【参加者】ｳｷpediaｽﾚ第拾肆刷【管理者】

ヰ記列伝八　Kone伝


'''Kone'''（けいわん、こね）は、ウィキペディアのユーザーで、
ほぼ鉄道専門に特化する。家族と鉄道をこよなく愛すると
自認する。事実と論理で武装し、愚痴をこぼす実力派鉄オタ。

==暖かい歓迎==

Koneの最初の編集は2003年7月17日、[[国鉄63系電車]]と[[鉄
道事故]]への加筆であった。どれも内容は戦後の鉄道史に属し、
このユーザーの将来を期待させるに十分なものであった。

Koneの会話ページには、即日Adacomdが「ご参加有難うござい
ます」と一言書き込んだ。初心者への歓迎は当時の日本語版で
はごく稀なことであった。19日には、るがこむが移動の仕方を案
内した。日本語版では迷える新人がそっけない扱いを受けるこ
とが珍しくない。そんな中、Koneは誰よりも暖かく迎えられたと言
っていいだろう。

しかその当人は、[[国鉄旧形電車の車両形式]]に力をこめてか
ら消え、8月末まで姿をあらわさなかった。

==鉄道プロジェクトの進展==

3月に始まった鉄道分野は、この頃既にウィキペディア日本語
版の最大分野と認められていた。6月22日にGが鉄道プロジェク
トを正式に開設した。7月段階では、主な鉄道会社が網羅され、
その他もまだ疎らではあるものの記事が蓄積されていた。Kone
が登場した頃、参加者は駅記事のフォーマットについて相談し
ていた。

兼任、専任、IPと、多数を擁する鉄道執筆者の中で、Koneは当
時、実績のない新参であった。書き込み数も突出しない。ウィキ
ペディア一般で言えば、無名の人であった。

しかし、おそらく良い資料をそろえているのだろう。古い時代の
鉄道事故や、路線の歴史とデータの細かい事実を記した。解
釈を一切まじえぬ没個性的な事実陳述が、Koneの文章の特徴
である。それでいてデータの引き写しにとどまらず、トピックとな
る問題を的確に解説できるのだった。

固い事実を隙なく組み立てるKoneの文章は、読むものを圧倒し、
畏怖させ、ついでこれのどこが楽しくて趣味にするのかと怪しま
せる。ともあれKoneは、しだいにその実力を鉄道プロジェクト内
で認められた。

==IPブロック依頼 (初代)==

Koneは、目立たないままで執筆に専念するはずだった。が、
彼は9月に内部論争の中心に躍り出た。Koneこそは、日本
語版でIPブロック依頼をした最初の人物である。

Koneは相手のIPユーザー、219.111.193.249から直接の被害
を受けたわけではなかった。219.111.193.249が、自らの行為
に対する非難に満ちたノートに、「長文緩和の為、このノート
の全記事を削除していただけないでしょうか。」と書いたのが
きっかけである。

それまで傍観していたKoneは、9月18日に強硬手段をとるし
かないと記し、「悲しいです、腹立たしいです・・・」と感情を漏
らした。

==愚痴らずにはいられない==

そのころ、事態の悪化を見たGらは、このIPユーザーへの適用
を想定してIPブロックのルール作成を始めたところであった。

Koneは一貫して強硬な対応を求めた。「219.111.193.249さん」は
愚かなだけではなく、悪意で攻撃しているのだというのがKone
の考えであった。ブロック依頼を出したのは、彼の行動が「プロ
ジェクトに対する宣戦布告」「テロ行為」だと考えたからである。

Koneの依頼は通らなかったが、トラブルはレベルを低くしなが
らも続いた。Koneは個別に冷静に対処した。そうやって証拠を
積み上げた上で、ブロックしないで事態をおさめようとした結果
を、「私たちは'''完全になめられてしまっています。'''」と強調を
付して評した。文体こそ丁寧だが、その強硬ぶりは固定ユーザ
ーの中ではきわだっていた。

219.111.193.249が去った後も、別のIP相手にもぐら叩きが続
いた。1月からは、謎の赤リンクと誤認記事を作る可変IPユー
ザーが登場し、鉄道執筆者は対応に追われた。楽しいゲー
ムではないらしい。

　　最近、鉄道車両関係で極めて拙劣な記事を量産してくれ
　　る「××（自主規制）」がいるので、そのフォローに追われ
　　ている。IPユーザのうえ、IPが一定していないので、連絡
　　や警告もできず、ただひたすら対症治療に追われる日々・・・
　　その点では、あの彼の方が扱い易かったのだけれども。
　　どうにも、鉄道関係執筆者の肩身が狭いなあ。いや、ほん
　　とに（嘆）

××は[[Wikipedia:注意を要するページ]]で要注意指定を受けた
が、未だ解決はしていないようである。その他、個別対処の中で
もKoneの愚痴は尽きない。

乙

==老兵は平和を知らず==

ブロック依頼までほぼ無言で編集を続けていたKoneは、これ
以後頻繁にノートに書き込むようになった。ほとんどは鉄道記
事のノートである。不明な事実を解き明かし、未解決の議題を
片付け、誤った記載を指摘した。さらに初心者に注意した。理
知的なKoneの文章には愛想や愛嬌がないが、これはこれで
案内には向いているのかもしれない。

記事執筆では、量から質へという流れを体現して、精力的な記
事作成を続けた。比較的手薄だった地方の路線、ローカル線
に充実した記事を投下した。とりわけ歴史に強く、廃線記事で
は次位のNnhをおさえてKoneの独壇場の観がある。他に軍艦、
道路を少々、ガンダムをほんの少し、たまに芸能。しかし圧倒
的にKoneは鉄道の人である。

本格参加から半年が過ぎた。Koneはもうベテランといえる。記
事編集もノートでの議論も熟練して危なげない。だが、経験豊
富な彼にして、なお未経験なのは、ただ一つ、'''ウィキペディア
での平和な日々'''である。

3月中旬には[[燃えよドラゴンズ！]]にまた別のIPユーザが現
れ、Koneはrevertに走った。数日くらいなら戦いが止むことも
ある。しかし一月は続かない。いつか平穏な日々がKoneに訪
れるのだろうか。あちこちで摩擦と小競り合いを重ねながら、
プロジェクトは進む。その行進の最前列を、Koneは進む。老兵
の休息は、いつか。

(Kone伝　完)