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374裏失楽園
 もう果ててしまう。ボクは下着とズボンを着けたまま、その中で爆ぜてしまう。
 ボクは震える手で、いやらしい動きを続ける緒方さんの手を掴んだ。
「も……や……っ」
「いやか、――そうか」
 つまらなさそうに吐き捨てる声が聞こえ、思いもかけないほどあっさりとボクは解放された。
「え……?」
 ギリギリで保っていた昂ぶりをもてあまし、ボクは戸惑う。緒方さんが触れていた部分が、熱い。
熱いのに、断続的に与えられた焦れったい刺激を失い、腰が自然と揺れてしまう。
「……ぁ……っ」
 下着に微妙なところが擦れ、その刺激を求めて腰の揺れはひどくなってくる。勿論緒方さんも
そのことに気づいているのだろう。否、彼はボクが自分を慰めることを期待しているのかもしれない。
 それを自覚していながらも、ボクは腰を揺らめかせることを止めることができずにいた。
「案外こらえ性があるじゃないか」
 感心したような声が聞こえ、緒方さんの長い指が口の中に入ってくる。
 口を閉じることも許されず、ボクははしたない声を上げながら唾液を溢れさせた。
「ハハハ、ビショビショだな」
 ボクの口の端から零れた唾液を人差し指で掬って、緒方さんはボクの目の前に見せつけた。ボクの
唾液が糸を引いて、ぷつりと切れる。
 骨張った長い指がボクの胸の上を滑っていく。冷たいラインが身体に纏わりつくような感触に、
ボクは身体をくねらせた。
 ――もう少しで。あとほんの僅かな刺激さえあれば達することができる。
 ボクは緒方さんがいつも与えてくれる快感を頭に思い浮かべた。