○○【重要】日本生命事件の内幕○○

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3もしもの為の名無しさん


仮処分まで、水面下での暗闘


 日本生命広報部は本誌の取材に対して「あくまで個人を対象とした削除を
求めている」というが、日本生命の別の関係者は「東京地裁の裁判官は初回
の審尋で、個人への誹謗中傷は個人が申立を行うべきであり会社が代行すべ
きではないとして、申立内容の大半を認めなかった」と説明する。


 片や、西村博之は「審尋までノーコメント」とするなど非常に慎重な態度
を最後まで崩さなかったが、西村博之の側近の一人が「2ちゃんねる」に対
する訴訟リスクを軽減するため、早くから対応を進めていたようだ。


 西村博之と親しいジャーナリストは「日本生命が仮処分まで進めてくるか
も知れないことを、2月頃にはすでに(西村サイドは)察知して」おり、重
大な訴訟に発展しないよう「あらかじめ多くの日本生命に関する事件性ある
材料を、複数収拾していた」という。「西村博之は元々楽天的で技術志向の
人物だが、自分が詳しくない分野を補える人物らと常に連絡を取り合ってお
り、日本生命が考えていたような”弱い個人”では全くなかった」。


 これが「取り立てて騒ぐほどの内容ではないと思っていた」(外資系保険
会社幹部)3月31日中日新聞による日本生命の保険料計算ミスによる追加
請求問題報道へと繋がっていく。これでは「2ちゃんねるどころではない」
(前出日本生命関係者)のは明らかで、既に勝負がついていたのではないか、
とほぼ全ての関係者が口を揃える。


 日本生命としては掲示板全体の閉鎖を争うほどの材料がなく、それほど重
要な事件ではないが、西村博之は万一に備えて周到に用意しており、審尋に
際して弁護士も雇わずに西村ひとりが地裁に訪れるイメージ戦略まで練って
いる。これでは日本生命は申立を取り下げる以外の選択肢がないであろう。


 「日本生命対2ちゃんねると言っても、日本生命の職員の中には当然2ちゃ
んねる愛好者は相当存在しているし、物証も含めて多岐にわたる資料が西村
サイドに渡っていたのではないか」(前出専門家)と推測する。「大企業の
スタッフと、ネットユーザーでは後者の方が消費者に近いわけですから、敵
に回すと相手の出方次第では飛んでもない結果に結びつくこともあるのです」。


 「2ちゃんねる」は匿名性ゆえに誹謗中傷や悪意に満ちた言説が多い巨大
掲示板であるが、現在実質的に民間最大手のヤフー掲示板を抜いて最大の利
用者を誇る理由は、気兼ねなく書ける匿名掲示板のコンセプトがユーザーに
好評だからである。そこで管理責任を追及すれば、膨大なネットユーザーの
中に存在している自社顧客や自社社員が、容易に告発者に変わってしまうと
いう可能性もあることをまず念頭におくべきである。


 西村博之は自身がパーソナリティーをつとめるラジオ番組で「ネットでは
新しい文化を創りたいと考えているんですよ」と宣言した通り、もはや電脳
文化として確実に市民権を得つつある現状が、この事件によって浮き彫りに
なったのは間違いあるまい。

(敬称略)