6月の夜と銀色チェルシー

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1碧ティムニィ
チェルシーは僕の飼っている三匹の子亀の名前。
以前黄色い雌のセキセイインコを飼っていて、
本当はチェルシーというのは彼女の名前だった。

けど彼女が先日亡くなり、数日後、父親が工場の裏の排水溝で
孵ったばかりの子亀を見つけて持ち帰ってきたので、
彼らにその名前をあげることにした。
三匹ともチェルシー。全部雄のチェルシー。


この調子でしばらく語ります。
2ほんわか名無しさん:04/06/21 23:24
かめかめやっとかめ
3碧ティムニィ:04/06/21 23:30
午前中に父親が体調不良で帰ってくる。お腹の調子が悪いらしい。
なので母が昼にお粥を作る。オート麦と米のお粥。
僕はこいつが好きじゃないので、一人でエッグトーストを作って食べた。
風が強いのにやけに暑い一日。亀は暑いとか感じないのかな。
玄関で元気に動き回ってる。

今日は夕方に台風が通って、うちの庭は結構荒れてしまった。
台風が来る前に母親がメダカの水鉢と子亀を玄関に避難させていた。
工場のパレットというの?(プラスチックケース)で飼っている。
餌はあまり食べない。
店頭で売っている亀のエサを朝晩与えているのだけど。
亀はなにを食べるのが好きなんだろう。
4碧ティムニィ:04/06/21 23:45
マレーシアのチョコレート、maxcrunchを食べる。
ラベルに印刷した社名ロゴに、赤のダイヤモンドが描かれている
甘いクランチ・チョコ。
でもさすがは東南アジアのお菓子。廉価ながら量が多い。
そして香料に関してはともかく、味付けは案外まともだったりする。

先日ボルゾイ犬を散歩させている女の人を見た。
主婦だと思うけど、ボルゾイのが体が大きい。
どこの家で飼ってるのか知っているけど、門扉の前で
あの大きい犬が乗り越えてると触ってみたいと思う反面、
怖くて触れない。
結局近所の猫を撫でて我慢する。

でも猫といえば春頃に、甕で飼ってた金魚を食べられてしまった。
近頃亀も狙ってる。食べないとは思うけど、用心しなくちゃ。
5真咲 ◆xv00X69www :04/06/22 19:13
なんか長野まゆみっぽいね
6碧ティムニィ:04/06/22 19:58
今日は自転車でタワーレコードに行く。the album leafの新譜。
午前中に出たけれど家に帰る頃は物凄い暑さになっていた。
近所にあるミニ・クーパーとランブレッタの停めてある家の庭に、
紫陽花を見つける。青紫の小柄なやつ。
暑さの所為でいかにもぐったりしていた。

家に帰ってからは掃除をはじめた。近頃ダニに食われて体中が痒いので。
けど、はかどらない。僕は埃が苦手であまりに埃っぽい場所に
いると、手足に水疱のようなものが浮き出してくる。
海老の汁と強い洗剤を触った時も出る。
普段は掃除なんてしないおかげで埃がかえって立たず、
ブツブツはでない。でも掃除をし始めた時は徹底的にやらないと、
寝起きに体中ブツブツだらけになる。

>>5
こんばんは。長野まゆみさんの本は読んだことがあります。
彼女の書く世界観は好きですが、登場人物が嫌いです。
7碧ティムニィ:04/06/22 20:12
夕方はCDを聞いて過ごす。チェルシー三匹に餌をやったがあまり食べない。
その代わりに顎の下に銀色のラインを見つける。石亀ってこうなのかと思った。
体調が悪いながら仕事に出ていた父が帰宅。
郵便受けにアメリカからユニセフの封筒を見つける。
ただおかしなことに、宛名は僕の名前で正しいけれど住所が全く違う。
封を開くとユニセフシールなんかが入っていた。

○○様へ
   たとえば3000円で
   409人の子供の命を
   救う方法があります。

僕には心当たりが無い。
父にも聞くが、やはり心当たりがないと言っていた。
ユニセフはどうやって送付相手を決めてるんだろう?
今日僕が買ったCD代とコンビニでの買い物で、
3000円はちょうど支払える額だった。
8碧ティムニィ:04/06/23 00:17
夕飯後、父について本屋に行く。
昇り降りの坂が続く水田地帯を縫って、
父の運転で車はゆったり走った。
台風で上がった水位で、地続きの湖みたいになっている。
冬場に台風が来れば、丘陵スケートもできるんじゃないかと思う。

本屋ではLemonJellyのNiceWeatherForDucksが流れていた。
隣り合わせの電化製品屋のほうの入り口でエプソンの促販をしているらしい。
僕は音楽雑誌とMOEを立ち読みして、亀の育て方本を見ていた。
父が後で来て亀元気か?と聞いた。
僕は曖昧に頷いておいた。
この人はいつも自分から問題を持ち出してきて放置する。
9碧ティムニィ:04/06/23 00:31
実は我が家は以前にも亀を飼っていたことがある。
その時はどこかの池で捕まえてきてやつで、
20センチはある雌のミドリ亀だった。

合わせて別の亀も父がとってきたかどうかして飼っていて、
庭のはじに風呂桶(本当に風呂桶だった!)を置いて
その中で年中世話していたのを覚えてる。
冬場は藁を敷き、冬眠させた。そして春になって藁を取ると、
ぶよぶよの細長い卵が12〜3個は水に浮いていたものだ。
テレビで見るウミガメのような丸い卵じゃなかった。

父は何を思ってか、毎年浜辺から砂を掘ってきてバケツに入れ、
亀の卵をその中に埋めていた。孵ると信じていたのかは謎。
当然冷え切ったバケツの砂で孵るわけもなく、
ひと月ほどしたら腐った卵を掘り起こして順に庭に投げつけていた。
たまに形の出来かけたのが出てきて、
僕はそのたびに複雑な気持ちにさせられた。
10碧ティムニィ:04/06/23 19:52
今日は午前中授業のため車で学校に。兄のフィガロを勝手に拝借。
窓に黒いアゲハ蝶が張り付いていたので車に入れ、学校まで乗せていく。
道も割かし空いていたし、天気も良くて気持ちのいい出だしになる。

車を降りてアゲハ蝶を掴み、駐車場の隣の森に放す。
気のない感じではじめ地面に落ちたが、暫くして木陰に消えた。
ベンチで夕涼みをしていたおばさんがじっとこちらを見ていたことに気づくが、
その人は特に何も言わなかった。
まばらな木陰が足や服に模様を作って面白い。
後者に向かいながら、気恥ずかしいような誇らしいような気持ちが
じわりと湧いた。

授業の後食堂の近くで女友だちにチューペットの凍らせたのをもらう。
生協で売ってたらしい。僕らは用務員室で紙コップとスジャータ、
使い捨てスプーンをもらい、チューペットの中身を出してスジャータをかけ、
ぐちゃぐちゃにかき混ぜてシェイクにして食べた。

これは小学生の時友だちに教わった食べ方。
もしもこの上にコーンフレークをかけて食べるやつがいたら、
多分それは当時の僕の友だちだと思う。
11碧ティムニィ:04/06/23 20:20
チューペットをくれた彼女を、お礼として帰り道駅まで車で送ることになった。
チューペットでバス代が浮いたと彼女は喜んでる。僕も自分が安い男だなと思った。
フィガロは仕様上後部座席が狭いので隣に座ってもらう。
腕のブツブツを見て「何コレ?」というので、ダニに食われたといったら不潔扱いされた。
この車だって相当掃除してないはずだが、悔しいのでそれは黙っておく。

駅寄りの道を走っていたので、帰り道は海が少し見えた。
彼女の住んでいる家は海が近いらしく、電車で1時間かけて地元の駅に
戻るまで海はいくらでも見えるらしい。
うちは田舎だから田んぼばかりだと言ったら、
それはそれでいいんじゃないの、と言う。

彼女の見ている海は僕が思うような綺麗なものじゃないらしい。
いつも工場のにおいがする、機械の音がする。海水は汚いし、
人の声より車のエンジン音がする。
「僕の家のほうは今ごろだと夜に牛糞の匂いがするぞ」というと、
「あたしんところは昼夜関係なく鉄塔の赤い光が見える」と言った。
夜中に定期的に光る、赤い警告灯の光は確かに不気味かもしれないと思った。
12あぼーん:あぼーん
あぼーん
13碧ティムニィ:04/06/25 00:55
今日は昼間の晴天に対して、夜は雨になった。
梅雨はもう台風が上陸した時に絡めとっていったかと思ったけど、
梅雨雲を全部持っていかれたのは沖縄だけだったらしい。

今年の6月はは梅雨らしい雨が降ってなくて寂しい。
何年も前、雨の日には必ず長靴をはいて頃、
雨が大量に降る日はわくわくしてた。
台風もそう。なにかいつもとは違う特別な空気が空を覆うと、
自分にも特別なことが起きるような気になった。
踝まで浸す雨水の中を歩き回り、強風に吹き飛ばされていくのを想像して、
口には出さないけれど友達同士で楽しんでいた。――多分今日の帰りあたり何か来るよ、と。
14碧ティムニィ:04/06/25 01:10
踝まで水がきたら、たぶんその横を魚が泳ぐ。
そうしたら僕は手づかみで捕まえようとか、
台風が強くなったらきっと空から何か飛んでくる。
そうしたらそれはやっぱり魚で、僕はそいつを捕まえようと思ってた。

父親が伊勢湾台風を経験した時に、実際に魚が庭に降ってきた
という話をしてくれたことがある。父は子供の頃海のそばに住んでいて、
台風の途中、海を巻き込んだ風が海水と一緒に魚をふっ飛ばしてきたと言っていた。
その話の真意は怪しいところだけど、僕は当時その話を信じてたし、
父親の子供の頃武勇談は結構面白いと思ってた。

その所為でか、とにかく僕には自然災害が起きたら
突然魚が現われるイメージが頭にこびりついている。
木や塀の合間をぬって、車道の中央を突き抜けていく黒い鯉のイメージが。
15碧ティムニィ:04/06/25 01:11
sage
16碧ティムニィ:04/06/25 01:31
僕の父親と母親はいつもこんなことを言う。
「もしおまえが事故にあったら、母さんが悲しむ」
「もしあんたが事故にあったら、お父さんが悲しむ」

二人とも自分の本音を話さない人だ。
だから僕には二人の本心がわからない。

前に僕が実際に車の事故に会った時、父は僕を怒って、母も僕を怒った。
僕が悪かった訳じゃないのに自分が叱られたことで、僕は両親に腹を立てたが、
その後のことは病院での診察や、保険会社への連絡に
手間取ってうやむやになってしまった。

結局意味不明な歯がゆさが今でも僕には残ってる。
特別なことは時々本当に起こるけれど、
そのときに浮き彫りになった欠損は、たぶんずっと残るものなんだろうと思ってしまう。
17碧ティムニィ:04/06/26 00:44
引き続き雨が降ったりやんだり。部屋に放っておいたスナック菓子がしけっていた。
仕方が無いので煙草に手を出すが、こちらも暫く放っておいたのでしけっている。
仕方ないので煙草は兄の部屋に置いといた。メントールでなければ、
あの人は煙草が無くなればシケモクでも吸う人なので。

暇だったのでチェル3匹にちょっかいを出す。
僕は自分が暇になった時にしかペットに手を出さないので、全然懐かれない。
前に飼っていた鳥も、雛の時から世話したが全然懐かなかった。
珍しく近づいてくると思えば、人の髪の毛や睫をおもちゃにして遊ぶ時ぐらいだった。

たまにはと思い、チェルどもの住処の水を入れ替えていると
中から子供の指輪が出てくる。昔の祭りの露天で打ってそうな、
中央のプラスチックを紫の石に見立てたものだった。
まさかさすがに母親のじゃないだろうと思ッたが、
とりあえず洗って植え木鉢台の上に置く。
18碧ティムニィ:04/06/26 01:07
うちは小学校に近く、昼の1時と3時半頃に小学生の帰宅ラッシュを迎える。
更に車通りの多いくせに信号機の無い交差点も近いので、
同じ時間帯に緑のおばさんがやってきて笛を吹きまくる。
小学生はうちの垣根のつばきの葉をばしばし毟っていく。
最低な奴は道端に落ちていた誰か上履き入れだかなんだかの落し物を
勝手に我が家のポストに突っ込んでいく。親切心からくる大迷惑だ。

ということで多分おもちゃの指輪もその類かと思う。
ただ、子供が触らないように玄関前に亀ケースは置いてあるので、
その位置に指輪が入るとなると玄関まで入ってくるか、
門越しに指輪を亀のところまで投げたかしたということになる。
門からチェルシーのところまでおよそ3メートル。
その間に門ともみじと植木鉢がいくつかあるが…

なんとなく腹が立つが、とりあえず雨がやんだので
表札のそばに受け皿をおき、その上に指輪を入れておいた。
半見せしめと、もう半分は誰かとりに来ないかという興味で。
土日を挟んで誰もとりに来なければ捨てる。たぶん捨てることになるだろうけど。
19ほんわか名無しさん:04/06/26 15:07
夢板に行かれては如何ですか?
20碧ティムニィ:04/06/26 16:32
そうですね…正直ここを立てるときも、
向こうにに立てるべきか迷いました。素直に移動します。
21ほんわか名無しさん:04/06/26 18:25
お元気で。ノシ
22ほんわか名無しさん:04/06/26 22:07
カキコ楽しみにしてましたが移動ですか。

・・・そういや夢板って逝ったことないな。追うとしますか。
23碧ティムニィ
楽しみにしてくれてる方がいてちょっと意外ですが、嬉しいです。
良かったら来てください。

六月の夜と銀色チェルシー
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