○○【重要】日本生命事件の内幕○○

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1もしもの為の名無しさん
年間購読料50万円の外資系某情報ニュースにこんなのが流れていました。
ご存知の方は御無礼。
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東芝クレーマー事件から学んでいない日本生命
危機管理シリーズ26


 11日に東京地裁で行われた審尋の経過を、片方の当事者である西村博之
は自身が発行するメールマガジンで「削除するURL(インターネット上の
住所)とレス(書かれた内容)と削除の理由がなきゃわからん」と表現した。


 これを見た日本生命側の関係者は、がっくりと肩を落とし「これでは一体
どちらが申立をしたのか分からない。攻守が逆ではないか」とつぶやいたと
いう。


 無理もない。逆ザヤに苦しみ市場全体のボリュームが低下するなか、他社
との差別化が容易でない商品をもっともコストのかかる対面販売で行う産業
が保険業界である。会社に対するイメージが販売戦略の大きな要素であり、
これをいかに作り上げるか、各社しのぎを削ってきた。


 この西村博之が管理するインターネット上の巨大掲示板「2ちゃんねる」
(囲み記事参照)に書かれた内容が事実無根だとして、日本生命を削除を求
めた内容証明を1月29日に送付したが「西村に(受理しながら)無視され、
同様のデマが流れて騒ぎになるのを恐れた」(前出の関係者)ことから、仮
処分を申し立てたといわれている。


 当初より、警察関係者やネット社会に詳しい専門家たちは、今回の事件が
98年末から99年にかけて起こった東芝クレーマー事件と類似していたと
指摘する。西村博之本人が日本生命の誹謗中傷を推奨したわけではなく、あ
くまで「2ちゃんねる」の記載者不明の書き込みの削除を求めるものであっ
た。だが、西村博之が東京地裁から届いた申立通知書をネットで公開した3
月30日から、瞬く間にネット全体に波及していく。
2もしもの為の名無しさん:2001/04/14(土) 19:41


度重なる日本生命の対応ミス


 影響が大きくなると、事態は日本生命の各営業マンなど本来法的紛争とは
無縁の末端まで知るところとなり、匿名掲示板である「2ちゃんねる」での
組織的な日本生命擁護、西村博之中傷の書き込みを始めることになる。


 「ネット社会に対してスキルも習わしもない日本生命の職員による書き込
みが突如として増えた」(ネット社会に詳しい専門家)一方、日本生命と業
務上競合する保険会社や2ちゃんねる常連もそれに応酬し、一部の掲示板で
は一時期、日本生命関連の話題で埋め尽くされた。2ちゃんねるは匿名であ
るので、書き込んだ人物が一般のネットユーザーなのか、日本生命の関係者
であるのかは分からない。ここで、日本生命擁護の意見が大勢を占めれば、
一般のネットユーザーは「2ちゃんねる」ではなく日本生命に好意的な見方
をしていると判断されることになる。まさに匿名性に着目した作戦だった。


 「ある地方では、支社が非公式に営業員
を使って組織的に西村博之批判をさせた」
(前出専門家)が「勢い余って個人情報を
取られる2ちゃんねるとは別の掲示板にも
たくさん書き込みをしてしまい、西村批判
をした多くの日本生命関係者のログ(通信
記録)が流出し」てしまった。これにより、
かえってネットユーザーが日本生命に対し
て一斉に反発した様子が見て取れる。


 この掲示板は西村博之ではない別の個人
が開設していたもので、この人物が自身で
主宰するメーリングリストで全ログを公開
し、これを見たネットユーザーが団結して
日本生命関係者による発言を封じていった。


 この一部始終を見ていた保険会社幹部は
次のように語る。


 「ほとんどの発言はノイズや意味のない
中傷だが、時折明らかに内部告発と思われ
る確度の高い情報が寄せられ、日本生命を
擁護するはずが、日本生命の社風や商品、
日常の業務に関する考え方まで多くの内部
情報が結果として流出していた」。


 また、前出の日本生命関係者は「匿名掲示板の匿名性を活用したネット内
での世論誘導を指示した文書が、複数の支店で出された」一部が、日本生命
内部から複数「2ちゃんねる管理者周辺や、大手新聞社に郵送などで現物を
持ち込まれ、(日本生命は)完全に身動きが取れなくなっていった」という。


 また、外資系保険会社幹部も「何かあった時に、日本生命の動きを止める
ことができるだけの材料は確実にあると思う」とまでいう現象はどのように
して発生したのだろうか。
3もしもの為の名無しさん:2001/04/14(土) 19:42


仮処分まで、水面下での暗闘


 日本生命広報部は本誌の取材に対して「あくまで個人を対象とした削除を
求めている」というが、日本生命の別の関係者は「東京地裁の裁判官は初回
の審尋で、個人への誹謗中傷は個人が申立を行うべきであり会社が代行すべ
きではないとして、申立内容の大半を認めなかった」と説明する。


 片や、西村博之は「審尋までノーコメント」とするなど非常に慎重な態度
を最後まで崩さなかったが、西村博之の側近の一人が「2ちゃんねる」に対
する訴訟リスクを軽減するため、早くから対応を進めていたようだ。


 西村博之と親しいジャーナリストは「日本生命が仮処分まで進めてくるか
も知れないことを、2月頃にはすでに(西村サイドは)察知して」おり、重
大な訴訟に発展しないよう「あらかじめ多くの日本生命に関する事件性ある
材料を、複数収拾していた」という。「西村博之は元々楽天的で技術志向の
人物だが、自分が詳しくない分野を補える人物らと常に連絡を取り合ってお
り、日本生命が考えていたような”弱い個人”では全くなかった」。


 これが「取り立てて騒ぐほどの内容ではないと思っていた」(外資系保険
会社幹部)3月31日中日新聞による日本生命の保険料計算ミスによる追加
請求問題報道へと繋がっていく。これでは「2ちゃんねるどころではない」
(前出日本生命関係者)のは明らかで、既に勝負がついていたのではないか、
とほぼ全ての関係者が口を揃える。


 日本生命としては掲示板全体の閉鎖を争うほどの材料がなく、それほど重
要な事件ではないが、西村博之は万一に備えて周到に用意しており、審尋に
際して弁護士も雇わずに西村ひとりが地裁に訪れるイメージ戦略まで練って
いる。これでは日本生命は申立を取り下げる以外の選択肢がないであろう。


 「日本生命対2ちゃんねると言っても、日本生命の職員の中には当然2ちゃ
んねる愛好者は相当存在しているし、物証も含めて多岐にわたる資料が西村
サイドに渡っていたのではないか」(前出専門家)と推測する。「大企業の
スタッフと、ネットユーザーでは後者の方が消費者に近いわけですから、敵
に回すと相手の出方次第では飛んでもない結果に結びつくこともあるのです」。


 「2ちゃんねる」は匿名性ゆえに誹謗中傷や悪意に満ちた言説が多い巨大
掲示板であるが、現在実質的に民間最大手のヤフー掲示板を抜いて最大の利
用者を誇る理由は、気兼ねなく書ける匿名掲示板のコンセプトがユーザーに
好評だからである。そこで管理責任を追及すれば、膨大なネットユーザーの
中に存在している自社顧客や自社社員が、容易に告発者に変わってしまうと
いう可能性もあることをまず念頭におくべきである。


 西村博之は自身がパーソナリティーをつとめるラジオ番組で「ネットでは
新しい文化を創りたいと考えているんですよ」と宣言した通り、もはや電脳
文化として確実に市民権を得つつある現状が、この事件によって浮き彫りに
なったのは間違いあるまい。

(敬称略)