【短編】有名人官能小説 12冊目【長編】

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一昨年の12月の話だ。暮れも押し迫り街角にはクリスマスイルミネーションの輝きが
とても綺麗な頃・・・。
と、言うと凄くロマンチックな展開か?と思われるだろうが大間違い。
しがないリーマンの俺にとって毎年12月は地獄なのである。
師走ってぐらいだから、毎日毎日終電間近まで仕事してた。
この暮れの終電間近の電車っていうのがこれがまた悲惨な状態なんだ。
異様に酒臭いんだなコレマタ。入った途端にビールの飲んだ奴特有の甘ったるい匂いがする。
たまに席が空いてると思って嬉々として空席に近付くとモンジャ床一面に
広がってたりともう、本当毎晩ウンザリして帰途に着いてた。
でその日の晩も俺は同じように終電ギリの酒臭い電車に乗り込んだ。
その日は異様に寒かったのを覚えてる。で、小雨がパラついてた。
俺は自宅最寄りの駅で電車を降り、いつもの帰路を歩いてたわけなんだけど・・・。
どーりで超寒い寒いと思ってたらさっきの小雨に微妙に雪が混じってる。
息なんか真っ白だった。で、俺の住んでるとこってのは新宿から電車で15分ぐらい?