NY州、米AIGと元会長らを会計操作容疑で提訴
【ニューヨーク=藤田和明】米ニューヨーク州司法当局と保険監督局は26日、米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)と
元経営幹部を相手取り、米連邦地裁に提訴した。過去数年間に渡り財務諸表を不当に操作し、投資家および規制当局をだましていた疑い。
訴えられたのはAIGとモーリス・グリーンバーグ元会長、ハワード・スミス元最高財務責任者(CFO)。スピッツァー同州司法長官は文書で
「財務諸表をよく見せるため、経営トップが詐欺行為と不正をしつこく繰り返した」と非難。グリーンバーグ被告自身が直接、不正取引の交渉に
関与していた決定的な証拠があるとしている。
当局によれば、AIGの不正行為は(1)保険金の支払いに備えた保険準備金を水増しするねらいで再保険会社と交わした不正取引(2)オフショア会社への
損失飛ばし(3)ブラジルと台湾子会社の損失を隠し――など。再保険会社の取引は、グリーンバーグ被告自らが計画し、交渉したとしている。 (07:36)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050527AT2N2600B27052005.html