
・・・・しんしんと降り積もる
               あるはずのない雪。

         ・・・・・・・・・わたしは ただ瞳に舞うその影を内に凍らせた

・・・・あるいは朽ち逝く石棺を撫でるマーヤーの風

           あの煉獄の炎の顎に落ちた 苔生す石を

ただ優しく いとおしく 暮れる涙でさえ 冷ますように・・・・
9ほんわか名無しさん:04/08/28 07:43
──雪深い町 ヌルポヘイムのはずれ

ひとりの少女が、フルーツの入ったバスケットを両手いっぱいに持ち、
市場へ通じる小道を歩いていた。

「ふぅふぅ・・・。」
10ほんわか名無しさん:04/08/28 08:02
バシャッ!!

「あうっ!!」

・・・こけた。
11ほんわか名無しさん:04/08/28 09:20
続きマダー?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
12ほんわか名無しさん:04/08/28 14:02
金髪碧眼のその少女が、解けてしまったマフラーを
首に巻きなおし、茶色のセーターからふわふわとした粉雪を払い落とすと、
ちらばってしまった木の実や果実を拾い集め、
ふたたび健気に息を切らしながら走り出した。

「大変、日が暮れちゃう!」
13ほんわか名無しさん:04/08/28 14:59
バタン!!

「はぁはぁ・・・。」

少女はとある小屋に辿りつくなりランプに火を灯し
耳当て付きの帽子をかけ、手袋を暖炉傍にくべ、
悴んだ手を擦り合わせて吐息を吹きかけた。
ポケットから今日の売上げを取り出し、
鏡付きのアンティークな小物入れにしまう。

彼女はさっそくスープをこしらえると、
円い木彫りのお椀に盛り、月桂樹の葉を添え食卓についた。
木製のテーブルには一枚のメモがピンで止められている。

「おつかれさま。お母さんは仕事で遅くなります。
 今晩はひとりでも泣かないわね?寝る前に戸締りを忘れないように
                            -プリムへ」

メモは酷く古びて茶色く罅割れているようだった。
14ほんわか名無しさん:04/08/28 15:22
プリムは、本日の売り上げを計算し始めた。ここのところ、好景気と報道されているが、プリムにはそれが感じられなかった。
「今日の売り上げは500ゼニーか。黒字になるのはいつのことやら。」プリムは頬杖をつき、悲しげな顔付きで売り上げ金を眺めた。
15ほんわか名無しさん
プリムはいつのまにかウトウトと居眠りについてしまった。
部屋の暖気が露を結んで窓を伝う。
外は真っ暗で、時折吹きつける吹雪がレディブルーの
花瓶を置いたオリエルウィンドウをカタカタと揺らしている。