2 :
えっちな21禁さん:2006/07/03(月) 18:47:20 ID:G4cBMXl9O
>>1乙!
とりあえずわがままな奴気にせずにここで大いに語れるようになったからうれしい
ロリ姫な仁悪子たん激萌だよ(*´д`)れくたニアじょぱニア最高。鬼畜れくたに襲われかけて泣いてバージン守ったけど、着たくもないメイド服を余儀なくされ、れくたの玩具に…おおまかなあらすじ?w
あらすじってw
別にニアが女の子なら
仁悪子ネタじゃなくても
コネタでもOKなんじゃない?
巨乳でも品乳でも(;´Д`)ハァハァ
>>1 です
ニアは最初女の子だと思ったし、BLは ( ゜д゜)ポカーン なので立ててみた
あと、ツンデレやクールが泣くと個人的に (;´Д`)ハァハァ
…デバってスマソ ではあとは皆でマターリとお楽しみください
アンチその他は華麗にスルーで
>>4 kwsk
ニアたんが女だったら月にヤリ捨てられる危険性があったかも
>>5うん、勿論OK!ばんばか色んなニアちゃんの妄想垂れ流そうw
>>6オナニアスレで出てきた皆のネタを勝手にまとめてみただけなんだwオプション付け足すと、ニア専用の檻があって首輪と鎖がついてたりするよ。れくたが抜きたいときに檻から引っ張りだして股間に顔面押しつけるのを妄想していつも萌えている(*´д`)
連投スマン
>>7月ニアいいな。愛がなく殺伐としてそうだが。
デスノートで殺そうとしたけどよくよく見れば無表情なくせに綺麗な顔立ちと華奢な身体にサドっ気が爆発して、体格的に適わないニアちゃんに自分の欲をぶつけまくり汚す感覚がした
れく太にあっさり処女奪われちゃうのもいいかな?
仁悪子は部屋で下着姿でゴロゴロしてて
レク太に見つかってエチしちゃうつーのも
レク太は仁悪子の顔と以外に多きめの胸に以前からハァハァだったのでちゃっかりいただく事にした
可愛いブラずらして胸揉みほぐしたりクリいじられたり……ニアは結構素直に感じてすぐ濡れちゃうんだが……いざ挿入となると
さすがにレク太の巨根はハンパじゃなくデカイのに
レク太、盛り上がっちゃって思い切りスブっと挿入しちゃっ……仁悪子は叫ぶほど痛くて気持ち良く無いのにレク太はかなり良くてズコズコ腰を動かしてさ……あげくの果てに中出し。
仁悪子のフトモモの内側にツーと滴れる血とレク太汁。
そのあとセックスにというか入れられる事にトラウマになったがでも気持ちイイ事だけは覚えてオナニーしちゃうとか……
綾波レイや長門ゆき系
>>10の書きこみ方が謙虚で可愛いなw
全然ありだよそれ。オナってるとこ見られてビクついたりしてな(*´д`)ニアちゃんのブラとパンティーの色柄が気になった。薄いピンクにフリルとか可愛いなとおもた。個人的だが貧乳ニアちゃんもカワユス
>>12ブラとショーツ……
ハル姉のお下がりとかも
考えたがさすがに趣味とサイズちがうかな。
ニアは責任とって脱ぐべき
「私脱いだらすごいんです」
コミクス9巻表紙のニア上目遣いは小悪魔ロリ
ふりまわされる男たちはこんな感じか?
・メロ「ちょwww惚れた女に負けるわけにはいかねぇ!」
・月「"ふーん見たんだ"だと!…今までいなかったタイプだ…」
・じぇば「ちょいSなニアにドキドキ…彼女に褒められるためなら一晩で!」
・レク太「おじさんが飛行機に乗せてあげよう…イイ子だねふふふ」
ニアはロリ顔だけど発育早かったよ
でもそういう事には無頓着でブラは最近になるまでつけてなかった
>>16れくた乙
ノーブラニア子たんハァハァ(*´д`)胸さ、白くて柔らかくて乳首乳輪は薄いピンク色なんだろうなぁ。
じぇぱニア子で紳士で優しいえっちを妄想して萌えた。任務はニア子たんがリードだけど、えっちではじぇぱが優しくリードしてくれてニア子たん照れちゃって恥ずかしいのよ
ジェバンニは優しくて上手そうだね
まさに神業
>照れちゃって恥ずかしいのよ
この言い回しにちょっと吹いたwww
何故お姉口調www
|-ヘヘ、
| wノゞ
|´゚ -゚) ハジメテダカラ…ヤサシクシテクダサイネ?
⊂ノ
|
れく太がもってきたメイド服を着せられるといい
やたら胸が強調されてスカートが短い明らかにコスプレ用
ニアのあの座り方したら
卑猥な感じにパンツ見える
れく太「こ、これでいっつプレイハァハァ……」
結局脱がす
>>19照れたニアちゃんを妄想しながら書き込んでたらデレたw
>>20(*´д`)ハァハァ…ニアしゃんカワユスw
ぺたん座りをするメイドニア…激萌え
24 :
着替:2006/07/05(水) 17:44:07 ID:9Wr8540m0
ニア「というわけでこのスレでは女の子になりました。ニアです。改めて
>>1さん乙です。そして皆さん、よろしくお願いします」
粧結「ニアさん?ですね。はじめまして。兄がいつもお世話になってます」
ニア「粧祐さんはじめまして。日頃は冷静で無感情な私ですが、
あなたのお兄さんには色々笑わせてもらいました」
総一郎「どうもこの度は、うちの息子がとんだキラで…親として恥ずかしいかぎりです」
ニア「いえ。息子さんがキラだとわかったのもMr・夜神の臭い芝居のおかげですから」
ミサ「ねえ、ニア女の子なんだからパジャマっておかしくない?男物だし。着替えた方がいいと思うなー」
ニア「いいえ。これはLのおさがりで私のお気に入りなんです。保温効果もありますし。
むしろ露出度の多い服を着る人の気が私にはしれません」
ニア「それに機能的です。変にボアの付いた服で高級感を出そうとも思いませんし」
清美「リドナー、やっておしまいなさい」
ハル「はい、高田様」
ニア「え?」
女性陣に引っ張られて更衣室に連れて行かれるニア
25 :
着替:2006/07/05(水) 17:48:37 ID:9Wr8540m0
更衣室から女性陣の声とどったんばったん騒ぎが聞こえてくる
ニア『リドナー、高田清美の護衛役は終わったはずでは?』
ハル『ニア、おとなしくして下さい』
ジェバンニ「…日頃の恨みをここぞとばかり…ですね」
レスター「ああ…」
26 :
着替:2006/07/05(水) 18:11:00 ID:9Wr8540m0
更衣室からはどたばた騒ぎが聞こえてくるなか・・・
L「夜神くんはニアが女の子だと気が付いてましたか?」
月「ああ。僕を殺す気はない、ずっと監禁すると宣言した時
ニアは女の子で僕に気があることがすぐわかった」
L「・・・すごいです。夜神くんの自信は」
メロ「くそっ、ニアが女?どうなってる…いや…なくもない、か?」
月「メロは気が付いてなかったのか?」
L「照れ隠しでしょう。『おれが教えてやれるのはルールに嘘があることだけ』
とかいいながらちょっとニアに協力を求められたら
十三日ルールが嘘だとぺらぺらしゃべってしまう。要はツンデレなんです」
粧祐『わー!!ニアって肌が真っ白ね!』
清美『胸はほんのりある程度ね…パットいるかしら?』
ミサ『でも先端がピンク色でかわいいー』
月・L・メロ・総一郎・ジェバンニ・レスター「!」
27 :
着替:2006/07/05(水) 18:29:04 ID:9Wr8540m0
ミサ『ちょっとさわらせて。へえーやわらかいのね、赤ちゃんみたい』
清美『肌がすべすべだから化粧のノリもいいんじゃないかしら』
ニア『どこさわってるんですかあなた達 あ、Mrs・夜神?どこへ?』
幸子『お洗濯してきますからね。誰かニアさんに服を貸して上げて』
ニア『それは返してください・・・このままじゃ寒いです・・・』
粧裕『あ、そのポーズ色っぽーい』
松田「うわ〜会話だけ聞いてると濃いっすね〜輪姦学校の女子クラスみたいで
きついっすよこれ〜っ」
伊出「そういう割には笑顔だな松田。あと字が違う」
相沢「二人とも静かにしてくれ!!」
総一郎「いつの間に来た、お前たち」
28 :
着替:2006/07/05(水) 19:16:03 ID:9Wr8540m0
ミサ『パジャマばっかりだったし、ナイティつながりでこれなんかどう?
白いベビードール ニアにはいいんじゃないかな』
松田「ミサミサのナイティで、白いベビードールといったら…」
ジェバンニ「(JC「デスノート」を取り出し)7巻205ページ、これですね」
松田・伊出・相沢「おお!!」
伊出「しかし肩から紐が落ちかってるのは大人っぽすぎないか?」
松田「なにいってるんですか伊出さん!ニアは子どもっぽいからこそ似合うんじゃないっすか!!!」
相沢「うむ 松田の言うこともまったく的外れとは思えないふしがある」
模木「はい、私もそう思います」
総一郎「お前も来たのか」
月「Lはどう思う?このナイティなんだが」
L「私としてはこういったヒラヒラした下着よりは
ミサさんの着た服だったら拘束服の方が萌えですね」
月「なにその変態キャラ」
L「・・・私が・・・変態・・・」
29 :
着替:2006/07/05(水) 19:49:40 ID:9Wr8540m0
ミサ『それともいっそイメチェンして小悪魔風にこれ!!ハードレザーのコルセットに黒のパンティー』
ニア『もしかして露出度多いって言ったの怒ってます?さっきからナイティというか下着ばかりですが』
ミサ『下着じゃなくてランジェリー!!!』
ジェバンニ「8巻152、154ページです!!」
総一郎・松田・伊出・相沢・模木・レスター「おおおおおっ!!!!ここここれは」
マット「部外者の俺がこういうのもなんだが・・・この黒のランジェリー
ニアなら髪をアップにするとより色っぽくなるんじゃないか?」
メロ「おまえも居るのかよ!!まったくどいつもこいつも…ニアごときで…(ダラダラ)」
月「メロ、鼻血出てるぞ」
メロ「女の裸ごとき見慣れてる俺がニアの着替えに動じるわけないだろーが
これはチョコの食べすぎだっての!!!(ボタボタ)」
月「ツンデレだな」
L「ツンデレです」
>>24-28 も…もぇ…GJGJ!!
続きを、ハァハァしながら待ってますw
…連投規制あるかもしれないんで、ねんのため支援しますね…
>>24 いちいち一言多い正直者なニアにバロスwww
職人さんGJです
続きをwktkしながら待ってます(*´Д`)ハァハァ
>>24-29 (*´Д`)ハァハァハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
ひんぬーなんでつね、このニア。ハァハァ………
ここは絵とかはダメですかね?男エロスレは良いみたいですが
34 :
着替:2006/07/05(水) 20:51:30 ID:9Wr8540m0
清美『弥さんのお勧めするものはニアがもう少し大人になってからのほうがいいんじゃないかしら』
ミサ『あーら、私は年上よ清美ちゃん、ランジェリーに大人のムードを演出して
どこがいけないのかしら』
清美『…大人のムードというなら、ランジェリーなんかよりシャネルの五番に毛布一枚でも
似合うのが本当の大人じゃないかしら(フッ…』
ミサ『あっあっ鼻で笑った』
ジェバンニ「12巻22ページです!!!毛布一枚の高田清美!!!」
マット「見えてるよ、おい!!!!」
レスター「ば、馬鹿な…」
伊出「すっぽんぽんだというのか!?」
相沢「これでは…検閲にひっかかる可能性もある…しかし…私は見届けようと思う!ニアの毛布姿を」
模木「私は祝賀会の準備をして待っております!!!」
総一郎「わ…私はどっちをとるべきなんだ…警察官として…人間として…親として…男として…」
メロ「おっさん取り引きのときもそう言いながら結局娘をとったんだよな…」
ニア「みなさん、お待たせしました」
月・L・メロ・マット・松田・相沢・伊出・模木・総一郎・ジェバンニ・レスター「!!!!!!!!!!!」
>>24-29、
>>34 超GJ!!ニアの行方が気になる(*´д`)ハァハァ
>>33 絵神Щ(゚д゚Щ)バチコーイ!!!ほかの皆さんの意見も待ちましょう。
36 :
1です:2006/07/05(水) 21:19:01 ID:LI895ZVx0
何度もデバってスマソ…せっかく立てたスレなので
カオスになる前に最初の内だけ交通整理させてくれ 落ち着いたらロムる
>>33 ここの住民は基本がニア萌えなので、
男エロよりは他のニアスレを参考に空気読んでみてくれな 世の中多数決だ
ちなみに、キャラ板のニアスレにニア専用絵板の情報があるよ(エロ絵は無理だろうが)
>>34 帰ってきたらネ申が…!GJGJ!
wktk して続きを待ってる
>>36 男エロスレ名も出してはいかんかったか?
萌本スレは………絵を投下しているヤツはいたな………一人
ソレ以外にニアスレは知らない
絵板はしってる
サロンの性別逆転スレで可愛くて旨い仁悪子を描いてた絵師がいたのであんな風に描いてみたいと思ったんだが………
SSかけんし女の子ニアのコスとか形にしてみたかっただけで………
曖昧だと馬鹿やってしまうかもしれん、ダメならダメと決め手ほしい。わがままスマン
連スマ、アホなことグダグタ書いて
様子みます!………が
ただ
>>1が決めてくれてもかまわないよ
39 :
着替:2006/07/05(水) 21:42:31 ID:9Wr8540m0
白パジャマにカーディガン・ひざ掛けをかけて白靴下にサンダルはいたニア、車椅子で来る
ニア「弥海沙と高田清美がケンカを始めてしまい収拾がつかなくなったので
粧裕さんのパジャマをお借りしました。あと車椅子もです(ギイ、ギイ)」
ジェバンニ「・・・9巻、8ページです・・・」
松田・相沢・伊出・模木・総一郎・レスター「・・・・・・・・・・・」
マット「着替えの意味ねえ・・・」
L「えり合わせがいつもと逆。こんなニアを見られる日が来るとは…感無量です」
メロ「くそっ・・・やっぱり何着ても可愛いじゃねーか」
月「ニア、一緒に暮らそう。結婚してもいい」
メロ「いきなり抜け駆けかよ!!ニアは俺と行き着く所は一緒だからな!!」
月「うるせえ万年二番、この勝負は早いもの勝ちつまり僕の勝ちだ」
L「だめですニアは月くんにもメロにもやりません。ワタリ、準備はできてますね
夜神月とメロを手足を縛って長期監禁」
ニア「全く馬鹿な人たちだ・・・・・・・・・・・・」
40 :
えっちな21禁さん:2006/07/05(水) 21:57:52 ID:orXc6WWo0
>>39 ちょwwL最強!!
ってか、さりげなくメロがデレ期に突入してるw
>>39超乙カレ!!
争奪戦いいなぁ。SPKに誘導されてニア見た模木とか相沢の第一印象はこんな可愛い子がニアだったのかとか思ったり。Lからもらったパジャマとか萌。Lニアいいなぁ。L変態ぷりに呆れるニアたん萌(*´д`)
規制解けたかなテスト
おっ解けた解けた!やっと書き込める!
>>39 スゲーよ!蝶萌えますたよ!!
俺もニアたん着せ替え祭に参加してえよう(´д`*)ハァハァ
そしてルパンダイブでニアたんに突っ込むのだ!!!
ジェバの言うとおりにいちいちコミクス開いてみた俺は…負け組ですか?
やっぱり白のベビードールだよニアたん (*´Д`)ハァハァ
>>39 乙です!ニアの着せ替えごっこに萌え
周りのやりとりに笑いつつ和ませていただきました(*´Д`)
いつもと違うパジャマの襟合わせに反応する着眼点が違うLワロスw
46 :
24:2006/07/06(木) 21:02:48 ID:5cJHxFBy0
ネカフェから書いていましたが
駐車場が閉まる時間ぎりぎりでタイムアップ!お礼できなくてすみませんでした
一日遅れですが、連投規制の支援と感想にdです!!
>>33 自分は見たいよそれw
着せ替えニアたん萌でした(*´д`)ベビードール絶対に似合うよ。銀髪かつ肌が白いからパステルカラー系の淡い色ならふんわり可愛らしくなるし、個人的な妄想の結果、ニアは基本的に何色でも似合う。ロリ服とかクラシックなワインっぽい高貴な赤もすんなりいける。
>>24神、乙かれ!
キャラの台詞が原作準拠だから、笑えるネタとしても秀逸ですた。
メロ激怒スレを彷彿とさせる見事な出来栄え。
そしてお笑い以上に女性陣に着せ替えられるニアたん萌え!
自分は相沢・模木に呆れられてたミサのリボンぐるぐる風ワンピを見たとたん
ニアたんに着せてぇー!!と思ったクチだ。絵神の降臨を求む。
絵師ほしいな…
倉庫戦で月に公開レイプとか……
されたら余計感じやすい濡れやすい似悪子タン
乱れた天使の顔とおっぱいがタプンと揺れながらイってしまうよ…犯されているのに
月は性奴隷にしそうだよねニアたんのこと。
パチーンと月にビンタかまされ床に倒れこむニア。涙目で叩かれた頬を押さえながら睨んできたニアたんに悦る月…
月「可愛いね…僕のニア。その表情すごくそそるよ。ねぇ、僕のモノしゃぶらせてあげるからそんな顔しないでよ…ククッ」
ニア「…けっこうですから離してください。やめてくだっ…ンン゙ッ!!」
ニアの髪の毛を掴んで床から起き上がらさせると、小さな口に無理矢理月のモノを押し込める
月「ちゃんと上手に舐めてくれたら離してあげるよ」
ニア「ッ…んッ……ぁんっ、はあっ…んんッ!…ハァハァッ……」
ピチャッピチャピチャッ―
月「…フフッ、いい子だ…くっ…はッ、そろそろ…イくっ!あっ、あぁぁ…ッ!!」
ニアのフェラに直ぐ様絶頂を迎えた月はニアの頭を強く掴み、ニアの口の中にモノを勢い良く押し込めた。
ニア「…!!…ん゙ん゙ッ!…アッ!けはっ!!ッこほっ!こほっ、けほんっ!…ッはぁッあっはぁ…けほけほっ!」
月の射精に対応しきれなかったニアは急に口内に流し込まれた熱い精液に喉をつかえむせてしまった。
無理な行為を強制された為に呼吸もままならなず、小さな肩が忙しなく動いている。口のまわりとシャツから除く胸元にだらしなく精液と唾液が垂れ散っていた。
月「…今日はこのへんにしておいてあげるよ。次はニアの体をいっぱい胆嚢してあげよう…」
倒れこむニアの首筋に強く刻印を残し月は立ち去って行った。
なんだか妄想してたら中途半端なSSができちゃったので投下しておきますた。
時間が時間なだけに文章めちゃくちゃで申し訳ないです…orz
>53
おお!乙です!鬼畜月ニアGJです(*´Д`)ハァハァ
自分も倉庫であえてニアだけ殺さず
新世界が完成するまでニアを監禁して
監禁してる間、ノートを使う時はわざとニアに見せつけ
ニアの屈辱を煽り、更にニアを性奴の様に扱う
…なんて月勝利EDを妄想をした事があります。
鬼畜月ニア良いなぁ(*´Д`*)
シリアスめ、エロそこそこのメロニアをこの後投下します。
苦手な人はあぼーんしてくださいな。
56 :
初めて:2006/07/08(土) 00:02:29 ID:D+VY1NUy0
メロが訪れた角部屋のニアの部屋。
白いレースのカーテンが風で揺れる。
窓ガラスに木々の緑が映り、
遠くからお昼を食べて外へ出た子供たちの遊ぶ声がする。
「メロ…なに…を……ん…!」
メロがニアの唇をふさぐ。
ニアの白く細い手首を両手で押さえ、身体ごと壁に押し付けた。
小さな胸のふくらみを自分の胸に感じて、メロは思わず興奮する。
見ると、目を瞑り眉根を寄せて、
これ以上ないくらいせつなげな表情をしているニア…。
あの人にしかあの笑顔を見せないのなら
この顔だけは僕のものにしてやる
57 :
初めて:2006/07/08(土) 00:03:20 ID:D+VY1NUy0
ある晴れた日、庭の木陰のテーブルでくすくすと笑い声が聞こえた。
気にも留めず通り過ぎようとしたとき…
ふっと銀色なものが揺れるのを見た。ヤツのシルバー・ブロンドだ。
…ニアが笑ってる?!
「駄目ですよ、L。その手にはひっかかりません。」
「なかなか鋭いですね、ニア。よくできました。では、これでは?」
「…ちょっと待ってください。ずるいですよ…ふふ。」
木漏れ日の中、チェスをしている二人がいた。
ひさしぶりにハウスへ来た、僕らのあこがれの大人であるL。
デッキチェアに片足を立てて腕を乗せ、その上で頬杖をついているニア。
少し首をかしげて…こころなしか甘えているようにさえ見える小さな笑み。
58 :
初めて:2006/07/08(土) 00:04:32 ID:D+VY1NUy0
初めてハウスに来たニアを見たとき、聖書の天使だと思った。
小柄な身体、真っ白な肌、綿雪のように細く柔らかそうなシルバーブロンド。
どうしても自分のものにしたい。そのときはただの子供の願望だった。
あれから数年。
時と共に成長してゆく身体に、心も影響を受けていた。
出会った頃は男も女も変わりなかったはずなのに…。
Lからもらったというパズルをしているニア。
時折、パジャマの襟元から淡いふくらみが見える。
なぜか息が詰まりそうになった。
家族とも友情とも恋とも取れる感情に、
いつしかメロは振り回されていた。
めったに見られない微笑みをLに見せるニアが許せなかった。
あまりにも幼すぎて、嫉妬をストレートにぶつけるしか知らない。
59 :
初めて:2006/07/08(土) 00:06:30 ID:D+VY1NUy0
ニアがあえぐその表情を見た瞬間、
メロの胸の中でさらにいじめたくなるような残酷な衝動が起きた。
ニアの両腕を左手一本で押さえつけるように持ち直し、空いた右手でニアの首に触れる。
耳の後ろから鎖骨…そのままシャツの襟から胸元へ。
シャツの第二ボタンが邪魔で、もどかしいながらも片手ではずしだす。
そして、ニアの胸元から手のひらを滑り込ませて
いつのまにか立っていたピンクの先端を指に感じた。
「やっ…やめてくださ…ん…んん…」
メロに口づけられ、舌をうごめかされると、
これまで感じたことのない身体の感覚が湧き出て…頭の中がしびれてくる。
もうどうにでもなっていいとさえ思えてくる。そんなことはいままでなかった。
自分でもどうしたらいいのかわからなくなってしまっている。
60 :
初めて:2006/07/08(土) 00:09:13 ID:+6BYxzaM0
知らぬ間に胸の先端がとがり、それをメロに弄ばれていた。
親指と人差し指でつまむ…人差し指で弾かれる…
その度に下腹になんともいえない感覚が溢れる。
膝から力が抜けて立っていられない…。
「ん…あっ…」
やっとメロが唇を離した…と思った刹那、
耳たぶを甘噛みされて舐められた。
「…あ…いや…あ…」
なんとも言えないぬめるような感触に、思わず声が出てしまう。
メロはそれでも止まらず、耳…首筋…そして胸の谷間へとその唇で辿ってゆく。
そしてそのまま胸の先端を…。
61 :
初めて:2006/07/08(土) 00:14:31 ID:+6BYxzaM0
ニアはぐったりして、いつもの憎まれ口もたたけなくなっていた。
抱き締めると、メロと同じ石鹸の香りがした…ワイミーズのものだ。
胸の谷間が白くて肌がすべすべしている…
成熟とはほど遠い少女の胸のふくらみを、メロは唇で辿った。
その度に漏れるニアの吐息がさらに俺を興奮させてゆく。
もっと…もっとお前を困らせてやりたい。俺だけに見せてほしい。
ニアは薄くて肌触りのいい生地のパジャマを部屋着みたいに一日中着てる。
そのウエストから手を差し入れ、膝の辺りまで一気に下ろした。
へその辺りに手のひらを置き、ゆっくりと撫でながら下へ降りてゆく。
そして指の先からショーツの中へ…。
62 :
初めて:2006/07/08(土) 00:15:08 ID:+6BYxzaM0
中指を立て、繁みを割って入るとそこは濡れていた。
指をもっと奥へ入れてみる。
そしてさするように出し入れしてみる。
「い…や…」
そんなことを言うから…もっといじめてみたくなるんだ、ニア。
メロは中指を関節で曲げて中へ入れるように、
そしてもっと強弱をつけて早く動かした。
「あ…あっ!」
「…だめ!…お願いだから…あ…!」
63 :
初めて:2006/07/08(土) 00:15:50 ID:+6BYxzaM0
いつものニアとは思えないほど、取り乱す姿に興奮が高まる。
髪が乱れて汗ばんだ頬に張り付いている。
指は止めずに、ニアに口づけると…
苦しげに固く閉じた瞼から、一筋の涙がこぼれていた。
「!」
ニアの涙で、メロははっと我に返った。
「…あ…あぁ!」
が、その瞬間の指の動きで
ニアは達してしまったようだった。
64 :
初めて:2006/07/08(土) 00:17:36 ID:+6BYxzaM0
そのまま崩れ落ちるようにニアは座り込んだ。
メロは泣きそうな顔で、ニアの服を整えると固く抱きしめた。
ニアも抱き返した。メロ…彼が怖い。でも愛しい。でもどうしてこんな…。
これまでに感じたことのない初めての感情の渦に、
ニアは混乱しながらもメロの体温があたたかいと感じていた。
<終>
…思ったより文字多すぎた。
もうちょっとすっきり書けばよかったね。スマソ。
>>乙&GJ!!!メロたんそりゃニアたんみたいな可愛い天使がいたら我慢できないよな。初々しい二人にしんみりきました。表現の仕方がとてもウマー(*´д`)
>>55-64 あなたが神か?ハァハァ
描写が綺麗で切なくてグッときたよ
メロは根が優しいから鬼畜にはなりきれないんだろうな
素敵なメロニアをご馳走様でした(*´Д`)
>>56-64 美しく切ないSSありがd ほんときれいな文章でうらやましい
あぁしかしニアほんとにかわいいなあ…
ワイミーズハウスでLとチェスをしながら笑うニア(ж´д`)ハァハァ
自分もワイミーズハウスでのLとニアといえばやっぱり
チェスしてるところが真っ先に目に浮かぶ!(イギリスだから?
>>56-64 メロとの関係は正直興味なかったが萌 え た
淡い胸の膨らみに……って所がなんか個人的に(;´Д`)ハァハァ……
イかされちゃったニアたん…カワユス
メロGJ!Lの事どう思っていたのかな?
70 :
56:2006/07/09(日) 14:25:12 ID:TDkgJoy/0
感想dです!!
初めてのSSだったのですが、しょっちゅう改行規制でひっかかっちゃって…。
他の職人さんは凄いや。
>>24 さんとかシリーズ化して欲しいです〜。
やっぱり女の子ニアたんだと夢(妄想)がふくらんでイイね!
今回はたまたまメロニアが素直になれないトラウマ話を思いつきましたが、
ジェバとかれく太とかLとか月とか…基本はなんでもバッチこいです。 Щ(゚д゚Щ) 職人さんカモーン
ワイミーズハウスの白いバラ園を月は歩いていた。
『もうすぐLの後継者を決定する時期なんです。月君の意見も参考にしたいので
月くんも二人に会ってくれませんか』
Lの言葉を思い出す。イギリスでの用事も終わり
あとは父と合流して日本に帰るだけだったがLの申し出もあり、月は滞在を3日延長することにした。
後継者にも興味があったが、何よりLは月の友人で
そして、その頼みごとに退屈な要素は常になかった。
「ニアか……」
白いバラ。それはあの白い少年を思い出させた。
プラチナブロンドで白いパジャマを着たニアという少年を。
「夜神Jr.はじめまして ニアです」
「 ! ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・」
「Lからいつもあなたのお話は伺っていますのですぐにあなただとわかりました」
Lに似ている、と思った。小柄な白いLといってもいいくらい。
「夜神Jr.Lから伺っていた通りですね」
「Lが?僕をなんて?」
「警察庁夜神総一郎次長の息子さんであり
その父への尊敬と負けないくらいの正義感の持ち主だと聞いています」
「Lが僕のことをそんな風に・・・なんだか照れるな」
「そうですか。私は、あなたがLの言うような人なら
温室育ちの優秀なお坊ちゃんだと思いましたが実際そのようですね」
月は思った。こいつちっともLに似ていない。
それからの月はニアにいらいらさせられぱなっしだった。
Lとのテニスの試合が終わり、庭でみんなでお茶をのんでいたときも。
それは、日本に帰る前に顔を見せた父もいて今回解決した事件のことを話していたときだった。
「今度の事件もやはり夜神くんのお手柄ですか。夜神さんにとって
月くんは自慢の息子さんですね」
「父親の私がいうのもなんだがライトは確かに非の打ち所のない、欠点のない息子です」
「はは父さん、おおげさだよ。欠点のない人間なんていやしない」
「そうですね。そんな人間がいるはずがない」
月は声のほうを振り向いた。Lのそばの木陰でパズルをしていたニアだった。
「君の言う僕の欠点はわかってるよ。幼稚で負けず嫌いってことだろう?」
「いいえ。Lとのテニスを拝見して思いましたが
幼稚で負けず嫌いなのは、むしろあなたの本質です」
月はニアの部屋の扉をノックした。ドアが開いた。
「夜神Jr.なにか?」
「和解しに来た。ニア、ぼくは君に何か失礼なことをしたのか?」
「いいえ。あなたが私に失礼なことをしたことはありません」
「じゃあなぜ僕につっかかる」
「優しい正義感に満ちた真面目な青年、夜神月という臭い芝居を見ていられないから」
「なんだと?」
「たとえば私と和解してくるように言ったのは、Mr.夜神ですね。
あなたは父親に言われた通りの自慢の息子を演じ続けている」
「!!」
その台詞に月は思わずニアのパジャマの襟首を強い力で引っ張った。
と、ボタンがふたつ飛んで、胸のかすかな隆起があらわになり
ニアの頬を殴ろうとした月は思わず手を離した。
なんかキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
神…続きをwktkして待ってます(*´Д`)ハァハァ
胸のかすかな隆起キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
微乳ハァハァ
「月君はメロとニア、どちらがLの名を継ぐにふさわしいと思いますか」
三日目の夕刻、月は書斎でLと向かい合っていた。
「そうだな・・・この3日間、僕の見たところでは
メロは行動力はあるが冷静さに欠ける。反対に、ニアは・・・常に冷静だが、行動力に欠けている」
「私も月君と同じ意見です。しかし逆に言えば、二人なら私の名を継げる可能性があるということです」
「・・・・・・二人なら?」
「はい。メロとニアの二人でLを継ぐ。こういう選択もありです」
もやもやした感情で月の胸がいっぱいになる。それは「面白くない」。月は昨日のことを思い出した。
慌てることなくニアは淡々とLのものと思われるパジャマの襟を合わせた。
「・・・すまない、ニア・・・」
月はニアの軽蔑の言葉を予測した。しかし返ってきた言葉は違った。
「いえ、ボタンは わざと糸を少し切っておいて こういう事態に備えていました。
ですから あなたが謝罪する理由はないんです」
あっけにとられた月が、ニア自身を好ましいと思ったのはこのときからだった。
一方でLは考えていた。
『なにかがおかしい・・・そもそも昨日のお茶の時間
ニアが庭に出てくるなんて変だ・・・。それに冷静な月君のあの取り乱しよう・・・』
昼食時、席に着こうとしたニアのために月は椅子を引いた。それが始まり。
「夜神Jr.はモテるでしょうね」
「ええ。付き合ってる女性はいままで結構いましたよ。ね、月君」
「L・・・。まあ、確かに付き合ってきた女性は何人かはいたが・・・」
「ふーん いたんだ」
ニアらしくないものの言いよう。
「しかし長くは続かなかったな。どちらかといえば、彼女たちから離れていってしまって…」
「それはあなたが誰にも本気にはなれない性質だからです。夜神Jr.
優しいだけのあなたにみんなは離れていった。いや、そう仕向けた。そうでしょう」
「ニア!!あなたは何か勘違いし決め付けているだけだ」
『まずいな・・・このままいくと・・・』
夜、月は空港の近くのホテルにいた。外は七時過ぎから大雨が降っていた。
『急遽すみませんが、客室の雨漏りが見つかりましたので
空港の近くのホテルに部屋を準備させてもらいました。そちらへ移動してもらえますか』
Lの用意したホテルへ向かう前に月はニアの部屋によった。
『ニア、僕はこのまま日本に帰るが、元気で』
『あなたもお元気で。夜神Jr.』
握手をしようと差し出した月の手にかまうことなくニアはパズルをしていた。
『・・・・・・それじゃあ』
バタンと戸が閉まり、月はワイミーズハウスをあとにした。庭には白いバラが咲いていた。
白いバラはニアを想い起こさせた。
Lという太陽に向かって咲く、鋭い棘を持つ、穢れなき白いバラ。
と、ノックの音がした。時計を見ると9時だった。ドアを開けて月は声を上げた。
「ニア・・・・・・」
ワイミーズハウスでの白いパジャマ姿でニアが立っていた。
うつむき加減のニアは、少し雨にぬれていた。
「ニア、どうしたんだ?…とにかく入って」
月はニアを部屋に入れ、バスタオルを頭からかけて、ぬれた肩をそっと拭いた。
「Lからの使いか?」
ニアは首を振る。
「お願いがあります」
ニアはまっすぐに月を見る。静かだが切実な目だった。
「・・・・・・。僕でできることなら。なんだ?」
「一夜を共にしたい」
な、なんかSSきてる!(;゚∀゚)=3ハァハァ
>>71少年になっているけど………誤植ですかね?
横槍スマソ
「!ニア・・・?」
「あなたがどういう人間なのか知りたい。
そしてあなたの抱擁に、なにか規則性はないか・・・癖はないか・・・
さらに夜神月のすべてをこと細かにこの目でみてみたい」
口調は静かだが真剣だった。綺麗な目。黙ってワイミーズハウスを抜け出してきたのは間違いない。
あの厳重なセキュリティも中から出て行く分には、いやニアならなんら問題ない。
「・・・ニア」
自分に会うために、あのニアが一人でここまで来た。
月は目の前のニアの小さな身体を抱きしめてしまいたい衝動にかられていた。
「しかし・・・なぜ?僕を嫌っていたはずでは?」
「私、あなたを嫌いだなんて一言もいったことありませんよ」
月は理性のありったけをかき集め言うべき言葉を捜していた。『でも』、『だが』、『しかし』
そんな月の頬をニアが両の手で持った。そしてそっとキスをした。
慣れてないぎごちないキス。間違いなく初めての。それが逆に月の理性を崩した。
「これでも信じていただけませんか」
「・・・わかった。おいで ニア」
「リードはあなたにおまかせします」
ベッドに横たわってニアは真面目にそう言った。
こうして裸になればニアは間違えようもなく、少女だった。
初めて出会った日、少年と見間違えたニア。Lのパジャマで少年を装っていたニア。
そのパジャマに隠れていたかすかな胸の隆起。月はその胸にそっと手を当てた。
「!…」
ニアの胸が大きく上下する。首筋にそっと強過ぎないキスをする。
「!!・・・!・・・」
ほんの少し、月が手を動かしただけで反応する敏感な肌。
月がニアの身体の上にそっと自分の身体を重ねるとニアの身体のびくっとした反応が伝わってきた。
その白い身体にそっとゆっくりと月は手を、指を這わせていった。
「・・・!!・・・!・・・?・・・!!!・・・!!!」
ニアは声を上げまいとしながらも、月の愛撫に全身で反応していた。
「はー…はー…はー…」
「!!…!!…!!…」
少しして、月はニアから少し離れて言った。ニアの目は潤んでいて肩は大きく息をしていた。
「ニア、我慢しなくていいんだよ。声をあげてもいい」
はっきりとしゃべることもむつかしい状態なのか、
ニアはようようといった。
「・・・・約束、して、くれませんか」
「…?…なんだい」
「これから先、私が、声をあげても、もしかして 泣いたりしても、
あるいは、悲鳴を 上げたとしても、ぜったいに、やめたりは しないと」
「・・・・・・・約束する」
突然、月はニアの両方の腕をベッドに押さえつけた。
「!?」
「・・・ニア・・・何かゾクゾクしてきたよ」
「う!ううっ!く!はぁ…はぁ…!ぅぅ!んっ!うぅう!!はぁ…はぁ…んっ!んっ!」
「いい声だ、ニア 可愛いよ」
背中越しにニアの耳元でそうささやきながら、月は、前に回した激しい指の動きを止めた。
「はぁ・・・はぁ・・・・・・。・・・?・・・」
月はニアをおもてに向けさせて細い足を持ち上げる。
ももの内側からはじまったキスが腿の付け根まで、さらにその奥まで、進んだ
「あ!あ あっ!!ぁん、あぁ はぁ、はぁ…ああん…!!あぁぁん!あ、あああん!!」
月は顔を上げた。白かった肌が紅く染まっている
「いいね。紅いニアにもそそられる」
月はニアの両足を自分の肩にのせると、ニアの唇へ唇を重ねた。
瞳も、肌も、唇も、すべてがじゅうぶん ニアは濡れていた。
月はニアの唇をむさぼりながら月はニアへ自分自身を挿入した。
「んーっ!!!んーっ!!!んんーーっ!!!んん、んーーーっ…あ…ライ…!!っ、んっ!っ!んーーっっ!」
身体を突かれながら、唇をふさがれながら、ニアは月の名前を叫んでいた。
あなたは ネ申 か?
ニアたん(*´Д`)ハァハァ
「ニア、かわいそうに。のどがカラカラになってる」
月はぐったりしたニアを横たえて、部屋に備え付けてある冷蔵庫から
ミネラルウォーターを取りだした。ふたを開ける。
「もう3時間もしっぱなしだもんな」
ベッドに寝ているニアをそっと起こした月はミネラルウォーターを口に含み
口移しでニアに与えた。
「・・・ぅん」
こくりとニアののどが鳴る。
突然ニアは起き上がり月の首に抱きついてその水を飲んだ。
ベッドサイドに立った月の首筋に両手を回し、そのままぴったり月に抱きついた格好のニア。
ヒナ鳥に食べ物を与える親鳥のように、月は何度か口移しでニアに水を飲ませた。
ミネラルウォーターのボトルが空になってもニアは月から離れず背中に腕を回した。
月もニアから離れられなかった。抱き合ったそのまま二人は再びベッドに倒れこんだ。
そしてまた3時間半が経過。
ネ申!続きを楽しみにしてます!ニアちゃんカワユス(*´д`*)
雨はもうあがっていて空には三日月がかかっていた。
タクシーの中で、月はニアの身体にかすかなふるえを感じていた。
ニアはまだもうろうとしていてなにも言わない。
天使の羽をもぎとったような気がして月の胸は痛んだ。
ハウスへ着くと、ニアはタクシーから下りる。一人で戻らなければまずいというのだった。
月はタクシーの窓を開けニアになにか言おうとした。『すまない』?『ごめん』?『大丈夫か』?
と、ニアがそっと顔を近づけた。
「おやすみなさい、夜神月。本気で私のお相手をしてくださったことに感謝します…」
そういうとニアは、月の唇に触れるか触れないか、そっと接吻をした。
「!・・・・・・・・・・・・」
月が気がついたときはニアの姿はすでにワイミーズハウスの庭に消えていた。
雨のしずくをのせたバラが、月明かりに照らされて銀色に見えた。
「・・・・・・・・・・・・・・・やられた」
あの天使、ちっとも穢されてなどいない。
こうして、月の胸には決して散らない一輪の銀のバラが咲き誇ることになった。
今夜はここまでです。
連投規制支援と感想レス、皆さま、ほんとにdです。
>>83 78に、実は女の子だった、の一文が抜けていてw
あなたのレスで慌てて84で付け足しましたご指摘ありがとう
面白かったです!
でも……Lに似ていて
薔薇を想像するような
男装の美少女って
どんな外見なんだ???
とか違う所に着眼してしまった………申し訳ないorz
本編同様、しゃべり方とか雰囲気がLに似ているということだとオモタよ
>>96(*´д`*)ハァハァ
自分は右のがニアたんぽいかな。白いショーツに少しだけ張ってる胸が可愛いなぁ。
昔々ある国に雪のように真っ白な・・・
本当に真っ白なお姫様がいました。
お姫様は大層美しかったので、自分こそが国一番だと思っていた継母は、
狩人に白雪仁悪子を殺してこいと命じました。
白雪仁悪子「お義母様も最近ますます皺が増えて
余裕が無いようでいずれこういう事を
言い出すと思っていたのですが・・・
こんなタイミングで私が消えれば自分が犯人だと言って
いるようなもの。しかし私が死ねば問題ない・・・そういう事ですわね。」
れく太「白雪仁悪子・・・すまない。お妃様の命令は絶対
。しかしこのような愛らしい娘を殺すなんてあまりにも!
しかも・・・巨乳で・・・ハァッハァッハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア」
れく太「なんともったいない事が・・・私がこの場で
頂いてしまおうか・・・」
仁悪子「私の洞察力では貴方は巨根だけが取り柄のテクニック無しでしかも早漏。満足に女をイかせたこともゼロ
・・・うじ虫以下ですわ。」
れく太「ぐっはあ!!!」
こうして狩人の情けで見逃してもらった白雪仁悪子は命からがら森に逃れたのです。
森に逃れた白雪仁悪子は森の中をさ迷っていました。
仁悪子「はあ・・・こんなに歩いたのは産まれて初めです・・・
お義母様め。お父様風に言うなら・・・かならず死刑台に
送ってやる!!・・・ですわね、フフフフ。」
独り言をいいつついつものように髪の毛を弄りながら歩いていると
前方に一件家が見えてきました。
仁悪子「あれは・・・?こんな所に人家があるなんて
折角ですから利用させて頂きますね
文句を言われたら、パ●ズリ又はオ●ェラしてあげちゃう☆で良いんですし。」
そういって疲れていた白雪仁悪子は勝手に家に上がりこんでしまいます。
中は暖かく、テーブルの上に出来かけの料理、奥には気持ち良さそうなベットがあります。しかし無骨な感じで男臭さも感じました。家主はいないようです。
仁悪子「むさ苦しい所です。主は妻子無し、女っ気無しでガチ・・・決まりですわ。」
ムハー白雪仁悪子キター(;゚∀゚)=3ハァハァ
仁悪子の酢入りヮロスww
>>96外人の子って本当に綺麗だなあ・・・ため息出そう
・・・右がやっぱりニアですかね
白雪仁悪子、続きは勝手に朝方うpします
欲望のまま書いたちとお下品で淫乱かもしれませんw仁悪子が。
>文句を言われたら、パ●ズリ又はオ●ェラしてあげちゃう☆で良いんですし
この台詞ワロタwww淫乱な仁悪子萌え
続き楽しみにしてます
仁悪子「しかし疲れました・・・折角ベットがあるので
休みます・・・ふぁ」
森の中をさ迷い疲れ果ててしまっていた白雪仁悪子はベットの上に倒れるように寝入ってしまいました。
しばらくすると家主が仕事を終えて帰って来ました、家の中の雰囲気がいつもと少し違います。家の中を見回して様子を見るとベットの上に何かいます。近寄ってみるとそこには美しい娘がすやすやと眠っていました。
家主「こ、これは・・・なんと・・・」
仁悪子「ん・・・?あ・・・帰ってこられましたか。
・・・・またその面ですか!!」
家主れく太「またとはなんだ!!今の私は七人の小人さん達代表だ!!」
仁悪子「狩人と七人の小人さん達代理・・・ふざけるな
!こんな使いまわし認めていいはずが無い。せめて衣装くらい代えてください。」
れく太「七人の小人該当キャラなどいないからな・・・それより白雪仁悪子よ、白雪姫は小人達の性の相手をしていたという話を知っているか?」
家主はそういって起き上がろうとしていた仁悪子をベットに押したおしました。
仁悪子「そのナリで小人なんてたださえ厚かましいのに・・・何を・・・なっ、何を・・・嫌っ」
家主は白雪仁悪子のふくよかな胸をやわやわと揉み始めました。
れく太「私がテクニック無しかどうかその体で判断してみたらどうだ?しかし貴女は元々と感じやすい身体をして
いるようだがな」
そういって小人は仁悪子のスカートを巻く仕上げ太股に手を入れてきました。
仁悪子「や、やめて下さい。私は一応王女なんですからら・・・どこの馬の骨と分からないオッサンと性交するわけにはいきません!せめてパイ●リかオフ●ラでお願いします」
れく太「だめだ。お前は私のものだ。今晩から毎日可愛がってやる」
仁悪子貞操の危機ktkr
使い回しれく太ワロスwww
続き楽しみにしてます(*´д`)ハァハァ
小人は半ば強引に白雪仁悪子を脱がしてしまいした。露になった仁悪子の乳首に吸い付き啜ると仁悪子の身体は自然と火照りはじめました。
仁悪子「あっ、ああ・・・っ、んっ・・・もっと・・・」
仁悪子は内心舌打ちしたい気分でした
こんなムードもテクニックも無いオッサンとやるハメになるなんて・・・あんまりですわ。でも、・・・)
小人は仁悪子の下股に手を伸ばし割れ目に指を這わせると
すでに水音がします。
れく太「もうこんな事になっているではないですか・・・姫。」
小人は調子こいて前の方も弄り始めます。
仁悪子「ふぁっ!・・・勝手にして下さい・・・もうっ」
(テクニック無し・・・やはり私は間違っていなかった・・・が・・・・この際もうしょうがないです)
れく太「可愛い仁悪子・・・ああ、もう我慢できぬ!!」
小人はロクに服も脱いでいないのにズボンからやたら大きなソレを取り出し仁悪子の濡れて熟した秘所に深々と差込みました。
仁悪子「ああつ!!お、おっき・・・いの・・・」
仁悪子は一瞬身体を浮かせましたが小人はそのまま動きません。
れく太「・・・もう・・・イきそう・・・だ、う、動いたらまずい
仁悪子・・・(*´д`*)ハァッハァッハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
なんとういう事でしょう。小人は白雪仁悪子の推理道理、超早漏でした。
仁悪子「ふ、ふざけないで下さい!!貴方はいい年して早いにもほどが・・・」
白雪仁悪子は少し涙目で小人を睨み上げました。
れく太「そ、そんな可愛い表情で・・・見つめられたら・・・っつ!ももも、もうダメだっ!!」
仁悪子の膣に思い切り吐き出して、小人は一人でイってしまいました。
仁悪子「最悪ですわ・・・私はイけませんでしたのに・・・」
れく太「す、すまない・・・」
前髪で目を隠しつつ俯いている仁悪子を申し訳なさそうに見つめてオロオロしている小人に背を向けたまま黙っています。
すると外から足跡がし、戸を勝手にあけて一人の男性が入って来ました。
月王子「姫!仁悪子姫!ここに居るのか?
毒林檎対策にすべての林檎はリュークに食べさせた。死神に毒は関係ないからね、もう何も怖く・・・あれ?」
月王子の目の先にはシーツを纏った裸の白雪仁悪子と名ばかりの小人がいました。
れく太が王子と姫に制裁されるのか
王子と組んで3Pにもつれこむのか
非常に気になる(*´Д`)ハァハァ
れく太早すぎwwww
病院に行きなさい!!
仁悪子タソハァハァ……
コルセットで締めた簡素なドレス、下にはガーターベルトで脳内にいますよ
白雪仁悪子タン、えっちのテクに対してはかなり鬼畜で萌ス(*´д`*)下手れくたとの絡みも面白で…続きを楽しみにしてますw
他の職人さんマダー?(・∀・ ) っ/凵 チンチン
>>113良スレに焦りは禁物ですぜ(*´Д`)ハァハァ
せかさずにまったり待とう
萌語りでもしながらぶかぶかパジャマの隠れ巨乳萌えとかさ
と言う訳で(*´∀`)職人さん乙でした。
春も終わり、緑が濃くなってきたワイミーズハウスの庭。
ガーデンテーブルでアフタヌーンティーの準備を整えたワタリがいた。
ふと一息つくと、木々の間からニアが現れた。
「いらっしゃいませ、ニア。今日は一番乗りですね。」
「おひさしぶりです、ワタリ。今日はLと一緒に戻られたのですね?さきほど彼に会いましたよ。」
「ええ、先日まで手がけていたアメリカの事件が片付きましたのでね…さあ、まずはお座りください。」
「ありがとうございます。今日の紅茶は何ですか?」
「今日はフォートナム&メイソンのダージリン・エキストラを用意しましたよ。」
「それは好きな銘柄です。先にいただいてもよいですか?」
「どうぞどうぞ。みなさんもすぐに後から来るでしょうから。」
濃い芳香の熱い紅茶を入れたティーカップを渡され、ニアはカップに両手を添えながら香りを吸い込んだ。
ハウスの建物の反対側から、他の子供たちがボール遊びをする声が聞こえる。
遠くの喧騒と、鳥の鳴き声と、暖かく柔らかい日差しと…。
「…やはりワタリといると落ち着いていいですね。」
「なんですか、急に?」
「いえ、最近周囲が騒がしくて…おちおちパズルもしていられません。」
「なにかあったのですか?」
ワタリはおだやかに笑いながら、自分の為の紅茶を用意して、ニアの向かいの席についた。
「メロもマットも…さっきはLまでもが。なにがなんだかわかりません…。」
「ほほう、Lまでとは…いったい何でしょう?」
「聞いていただいてもよろしいですか?」
「ええ、皆が集まるまで時間もあります。たまには二人でゆっくりお話しましょう。
Lやメロ達が集まると、賑やかになり過ぎて話がうやむやになってしまいますしね。」
いたずらっぽくワタリがウインクすると、ニアもふっと口元を緩めた。
「ではお言葉に甘えて。つい昨日の話なんですが…」
新たな神キターーーーー(*゚∀゚*)ーーーーーーーー!!
「ニ〜ア〜ちゃん♪」
「…こんにちはマット。どうしてあなたは普通に人の名前を呼べないんですか…。」
「だってさー、可愛い子には可愛らしく声をかけたいじゃない?まあまあそんなことはさておき。」
最近手に入れたらしい空軍放出品のパイロットゴーグルを額に上げて、
レゴブロックでエディンバラ城を組み立てるニアの右隣に、マットは腰を下ろした。
「例のヤツ…ほら、ビンテージもののブリキのおもちゃ。ネットで見つけたよ。オークションだけど落とすかい?」
ぴくっと肩を震わせて手を止め、マットの顔をまじまじと見つめたニアは、ほんのりと頬を上気させた。
真っ白な肌がうっすらと桜色に染まる。大きな瞳が潤むようにキラキラした。
「もちろんです!ありがとうございます、マット。もう見つからないと思ったのに…。」
「そう?思ったより喜んでくれてよかったよ!じゃあ、お礼はコレいただき♪」
言うが早いか、マットはニアのピンクの右頬にチュッとバードキスをした。
「あーーーーー!!」
マットが開けっ放しのままにしていた扉から、紙袋を持った隣部屋のメロが叫んだ。
「ちょっ、てめー何してんだよ!」
「あれ〜メロ?あ〜あ、もう見つかっちゃった…。」
「なんだって!?」
「いーや、こっちの話。お礼もらっただけだよ。な、ニア?」
「お礼ってあんなものでいいんですか?マット…まあそういうことです、メロ。」
相変わらず周囲の顔色に無関心なニアと、妙にニヤニヤしているマットを見て、メロがキレた。
「ニア!お前は無防備過ぎる!まがりなりにも女なんだから、そんなナンパ野郎を寄せるな!」
「おいおい、ひっでーなメロ。俺はジェントルマンらしくレディの手助けをしているだけだ。」
「真面目に言っているのか、マット。」
「ああ、大真面目だ。」
「よく言うぜ。この間は手を変え品を変え、あの勝気なリンダの髪型を変えさせたろう?」
「バレてたの?いや、ジャパニメーションではツインテールは魅力的な女の子の代名詞だよって教えただけ…。」
「そういう調子の良さが信用ならねーってんだよ!」
ニアは呆れたように二人を見て、てもちぶさたに耳横の銀髪を指に巻いた。
「…あなたたちはある意味息ぴったりですね。コミック・ショーみたいです。」
「こんな詐欺師と一緒にすんな。マット、お前はもう帰れよ。」
「なんだよ〜メロ。結局お前もニアを独り占めする気かよ。」
「俺は用事があるから来たんだよっ。てめーは自分の部屋へ帰れっ。」
「はいはい。ニアちゃん、オークション品が届いたらまた教えるよ。じゃーねー♪」
マットが部屋を出た後、がっくりと肩を落としてため息のメロに、不思議そうな顔でニアが尋ねた。
「なぜそんなにも感情的になっているのですか、メロ。」
「…!」
"こいつ、成績は1番のくせになんにもわかってない…"
一瞬こぶしをグーを固めたメロだが、すぐに我に返って手に持っていたものをニアに押し付けた。
「ほら!胸の部分の布地が二重になっているレディース用のインナーウェアだ。」
「そんなものは頼んでいませんが…。」
「俺が勝手に用意したんだよ!いいから今日から着ろ!ノーブラで薄手のパジャマのままじゃまずいだろ!」
「…どうしてです?」
メロはがっくりと肩を落とし、ため息をついた。
「…あのな。お前が女だってこと知ってる人間は少ないけどよ…もうちょっと自覚したらどうだ?」
「私としては何ら変わる必要を感じないのですが…とにかく私を心配してくれていたのですね、メロ?」
じっとメロを見るニア。上目遣いに見つめられ、メロは落ち着かなくなってしまった。
興味が無いと残酷なくらい切って捨てるが、関心を持つとこちらの気持ちを見透かされそうなくらいまっすぐに見つめるのだ。
うっはwwwメロやっさし〜
「…迷惑なだけだ、俺に取って。とにかく渡したからな。いいか、マットみたいな女好きには気をつけろよ!」
メロは赤くなった顔をそむけながら自分の部屋へ戻っていった。まったくマットの奴は油断ならない。
パソコンゲームに飽きてロジャーのPCにハッキングなんかしやがって…最近になってニアの本当のプロフィールを知ってしまった。
ニアの入所の時も「女の子だったら…惜しい!」としきりに騒いでいたから、女だとわかったとたんにちょっかい出すようになりやがった。
あいつはアレでフェミニストだからな。入所時からニアの面倒見たのは俺だった。俺が一番あいつのことを知ってるんだ…。
「最近のメロは怒りっぽいです。以前はあんなに面倒みてくれたのに。」
メロが出ていった扉をしばらく眺めていたニアがぽつりと言った。
お互いがL候補に決まってからだろうか?今後のことを考えて事実を…と
ロジャーが自分の性別を伝えてから、メロが感情的になることが多い気がする。
昔は一緒に眠ることもよくあったのに、最近は真っ赤な顔をして怒られるし…嫌われたのだろうか?
そして今日。
朝食の後、ある本を持っていこうとライブラリー・ルームに行くと、思いがけずLがいた。
「L!帰っていたのですか?」
「ただいま、ニア。元気そうでなによりです。朝一でイギリスに戻ってきました。」
「…おかえりなさい。」
憧れのLを前に嬉しげに見えるニアの元へ、Lがひょこひょこと歩いてきた。
「髪が伸びましたね。前よりも少し女の子らしく見えるような気がします。」
「そうですか?パズルをする時は邪魔でしょうがないのですけど。」
「あのミルクパズル、気に入ってもらえましたか?次はもっとピース数の多い難しいものをお土産にしましょう。」
「Lがくれるものならなんでもいいです。」
「でもそろそろ…もっと別のお土産を用意してもいいかもしれませんね?」
「別の…ですか?」
「今度の事件でジャパンに行きます。あちらでは"アキバ"の"メイド服"が人気らしいです。ニアは似合いそうです。」
「服ですか…ファッションにはあまり興味ありませんが。」
「そんなことを言ってはいけません。可愛い者は可愛い服を着なければ。周囲の者への目の保養にもなります。」
「そんなものですか…でもこのハウスでは私の性別を知っているものは限られていますし。」
「そうですね。おおっぴらに着ることはできない。うまくいかないものです…。」
いつものように、親指の先をくわえて少し考えるポーズをしてからLが言った。
「ではこうしましょう。今度のテストで優秀な成績を取った者が、優等生特典として秋にロンドン観光へ行けるでしょう?」
「ええ。私はあまり興味はないですが。」
「ニアなら大丈夫です。その暁には宿泊先のホテルであなたに似合うドレスをプレゼントします。それを着てもらえませんか?」
「そんなの…Lにとって何のメリットがあるのですか?」
「私が嬉しいからいいんです。その代わり"L"としてのノウハウも、少しだけ教えてあげましょう。どうです?」
「それはとても興味があります。まあそれなら…たかが服ですし。」
「決まりですね。約束は約束です。忘れないでくださいね?」
「ええ、まあ…。」
"ニアに似合う色は何でしょうね。ペールピンクも可愛らしいですし…爽やかなブルーも良いですね。"
"純白はもちろん似合いますし…黒レースで予想外のセクシーさを装うのも一興です。"
"男物のシャツ1枚から出る白い素足というのもそそります…いや、いきなりでは引かれますね。今回はやめときましょう。"
ご機嫌で妄想しながらライブラリーを後にするLが、何も気づかないニアに最後に告げた。
「では今日の午後、内輪だけのアフタヌーン・ティーでまた会いましょう。」
「…なぜかみんな、いろんなモノをくれるんです。ハウスで支給されているもので事足りているのに。」
真面目な顔でニアが言うと、ワタリは笑いをこらえるためにコホンと咳払いをした。
「それはですね、あなたが皆に愛されているということですよ。」
「…その割にはメロは怒ってばかりだし。私には無い行動力と本音でぶつかってくる態度は好ましく思っているのですが…。」
「好きになり過ぎると大事に思うあまり心配になってしまうものです。」
「大事…に思ってくれているのですか?」
「私が作ったこのハウスは…いろんな意味で家族を失っている者ばかりです。そのためか問題を抱えた者も少なくありません。」
「あなたはほとんどの他人に、そして自分自身にも感情豊かに向き合えないことは自覚していらっしゃいますね?」
ニアは何も言わなかった。言えなかった。
「だから、あなたを愛する人たちが、あなたを心配したり、魅力的に見えるように心を砕くのですよ。」
「……」
「才能などに性差があるとは考えておりません。ただ、生物学的・肉体的に女性ということで…紳士にとっては守るべき存在です。」
確かに自分の身体が育ち、胸の淡いふくらみを感じている…だがピンとこない。
「まあまあ…こんな天気の良い日に考え事は似合いませんよ。すべてを理解できる日が自然に来ますから安心して。」
ニアはいつものように思考に没頭しそうになったが、
ワタリの言葉に「そうですね。」と答え、少しぬるくなった紅茶を飲んだ。
「ほら、ロジャーとLが見えましたよ。あなたと同じL候補生のメロもまもなくでしょう。」
…とりあえずはみんなで紅茶を飲んで、いろんな話をしよう。
私たちが暮らすこのワイミーズハウスで。
−おわり−
129 :
128:2006/07/15(土) 00:57:29 ID:FltGz6ge0
乙です。すいません、長過ぎた。
エチねたも少なくてホントすいません。せいぜいLの妄想くらいか…? orz
精進します。
乙でした(*´∀`*)
膨らみかけのニアの胸とか
成長途中甘酸っぱい感じで良かったですよ
メロどんな気分で買ってきたんだろブラとか萌でした
>>129 乙です
ニアたん皆にめっちゃ愛されてるよ(*´д`*)ハァハァ
素直になれないツンデレメロがカワユスw
>>129乙です!もしかしてこの前、神メロニアSS書かれた方でしょうか?紅茶の名前とか素敵だ。みんなに愛されてるのに気付いてないニアが可愛いかったです(*´д`*)
>>133うはっwwww
こんなの妄想してたなんてLは変態ハァハァ
本編なんど見てもニア女の子としか思えないのは自分だけか?
『明日』「月の手練手管に高田陥落寸前!!」少年まんがにあるまじきラストのアオリとその内容
なにより表紙下くちびるかんで向かいページの月と高田をキッと見るニアたんイイヨー
すべてがとにかく可愛いニアたんとくにニアという名前カワュス
136 :
129:2006/07/15(土) 21:51:18 ID:FltGz6ge0
みなさん感想dクスです。うれしー。
>>96 の燃料でイメージ膨らませました。天然無自覚の美人ニアたんw
>>132 あなたはエスパーか?当たりです。
例の紅茶はマジ美味。機会があればお試しあれ。
そしてぜひ次のネ申を! щ(゚Д゚щ)カモォォォン
職人さんじゃなくとも
ネタでも大歓迎ハァハァ………
ちなみに自分の中では女の子になったニアと
仁悪子は別物
どっちもカワユス
>137
別物?それはスレチってことですか?
もともと他スレのオリキャラだと聞いたけど…なんかニアたんっぽくないし。
勘違いだったらすいません〜〜〜。
>>138いやそういうわけではなく………
仁悪子とニア(♀)では設定が違うというイメージがあって……自分の中では
どっちも好きなのでスレチにされると辛いというか………ニアっぽくないですかね?自分はニアっぽいと思いますがそこは個人の感覚の違いだと。ニアが女の子ならなんでもOKなスレのハズ………
>139
お返事ご丁寧にありがとうございました〜。
飲み込み悪くてスマソです〜。
個人の感覚っていうか、>1読むと、逆転スレはスレ違いって書いてあるから…このスレってどの板にあるんですか〜?
>>140 >>1には…他キャラの性別逆転はスレ違い
と書いてあるのでニアに対しては良いと思います。
性別逆転スレとは
漫画サロンに以前あったネタスレ、もしもデスノートのキャラの性別が逆だったら………の事でニア以外もすべてのキャラの性別を入れ替えてネタにしようと言うもので萌を追求するスレではなかったので……エロネタももちろんダメ。今はもう無いです。
自分にとってニアは本編からずっと女の子だったので
この思いを誰かに話すことも出来なくて
だからこのスレができたときは、ほんっとーに嬉しかったです
それぞれの方の描く、それぞれのニアもまた書く方同様違うもので
ルールはただひとつ「このスレのニアは、どう描かれても女の子」
でいいと思いますが……(いや人によっては『女性』か…?)
自分のニアはひそかに容姿にコンプレックスを持っている
思春期の女の子のイメージです
ニアは悩みが無いわけではないけれど、
普段はそれを意識下にもってこない感じ・・・というか、
自分にとってはかなりストイックなイメージだな
だからなんだって話だが・・。
以外にちょっと卑屈なニアたんでもカワユスかも
用紙にコンプレックス…
あんなに可愛いのに(´・ω・`)
女の子でも話に支障はないな。
でもアレで女の子だったらえらく貧乳………
いや脱いでみないとわからんな。
微かでも膨らみがあれば、それで充分じゃないか(*´Д`)ハァハア
流れ切ってスマソ。
>>109からの一応オチはあります・・・感想下さった方どうもです。心の広い方、宜しければ。
月王子は目の前の状況を自分なりに推理し把握しました
月王子「仁悪子・・・あなたは仁悪子姫ですね?」
仁悪子「はい、私は仁悪子です。」
れく太「まってくれ!まだ王子の出番では・・・姫を連れていかないでくれ!まだ毒リンゴでを食べて眠った姫の身体をくまなく拭いたりメイド服を消せたりしてないあwせdrftgyふじこlp;@:!!」
シナリオ吹っ飛ばして目の前に現れた正統派イケメンの王子様に小人はふじこってしまいました。
月王子「お気の毒に。この男の慰み者のなっておられたのですね・・・哀れな仁悪子姫・・・僕は貴女を救いたい。
・・・ここで小人?を殺して置くべきか」
月王子は少々変顔になりながら剣を抜きかけました。
仁悪子「やめてください。良いのです・・・この者には良い医者を手配してあげて下さい」
れく太「ひ、姫・・・」
月王子は剣を鞘におさめ仁悪子に駆け寄るとそっと抱きよせました。
月王子「優しい仁悪子姫・・・君の優しさと巨乳は僕の・・・いやこの国の宝だ・・・」
その時です。激しい物音がしドアが蹴破られまたもや訪問者が現れました。肩までの金髪で手にはチョコレートと銃を持っています。
月王子「そんな馬鹿な!お前は・・・一体・・・」
メロ王子「俺は仁悪子姫を貰いに来ただけだ。」
どうしたことでしょう。王子は二人もいたのです。
仁悪子「ここで王子が二人・・・どうなっているのでしょうか」
月王子はメロ王子を一瞥し不服げにしゃべりました
月王子「はは、コイツも王子?ただのチンピラにしか見えないな。気品が違うさ」
メロ王子は少し状況が飲み込めていないようです。
メロ王子「魔女の毒林檎で・・・・眠っていた仁悪子姫が俺のキスで
目覚めると言うシナリオのはず・・・くそっ・・・どうなってる・・・」
仁悪子「なんだか少しカオスです。お二人とも外見はなかなかです・・・が
このさい正直どちらでも良いです。たとえヤ●チンでも早くなければ・・・」
あばずれな事を言う仁悪子にメロ王子は自分の上着を着せてやりました。
メロ王子「どうやらお前・・・この小人?に何かされたんだな・・・」
れく太「ととととりあえず・・・仁悪子姫はまだ渡さんと言ってみるテスト」
メロ王子は小人を無視して続けます。
メロ王子「折角ダンボールを持ってこの中に服を・・・のはずだったんだが先を越されたか・・・
ともかく、俺には国は無いが、人脈と裏組織ならある。俺はお前を一生大事にするさ・・・二人で行き着く先は同じだからな」
メロ王子は姫にプロポーズをしました。
月王子「お前、国が無いくせに王子だと?しかもれっきとした犯罪者じゃないか。お前にプロポーズする資格はない。
姫はキラ王国第一王子であるこの僕が迎えに来た
、美しくて巨乳の妃を娶り、国の反映望み、民を案じその為にすべての林檎を死神に食べさせた。こんな事他のヤツにできたか?
姫の身を案じ国のため・・・僕は自分の利益など一度も考えた事は無い!!
そこら辺の仁悪子タン萌えハァハァなオタクとは全く違う!!いずれは一国の王だ!!」
仁悪子「いいえ あなた達はただの雄です・・・」
神キタキタキテタ━━━ヽ(゚∀゚)ノ━━━!!ッ!!
皆の者、連投規制支援だッ!!!
メロ王子「巨乳とか言ってるあたりでな・・・」
なんやかんやで姫をめぐって血なまぐさい・・・どちらかというとイカ臭い口論を繰り広げました。
ふと姫は気付いたのです。
仁悪子「月王子・・・メロ王子・・・この森からの帰り方、分かりますよね?」
月王子「なにかと思えば当然ですよ、姫。僕の記憶力では・・・」
れく太「ははは!無駄だな・・・この森はRPGなどによくある迷いの森だ。」
メロ王子「俺がここにくるまで歩いた後に砕いたチョコを・・・」
月王子「そんなもの目立つか!!」
メロ王子「くっ・・・に、仁悪子は?」
仁悪子「すみません、私は普段外で歩いた事がありません。だから・・・」
月王子「小人!!お前は抜け方を知っているはずだ!!」
れく太「ふ、ふん!姫帰ってしまうくらいなら・・・私は言わん!!いーだ!!」
メロ王子「クッ・・・萌えに火が付いた男に銃など向けても無駄・・・
それよりもここで生活していくことを考えるべきか?」
月王子「・・・畜生・・・嫌だ!ふざけるな!!これでは夜は4Pになってしまう!!」
月王子は頭を抱えて叫びました。
このままでは無駄な血が流れてしまうかもしれない・・・
と思った仁悪子姫は話を摩り替える事にしたのです。
仁悪子「4P?といえば、夜は4人でマリカーでもしたいのです・・・」
メロ王子「マリカーだと?いいだろう。俺が・・・俺が一番になってやる!!」
れく太「ひ、姫がいるなら・・・丁度テーブルの下に置いてある!」
月王子「マリカーか・・・そういえば最近まったくしていなかったな」
仁悪子姫は何気ない言葉で皆をうまくまとめてしまったのです。
こうして美しい姫と二人の王子と狩人兼小人の4人の愛欲に満ちた生活が始まりました・・・
かどうかは定かではありませんが何だかんだで楽しく幸せに暮らしております。
完
仁悪子はブラックエロ可愛いのイメージがあるので
・・・こんなギャグになってしまいますた。
ちなみメロも月もれく太もちゃんと好きです
神乙!楽しかったです
上手い具合に原作での決め台詞が使われててワロタw
仁悪子エロ可愛いよ(*´Д`)ハァハァ
オッサンどもとくんずほぐれつなロリっ娘ニアに萌える
(;´Д`)ハァハァ………
>>156乙神!!マリカーに夢中な仁悪子たんの小さな背中を後ろから抱き締めたい(*´д`*)あまりカーレースゲーム得意そうじゃなさそうで萌。
高貴で理想も高い生意気仁悪子、やっぱりカワユスだー。萌をありがとう神!
うはーやっぱりこのスレ読むの楽しいなあ
皆さんほんとに女の子ニア愛してるのがよく分かります!
>>ALL職人さん乙!!
161 :
暗号:2006/07/19(水) 17:17:42 ID:ShwVfMDf0
L「ニアと月くん、ニアとメロ、仁悪子とれく太と月王子とメロ王子…
私とニアのメインなし…私、脇役かあて馬か変態しか
やってないじゃないですか…もう…こんな役いやですよ…住人のバ…」
ゴッ!!(Lを殴る月) ガッシャアン(吹っ飛ぶL
月「……ふざけるなL 自分とニアの絡みがないから住人馬鹿よばわり?
ふてくされてるのか?
>>57でニアとチェスを、
>>126でニアの男物シャツ姿を妄想したのは誰だと思ってる?
それに
>>39で僕とメロを監禁したのはおまえだろ!?」
L「月くん、それはSSです。しかしどんな理由があろ」
ハ゛ッッコーーーン!!(月の後頭部を絵本『白雪仁悪子』で思い切りはたくメロ
メロ「お前が言うな、お前が!!!ニアに
<<51であんなこと
>>87でこんなことしやがって!!」
162 :
暗号:2006/07/19(水) 17:26:46 ID:ShwVfMDf0
月「あんなことこんなこと?どんなことだ?メロ。口で言えるか?」
メロ「くっ……」
月「やはりな、メロ、おまえは悪い子ぶっててもそんな言葉は口にはできない。
もちろんそれは正しいし、人間は公共の場などでは表面上はそうでなければいけない。
しかし本音はこっちだ」
バキッ(メロをぶん殴る月
月「おまえこそ
>>62でニアの茂みに中指入れたじゃないか!!ちくしょう」
L「とにかく忘れないうちに一回は一回です」
ボギッ(月を蹴り上げるL
163 :
161:2006/07/19(水) 17:35:59 ID:ShwVfMDf0
あっっっちゃーーー>>の向きが逆になってる・・・orz
>>51さま、申し訳ありません
スレのみなさまに捧げるつもりが
いきなりの大失態・・・ほんとごめんなさい
>>163 GJ!電車の中でケータイから見て思わず吹いたwww
帰ったらゆっくり読ませてもらうよ!続きあればキボン
165 :
暗号:2006/07/19(水) 19:01:49 ID:ShwVfMDf0
チャッ(ピストルを月に向けるメロ
メロ「あ、あんまりあからさまに言うな!」
月「
>>56でニアにキスしたり
>>60で耳たぶ甘噛みしたおまえのセリフか、それ?」
メロ「くそっ…じゃあ言ってやる…おまえだって
>>51でニアに自分のモノを舐めさして
>>87でニアの処女膜破って突きまくっただろ!!」(メロ真っ赤)
ガチャ(ドアが開く
ニア「最低の会話ですね。ウジ虫以下です」
メロ「!!」
月『計画通り』
L「ずるいですよ二人ばっかり…(ブツブツ)・・・私だって
ニアとKISSチョコ食べたり甘栗を甘噛みしたり、一緒に
カップアイスの蓋についたアイスをなめてお餅をついてアンコを中に入れて食べて
…あとギンビスたべっ子どうぶつの袋を一緒に破って
食べさせ合いこしたかった…(ブツブツ」
月・メロ・ニア「・・・・・・・・・」
166 :
暗号:2006/07/19(水) 20:32:58 ID:ShwVfMDf0
ニア「とにかく。スレッド内のSSをネタに喧嘩することは
私達になんのプラスにもなりません。頭の中にある話をきちんと形にし、
皆の目に触れさせていることに敬意を表すべきであって
それを元にあなた達のように争いごとの元にするなど失礼極まりないことです」
月「……なるほど…確かにニアの言うとおりだ…」
メロ「上手いこと言うじゃないか、ニア」
ニア「それに皆さんが色々描いてくれたおかげで大分スレが伸びました(ボソッ」
月・メロ・SPK「えっ?」
L「…(ブツブツ)あと夏はお祭りに行ってニアに綿あめを買って…
一緒にりんご飴を食べて…冬はかまくらで甘酒をニアと二人で…(ブツブツ」
ニア「…L、わかりました。SSの代わりといってはなんですが
ひとつだけスイーツをご一緒します」
L「・・・ニア!!!ほんとですか!?」
ニア「あなたが品のないことを言わないのが気に入りました。他の二人と違って」
月「・・・くそっ、聞かれていたか…」
メロ「……俺は本当にあんな言葉口にする気はなかった……のに……(ブツブツ」
神乙です(*´Д`)
メロwwww
168 :
暗号:2006/07/19(水) 21:00:30 ID:ShwVfMDf0
L「ではヨツバデパートのレストラン期間限定の『スイートスイートハニーパフェ』
を食べに行きましょう。ちょうど今日までなんです」
ニア「なんだか嫌な予感が・・・なんですか、それは」
L「バニラ・イチゴ・チョコのアイスにいろんなフルーツが添えてあるパフェで
チョコレートシロップ・メープルシロップ・蜂蜜・コンデンスミルクがたっぷり
かかってて、更に粉砂糖もふりかけてある超特大パフェです。しかもカップル限定。
これを食べきったカップルは、さまざまな困難を乗り越えて結ばれるという話でとても楽しみです」
ニア「・・・L。申し訳ありませんがこの話はやっぱりお断りします」
L「あのレストラン、今ならお子さまランチを頼むと『お面Lダー』超合金がもらえるそうですよ」
ニア「…わかりました。ではジェバンニに付いてきてもらいます」
ジェバンニ「…それは、私がLと差し向かいでパフェを食べるということですよね?」
ニア「そうです」
ジェバンニ「……」
ニア「怖ければレスターにやってもらいます」
レスター「……」
神乙!
なにげに「かわいそうなL」になってる件についてww
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
170 :
暗号:2006/07/19(水) 21:26:14 ID:ShwVfMDf0
ハル「しかし失礼ですが、L」
L「リドナーでしたね。なんでしょう」
ハル「SSがない、と嘆いてましたがそれも無理からぬ話では?
本編であなたとニアの会話は一度もないように思うんですが」
L・ニア「・・・・・・・・・・・・」
ジェバンニ「はい。私もJCデスノート全巻調べましたが確かにそんなシーンはありませんでした」
月「そういえば…第一部でLからニアのことを聞いたことはなかった」
ジェバンニ「はい。更に調べ尽くしましたが、第一部でLがニアの名前を口にしたシーンも
ひとコマもありませんでした」
ニア「・・・・・・」
L「ニニニニニア?」
ニア「・・・・・・・いいんです。気にしてません・・・」
L「違いますよ、ニア!!」
ニア「気にしていないと言っているじゃないですか・・・」
L「そうじゃありません!実は、私はあなたにメッセージを残しているんです」
171 :
暗号:2006/07/19(水) 21:39:59 ID:ShwVfMDf0
月「メッセージ?」
L「ワタリ、JCデスノートの準備を!!(ワタリ、持って来る)
・・・これです。
3巻76ページの私のモノローグ
『安心しろ 夜神 キラは負けず嫌いだがキラでなくても
試合には勝ちたいと思うのが大多数だ』
これがニアに対する暗号文になっているんです」
ハル「それはどんなメッセージなんでしょうか?」
L「いいですか。これから話す私の説明をよく聞いてください」
レスター「うむ」
L「まずこの文章を全部平仮名に直します。そして、右から縦に並べ替える」
月「そうか、僕が刑務所にのこしたLへのメッセージと同じだ!!」
L「はい。そうです。これをこう、並べ替えて左から読むと・・・・」
172 :
暗号:2006/07/19(水) 21:50:15 ID:ShwVfMDf0
に あ
は ん
か し
ち ん
た し
い ろ
と や
お が
も み
う き
の ら
が は
だ ま
い け
た ず
(略) (略)
173 :
暗号:2006/07/19(水) 22:04:07 ID:ShwVfMDf0
L「と、一番上の文字を読むとニアの名前になるんです」
メロ「『改行が多すぎます!!』のメッセージ十五回も出されて出てきたのが名前だけ!?」
L「わかってくれましたか、ニア。私はあなたを忘れていたわけじゃないんです」
チョンチョン(Lを呼ぶ月
L「ん?なんですか月くん」
月「L、同じく3巻77ページの僕のモノローグを見てくれないか」
L「はい?77ページですね。
月『あいつもこのテニスでプロファイルなんてする訳がない』これが何か?」
月「これをLがやったのと同じ方法で並べ替える。ただし平仮名にはしない。
この文字のまま、こう、こう並べ替えて、左から一番上の文字だけを読んだらどうなる?」
L「はい。ええと・・・・」
> メロ「『改行が多すぎます!!』のメッセージ十五回も出されて出てきたのが名前だけ!?」
リアル過ぎてワロタwww
神がんばって!!!
175 :
暗号:2006/07/19(水) 22:11:37 ID:ShwVfMDf0
ニ あ
ス い
で つ
プ も
ロ こ
フ の
ァ テ
(略)
月「と、実は僕もニアの名前を呼んでいたんだ」
L「すごいです。しかも私のと違って半分はそのままカタカナですし。
さすが夜神くん、負けました。しかし次は負けません」
176 :
暗号:2006/07/19(水) 22:40:15 ID:ShwVfMDf0
L「私の最後のモノローグですが、実はあれにも意味があったんです」
月「『やはり…私は…間違って………なかった…が……ま……』だったな」
ニア「ああ、色んなスレッドでも盛り上がったアレですか…」
L「はい。それではいきます]
L「やはり私は間違ってなかった。
が、まだ死ぬわけにはいかない。
ニアとスイートスイートハニーパフェを一緒に食べに行くまでは」
L「これが謎の答えだったんです」
月「なあ、そろそろ暗号は終わりにしないか?」
ニア「そうですね。なんだかだるくなってきました」
メロ「あの・・・L?」
L「メロ。はいなんでしょう」
メロ「俺へのメッセージは?」
L「・・・・・・・・・・・・」
すみません、ネットカフェの指定時間が来てしまいました
Lいいとこなしで終わってしまった・・・ごめんL
感想下さった方、ありがとうございます。
あとレスを勝手に使わせてもらった皆様。気を悪くされたら申し訳ありませんでした。
それでは
>>177 GJ&乙です ニアたん愛されてるよ(*´Д`)
かわいそうなLとメロがマジ面白かった!
間違えてたらすいません…もしかして
>>24の"着替"神でしょうか?
179 :
成長:2006/07/20(木) 17:59:05 ID:Uu1bjKNKO
初めてssというものを書いてみました。
色々至らないと思いますが、投下させて下さい。
因みにエロ無しですが、「成長時期の女の子ならでは」の話となっています。
こういう話が苦手な方はスルーで宜しくお願い致します。
−−その日は突然やって来た。
いつか来る事と頭では理解していたが
実際体験した事は今まで一度も無かったのだから
いざこの日がやって来ると、流石に僅かだが動揺してしまった。
窓の外から子供達の楽しそうな笑い声が聞こえる中、
ニアはいつも通り、床にぺたりと座り室内で黙々と白いパズルに興じていた。
そこでふとニアは、下半身に違和感が有る事に気付いた。
180 :
成長2:2006/07/20(木) 18:01:10 ID:Uu1bjKNKO
−−−ショーツが濡れている?
今まで感じた事の無い不快な感覚に、ニアは思わず僅かに腰を浮かせた。
腰を浮かせた事で、今まで床と密着していた部分に布越しだが空気が触れる。
ショーツの濡れた部分が空気に触れた事で、
体温で温もっていた箇所の温度が奪われた。
冷たく濡れた感触に、ニアは思わず眉を顰める。
その濡れた箇所を、直接目で確認せずとも
自分の身に一体何が起きているのか、理解するのに時間はそうかからなかった。
前以て学習していた事であるし、年齢的に何時始まってもおかしくなかったからだ。
寧ろ、同世代の子らと比べ少し出遅れていた位だった。
181 :
成長3:2006/07/20(木) 18:04:10 ID:Uu1bjKNKO
−−−さて、急がないとますます衣服を汚してしまうな…
ニアはいつもより怠そうにゆるりと立ち上がり、座っていた場所を確認した。
床が汚れていない事を目で確かめると、
そのまま医務室に向かって歩きだした。
本来で有れば先生に告げてから、共に医務室に向かうべきなのだろうが、
先生は外で年少組の相手をしている。
それに、この状態で他の子供達が沢山居る外には行きたく無かった。
考えてみれば朝から腹部に鈍痛が有ったが
酷く痛む訳でも無かったから、そのままにしていた。
今思えばそれが前兆だったのであろうか…等とぼんやり考えながら、
ニアは廊下を歩み進んだ。
182 :
成長4:2006/07/20(木) 18:09:04 ID:Uu1bjKNKO
医務室に向かう途中の十字になっている廊下で、横から誰かが勢いよく飛び出して来た。
「…うわっ!危ない!避け…っ」
「……えっ…?」
運動神経が余り良くないニアは避け切れず
その飛び出して来た少年と、勢いよくドンとぶつかって二人は尻餅をついてしまった。
「いってぇ…クソッ…」
「……」
ニアは腰をうった痛みで少し顔を歪ませつつ、
向かいで同じ様に尻餅をついて腰を押さえている突進してきた少年を確認した。
ぶつかってきた少年はメロだった。
「…廊下は走るなと、先日も注意されたばかりでは?メロ」
とニアが言うと
「なんて鈍臭い奴だ、と思ったらやっぱりニアか。
お前もっと反射神経鍛えた方が良いんじゃないのか。」
と、悪びれもなくメロが悪態で返す。
183 :
成長5:2006/07/20(木) 18:15:22 ID:Uu1bjKNKO
「……そうですね、良い鍛え方があるなら是非教えて頂きたいものです。
ところでそんなに急いで何処へ行くつもりだったんですか?」
溜息交じりにニアがそう聞き返すと、
メロは立ち上がり、自分の左腕に付いた、長さ4センチ程の血が滲む切り傷を指差し
「これ、木登りしてる時に小枝に引っ掛けた。
だから医務室に行こうと思ってたんだよ。
血もなかなか止まらないし…って…
……お前のっ…そ、それ!ちちち血!?血〜!!!」
メロは自身の切り傷を指していた指を、
今度は未だ尻餅をついた状態のまま座っているニアに向けた。
184 :
成長6:2006/07/20(木) 18:21:15 ID:Uu1bjKNKO
「あ…」
この悶着してる間に、どうやらショーツから滲み出た血液がズボンまで染み出していたらしく
メロに指差された箇所には、じわりと紅が広がっていた。
白地の部屋着であったから、紅いものが拡がればどうしても隠し様が無いし
それに、隠す様な事でも無かったから、動揺しているメロに対しニアは
「はい、血、です。私もこれで医務室に向かう途中だったんですよ」
と、いつも通りの無表情でさらりと返した。
…本日はこれにて終了です。
読んで下さった方、拙い文章にお付き合い頂き誠にありがとうございました。
185 :
えっちな21禁さん:2006/07/20(木) 21:25:07 ID:6Hh+Bk/bO
保守age
男の精液塗れのニアたん想像してみる
複数の男達に無理矢理っぽくて姦わされたぽくていい
膣に出されたのが流れ出てて可愛い顔に白いおっぱいにテラテラ光ってる………
少し嫌そうな顔で顔こすってて泣きだしそうな顔してて泣いてない
シャワーにむかうニア
男性向け臭くてゴメン
188 :
課外授業:2006/07/21(金) 00:30:35 ID:ORGRCsJd0
ワイミスレにあった"スラングをメロ&マトに教えられた"ってのを読んで小ネタ。
メロ「"L"になるなら男とやりあわないといけないこともあるんだ!護身術を覚えろよ、ニア。」
マト「まずは相手をひるませないとな。臆病なヤツには"chicken"って言ってやればいいのさ。」
メロ「ほら、マットの言うとおりに言ってみろよニア。」
ニア「あなたはチキンですね。」
マト「…」
メロ「なーんか、お前が言うと夕飯のメニューみたいなんだよな…。」
ニア「…」
189 :
課外授業:2006/07/21(金) 00:34:03 ID:ORGRCsJd0
マト「まあ…やはり女の子にスラング教えること自体がミステイクかな、やっぱり。」
メロ「そんなこと言って、襲われてからだと遅いんだぞ!」
マト「お前が守ってやればいーじゃん。」
メロ「ばっ!ばかなこというな!誰がこいつなんかと!」
ニア「…」
マト「じゃあ遠慮なく俺がニアちゃんのボディーガードを♪」
メロ「お前みたいな女好きはもっとダメだ!」
ニア「もういいです。怖い時は外へ出ませんから。」
…とか言いつつ、その後度重なるメロ&マトのスラング指導の元、
しっかりスキルを磨いたニアは、大統領相手に見事な毒舌を吐き、SPKをびびらせた。
職人さん増えてて楽しみ増えました〜。皆さん乙です。
>>161さんを読んで、ニアたん争奪戦を盛り上げたくなりましたww
まだここに出てないLニア(ほのぼの)と、ジェバニア(シリアスエロ)のSSがあるのですが、どちらの方が需要ありますか?
どっちも!じゃ駄目?
個人的にはLニアが好きです。
>>191さん
どちらも今夜なら投下できるのですが、スレ独占するのも申し訳ないかなと思って…。
ちなみに、Lニアは8レス。ジェバニアは11レスくらいの予定です。
もう出掛けるので、夜まで皆さんの反応待ってみますね〜。
あー、私もLニアが見たい。
今夜がLニアで明日がジャバニアはいかがですか?
二夜連続・女子ニア祭りで!
194 :
177:2006/07/21(金) 14:25:06 ID:YsJtjJMF0
>>178 はい、そうです。でも今回は冗長になってしまいました…
しかし今夜はLニア!!明日はジェバニアですね!!やったーーー
では192さんが帰ってくる前に急いで続きを書きます。
つたない内容で申し訳ない・・・
195 :
暗号:2006/07/21(金) 14:38:33 ID:YsJtjJMF0
ワイミーズハウスを歩いてくるL
L『しかし月くん、゜安心しろ夜神〜大多数だ゜のあの文章から
月くんが、ただ単に負けず嫌いからニア争奪戦に参加しているんじゃないのか?
という私の考え方を見抜き、隣のページから、このメッセージ自体に意味がないこと
を提示し、やはりニアの文字を冠することで、まずニアへの気持ちがあることを
はっきりさせた・・・やはり凄いな、夜神月。しかしメロは・・・
殴り合いでも決して私には手を出さなかったし、私を崇拝している限り
ニアを思う気持ちで一番になることはない・・・さて』
ニア「L、どこへ行ってたんですか」
L「おや、ニア。どうかしましたか」
ニア「メロが部屋に閉じこもって、出てきません」
196 :
暗号:2006/07/21(金) 14:55:17 ID:YsJtjJMF0
ニア「メロは、崇拝するLからのメッセージがなかったことに
ショックを受けている様子で、口調も四年前に戻ってしまっています…」
L「・・・そうですか。では私がメロと話をします。そうだ、ニアも来て下さい」
ニア「L。もしかして、第一部のLの台詞からメロにメッセージをつくるんですか?」
L「私の膨大なネームなら、「メロ」という言葉を捜して
ポジティブな言葉をくっつければ、いくらでもメロに優しいメッセージは作れます
しかしそれではただ単に言葉の羅列であり、伝えたい気持ちがない」
メロの部屋のドアの前に立ちノックをするL
L「相手はメロです。正攻法でいきます」
197 :
暗号:2006/07/21(金) 15:04:37 ID:YsJtjJMF0
メロ「はい。・・・L・・・僕になにか用ですか?」
L「メロ。そしてニアに話があります。二人で入っていいですか」
メロ「・・・はい」
ベッドに座るメロ、その隣に足を上げひざを曲げて座るL、床に座るニア
L「二人にはもっと早くに言わなくてはならないことだったんですが・・・
・・・・・・・・・死んでしまって、申し訳ありませんでした」
198 :
暗号:2006/07/21(金) 15:17:24 ID:YsJtjJMF0
メロ・ニア「!・・・」
L「そのせいでメロとニアには辛い思いをさせました。
特にメロは、マフィアになり、犯罪者になってまで私の仇を討とうとしてくれた。
そして、ニアにも十字架を背負わせてしまった」
ニア「L。私に関しては文法が違います。背負ったんです。受動態ではなく能動態です」
メロ「・・・・・・(ふいっと顔を向こうに向ける」
199 :
暗号:2006/07/21(金) 15:58:57 ID:YsJtjJMF0
L「本当なら、月くんの疑いが濃くなった時点で夜神さん…夜神局長には
捜査本部から外れてもらうべきだったのかもしれません。でもそれはできなかった。
あの人は、私にはない責任感と真面目さ、部下を思いやる気持ちを持っていて
そして…メロにこそ、ああいう大人が必要だと思いました」
メロ「(鼻声で)L…やめて下さい…」
L「メロが私を目標にしていたのでは、私を超える、ニアを超える、一番になる、
そういったことしか目標にならない」
メロ「・・・やめて下さい・・・L・・・」
L「でも夜神さんからならあなたはもっと違うものを得ることができたはずです。
努力家で、ワイミーズハウスでも多くの子たちに慕われているメロなら」
チャッ(銃を構えてLに向けるメロ)
メロ「やめろって言ってるだろうが!!俺はもうあんたが死んだときのことも
夜神を死なせたときのことも思い出したくない!!……っ……うう…」
200 :
暗号:2006/07/21(金) 16:19:28 ID:YsJtjJMF0
ニア「いいじゃないですか。メロ。ここでは私たち一緒に居られます。みんな一緒に。
本編で私たち、Lと一緒にいなかったからって、そんなこと問題じゃありません。
Lと私たちのことは、『ここ』でこれから作っていけばいいんです」
L「はい、正解です」
メロ「ちっ、またニアに先をこされたか」(涙を拭くメロ
L「メロ。そしてニア」
メロ・ニア」はい」
L「本編では言っていませんが、これ、わかりますよね。
私が、人はだれにも家族がいることを考えられるようになったのは
あなたたちとワイミーズハウスの子どもたちのおかげです」
201 :
暗号:2006/07/21(金) 16:33:32 ID:YsJtjJMF0
メロの部屋から出てくるLとニア
L「そうだ、ニア。手を出して下さい」
ニア「はい?」
(手を出すニアの手のひらに、『お面Lダー』の超合金をのせるL)
ニア「L・・・ヨツバデパートに行ってきたんですか?」
L「はい。お子さまランチを食べてきました。プリンはなかなかよかったですよ」
ニア「では、スイートスイートハニーパフェは?カップル限定だったんじゃないですか?」
L「ああ。あれはニアの困った顔を見たかったただけです。でもやっぱり、どんなスイーツよりも
ニアのその笑顔を見るのがいちばん甘い気持ちになれますから」
ニア「L・・・」
202 :
暗号:2006/07/21(金) 17:03:15 ID:YsJtjJMF0
ワイミーズハウスの廊下で向かい合うLとニア。やがて
Lは骨ばった長い指をニアの銀色の巻き毛にそっとからませ、くるくると巻きつけて優しい髪の感触を味わう
L「ニア…髪がだいぶ伸びましたね…」
ニア「・・・切ったほうがいいでしょうか・・・?」
L「いや…も少し伸ばしてもいい……」
やがてLは髪から指を離し、ニアの細い両肩に手を置いて、そっと力を入れる
タタタタタタタタタタタタタ
L「・・・ニア・・・」
ニア「・・・L・・・」
L「はい 伏せて」
ニア「はい」(ひょいと伏せる二人
(バ キ イ イ ィ ィ ィ ッ!!!!!
Lを殴ろうと左から走ってきた月の拳がメロの顔面に、
Lを殴ろうと右から走ってきたメロの拳が月の顔面に、クロスカウンター炸裂!!!
L「はい、一回は一回。今回は相打ちということで これでおしまいです」
これで終わりです。長々と失礼しました
今回、連投規制はパソコンの電源を一回切ってクリアできました(そういうもの?
反則だったらすみません
では
>>192さん楽しみにしていますワクワク
204 :
192:2006/07/21(金) 21:59:21 ID:v5w19lQ30
お返事いただいた住民の方、dです。
では僭越ながら今夜はほのぼのLニア投下。楽しんでいただけるかなあ…。
>>203さん
神乙!途中でLセツナス…と思ったら最後のオチでウケたw
ニアと初めて出会ったのは、彼女がワイミーズハウスに入所する前日の午後だった。
Lは既にコイルとドヌーヴを含めて一人三役の探偵業をこなしており、
次の仕事までの合間に、半年ぶりにワイミーズハウスに戻ろうとしていた。
孤児であり、少年時代をここで5年間過ごしたLにとっては里帰りみたいなものだ。
今夜はロンドンで宿泊して明日の朝一番に出発しましょう…と伝えるワタリが最後に言った。
「ワイミーズハウスへ連れて行きたい子がいるのです。同行させるのでよろしくお願いします。」
ホテルにチェックインした後、しばらく姿が見えないと思ったら、
誰かを迎えによこしていたらしく、ワタリは当の本人を既に連れてきていた。
「ニアと言います。あまり驚かせないであげてくださいね。」
"真っ白な子ですね…"
Lはまずそう思った。
自分の真っ黒な髪とは対照的に、柔らかい雪が積もったような白銀のプラチナブロンド。
産毛も同様の淡い色のせいか、その白い肌をさらに光るように見せていた。
白いシャツに白いズボン…大きすぎたのか裾を折り曲げて、そこから小さなつま先が覗いている。
「はじめまして。Lです。」
ワタリの傍らに立っていた小さなニアの目線に合わせて、Lはしゃがみこんだ。
その子は「ニアです。」と一言だけいうと、じっとLを見つめるがそのまま黙ってしまう。
ワタリはちょっと困ったように微笑むと、ニアの頭を撫でた。
「心配しなくとも優秀な子なんです。ただ…昔のあなたにちょっと似ていますね。わかるでしょう?」
ああそうか…Lは納得して、それ以上は聞かなかった。
"ほどほどに距離を取っておこう。あの子が自分から興味を持つまでは"
ワタリはニアの衣服などを買い揃えるため、ハロッズの閉店時間を気にかけながらまた出かけた。
こうしてホテルのスイートルームのリビングには、Lとニアがぽつんと残った。
ニアは3人掛けのソファーにちょこんと乗って、ワタリが渡したオレンジジュースのグラスを手にしている。
Lは向かいの1人掛けのソファーに両足を上げて座り、コーヒーに角砂糖を何個も落とすとぐるぐるかき回した。
「……」
ふたりは無言のまま、大きなアンティーク時計の秒針を刻む音だけが響く。
L自身こういう空気は気にもとめないが…なんといっても相手は子供だ。
見るとニアは無表情だがこちらが動くと目で追っている。Lにちょっとしたいたずら心が起きた。
Lはルームサービスでコーヒーと角砂糖の追加を頼んだ。
大量の角砂糖のオーダーに怪訝な顔でサーブしたボーイが立ち去ると、
Lはトレイ上のポットなどをすべてテーブルに移し変え、トレイの上に角砂糖を積み始めた。
最初は「?」という顔をしていたニアだが、そのうちこちらから目を離さずに夢中になってゆく様子が見て取れた。
テーブルの上に、ブラウンシュガーと白の角砂糖で作られた淡いチェック模様の高層タワーが現れたのだ。
「こういうのに興味がありますか?」
Lはニアに聞いてみた。
ニアはこくんとうなづき、大きな瞳でLを見た。
「やってみますか?」
Lは残りの角砂糖を持ってソファーを移り、ニアの隣に座った。
Lの胸の位置にニアの頭があり、小さな頭の形の良いつむじが見える。
ニアはLの顔を見上げて、少し不安げながら期待半分の熱っぽい視線を送った。
"なんだか…野生の小動物が懐いてきたような気分です"
中性的で一見女の子には見えなかったニアだが、目に生気が宿ると印象がまったく違う。
並以上に可愛らしく…綺麗な子だった。目尻が切れ長で、まなざしはハッとするほど大人びている。
子供らしい華奢な身体と、少し色気さえ感じる目元…Lはまじまじとニアの顔を見た。
"このアンバランスさは面白い…魅力的ですね"
Lが手渡した角砂糖で別のタワーを作り始めたニアを見て、その動きにも注目した。
幼い子供のやり方ではない…あきらかに最初から全体像を意識しながら無駄なく積み上げていく。
なるほど、ワタリがワイミーズハウスへ転院させたいだけの能力もあるようだ。
タワーは高くなり過ぎて、ニアの手が届かなくなってきた。
Lに振り向き、訴えるようなねだるような目をする。やはり小動物のようだ。
「もっと高く積みたいのですか?」
Lは足を崩し、ひざの上にニアを抱えて乗せた。
ニアはそこから手を伸ばして、最後の角砂糖ひとつを乗せると満足したようだった。
"綿菓子みたいにフワフワです…とても美味しそうだ"
甘い香りさえ漂いそうなやわらかい髪…心なしかその肌まで甘いミルクの味がしそうな気がする。
Lが思わず背後からニアの頭を"はむっ"と甘がみすると、ニアはびくっとして恐る恐るLを振り返った。
"面白いスイーツが手に入りました…" Lはそう思い、ニアを見て笑った。
「遅くなって申し訳ありません…おや?」
ワタリがホテルへ戻ってくると、ふたりはソファの上で眠っていた。
ひざを立てて座ったまま寝ているLと、そのひざの間でもたれかかるように眠るニア。
起きている間は挙動不審なふたりでも、その寝顔はとても幼く無防備だ。
「…やっぱりあなたがたは似た者同士でしたね。」
ワタリはそう言うと、二つの角砂糖タワーをどうするべきか…と考えながらもひとり静かに微笑んだ。
−おわり−
神乙です
小動物なちっこいニアたん可愛い(*´∀`*)
Lの甘噛みに萌えましたΣ(゚、 。w 、Д゜リミ ガブり
久しぶりに足を運んだら素敵な神々SSがイパーイでほくほく(*´∀`*)
ニアたんの初セイーリネタ、かわいそうなLがみごとニアたんと触れ合えたネタ、ほのぼのスイーツLニア…たまらなく萌ですた!!
皆さんほんとうに乙です!!
ワイミーズ時代、愛想のなさとトップの頭の良さをやっかまれて
「女の癖に………!」とか言われて
成績の悪いDQN達に興味本位でいたずらされそうに
なったりとか……(;´Д`)
そんでメロ(とマットも?)が飛んできて助けてくれたりとか……(;´Д`)ハァハァ
考えると萌死に……が………ま………
着替え神は相変わらずいいオチを付けてくれるw
スイーツニアたんも、あのフワフワ真っ白ヘアをパクッとやりたい気持ちをLが実現してくれて満足ww
初潮ニアたん神も続きを全裸でお待ちしてますwww
>>215ワイミーズにはそんな悪い子はいないよ!・・・と思いつつシチュにハァハァ(*´Д`)
217 :
212:2006/07/22(土) 07:37:43 ID:pKX4/Uv70
および
>>192です。みなさん感想dでした。
レス消費ばかりして恐縮ですが…
本日深夜、ジェバニア(エロ有り)をスレ住民に進呈します。
しんみりしちゃったので…苦手な方は遠慮なくあぼーんしてください。
萌えポイントは ニ ア の 胸 増 量 です。
>217
ちびっ子ニアカワイスカワイス。私もおもちゃを与えて可愛がりたい……!
ジェバニアも楽しみにしてます!
>>217おっぱいハァハァ
自分はニアキョヌー派なので楽しみです。ヒンヌーも嫌いではないですが
イヤ、そうじゃなくてステニア楽しみハァハァ(;´Д`)
221 :
220:2006/07/22(土) 18:00:55 ID:6kMPWJHf0
うわ・・・上にクッキーが・・・orz
気にしないで下さい誤爆ですorz名前蘭だけ
今更ですが感想レス下さった方ありがとう御座います
欲望塗れのSSでスイマセンでした
時は冬、1月の終わり…"KIRA"との決着がついた。
レスターは"L"の情報をすべて引き上げるため、明日まで日本捜査本部にいる。
ハルは一足先にアメリカへ戻り、政府と関係機関に今後の対応調整へ向かった。
ジェバンニは日本で開設したコンピューター・システムを移行するため、ニアとここにいる。
泊り込みで2〜3日はかかる作業になるだろう。
ニアはこれまでに持ち帰った"L"の情報を整理し、今後の対応を判断しなければならない。
この4年間の"L"が"KIRA"だったことは、世間一般には知られてはならないトップ・シークレットだった。
「私がやるしかないようですね。」
ニアが無感動に言った。
ジェバンニがモニター機器の前に座って作業している間、
ニアはフロアに膨大な書類を広げてその真ん中に座っていた。
その後姿には今までにもまして生気が失われているような気がした。
この無機質なコントロール・ルームが、余計にこの季節の寒々しさを感じさせる。
ジェバンニは席を立ってキッチンへ行き、ニアの分まで熱い紅茶を入れて戻った。
「それはフォートナム&メイソンですか?ジェバンニ。」
ドアを開けると同時にニアが珍しく振り向き、思いがけない質問にジェバンニは少し焦る。
「…ああ、確かそんな名前が紅茶缶に書いてあった。英国王室御用達だとか言ってハルのお奨めで…。」
「だと思いました。その香りはたぶんアールグレイです。」
紅茶のことはよくわからないジェバンニは、それには答えられず黙ってティーカップを手渡した。
ニアはカップに視線を落とし、その表情は前髪に隠れてわからない。
「…ニア。あなたは今後どうされるのですか?」
「とりあえずは"L"をやります。」
「いや、そういうことではなくて…。」
やはりプライベートな領域に踏み込んでしまうかと思い、ジェバンニは一瞬視線を外してためらった。
「…あなたが聞きたいのは、私自身のことですか?」
ジェバンニは驚いてニアを見た。
彼女は顔を上げ、彼をじっと見た。しかし遠くを見ているように思える。
ニアはふいに手を伸ばしてジェバンニの髪に触れようとし…途中で腕を止めた。
「あなたの黒髪はあの人を思い出させます。そしてこの香りは一緒に育った場所と彼を。」
ジェバンニは思わず言った。「…Lとメロのことですね?」
"ガシャーン!"
ティーカップを落とし、ニアの左腕にまだ熱いままの紅茶がかかった。
焦点の合わない瞳のまま、人形のように動かないニア。
「失礼!」
そう言うと小柄なニアの身体を抱きかかえ、ジェバンニは仮眠室のバスルームへ飛び込んだ。
バスタブのふちにニアを座らせ、パジャマの袖をまくり、冷たい水のシャワーを勢いよく腕に浴びせる。
「大丈夫ですか、ニア?」
真っ白な腕が痛々しく赤くなっている。幸いひどい火傷ではなかった。
それでも多少はひりつくだろうに、ニアは一言も発しない。
「ニア?」
彼女の腕から顔へ視線を上げた刹那、ジェバンニの頬に水しぶきが落ちた。
いや、水しぶきではない…涙だ。
「みんな…みんな私を置き去りにしていきました。」
いつもと変わらぬ無表情…ただ目を見開いたまま、涙だけがつたってゆく。
「…!」
どんな言葉も役に立たないだろう…そう思うとやるべきことは選択の余地がなかった。
ニアを抱き寄せ、とめどなく流す涙を唇で追いながら、彼女の瞼に口付ける。
やっと目を閉じたニアの両腕が、たよりなくジェバンニの首に巻きついた。
その柔らかい唇にキスをすると、最初はためらいがちに、
しかし舌を差し入れると驚くほど情熱的だった。まるでなにかに飢えているかのように。
「…んんっ…はぁ…」
シャワーを止めることも忘れ、水に濡れることもかまわずに、唇を交わす。
濡れて肌に張り付いたパジャマが、ニアの身体のラインをなまめかしく映す。
サイズがあきらかに大きいパジャマからすれば、その体躯はあまりにも華奢だった。
「ん…」
くちづけながらパジャマのボタンを外し、インナーシャツをまくりあげると、胸の双丘があらわになった。
胴回りがあまりにも細いため気づかなかったが、胸のふくらみは豊かでハリがあった。
真っ白でキメ細やかな肌、胸の谷間の大きなカーブに沿って雫が伝わり落ちる…。
神キター(*´Д`)ハァハァ
SPKとして長きに渡って共にいながら、初めて見たニアの女性らしい身体を前に、
ジェバンニは自分が思った以上に興奮してゆくのを感じた。
「…あ…ああ!」
胸をわしづかみにし、その先端をやさしく親指でたどると、反応良く立ち上がった。
薄いピンクのそれを口に含むと、ニアは声をあげた。
「あ…はぁ…はっ…」
たまらなくなって、ニアの上衣を勢いよく剥ぎ取る。
首筋…鎖骨…胸…腰…ジェバンニが指で、舌で肌をなぞるたびに、
ニアはその細い身体を震わせて甘い声を出した。
「…んん…あ!…おねが…い…ぁ…」
もう我慢の限界だった。彼女を開いてこの身を沈めたい…!
ジェバンニは息もたえだえになっているニアをおもむろに抱えあげ、
バスルームを出て仮眠室のベッドへふたり倒れこんだ。
「ジェバンニ…」
瞳を潤ませ、頬を紅潮させたニアがつぶやく。もう止まらなかった。
彼女のパジャマのズボンを剥ぎ取ったあと、ジェバンニは襟のネクタイを緩めて引き剥がす。
もどかしく自分の上着やシャツを脱ぎ去ると、彼女に覆いかぶさった。
ニアは既に十分に濡れていた。指をすべらすと、「ん…あぁ…」と吐息を漏らす。
さらに奥へ差し入れると狭く締め付けるが、痛みはないようだった。
"予想はしていたが…彼女はすでに抱かれたことがある"
キラとの対決で生命の危機にもおびえることのないニアを、唯一泣かせることの出来る相手。
あの彼らのどちらかに違いない…ジェバンニは嫉妬で胸を刺すように痛めた。
ニアの両手を広げて押さえ込み、真上から彼女の顔を見下ろす。
うつろに濡れた目でジェバンニを見るが、たぶん違う誰かを見ているニア。
「…くっ!」
ジェバンニにひどく痛めつけたくなるような衝動が溢れた。
彼女の足を開いて自分自身の先端をあてがうと、ニアの身体がびくんと跳ねる。
そこへ差し入れた時に苦しげに眉根を寄せ、深く挿入し終えると長い吐息をついた。
嫉妬の強さに比例して、思い切り彼女を突く。
「いや…ん!あ、あ、あああ…あ!」
真っ白な肌が、全身薄く赤く染まってゆく。お互いの身体が熱を持つ。
「あ…○○…」
聞き取れないほどかすれた声で、ニアは誰かの…自分以外の誰かの名前を呼んだ。
頬にまた涙が落ちてゆくのは快感のためか…彼らゆえか。
そうだ。ニアは私よりひとまわりは年下の…すべてをなくした子供だったのだ。
ジェバンニはふっと嫉妬心が遠ざかり、この小柄な少女がたまらなく哀しく、愛おしく思えた。
「ニア…私を誰かの代わりだと思ってかまわない。今はすべて忘れてください。」
そう耳元でささやくと、ニアが驚いたように目を開き、ジェバンニを見た。
「もういいんだ。あなたは十分によくやった。」
ジェバンニはそういうと、くちづけていっそう激しく動いた。何も考えられないくらいに。
今度は確かに快楽のためだけに目を閉じ、声を上げ、涙を流すニアがいた。
「もうだめで…す…あぁ!…いやぁ…っ」
ニアのせつないあえぎ声と同時にジェバンニも果てた。
自分の身体の上に倒れ込んだジェバンニの頭を抱え、ニアは黒髪にそっと触れた。
いつしかふたりは暖かい眠りに落ちていた。
…しばらくののち、SPKは全員アメリカへ引き返すことになった。
そしてとうとうSPK解散というその日、ニアはジェバンニから"私の連絡先です"とメモを渡された。
"なにかあったら…いや、なにもなくてもいい。私を呼んでください。"
この記憶は私をどこへ運ぶのだろうか…ニアにはまだ何もわからない。
ただ、手に握り締めた白い紙のメモだけが確かな実感をともなっていた。
−おわり−
神乙でした!!!!!!!!
切ない系ジェバニア萌えました
トランジスターグラマーなニアたん(*´Д`*)
236 :
234:2006/07/23(日) 00:05:38 ID:/xPFBLcW0
スレ住民のみなさん、乙です。
萌えは足りただろうか…初ジェバニア投下しました。(ニアたん泣かないでニアたん)
そして昨夜のLニアから長らくありがとうございました。
他の職人さんの邪魔もしてしまったかも…
代わりにと言ってはなんですが、女の子ニアたんSS保管庫欲しくないですか?
よければ自分作ります!シンプルでよければサイトはすぐ作れるんで、
欲しい・いらないとか、SS保管庫として注意事項とかあったら教えてください。
一番欲しいのは自分だったりして…神SS大集合(;´Д`)ハァハァ
それでは次の職人さまカモーン!
>>236いるいる保管庫!!
素敵SSのみならず、そんな夢のような申し出までしてくれるなんて
あなたはホンマモンの神やーーー!!!
・・・・で、ニアたんのバージン泥棒はLMどっち?
238 :
sage:2006/07/23(日) 09:00:38 ID:775zKzYw0
>>236 ネ申 乙!!
スイーツなLニアと切ないジェバニア堪能させて頂きました!!
>>179ー186
初潮エピよかった…日本ならお赤飯とか続くとこでしょうか
男子が無表情なニアをからかって、リンダが「もう!男子やめなさいよ!!」とか一喝して…
…イギリスらしくない間違った妄想がふくらんでいく…
>>203 個人的に、マンガの中でLがいいこと言うのは捜査本部の心をつかむためだったり
相手の動揺を狙ってたりしてるのでわ?と思うため
>>195メロの成長を考えているのは
>>202ライトとの相打ちを誘うためかも、と
Lらしい作戦とも取れるSS、ニヤリとしました(間違ってたらスマソ
ヤパーリおんなのこニアたん最高!!
239 :
成長7:2006/07/23(日) 16:21:42 ID:5S4vgMrjO
素敵なSSが沢山…!ニアたんが愛されてる作品が盛り沢山で
ここは本当にパラダイスです(*´Д`)ハァハァ
感想レス下さった方々誠にありがとうございました!
祝!御赤飯なジャパニーズ展開はありませんがw
まだ少々続きが有りますのでお付き合い頂ければ幸いです。
−−以前から『いつ始まっても良い様に』と
サニタリー用品の有る場所を教えられていたから
サニタリーショーツとナプキンを揃えるのにそう時間はかからなかった。
医務室の入口で何やら入り難そうにしてニアを見ているメロに
「これ、どうぞ」と絆創膏を手渡し
いつも緩慢な動きをするニアにしては珍しく素早い動作で、足早に部屋を出て行った。
「なぁ、それ……さ、そんなに血…出て痛くないの…か?」
聞いて良いものか、悪いものか考えつつも
抱いてしまった疑問を、口に出さずにはいられなくなったメロが歯切れ悪くニアに聞いた。
ニアはトイレの個室の中で下着を交換し、ナプキンを装着しながら
「何処か傷ついて流れる血では無いですから、痛みというものは殆どありません。
メロのその切り傷の方が余程痛いと思いますよ。」と答えた。
「…ふぅん。」
トイレ入口の壁に凭れながら、メロは自分の腕の絆創膏を見た。
正直余りにもビックリしたものだから
あんなにズキズキと痛んでいた傷の痛みもその瞬間に吹っ飛び
今の今まで痛みという感覚を忘れていた。
少し気持ちが落ち着いた事と、ニアの言葉、
そして絆創膏のガーゼに薄く滲む紅を見た事で、
やっと今、ズキズキとした痛みの感覚が戻ってきたメロは
ここでようやく「いてて…」と小さく呟いた。
メロはガーゼに滲む血を見ながら、
つい今しがた遭遇してしまったあの光景をふと思い出す。
−−−あれは初潮…ってやつだよな。
つまり、あれが始まったって事は
…母親になる為の身体の準備が始まった、という事で…、
それは、つまり…
そんな事を考えながら、メロは赤面した。
242 :
成長10:2006/07/23(日) 16:30:04 ID:5S4vgMrjO
今までニアの性別は全くと言って良い程、意識していなかった。
勿論ニアが女の子というのは解っていたが、
ボーイッシュな容姿と、身体のラインが全く解らない
大きいサイズの部屋着をいつも着用していてたから
見た目的にも女の子を感じさせる事は殆ど無かったし
自由時間は孤立して専らパズル、パズル、パズルで色気も糞も無し。
その上、見た目と逆に逞しい程図太い、可愛いげの無いあの性格である。
それを女の子として認識せよ、というのは無理だろうとさえ考えていた。
かといって男扱いしていたという訳でも無かったのだが。
性別の概念など無く接していたというのが、恐らく一番しっくり来る表現だろう。
243 :
成長11:2006/07/23(日) 16:31:26 ID:5S4vgMrjO
それが、今やニアが『初潮』を迎えた、という事で
ここでニアの性別が初めて女で有る事をメロは意識させられた。
年少の頃は殆ど変わらなかったメロとニアの身長は
今や7センチ程の開きが有る。
恐らくあと2〜3年でその差は更に開くだろう。
自分よりやや小柄なニアの身体が、
まだ何処かあどけなく、子供みたいな容姿のニアが、
『大人の女』に近付いてる現実に、メロは何ともいえない気持ちになった。
244 :
成長12:2006/07/23(日) 16:34:50 ID:5S4vgMrjO
「まだここに居たんですか?
静かになったから、また外に出て行ったのかと思いました」
いつの間にかトイレから出て来たニアが、壁に凭れて固まってるメロに声をかけた。
「…え?…いや、あの……」
色々な思いを巡らせていた所に急に声をかけられ
油断していたメロは思わず動揺して目を泳がせた。
「!?…ニア!あ、足…」
目を泳がせた先に見た、ニアの下半身にメロは更に動揺した。
「?…あぁ、血で汚れたものを穿いたままで居るのは
流石に気持ち悪いですから、これは脱ぎました。
それにズボンの換えは自室にしか有りませんし。」
くるくると丸めたズボンを左手に持って、ニアは動揺するメロにそう返した。
続きキター━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
思春期ニアたん楽しみ!
246 :
成長13:2006/07/23(日) 16:52:57 ID:5S4vgMrjO
大きめのシャツから覗く白い素足。
普段殆ど日に当たる事が無いニアの素足は、驚く程真っ白だった。
その白い素足を晒し、先程から自分の顔を上目使いで見つめてくるニアの様子が
先程初めてニアを『女』として意識したメロにとっては
そのちょっとした仕草ですら、余計ニアの女性的な部分を増長してる様に見え
妙に扇情的にも感じられた。
「…みっ皆…待ってるし…、僕は、もう…行くから。…じゃあな!!」
真っ赤になった自分の顔を見られない様に、
喧しい程に自分の体内で鳴り響く鼓動に気付かれ無い様に、
メロはニアの目線から顔を反らし、出口へ向かって全力で走って行った。
「…だから、廊下は…」
段々小さくなるメロの背中を見ながらニアは一人呟いた。
本日は以上になります
お付き合い頂きありがとうございました!
ニアの思春期物語というより、メロの若気の至りテンコ盛り物語みたいな感じですいませんw
白い素足(*´Д`)ハァハァ
萌えました
まるで意識していないニアと
意識しまくっちゃってドギマギしてるメロが可愛いです
>>247 新たなネ申乙です!
シャツから覗くニアの素足、メロの青春小僧っぷりに萌え死にましたww
続きあるのかな?そうなら楽しみにしてます
250 :
成長14:2006/07/24(月) 14:04:57 ID:FGInxA8jO
感想レス本当にありがとうございます!
なんかもう妄想が止まらなくなってしまったので
これからも微妙に続きそうですw
少しずつ投下させて頂くと思いますので、お付き合いいただければ幸いです。
短いですが続き投下します。
−−走り去るメロを見送った後、自室に戻ろうと歩きだしたその時
ニアは外から帰ってきた若い女性の先生に声をかけられた。
廊下を走ったメロを先生が見ていたなら
またメロは叱られてしまうのだろうな、とニアは思った。
しかし先生は走り去る少年を見て居なかった様で
ニアが何故上着一枚の格好でここに居るのか、という事だけ聞いてきた。
メロの事を聞かれなかった事に何故かニアは安堵した。
251 :
成長15:2006/07/24(月) 14:07:37 ID:FGInxA8jO
「初潮が来ました。
急な事でうっかり汚してしまったので、ズボンは脱ぎました。」
状況がどうあれ廊下で上着一枚のだらし無い格好で居たのだから
流石にマナーが悪いと怒られてしまうかと思っていたが
ニアの予想に反して、先生は「そうなの、おめでとう!」と
柔らかく微笑んで、ニアを抱きしめ髪を撫でた。
ニアには初潮が始まった事がそれほど大事な事とは思っていなかったので
「おめでとう」と言われる事に少し違和感を感じた。
自分の中では良い成績を修め、結果を残し、
自身が唯一尊敬する『L』に近付く事だけが人生で最も重要な事で
それのみを思って生きて来たから、それ以外の事、自身の身体の成長の事ですら
ニアの中では蚊帳の外だった。
目的の為に不必要な物は自分の意識の中から排他する、
非常に「合理的」な思考を持つ子供であった。
252 :
成長16:2006/07/24(月) 14:09:41 ID:FGInxA8jO
それ故に、何処か感情が欠落している様に見えるニアを、
悪意有る者は「ロボットみたいだ」と言った。
当然ながらニアは「人間」だから感情が、有る。
しかし表に出す事は殆ど無かったから、
表向きにはそう言われても仕方なかったのかもしれない。
祝いの言葉に何処か違和感を感じつつも、
人に抱きしめられ、髪を撫でられるのは嫌いじゃないかもしれないと、
日なたの匂いのする温かい先生の胸の中で、ニアはそっと瞼を閉じてみた。
−−−これが、母性というものなんだろうか
この母性というものが私の中にも?
何処か懐かしい様な、温かい安心感に包まれて
ニアはぼんやりとそう思った。
本日は以上です。
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
他の職人さんの作品をwktkしながら待ってます!
ニアたん(*´Д`*)ハァハァ
SS保管庫を提案した
>>236です。乙です。
ジェバりました!シンプルなサイトですが、動作や表示がおかしかったら教えてください。
トップページにはちょっとシビアな注意書きあり。女の子ニアたん他スレでは叩かれるから(つд`)…ニアを守るためにご協力を
しかし、さまざまな神SSをhtmlにコピペしながら読み直してたらやっぱりいい(*´д`)ハァハァ
女の子ニアSS保管サイト「YB倉庫」
http://neargirl.nobody.jp ※SSタイトル先頭に「■」がついていたら21禁、「□」はパロやほのぼの。
>>ALL職人さん 自分のSSでもし加筆修正があれば、保管サイトに捨てアド置いてるんでご連絡ください。週末メンテしますよ。
>>237 LMのどちらかまだ悩み中…それぞれのエピは頭の中にあるのですが。どちらにもいい思い出作らせたいなあ。
>>253 神乙です!上目遣いに萌え、抱き締められて安心するニアにはセツナス…。メロは動揺しまくりが初々しいww
>>253神、初潮ネタご馳走様でした。
淡々と冷めているニアたんと戸惑うメロとのギャップがツボでした。
この後はリンダとかがウキウキしながらニアたんにナプキンの使い方を教えたりするのかなぁ・・・・
>>254神、乙です!!
SSのみならず、関連スレからニアたんコラまでバッチリ網羅されてれ凄くありがたい!
シンプルで見やすくて素晴らしい倉庫です!ありがとう!!
LMともにニアたんの初めてを奪ったと思い込んでるが、実はライバルに貰われてたりしてw
思春期ハァハァ
なんだかメロの言い回しが生々しくてイイ
ステニア、ジェバンニカコイイです!女として出来上がったニアも良いですな
>>254乙です!しかし今は携帯なので見えませんがorz
あと要望としては専用絵板を
置いてほしいという希望があります。
257 :
256:2006/07/25(火) 11:25:54 ID:DYQs34ALO
補足、女の子ニア専用絵板(エロ可)を………と言う意味です。
条件厳しい目で、過疎気味になるかもですが、悪魔で希望します。
少し時間ができたのでこのスレ保守のためネカフェに来たのですが…
>>254 ネ申!!いや、ここではこう呼ぶべきですね
ジェバンニGJ!!
これまで他のスレで挙がっていたけど観られなかったネ申コラも見られて大満足です
しかも加筆修正の件まできちんと考えていてくださるとは……やっぱあんたはほんまもんのネ申やわ
「着替」「暗号」文章のおかしいとこと変えたいとこもあるので
サイトに残すのであれば、おっしられている通り加筆修正したいです。が
今週はもう来られないので来週でも良いでしょうか?
といっても、この返事も来週見ることになるので無理にとは言いません。
その時は254、あなたにお任せいたします。というか何よりもまず
ありがとうございました
>>256 >>254です。えーっと…
>>236の話の流れで、住民へのお礼としてSS専用の保管サイトを作っただけなんです
自分はただのスレ住民の1人だし、絵板はよくわからないし、複数のニアサイト管理は無理です…
256さんが女の子ニア専用絵板を立ち上げてみても問題ないと思いますよ?
で、自分のようにココで告知・誘導するとか
あと、今はさすがにこれ以上余裕ないのでケータイサイトまでは用意できません
ってか作ったことない…そのうちやりたいですけど、期待せずに待っててください
'w´゚ -゚) <254がお役に立てなくてすいません がんばってください
>>258 ニア萌えが過ぎるとジェバ化することが証明されてしまいましたww
テキスト修正ならそんなに負担にならないので、いつ連絡くれても無問題ですよ
ranobeコラは過去分まで発掘してみたいですね 美味しい情報あったら教えてください
>>259レス丁寧に有難うございます。
そうですね、自分も頑張ってみます。
もし用意出来たら……ここにもアドレスを貼らせてもらいますが、すぐ流されてしまうので
保管庫サイトからのリンクだけお願いするかもしれません。わがままばかりで申し訳無い。
絵心ある方も宜しければ。
有難うございました。
>>236ネ申!本気で乙です!
個人的に映画メトロポリスのティマが
ニアとだぶって見えて萌える!
銀髪では無いけど、ふわふわした髪型と大きめのシャツとズボン。
控え目wな胸と、白くて細い足。
一人称が「私」で基本的に敬語で時々子供口調。
映画はちょっと切ないラストですが
興味有る方は是非見てみて欲しいです!
スレチだったらすいません。
デスノ板(イ反)に!
ネ申コラのmiwさん新作が来てる!!!!!
遅レスですが、
>>211のLニア
, -‐- 、 おいしそうな綿菓子ハケーン…
ノソ从从ゝ
彡リ・∀・ハ <はむっ
!つ . -ヘヘ、
<〃 wノゞ
Σ 'w;゚ o゚)
( ~O O
乂..J J
. -ヘヘ、
<〃 wノゞ なんだろこのヒト なんだろこのヒト なんだろこのヒト…
'w;゚ -゚)
( ~O O ドキドキ
乂..J J
>266キャワイイ!
キャワイイよ、ニアたん!!
ニアってリボンの騎士のサファイアみたいだな・・・
女になったり男になったり・・
>>266可愛いvvv
YB倉庫様AA集&リンク保管乙です
仕事速くて吃驚しました ∬
お茶どうぞ> 'w*゚ -゚)つ目
自分的には女の子ニアは
綾波レイと佐渡あいすを
足して2でわった感じw
>>270 自分もまんまそんなイメージwww
素直クールなニアたん萌え
佐渡あいすって何ていう作品に出てる女の子?
もて王サーガだよw
そう思うとれく太が真白木に
思えてキタ、分からない人スマソ
もて王知らないから漏れは綾波レイのイメージ
'w´゚ -゚) {ごめんなさい、こんなときどういう顔をしていいかわからないんです}
彡リ・∀・ハ {笑えばいいと思いますよ?}
彡リ・∀・ハ (あいかわらず不器用ですね…そこが保護欲をそそるのですが)
'w´゚ -゚) {ごめんなさい、こんなときどういう顔をしていいかわからないんです}
リ|! ゚∀゚メリ {そ、そんなの俺が知る訳ないだろ!笑えばいいだろ!}
リ|!;゚∀゚メリ (でも笑うと可愛いんだよな…あ、鼻血が)
真白木れく太ワロスww
>>277 オナスレで既に貼ってんなら男ニア前提の妄想だろ?
せっかく住み分けたのになんでわざわざ遠征してくるかな…
>男ニア前提の妄想
出所がオナスレだったからって、そんな言い方しなくても…
「男ニアだけど」とか前置き有った上で貼られたならともかく
そんな事一言も書いてないし、それは単なる決め付けじゃないのかな。
とりあえずもちつけー
乙、とりあえず女の子に変換しとくよ。
もともと顔は中性的なんだしニアたん
>>275 綾波ニアカワユスw
白いプラグスーツ着てたり
あの制服着てたり(;´Д`)ハァハァ
281 :
277:2006/07/28(金) 21:18:28 ID:091R84B6O
>>278すまなかった。
そういうつもりはみじんもなかったし、もれは女の子ニアたん大好きでこの画像も喜んでくれると思って貼ったんだ。
だけど自分たけ脳内妄想おKのうえ貼ってしまったことに反省した。本当にすまなかった。
>>277は原作のニアたんにお汁かけ加工してある画像なので、各自脳内変換よろしくお願いします。
携帯だから見えない…です
>>269 YB倉庫番です。作ったかいがあった…(ノ∀`)ニアたんお茶アリガト
メロまとめサイトのAA集がうらやましくて、ニア版もコソーリ作ってましたww
個人的オススメの過去AAはコレ グラビアン・ニアたん
. -ヘヘ、
<〃 wノゞ
'w´゚ -゚) <こう…寄せるのですか?
/´、Y ノ
と⌒)(,,つ
カップいくつ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
>>266 >>275 AA職人キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
かわえぇ…もっと溜まったらYB倉庫に保管させてください!
ここはコラの語りおkなんですかね?
その場合男の子でも女の子でも関係がないんですか?
イヤだという訳ではないけど………
ちょっとついていけないというか(携帯厨だから見えないというのもあって)
それともコレは女の子だよ?ということなのですか?
雰囲気悪くしたらすいませんが…
>>284セクシー(;´Д`)ハァハァ
夏休みだから?最近携帯厨が多いみたいだけど
機能制限されるのは最初からわかっていることで、ここで言われてもこまる
ネカフェ使うとか携帯フルブラウザにするとか自分で工夫しようね
これはどのスレでも同じだよ
いやどちらかというと
コラの話はこのスレでやらなきゃならないの?
ってことなんだが。
萌本スレもあるし
女の子スレだよ?そのコラは女の子なのか?
>>289見た
けどなんだかさっぱり分からん。
2ちゃんではなくなるとか
切り離されるとか
大規模の移転???っぽい感じにも見えますが
分からない………
もしここが無くなるんだったら移転先見つけて再開とか…
2で無くてもよいんなら行く先はあるんじゃね?
とにかく保管庫サイトあって良かった
>>291作成乙です!とても読みやすい。
なんだか不穏な空気でいつも以上にまったりですな、自分は2じゃなくとも語れるならなんでも……
こんな時間なのでエロ妄想。れく太は騎上位好きそうだw
れく太上に乗っかって自分で腰動かしてるニアたん。
感じる所にれく太の先っぽあてるニアたん
れく太に下からつかれてひあっ!……んっ、とか叫ぶニアたん
下から見上げるようにれく太におっぱい揉まれているニアたん
そのうち妊娠してしまうニアたん……
妄想してしまう(;´Д`)ハァハァ
ちょっと時間空いたんでぷちSS投下。
>>56の続きでメロニア本番…と思ったのですが、
その前のマトニアねた(ほのぼの)できちゃったんで。興味なければあぼーん推奨。
294 :
戯言:2006/07/31(月) 10:40:18 ID:K18TSKyx0
メロに指でいかされて、しばらくニアはメロを避けていた。
メロもいつものように部屋へ遊びにくることはなくなっていた。
ただ、部屋から庭でサッカーで遊ぶ子供たちの中にいるメロを観察すると、
いらいらしている感じは見て取れた。他の子に八つ当たりしている様子もある。
"どうしてあんなことを私にするんだろう…"
ニアはいつもの冷静な顔で周囲に気づかれてはいなかったが、
内心かなりナーバスになっていた。
"やはり私がメロと違うから?"
295 :
戯言:2006/07/31(月) 10:40:56 ID:K18TSKyx0
メロは元々ニアの本当の性別に勘付いていたふしがある。
しかしロジャーの口から正式に聞かされてから、
ニアが女の子だということを、疑いようのない事実だと意識するようになったようだ。
インナーシャツの着用をすすめたり、他の子との付き合い方を説教したり…。
"あんな風に感じるのも…私が女だから?"
ニア自身も、自分の身体が感じたことに動揺していた。
自分が自分でなくなりそうな…いやなのにもっと触ってほしいような矛盾した感覚。
普通以上に自制心が強く、いざとなれば自分の殻に閉じこもればやり過ごせた…
それまでの自分なりの身の守り方が通用しない領域に怯えもあった。
296 :
戯言:2006/07/31(月) 10:41:37 ID:K18TSKyx0
ニアは心に何も感じないわけではない。感じたことをそのまま表現するのが苦手なだけだ。
だからこそ、自分と正反対のメロが持つ素直さや正直さに憧れもある。
椅子に座って片膝をたて、陽のあたる窓枠に頬杖をついてそんなことを考えていると
自分の部屋をノックする音が聞こえた。
「ニア、いるかな?」
マットの声だ。
「どうぞ。」とニアが言うと、マットが箱を持って入ってきた。
「この間頼まれていたモノがネットショップから届いたよ。例のロボット。」
「ありがとうございます。そこに置いておいてください。」
「…めずらしいね?ニアがコレに反応薄いなんて。」
297 :
戯言:2006/07/31(月) 10:42:20 ID:K18TSKyx0
「…ちょっと考え事してたんです。あなたには感謝してます、マット。」
「いやいや、お礼が欲しいわけじゃないんだ。メロも最近おかしいし、どうしたのかな〜と思ってさ。」
マットはゴーグル越しにニコッとし、ロボット入りの箱を机の上に置くと、
その椅子をニアの向かいに後ろ向きに置いた。そして背もたれに両腕を乗せ、跨いで座る。
"マットはけっこう目ざといんですよね…"ニアはどうしたものかと考えてると、マットは続けた。
「ニアがメロを怒らせたんなら、あいつはニア自身に向かっていくだろ?
しかし今回は珍しくニアを避けているようだ…ってことは、
メロがニアに後ろめたいことをして逃げてるんだと俺は踏んだけど?」
「…マット、あなたはその洞察力でなんでL候補にならないんですか?」
298 :
戯言:2006/07/31(月) 10:44:36 ID:K18TSKyx0
マットはニアを見ておかしそうに笑うと、窓の外に首を向けた。
「俺はおまえらほどの能力はないし、気楽なポジションが好きなんだ。
将来、大人になってLを引き継いだどちらかのサポートくらいならしてもいいけどね。ハッカーとか。」
ニアもふっと笑った。遠い先の話だ。でもそういうのもいいかもしれない。
「…メロがキックしたな。」
「ええ。そして思いっきりゴールを外しましたね…。」
「キレてるキレてる。自分のせいだっつーのに。」
「まあ…あれがメロですから。」
299 :
戯言:2006/07/31(月) 10:45:29 ID:K18TSKyx0
窓の外を見つめながら、ふたり同時に吹き出した。
「マット、忠告感謝します。今日にでもメロに話しかけてみますよ。」
「なんのこと?まあ、いつものふたりの掛け合いがないとつまらないからいいけど。」
「…思ったのですが、マットは結構お人よしですね。」
「まあ…モノ好きかもね。それに好きモノだし。油断したら駄目だよニア。」
ふっと腕を伸ばし、ニアの左頬の銀髪をかきあげると、耳たぶに軽くキスをした。
「お礼はもらっとく。メロに飽きたらいつでも声をかけておいでよ。」
椅子を机に戻し、ひらひらと後ろ手を振りながらマットが出て行った。
冗談とも本気とも取れない甘い戯言…でもニアはほんの少し心が軽くなったのを感じた。
−おわり−
ネ申!乙です!
ほのぼのマトニア可愛いよ(*´д`)ハァハァ
メロニア仲直り展開にwktkして良いですか(*´д`*)ハァハァハァハァ
YB倉庫設立ネ申も乙です!!
モバイル版倉庫も自分vodaですけど問題無く見れてます。
色々なニアたんが見れて幸せだよ(*´д`*)ハァハァ
>>299 ネ申乙です!!
ほんとにこのスレに来ると幸せになります
以下、タイトルが変わってますが以前投下した
「月夜に銀の薔薇」の続きです。今日中に終われるかどうか
わかりませんが・・・スミマセンホントニ
>>301 銀の薔薇きた!雰囲気あって好きです!
続きwktkでお待ちしてます!
あ〜、SSほくほくでマジこのスレ嬉しい…
「・・・わかった。おいでニア」
そう言うと月はニアの肩を抱き部屋に入れた。
ドアが閉まる。と、同時に月はうつむいているニアの頬を上げてキスをした。
「……んっ……ふ…………」
強い口づけに、からまる舌に、重なるニアの唇から漏れる息が段々早く、甘くなる。
「………ん………ぁ…ぅ…ふ……」
今にも泣き出しそうなニアの吐息を感じながら、月は、ワイミーズハウスで見たバラの花を思い出していた。
Lの庭で咲くのを待っていたバラの蕾が、自分の腕の中で咲こうとしているのを感じていた。
結局あれから眠れなかった。悩ましいニアの残像が月を眠らせてはくれなかった。
誰かのことを想って眠れなくなるなんてことは、月には初めての経験だった。
「ニア・・・」
ニアの匂いの残るホテルの部屋で、月は夜が明けるのだけを待っていた。朝になればニアに連絡できる。
思い返すたびに、月はこの時のことを強く後悔した。
飛行機を一便遅らせても、いや日本に帰るのがニ、三日遅れたとしても
朝など待たずにそのまま直接ワイミーズハウスへ向かうべきだったと。
ワイミーズハウスに帰ってきたニアは、自分の部屋の前に誰かがいるのを見た。メロだった。
両腕を組み、ドアのすぐ横の壁に背をもたれて立っていた。
「…帰ってきたんだな」
ニアの姿を認めると、メロはそう言った。
「もう帰ってこないかと思っていた」
「無断外泊の咎めは受けます」
そう言って、自分の部屋に入ろうとしたニアにメロが声をかける。
「ニア。おまえに言いたいことが二つある」
怒ってるように見える顔でメロは言った。
「俺はおまえと手を組む気は全くない。だから二人でLを継ぐ気もさらさらない。
たとえLがなんと言おうともだ」
それを伝えたい為に一晩中待っていたのだろう。メロの怒った顔は真面目になっている証拠でもあった。
「わかっています。メロ、もうひとつは?」
メロは目を背けて少しのあいだ口をつぐんでいたが、やがて言った。
「それは俺が…おまえを越し、Lも越して一番になったときにしか言わない。
だからこそ俺はおまえとは手を組まない」
そう言うと、メロは壁から身を起こした。
「あと、これは余計なおせっかいだがもう少し首が隠れるシャツを着た方がいい」
「え?」
「キスマーク」
メロはぶっきらぼうにそう言うと、ニアに背を向けてその場を立ち去ろうとした。
そしてメロは違和感に気づいた。あのニアが首筋につけられたキスマークに気づかず、
そのまま帰ってくるなんてことがあるだろうか?誰かに見せる為にというならともかく。
・・・いやそれだけはあり得ない。
ニアはたとえば、Lの後継者という立場、あるいは、
俺、から逃げだす為に、夜神月のところに向かったんじゃない。
メロにはそのことだけはわかりすぎるほどよくわかった。胸の痛みとともに。
だとすると?メロは振り向く。
「・・・・・・ニア?」
2週間探し回った。眠ることも食べることも忘れるくらいに。そして月はついにメロがいるというアジトの情報をつかんだ。
『ニアはいません』
2週間前、電話の向こうから返ってきたLの返事はそっけないものだった。
「いないって・・・ニアがいないってどういうことだ!?」
朝を待ってLに連絡を取った月は思いがけない返事に思わず叫んでいた。
『それはLの後継者選びに関することなので申し訳ないですが月くんにも秘密です』
「待て、L!…じゃあメロも一緒なのか?ニアと」
『はい。そうです』
実際月が訪れたワイミーズハウスのメロとニアの部屋は空だった。
そんなわけないだろう。月は、すでにニアをよく知っていた。
ニアがワイミーズハウスから出られるとしたら、Lのためか、僕のためしか有り得ない。
それでもワイミーズハウスにいないとしたら……メロがニアを誘拐した可能性もある。
月は妄想とも思える推理をする自分が、おかしかった。だが、月は自分の考えを信じ、「誘拐」の可能性は捨てずにメロを捜し続けた。
そしてついに、月はメロが潜入しているアジトを見つけたのだった。
あの夜、ホテルのベッドの上で、ニアは横になっている月の背中になにかを書いた。
イニシャル。N A T E ネイト?あるいはネーテ?
「一度だけ」
ニアのその言葉を察し、月はニアに向き直り言った。
「ネイト」
ニアが微笑む。月はもう一度その名前を呼ぼうとした。
「ネイ…」
と、ニアは月の唇をキスでふさぐ。
「一度だけ、です」
メロのアジトを前に月はあの夜のことを思い出していた。メロはもうニアの名前を知ったのか?
『使える駒も得た。アジトに部隊をふみこませなんとしてもネイトを取り戻す。
メロがネイトを深く知る前に・・・ニアがメロの心をとらえる前に・・・』
「突入!!」
月が突入の指示を出したそのときだった。
大きな爆発音と共に、アジトが爆破され崩れ落ちたのは。
『爆破?なにを考えているんだ?ニアに被害が及ぶかもしれないのに、
こんなことをメロがするのか?・・・!・・・そうか・・・」
ワイミーズハウスで月はLに面会を申し込んだ。
応接間で待っているとLが入ってきた。月は用件を切り出した。
「ニアに会いたい」
「いないと言ったはずですが」
「いいや。今回は僕も熱くなりすぎた。ニアが出て行くとしたら、Lのことかあるいは僕のことでしか有り得ない。
つまりニアは今、ワイミーズハウスに居るということになる。ニア自身の意思で」
>>308 キタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!
アダルト&サスペンスな月→ニア←メロにwktkです!続き待ってます!
>>300 もちろん仲直りHへのフラグあり 週末辺りに投下予定なのでしばしお待ちを
Lが出て行ってしばらくしてドアが開き、ニアが入ってきた。
月を見て、特に表情を変えたわけでもなかった。ただ静かにこう言った。
「二週間ぶりですね。夜神Jr.」
「ニア・・・?」
夕日の差し込むワイミーズハウスの応接間で、月もニアも
そして別の部屋で二人を案じているLでさえも
これから始まる月とニアとのやりとりが、それから数ヶ月にわたる、
『L』を巡る二人の戦いの始まりだとは、このときまったく予想もできなかった。
今夜はここまで・・・やっぱり書ききれなかった・・・ゴメンナサイ
感想下さったみなさま、ありがとうございます
なるべく原作のセリフで話を展開しようと心がけていますが削ったものもあって
「ミサイル?ミサイルにネイトを?」
「ミサイルが落ちても壊れない、それでいて確実に浮くものにネイトを
入れておけばボート、水上飛行機、水上ヘリ回収方法はいくらでもある…」
自分では気に入りましたが月があまりにもバカなのでやめました
「あれから考えました。なぜ私はあの夜、あなたのもとに向かったのか」
月に向かい合って座るニアは、相変わらずLのパジャマを着ていたが、少し痩せていた。
「それからなぜあなたが私の相手をして下さったのか」
ニアは目を伏せる
「あなたの話をLから初めて聞いたときから、あなたには興味を持っていました。
そしてあなたを見て、Lが『初めての友達』という理由もわかりました」
なぜニアはここでLの話を持ってくるのか。そして
なぜ僕の目を見ないのか。月はじれったい思いでニアの話を聞いていた。
「あなたも初めて私に会った時、驚いた顔をしていました。私がLに似ていたから、ですね?」
「今は…ちっとも似てないと思う」
月はそれだけ言った。ニアは続ける。
「あなたにとっても私にとってもLの存在は大きい。Lは私にとっては憧れであり尊敬できる対象であり
唯一の目標です。そしてあなたにとってはおそらく唯一の同類。つまり、
私たちは二人ともお互いの中にLを追ってる。Lを求めてる」
「夜神Jr.誰かに言われたことはありませんか?Lに似ていると」
『あなたにはLに近いものを感じました』
ロサンゼルスBB連続殺人事件の話を聞くために伺った際、ペンバー夫人に言われたことがある。
月は胸がつぶれそうな気がしていた。
あの夜。
ニアの濡れた瞳は、僕ではなく、Lを見ていたというのか?
僕に抱かれながらも、ただ、ひたすらにLだけを想って?
あの声も、仕草も、笑顔も、みんなLのためだったというのか?
ニアにとって、夜神月はただの代わりに過ぎなかった?Lの代わりに…
うなだれた月の両の手が自然に握り締められていた。
「…女を殴りたいと思ったのは生まれて初めてだ」
ニアが月の前に立った。月と目を合わせて言った。
「夜神月。私を打ちたければ打ってください」
月にできるわけがなかった。
「お取り込み中のようですが、失礼します」
そのときノックの音とともにドアが開いて、ひょこひょことLが入ってきた。
月は驚かなかった。Lのやり方は心得ている。この部屋にも盗聴器は仕掛けてある。
不穏な成り行きにニアを気づかって来たのだろう。
「どうも私が原因で、二人の関係がややこしいことになっているようなので
少し横槍を入れに来ました。二人とも私のことを想っている、ということでしたね」
Lは空いている椅子に両足を乗せて座ると言った。
「では。単刀直入に聞きますが月くん。私とセックスしたいと思いますか?」
とぼけた質問に、月の毒気が一気に抜かれる。
「・・・・・・・・・・・・・・思わない」
「ですよね。私も月くんとならできなくもないとは思いますが準備が大変だし後が気まずい。
なにより、月君となら勝負やゲームをするほうがよっぽど楽しいと思います。
・・・・・・それからニア」
Lがニアの顔を覗きこむ。
「私とあなたでは少々倫理的にまずい問題もあるかとは思いますがこの際それは置いて
どうでしょう?もし、私があなたの想いに応じるとしたら?」
「!」
Lの言葉は月を動揺させた。
一方のニアは動きが止まってしまっていた。ややあってニアが答える。
「L。さっき私はあなたを尊敬しているといいました。が、それではただの変態です」
『・・・・・・私が・・・変態・・・』
今度はLが止まってしまった。
固まってしまったLを脇にやり、今度は月がニアの顔のぞきこんで言った。
「なぜ僕から遠ざかる?ニア」
「私、あなたを…………」
一旦言いよどんでニアは続けた。
「あなたを愛してるなんて一言も言ってませんよ?」
『愛してる』
多くの女性から何度もその言葉を聞かされてきた月には
それはエゴ以外の何ものにも聞こえなかった。言われて嬉しかったことは一度もない。
ただ単に言っている本人が嬉しいだけの手軽な台詞に過ぎない。
『愛してるわ、月』
自分はこれだけあなたのことを思っているという証明、あるいは贈り物のつもりなのだろうが
なんのことはない、ただ単に相手をつなぎとめておきたいだけの手錠のようなものに過ぎない。
『月、愛してる』
そういう時、たいてい相手は自分を見ていない。
自分を通して、自分の見たい都合のいい王子だかナイトだかを見て
その相手に対して言っているだけ。勘違いこそ恋愛ごっこの本質というだけのこと。
月にとって愛してるという言葉は正体不明のアメーバのようなものでとても信用できるものではなかった。
だから僕は、ニアに一度もそう言わなかったし
そして、だからこそ、その言葉を一度も口にしなかったニアに強く惹かれたんだな
「しなくてはいけないことがあるので失礼します」
月はハッとする。ぼんやりしていたらしい。
ニアはすでに部屋から出て行こうとしていた。
「ニア、まだ話は終わっていない」
「なにもお話することはありません」
「ネイト!」
ニアは立ち止まり、振り返って言った。
「夜神月 あなたがキライです」
ドアが閉まった。
神乙です!萌えももちろんだが
原作セリフが絶妙のタイミングで使われるたびに
妙なニヤニヤが止まらんwww
「だ、大丈夫ですか月君」
月にLが声をかける。月はじっとして動かなかった。
「月君。・・・・・・ニアは二週間前無断外泊から帰ってきたあと、熱を出して寝込んでいたんです」
月は動かない。
「抗生剤は使えない子なので栄養剤のみの点滴を続けて熱を下げようとしていましたが、ニアに
あなたには教えないで欲しいと強く言われて、メロに協力を頼んで一芝居うってもらったんです。
だからあの子があなたを遠ざけたのも、月くんに迷惑をかけたくないためだと思いますよ。
おそらく、ニアはあなたをあい…」
「ふ。ふふ。ふははははは。あははははははははははははははははは」
突然、月は笑い出した。
今日、ニアがゴロゴロしながらメインルームで玩具をいじっていた。
いや、それだけならいつもの事なのだが…
シャワーの後なのかなんと下着姿ままなのだ!!恥じらいや自覚がないのか?
メインルームにはメンバーは自由に出入りしていると言うのに……
リドナーはともかくジェバンニに見られたら……!
今回はしっかり注意しなければ!!
しかし…ニア、以外に発育がハァハァハァ……
「そうか、僕がキライか」
月はそう言うとまっすぐ立ち上がる。
「らしくない。僕も、ニアも」
「月くん?」
「とっくにわかってることじゃないか。なぜあの夜、ニアが一人で僕のホテルの部屋に来たのか。
キライだなんてよく言うよ」
そうは言っても、月が完全にニアの心情を理解したのは
ニアがLの申し出を断わった時だったのだが。
「L、ニアが迷惑をかけたくない?はっ、安っぽいメロドラマじゃあるまいし。
ニアは、ただ単に僕のところへ来て、一緒になる勇気がないだけじゃないか」
一方Lは月の読みと自信に舌を巻いていた。
『相変わらず・・・女性に関してはすごい自信だな、夜神月。が、
ニアに関してはその意見は正論だ…しかし…なんだこの変化は?』
>>321 神乙!ジェットコースター的展開にwktk
まじに先が読めません!続きカモーン!
ふと、月が窓の外を見ると、ワイミーズハウスの庭のバラはもう散っていた。
あそこに咲いていた白いバラも。胸の中の銀のバラも。
『私もあなたもLを追っている』
ニアのあの言葉は僕を遠ざけるための嘘だったのかもしれない。
いや…あるいは、かつてはほんとのことだったのかもしれない。
「L。さっき、僕と勝負するかゲームするのが楽しいって言ったよな」
「?はい。言いましたが」
「・・・それじゃあ・・・・・さよならだ、L」
「えっ」
そしてある時、ある場所で、あるパソコンが、ある文字を表示した。
『 Transmission 』
やっとこの章終わった…長々いつまでも書いてきて申し訳ない
しかもエロなかったし…orz
感想くださった方dです。
あと書き込みの邪魔になってしまってスマソ
こちらこそ邪魔してスイマセン………
後でじっくり読ませてください
倉庫みて悦ってますた、
てか更新ハェーw
すごい乙です
職人さんも乙です
>>324乙です!この章…という事はまだまだ続きが有るという事ですね!
続き楽しみに待ってます!ニアたん(*´Д`*)
自分もちょろっと小説を書きましたので
微妙に長いですが投下させて下さい。
「成長」の続きです。
−自由時間に隙を見計らって、院を抜け出し外で遊んで来た者が
とある物を「お土産」と称して、
こっそりと、メロを含めた一部の年長組に見せて来た。
その「お土産」とは
お店の裏、公園、空き地等によく落ちている例のアレ
『ポルノ雑誌』である
「お土産」は、今は無人で有る事を確認された図書室で公開される事となった。
「お土産」には超が付く程の健全なハウスの生徒には刺激が強すぎるショット満載で
集まった少年達はわいわい騒ぎながら、
しかし興味津々でまじまじと見入っていた
男を誘惑する大胆なポーズで、たわわなバスト、ヒップや性器を
惜し気無く晒すプレイメイト達。
中には男女の性行為を写したものも掲載されていた。
「お土産」にはしゃぐ少年達とは逆に、
メロは頬杖をついて、ぼんやりと冷めた眼差しで
そのいかがわしい営みの写真の数々を眺めていた。
その頬杖をついてる腕には小さい傷痕が有る。
−−−大人の女は快楽の為にセックスをする
大人の女は子孫を残す為にセックスをする
自身が行為を望まなくてもセックスを強要される女も居る…
いつか、ニアもこいつらみたいに何処かの男とセックスするんだろうか…
性行為を写した写真を眺めながら、メロはそんな事を考え
チクリと胸が痛くなるのを感じた。
でも何故こんな風に胸が痛くなるのか、メロ自身よく解らなかった。
「なんだよ、テンション低いじゃないか、メロ。
好みのお姉様がいなくてふて腐れてるのか?」
この状況で、周りと一緒に盛り上がる訳でも無く、
冷めた目付きで溜息すらついていたメロにマットが声をかける。
「…ははっ…そんなんじゃないよ」
力無く笑いながらメロはそう答えた。
「おい!それ隠せ!誰か近付いて来るぞ!」
見張りをしていた者が、そこに集まっていた少年達に声をかけた。
雑誌をとっさに本棚に隠し、「お土産」の公開パーティーは一旦お開きになった。
バタバタと部屋を出て行く少年達、その中でメロだけが図書室に残った。
「メロ、お前ここに残るの?」
と、マットが入口からひょいと顔を覗かせて聞いてきた。
「あぁ、せっかくここに来たんだから、本を借りて行こうと思ってさ。
ついでに隙を見て、アレはどっか適当な所に捨てて来るよ
ここに置いておく訳にいかないだろ?」
「…やっぱ捨てるしか無いのかよ、勿体無いなぁ〜…」
心底名残惜しそうにそう言いながら、マットは皆を追い掛けて行った。
どうやら「近付いてきた足音」は別の部屋へ向かったらしく
マット達が出て行った後は誰も図書室に入って来なかった。
「…さて」と本を物色するべく奥の本棚へ向かったメロはぎょっとした。
棚の陰にうっすらとだが、何者かの気配がしたからだ。
そこには大量の本が煉瓦みたいに綺麗に積み重なって
ちょっとした塀の様になっていた。
その陰に誰かが……居る?
「……だれか、居るのか?」
メロはその本の塀を覗き込んでみた。
そこには積み重ねられた本の陰に上手く隠れる様に、
ニアが床に座って本を読んでいた。
読み終わった本を積み重ねて作った塀なのか、
これから読む本も重ねて塀にしているのか解らないが、
大量の本で作られた塀の陰に、小柄なニアはすっぽりと納まっていた。
ちょっと見ただけでは、ただ本が積み重なって放置されてる様に見えなくもない。
しかしよく見れば不自然な光景とも言えなくはないのだが。
「…全く、好みの女が居るだの居ないだのわいわい騒いで、あなた達は本当お気楽ですね。」
「だっ…」誰だよこの部屋に誰も居ないって言った奴!という言葉を飲み込んで
「…いつからここに居たんだよ?」とメロはニアに聞いた。
「自由時間が始まってからずっとここに居ました。
ここで本を読んでいたら、誰かが部屋に入ってきて中をうろうろしていました。
誰かを探してるのか、誰もいない事を確認してるのか
とにかくこの部屋を探っている様子でしたね。
しかしここに私が居る事に全然気付かなかったみたいです。
死角になっていたんでしょうか?
それから間もなく人が集まって来たんです。
何とも楽しげに盛り上がっていたので、それに水を注すのもどうかと思い、
そのままここで静かに本を読んでいました」
「…ずっと?」
「はい、ずっと。」
「……ハァ……マジかよ…」メロは片手で頭を押さえた。
「頭痛ですか?頭痛薬、貰って来た方が良いですよ」
「…そんなもの要らないよ。というか、一応言っておくけど
僕たちが集まってアレ見てた事、先生やロジャーには言うなよ?」
「アレ?…あぁ、実物を見た訳では無いので、具体的はよく解りませんが、
交わされていた会話から察するに男女の性行為や、
女性が過激なポーズで裸体を晒してる写真が載った本、又は雑誌、ですよね?
言いませんよ、言った所で何もありませんし。」
何の気負いも無しにそんな事を言うニアを見て
頭がクラクラしたメロは、手で顔を覆って大袈裟に溜息をついた。
「…ポルノ雑誌って言うんだよ、そういうの」
「あぁ、聞いた事有ります。ところでその『ポルノ雑誌』まだ捨ててないんですよね?」
「まだ、捨ててないけど、…まさか……」
「はい、見せて下さい。どういうものか一度見てみたい」
−−メロの頭痛は最高潮に達した。
本日は以上です。
ここまで読んで頂いてありがとうございました!
>>334 神降りてる!GJ!
甘酸っぱいメロニアにハァハァです
>>334 乙乙乙!本に囲まれてちょこんと座っているニアたんを想像するとテラモエス
しかしめちゃめちゃ気になるところで終わってるなぁ。どうするんだ、メロ。ニアに本渡しちゃうのか?
続き楽しみにしてます!ハァハァハァ(´д`*)
ニア可愛い(*´Д`)
ちょこんと黙って静かに座っているちっこいニア
単純に好奇心旺盛なニアと焦るメロ
やばいくらい可愛いです萌です続きが楽しみです待ってます(*´∀`*)ワクワク
気になる(;´Д`)
339 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 01:30:12 ID:iybeOZFW0
すいません・・。5,6歳のニアが同い年の少年達に悪戯される、ような話です。
年齢的にどうかと思いますが、気分が悪ければ捨てておいて下さい。
「ニアだって、黙って寝転がってるだけの役なら出来るだろ?」
部屋の隅で、一人パズルをいじくっていたら。やたら積極的な数名の男子が、部屋で一人だけ浮いていた私に誘いの声をかけてきた。
それは幼児の典型的な欲望と興味、憧れなどを映し出す「ごっこ遊び」という遊び。
年齢的には何らおかしくない。世間一般的に賢い人材が集められたとしても、私も彼らとて、この間までは片手で数えるに事足りた年齢だ。
全員が男だというのに、ごっこ遊びをするのは何となくバツが悪いのか。引け目を感じるのか。
其れぐらいしか、私を誘ってきた理由は解らない。
返事を渋って、なるべく向こうから察して引いてくれるようにと手回しをしたが、
生憎、そうもいかないらしい。
別段嫌ではない。けれど、そういう遊びを今までして楽しかった思い出が無いから。
私は消極的であった。あれは無理矢理女子に引きずり込まれたお母さんごっこ。
340 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 01:31:35 ID:iybeOZFW0
私に理不尽に割り振られた役は、赤ちゃん役。
何が楽しいのか傍らに寝かしつけられ、おやつに出たビスケットなどを口元まで運ばれる。
なんだか屈辱的だった。
そして起き上がれば「赤ん坊は起き上がらない」と言い、「もうお腹いっぱいでちゅかー?」
と質問を投げかけられたので、「はい。十分に満腹なのでもう結構です。」
といえば、「もー・・。赤ちゃんはそんな風に喋らない!」
と詰られる。他にも、こんな事があった。
341 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 01:33:33 ID:iybeOZFW0
メロが庭で戦隊ヒーローごっこを仲間内の何人かとしていた。
私はただ、近くを通りかかっただけだ。メロに見つかった時は、しまったと思った。
メロとは幾分悪い意味で会話が出来たので。「嫌です。」と何の滞りも遠慮も無く発言したのに対しメロは、
「俺みたいな馬鹿なんかとは、一緒にも遊ぼうとしないのかよ。別に俺だって好きで誘ってる訳じゃ・・・おいマット!大体、お前が」
別にそういう意味では無いですし、メロは私にはIQ等は劣るとも評価に値する私には無い行動力や体力は十分認めています・・ただ
一つ彼に欠点があるとするならば、その場の感情に囚われ直ぐに本質と真実を見失うことです。
だからそうやって、直ぐ人の所為に・・。
342 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 01:36:12 ID:iybeOZFW0
でも、困った顔で私を見てくるマットです。どうしてピンポイントで私に視線を向けるのでしょう。
確かにこの場合、私がそうする事でしか事態は打開されないというのもまた・・。
「別にそういう意味じゃないです。ただ、私はあまり激しく動くのは好きじゃありません。」
マットはサンキュ,と私にウインクをくれましたが。一千五厘の得も感じません。なんせこれから私はきっと、
散々メロに・・・・。
「よーし、じゃあニア。お前が悪役だからな!」「おいメロ・・・ニアはピンクのポジションじゃないのかよ。」
別に、事実を内密にしてるからそうしているという訳でもありませんが。
事実として、私の見た目は可愛らしい女の子じゃありません。
343 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 01:37:38 ID:iybeOZFW0
どちらかというと男と思われます。それで構わないと思っているのですが性別上女です。
けれど、着飾るのもスカートも嫌だし、一日中パジャマ着てるから、男で定着してしまっているようです。
メロとマットは、知っていますけど。
「こんな可愛くねぇピンクはいない。」
メロがこうやって面と向かって言ってくるように、確かに私は容姿に可愛さは感じません。
女の子は、笑っているのが花の様だと言われますがそれは私には出来かねます。
そんな自分は信じられないし、仏頂面しかしないと人から言われる通り・・。
でも私は特にこれといって、気にはしていないのでどうでもよかったのですが。
344 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 01:40:38 ID:iybeOZFW0
「悪いニア。アイツお前に意地悪したくて仕方ない年頃だから・・」
マットはそう言いましたが、年頃は関係無いと思います。
メロは私が気に食わないのです。私が一番をキープしつづける限りは、気に食わないままでしょう。
「別にいいです。で・・・私は何をすれば?―――――」
メロの意地の悪い笑顔もいつもの事。
数時間の間、私は4人組の似非ヒーローに5対1かくれんぼをさせられました。初め、ワザと見つかりやすい場所に隠れたために
メロに叩かれ、大変不快な思いをしました。
2回目、そこそこに隠れたのを見つけられたので、「もういいでしょう?」とみすみすそのままマットに捕まっていけば。
「そんな諦めがいいんじゃ悪役じゃないだろ!」とまたメロに叩かれました。もう意味が解りません。
3度目は隠れるふりをして、帰ってきてしまいました―――――――
そうしたらその夕暮れ。
ドロドロになって帰ってきたメロを横目に、関わるまいと知らん振りをしたので。
夕飯の際足をかけられて、晩御飯ごと転ばされました。
345 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 01:42:18 ID:iybeOZFW0
勿論メロが叱られ、晩御飯抜きを命じられメロの分のご飯が私に回される形になりました。
しかし恨まれるのも嫌なので、お腹はさほど空いていない為メロに譲る、といいました。
「零したのは私ですし。」するとメロは素っ頓狂な声で「いい子ぶるな!・・お前の施しなんて誰が受けるかよ!」
いえそうじゃありません。貴方にそうやって理解される事が一番、面倒だから・・
ってああ、もう言う暇も無い。ふてくされて出て行ってしまい、最終的にはマットがその場を納めてくれました。
マットは良い奴ですが、とても損をしやすくまた
その能力の最大限を、他人の為に棒に振る人だと思います。マットは好きです。
「良い奴」以上ではありませんが。
中途半端ですいませんが、続きは後日・・
>>346 GJです!リアルタイムで遭遇するとは…
"マットは好きです。「良い奴」以上ではありませんが。"とか、
新しい笑い萌えのツボを発見しましたwww
いや、コレはコレですごくおもしろいのですが…
あえていうなら………ニアはどうみても顔可愛いですよー!!!
自覚がないだけのかっ!!
スイマセン…叫びました
萌えましたニアらしい語り口調が可愛いです
自分が可愛いと言う自覚が全くない所や
幼いメロの感じもいいです
マット大人だな良いやつだ
>>346GJです!ちびっこ達の掛け合いとニア目線での語りが面白くてサクサク読んでしまいました!
メロの子供らしさ全開のの意地悪さが逆に微笑ましいwマットはいい子ですね。
続きwktkして待ってます!どんな展開になるんだろう(*´∀`)
感想下さった方々誠にありがとうございました!
また区切り悪いですがw続きを投下させて頂きます。宜しければお付き合い下さい。
「……」
「……」
二人しかいない図書室で、ペラペラと雑誌をめくる音だけが響いている。
ニアは椅子に座り、机で雑誌を開いている。
メロは、ニアの座る椅子の後ろに立ち
誰か図書室に近付いて来ないかと入口と、いかがわしい雑誌を黙々と見てるニアを交互に見て
どう考えてもニアのペースに流されている自分自身に、呆れた様にまた一つ溜息をついた。
「…ふぅん、成る程。こういった内容なんですね
ポルノ雑誌というものは」
「…もう、良いだろ…?だいたいこういうものは女が見るものじゃないんだからな。
っていうか誰か来たらどうするんだよ。
誰も来ない内に捨ててくるから、早くそれ寄越せよ」
「メロは、この雑誌を見てどう思いましたか?」
不意を突かれた質問に、メロは一瞬固まった。
「べっ…別にどうも思わなかったけど?」
性行為の写真を見て、ニアが誰かに抱かれてる様子を想像しただなんて
そんな事口が裂けても言える訳が無かった。
「そうですか、では質問を変えます。メロは射精した事が有りますか?」
「はぁあ!?なんっ…なんでっ…!なんでお前にそんな事答えなきゃなんないんだよ!」
目を大きく見開いて、顔を真っ赤にしているメロの顔を
ニアは椅子に座ったまま、身体を捻って振り返りまじまじと見つめている
メロを困らせようと確信犯な顔をしている訳でもなく
至って真面目な顔で聞いてくるから尚更質が悪い。
「答えるのが恥ずかしいですか?」
「………そりゃ……」
ここで、メロはふとニアが初潮を迎えた日、
自分が好奇心で不躾な質問をニアにした事を思い出した。
「………」
メロはしばらく間を置いた後、ニアから目を反らし、
「……有るよ、だから…何だよ?」と不機嫌な口調で答えた。
有る、…といっても性交による射精ではない、が、ここでそれをわざわざ付け加える事は無いだろうと
自身のプライバシーの為、その辺は割愛するメロだった。
ついでにニアがこれ以上突っ込んで来ない事を願ってみたりもした。
「そうですか、答えてくれて有難うございます。
何、という事は無いんですが、ちょっと聞いてみたかったんです。」
「…ふぅん」
変に突っ込まれなかった安堵感でメロの肩の力が抜けた。
「私自身も初潮を迎え、大人になる為の身体の準備が整いました。
メロ達もまた自分の様に身体の準備が整って居るのだろうか?と、ふと思ったんです」
こんな雑誌も見ていた様だし、とニアはポルノ雑誌に目をやった。
「………いや、それは…」別に好きで見てた訳じゃ無いから、と続け様としたが
先の言葉は飲み込んだ。
好きで見てた訳では無いのは事実だが、
流れとはいえ結局周りと共に見てた事実も有るのだから
ニアにとっては同じ事だし、どうでもいい事だろうとも思ったからだ。
「まぁ、わざわざ確認しなくても、成長期なのですから、身体が成長するのは当たり前の事なのですが」
そう言ってニアはまた目線をメロに戻した。
「しかし、当たり前の事とはいえ何か不思議なものです。
幼い時から今現在に至る迄の年月を、私達はこの施設で共に過ごしてきました。
今こうして、出会った頃よりずっと成長し身体つきも変わった姿で向き合っているのに
頭の中のどこかでは幼い頃のイメージが先行している。」
その様な感覚は解らなくは無いが
そんな感覚をニアが持っているのは意外だとメロは思った。
「らしくないな、幼い頃に帰りたいと思ってるっていうのか?」
「…いえ、そういう訳ではありません。これは回帰願望とも現実逃避とも違うと思います。
…ただ、アンバランスなその感覚が不思議だと思っただけ。」
ニアはそう言うと又身体の向きを前に戻し、メロに背を向けた。
「いつか…」
「ん?」
「いつか、互いの相手は解りませんが、メロも私も
こんな風にそれぞれ誰かと関係を持ったりするんでしょうね」
ちょうど開かれたままの頁に載っていた、男女の性行為の写真を見て、ニアが言った。
「…!」
ニアのその言葉に、メロの胸はまたチクリと痛んだ。
先程想像した、ニアと見ず知らずの男が絡んでる映像がまた頭に浮かんだ。
何故、こんなに胸が痛いのか、不快な気持ちなのか理由が見えないもどかしさな中で生まれた憤りを
ニアにぶつけるのは筋違いだと解っていて
感情を抑えられなくなったメロは八つ当たりの様に、声を大きくしてニアに聞いた。
「ニアは…っ!ニアは誰かとそういう事…したいと思うのかよ?!」
「……メロ?」急に大きな声を出された事で少し驚いた様な目をして、ニアが振り返る。
そして少し考えた後、メロの問いにニアが答えた。
「…そうですね、したい、したくないは置いておいて
『必要』が有るならば、恐らく『する』事になるでしょうね」
「『必要』だって!?ふざけんな!」自身の身体もまるでパズルの部品の一部で有るかの様な
ニア独特の物の言い方、考え方にメロの苛立ちはますます募った。
「?…どうしたんですか、落ち着いて下さい、メロ。」
ニアはメロの怒る理由が解らなくて、眉を顰めてじっとメロを見つめていた。
本日は以上です。
ここから先は、明るめのお話しとダークサイドでやや鬼畜寄りのお話しの
二通りに分岐させ様と考えております。
どうぞ気長にお付き合い頂ければ幸いです。
ワクワクドキドキ(*・∀・*)乙です神
続きをテカテカして待ってます。
358 :
24:2006/08/04(金) 19:13:18 ID:MlZXECiC0
>>356 ネ申乙!!しかも
>二通りに分岐させ様と考えております。
楽しみです!!個人的には鬼畜寄りがw
>>254 すみません本日ネカフェで訂正にいそしみ
メールを送信しようとしたのですが、こちらのアドレスがないため
(ネットカフェのパソコンではダメか?)
「送信できません」表示され、そのたびに魅神の声が聞こえ…
「あんたなんか ネ申 じゃない!! ノフ フ、゛ だ!!!」
そのとおり…orz…
>>254ほんとに申し訳ない…
361 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:14:41 ID:mEO1hVAv0
メロは最近ずっと寝不足だった。
原因はわかり過ぎるくらいわかってる。ニアの…そして自分のせいだ。
Lとのチェスで、普段めったに見ないような笑顔を見せたニアに
後先かまわずぶつけた怒りの結果…最悪だ。
我にかえったメロは、あの日からニアに近寄ることさえできなかった。
ニアも表情には出さないが、なにげなく自分から距離を置いている。
"もう…昔のように戻れないかもしれない"
今日もサッカーで散々だった。最近は何をしてもイラついてばかりだ。
見上げるとあの部屋の窓に銀色の反射が…窓辺にいるニアだろうか?
それすらもメロはまっすぐに見ることが出来ない。
362 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:15:16 ID:mEO1hVAv0
ここのところ、メロにとって夜はただため息をつくためにあった。
横たわってもなかなか眠れず、ベッド脇の窓に映る昇り始めた明るい月を見る。
"キィィ…"と扉の音が軋む音。
とりとめない物思いにふけっていたメロの背中に、ふと温かい人肌が触れた。
驚いて振り向こうとしたとき、後ろから声がした。
「こちらを振り向かないでください。」
メロの心臓が早鐘を打った…ニアの声だ!
363 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:15:54 ID:mEO1hVAv0
「な、なんでおまえがここに?!」
ニアはメロの方に顔を向け、背中にぴったりと寄り添っているようだった。
首筋の後ろから、話し声と共にニアのあたたかい息遣いを感じる。
「…僕のこと、怒ってるんじゃないのか?」
「怒ってます。どうしていきなりあんな乱暴なことをされたのかわからなくて。」
「それは…」
「私にもわかるように教えてくれませんか?」
「…」
"どう言えばいいのだろう?自分でも自分がわからないというのに…"
メロは言葉が見つからず、口ごもってしまった。
364 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:17:04 ID:mEO1hVAv0
「私は知らないうちにメロの気に障ることをしたんでしょうか?」
「…違う。ニア、おまえは悪くないんだ。ただ…」
「ただ?」
「ただ…Lに笑うから…。」
「L?」
今日マットと話したおかげで、やっとメロにあの時の訳を聞くつもりになった。
その理由がL?笑ったから?…ニアは面食らってしまった。
「相変わらずあなたは私の予想を超えたところにいますね…。」
なんだかニアは笑ってしまった。
365 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:17:38 ID:mEO1hVAv0
「…ニア?もしかして笑っているのか?」
「そうです。あんまりメロがおかしなことを言うから。」
メロは胸が熱くなった。
おもむろに身体の向きを変え、ニアの目を見ずにすばやく抱き締めた。
「…昔みたいですね。小さな頃はよくこうして一緒に眠ってた。」
ニアがメロの胸でぽつりと言う。長い前髪に隠れて表情はわからない。
「僕もずっとこうしていたかったんだ。」
「すればよかったじゃないですか?一緒に眠ろうとすると怒るようになったのはメロの方ですよ?」
「…ニア。おまえさぁ、女だってこと自覚しろってずっと言ってるだろ?」
「それが問題なんですか?」
366 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:18:28 ID:mEO1hVAv0
メロは今まで思いつめていたことが、だんだんばからしくなってきた。
こいつは鈍い…わかってはいたけど鈍過ぎる。
「おまえが女だと…この間みたいなことをしたくなるんだ。」
メロは思い切って正直な気持ちを言ってみた。
「……アレはあんなに乱暴なものなんですか?」
「ち、違う!!あの時はただ…。」
ニアはふと黙り込んでしまった。メロは不安になって顔を覗き込もうとすると、
ニアはメロのパジャマの襟を掴んで引き寄せ、目を閉じて自分の顔を押し付けた。
「怖かったんです…。」
367 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:19:29 ID:mEO1hVAv0
メロは黙った。そしてニアの次の言葉を待った。
「…自分で自分をコントロールできないところに連れて行かれそうで、
いきなりで怖かったんです…メロが嫌なんじゃありません。」
「…悪かった。ニア、ごめん。本当にごめん…。」
メロはニアの頬にそっとキスをした。
ニアは固く閉じていた瞼を開け、柔らかなプラチナブロンド越しにメロを見上げた。
うつむいたメロのまっすぐなゴールデンブロンドの髪が流れるように落ち、ふたりはくちづけた。
「…いいのか?」
「…優しくしてくれれば。」
ニアの中では愛も恋も友情も家族も…すべてが混沌としてまだ区別がつかない。
だけど今、メロが自分を求めているのならそれでいいと思った。
368 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:21:09 ID:mEO1hVAv0
月はいつのまにか天上高く昇っていた。
窓からの月灯りだけが部屋の中のふたりを照らす。
「ん…」
飽きるほど唇を交わす。
舌を絡めるほどにニアの身体が弛緩してゆくのがわかる。
ニアの後姿はいつも他人と固い壁を隔てているようだった。
それが消えてゆくようでメロは嬉しかった。
「ん…んん…っふ…」
ニアが息苦しさにあえいで唇をそらす。その開いた唇をまたメロが塞ぐ。
369 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:21:43 ID:mEO1hVAv0
「はぁっ…あ…」
ニアの額にはうっすらと汗が浮いていた。
その前髪をかきあげ、額に、瞼にキスをする。
"僕だけのものだ"
メロはずっと一番になりたかった。これまでの生い立ちを払拭するくらいの力を手に入れたかった。
誰も口出しできないほど確固たる自分というものが欲しかった。
自分と正反対のニアが現れてから、その信念や自信が揺らぐことが悔しくてたまらなかったが、
そのニアをこうして抱いていることで、逆にもうひとりの自分を手に入れたような喜びがあった。
"ニアがいれば、僕はなんだってできる"
370 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:22:14 ID:mEO1hVAv0
メロはニアの白いパジャマのボタンをはずしだした。
ひとつ、ふたつ、みっつ…すべてを外すと、白く滑らかな肌が月の光に照らされた。
胸の淡い盛り上がりが、月影のせいで大きく深く見える。
右手でそれを包んで下から持ち上げるように撫でると、「あっ…」とニアが声を上げ、目を閉じた。
「痛いか?」
「いえ…痛くないです。でもなんだか変な気持ちになる…」
こんな時でもニアの言葉はいつものように正直だ。それがメロを興奮させるとも知らずに。
メロはもっと感じさせたくて、胸に唇を寄せると、軽く立ち上がった先端を口に含んだ。
「ああっ!…やっ・・・あっ」
371 :
金糸、銀糸:2006/08/04(金) 21:22:45 ID:mEO1hVAv0
メロの口の中で、それはさらに固く立ち上がる。
唾液を絡めて滑るように舌を廻すと、ニアのほっそりした首がのけぞり、呼吸が荒くなった。
「…もう…や…です…メロ…っ」
「いやなのか?」
「…つらい…変な感じになって…ん…怖い…です…」
メロはニアが狂おしいほど愛しくなった。
こんな姿はLだって知らない…僕だけが知っている。
「もうこの間みたいなことはしないよ。痛くないだろ?つらかったら声を出せよ。」
「ん…でも…誰かに気づかれたら…。」
まだ半分…残りは明日の夜に落としますね
長々とdです
373 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 22:08:08 ID:iybeOZFW0
まだ前フリでしたにも関わらずレス有難う御座いました。
>348ニアは可愛い女の子=笑顔の優しい女の子らしい女の子と思っており
それ以外は可愛くないと信じてるので自覚が無いだけです。あの子は見知った通り可愛い子なのでご心配なく。
>356 遠慮ないニア最高にカワイスです神。個人的には鬼畜キボンヌ >372神が多いですね・・。メロが優しくて素敵すぎる。メロニア禿萌えます。
神複数降臨中恐縮ですが続きです。
長くなりましたが、私のごっこ遊びでの遍歴は以上の通りです。
だから私はそういう遊びが嫌いでした。
子供臭いというのは、理由ではありません。私はそういう部分で大人と子供を差別化するのはよくないと思います。
子供じみてる―――等とスカしている訳じゃないですが、どうやらそうやって勘違いされる場合が多いようですから。それだけは言っておきます。
374 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 22:09:13 ID:iybeOZFW0
「寝転がっているだけの役、でもそれはビスケットを食べる事を強要したり、私に私らしからぬ事を言わせようとしたり・・・・・・するんですよね?」
少年達数名は、じっとお互いの顔を見合った。そして「いや、寝てるだけでいいんだ。なんせ、死体の役だから。」そうやけにアッサリと言った。
その妙な間合いと、少年達の浮かべる笑みに不審を感じたが。
一応同い年で、ある程度名前は知っている者達であったし、断る理由も納得のいかせられるものでもなかったから。
私は渋々、承知したのだ。ただそれが、私にとって有意義になる事のみを願った。しかし、死体の役。そんなものをわざわざ人にやらせて欲しくないものである。
375 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 22:10:12 ID:iybeOZFW0
「こうで、いいんですか?」寝台のようなものに見立てた玩具箱を引っくり返した台の上に、横になる。
上から何人もに見下ろされると、何とも妙な気分だ。そういえばこれが何のごっこなのかは、聞いていない。
「これは一体、何ごっこ遊びです?」子供の思いつきそうな事であれば、殺人事件ごっこか何かでもあろうか。
「お医者さんごっこ。」三人いた少年のうちの一人が、素っ気無く答えた。そして後の二人は何やら気を揉みながらその少年に耳打ちをしたりしている。
様子が、少しおかしい。
先程とは違う少年が「お前はただ、寝転がってくれてればいい。」そう言い放ったきり、応答をした少年は、押し黙ったようにしていた。
――――妙だな、とは思ったがたかが少年のやる事。目を瞑ってそのまま黙っていた。
早く時間が過ぎれば良い。退屈だ・・・。いくら何をしなくてもいいといっても、死体の役なんて何の需要があって・・。
差し詰め、臨終を看取られた患者か。解剖される死体か?そんな事をぼんやり考えていると、彼らは突然。
―――え?
376 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 22:10:51 ID:iybeOZFW0
下半身の触れられた事の無い部分に、男の指が触れた。しかも、その指は下着の中にあって。
そう、直に。自分の小さい方を排泄する方の器官に・・・。
「・・・!」声を発せようとするが、仰天して声が出なかった。
自分が触れた事も無い所・・・しかも、汚い場所なのに。羞恥で頭の中が、不覚にもこんがらがってしまった。どうして・・・
そんな言葉も発せられないまま、とっかえひっかえ彼らは、私の下着の中に手を突っ込んできた。そしてかわるがわる、
自分とは違うその体を確かめるように、私のソレを触っていった。
目を瞑ったまま身動きも取れず、体が硬直したように固まって、握った拳が汗ばんだ。
嫌だ、と言おう、でも・・・そう言うのは自分らしからぬ気がした。女みたいな反応―――
女子が顔を真っ赤にして、男子に甲高い声で言ったりする・・・ああいう・・・。自分が今まで好ましく思わなかった、
きゃっきゃと騒ぎ立てる姿。どうでもいいような事までやたらと恥ずかしがる姿・・。
ふと脳裏にそんな光景がよぎったので、口をつぐんだまま。私は何かを口に出すタイミングを、完全に逃してしまった
377 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 22:11:41 ID:iybeOZFW0
ほんの数分だっただろうか。私にとってはまるで1時間でも2時間でもあったようだった。
指がおっかなびっくり、私だってよく知らない其の場所に触れる。そして終いにはその小さな花弁を摘み上げる。
今まで味わったことの無いような鋭い感覚が、ピクリと体を揺らしそうになる。――――あ・・・ぁ・・・・思考回路までもが曇ってしまう。
ただ身動きを取らない事に、下手なリアクションなんかをしないように私は一心に体を抑え込んだ。
ようやく手が下着から出て行くと、
――――――「すげぇ、やっぱ女だぜこいつ・・。」「女のって、こんなんになってんだ。」
口々に下らない、彼らの興味関心の赴いたままの感想が漏らされて、そしてその少年達は好奇の目を、きらきらと自分に向けていた。
慌てて白いパジャマのズボンの裾を、引き摺り上げる。といっても彼らは、隙間から手を忍び込ませていただけだ。
そんな事には精神的意味しかなかったが。少年達はそのまま、呆然とした私の顔を見た。そして何事も無かった。起きなかったと
暗黙の了解でも一方的に申し付けたかのようにして。ボールを持ち出して、外へと駆けていった。
378 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 22:13:30 ID:iybeOZFW0
何が起きたのか。そう自分でも解らないまま、ただ呆然と、外に駆けていく少年達を見詰めた。
事実少年達の思い通りだった。――先生に、言う?そんな自ら辱めを広げるような事、出来る訳が無い。触れられた。
胸の中に、言い様の無い背徳心が疼いた。しかしそれと同時に、どうしようもなくゾクリと体に浸透したあの感覚が、残った。
一人玩具箱の台の上で。ただ呆然と暫く考え込んでしまったが、気を取り直してまた、いつものように白いパズルへと戻った。
両足を抱え込んで、触れられた場所の違和感を未だに感じながら、その日は終わった。
何事も無かった――――――自分自身にそう、言い聞かせた。
379 :
子供の遊び:2006/08/04(金) 22:16:21 ID:iybeOZFW0
今日はこんな所で失礼致します。
380 :
358:2006/08/05(土) 00:03:23 ID:PFhT4WvX0
ネ申またネ申!!!女の子ニアたん最高です
このスレ来るとホントに幸せになります
>>359ネ申─────!!!!いいところでおあずけですかそうですかw今度読むの楽しみにしてます
そしてwebメール情報ありがとうございました。
なんとか出来上がったところで閉店…訂正はまた今度にします…すみませんほんとに
親切に教えてくださって感謝です。
>>379 いたずらされるニアたんエロス・・・・・・
「その日は終わった。」てことは続きありですね!これまた楽しみ!!
神々の輝きに一介のロム専の目は今にもつぶれそうです
今夜も (0゜・∀・)ワクテカとキタ━━━ヽ(゜∀゜)ノ━━━!!!! をありがとう
ワクワクテカテカしながら待ったかいあったー
神様方乙です(*`・ω・´*)>ピシッ
>>372です
いつもより長くて恐縮です 残り半分を投下します
384 :
金糸、銀糸:2006/08/05(土) 23:41:48 ID:h9Y6L/Nz0
ニアにはまだ周囲を気に掛けるほどの理性が残っているようだった。
それすらも崩したくなってメロはパジャマの下をいきなり剥ぎ取った。
「!」
「声が出そうなら僕の腕を噛めばいい。心配しないで。僕だけ見て。」
自分も上着を脱ぎながら、メロはニアを見下ろした。
あらわになったニアの平らな下腹と淡い陰りのある部分に月光が当たる。
ニアが悶えて足を動かすたびにその影の位置が移り変わってゆく…。
メロはニアの足の間に自分の片膝を差し入れ、足を閉じられないようにした。
「メロ…」
ニアはまた怯え出したようだ。この間のことを思い出すのだろうか…。
385 :
金糸、銀糸:2006/08/05(土) 23:42:50 ID:h9Y6L/Nz0
「怖くないよ。力を抜いて、ニア。」
メロがそこへ指を差し入れると、思った以上に濡れてするりと受け入れた。
「あ…ああっ…!」
ニアの身体が魚のように大きく跳ねる。飛んでいくのを押さえつけるようにメロが抱き締める。
「ニア…かわいい。」
どうしよう。こんなにもかわいいものを僕が手に入れただなんて…!
誰にも奪われたくない。奪われるくらいなら…いっそ自分の手で壊したい。
メロは高まる動悸の中でそう思い、ニアの首筋にキスした。
386 :
金糸、銀糸:2006/08/05(土) 23:43:39 ID:h9Y6L/Nz0
「メロ…」
「ん…なに?」
「私の足になにか硬いものがあたるんですが…。」
「!」
メロは薄暗い部屋の中でもはっきりとわかるくらい真っ赤な顔になった。
「ばか!そういうことは女は言わなくていいんだよ!」
「男性ならいいのですか?」
「ちがーう!!そういうことじゃないんだ…ったく。」
するとニアはくすくす笑い出した。
「なにがおかしいんだよ…。」
「いえ…やっぱりメロだなあと思って。」
387 :
金糸、銀糸:2006/08/05(土) 23:44:23 ID:h9Y6L/Nz0
「おまえはいつも余裕顔だよな。」
メロは抱き締めたニアの耳元であきれて言った。
「私は余裕なんてないです。ただ私であるだけです…。」
「…わかってる。顔に出ないだけなんだよな。」
ふたりがもう一度相手を見つめなおすと、どちらからともなくくちづけた。
くちづけはまた深くなり、ニアの身体の緊張がほぐれたころに、メロはそっと指を下半身に差し延べた。
ニアは今度は怖がらなかった。ゆっくりと指を動かすと、深く呼吸をしながら吐息を漏らした。
メロは思い切って身体を起こし、ニアの身体を組み敷いた。
「…いいか?」
ニアは答える代わりに瞼を閉じて深呼吸した。
388 :
金糸、銀糸:2006/08/05(土) 23:45:06 ID:h9Y6L/Nz0
「ん…あ…」
メロもすべて裸になり、ニアの中へ入ろうとしていた。
サイズの大きい服を着ればまだ少年とみまごうばかりの華奢なニアの身体は、
メロ自身をなかなか受け入れられずにいた。
「いた…いです、メロ…っ」
ニアが長いまつげをふせ、大きな目のふちに涙を溜めた。
半分まで入ったところで、メロはその涙を舌ですくいとった。
それ以上は動かずにニアの唇や首筋や胸にキスをし続ける。
そのうちにニアの緊張が取れてきた…その時を逃さずメロは最後まで一気に押し入れると、
「…ああっ!」とニアが細い喉で叫び、柔らかい銀髪が一瞬逆立った。
389 :
金糸、銀糸:2006/08/05(土) 23:45:54 ID:h9Y6L/Nz0
「…はぁ…っ…」
ニアが落ち着きを取り戻すまで、メロはまた動きを止めた。
「…ニア、おまえってあたたかいな。」
「メロも…熱いです…。」
ニアがそれ以上痛がらないのを見て、メロはゆっくりと…ゆっくりと身体を動かした。
奥へ突くたびにニアの髪と身体は上下に揺れ、苦しげで甘い声を漏らす。
メロ自身にもたとえようのない感覚が湧き出て、耐えるのに懸命になる。
ニアは自分を忘れる瞬間というのをこの時初めて知った。
いつも自分を守るために自分をコントロールしていた、透明な殻に包まれたような日常。
その手綱を手放したとき、ただただ目の前の人にすがりついていいんだという許された時間。
390 :
金糸、銀糸:2006/08/05(土) 23:46:56 ID:h9Y6L/Nz0
「…ニア…!」
メロがせつなげな顔をして歯を食いしばった。
ニアもあっと思った瞬間、メロが身体の上に倒れこんだ。
「はぁぁ…」
メロが長いため息のような声を出した後、ニアの身体の中の張り詰めた感じが無くなった。
ゆるやかに身体の感覚が戻り、ニアもふ…と息を吐いた。
「…気持ちいいな、ニアの中って…。」
メロは腹ばいになってニアの上に乗ったまま、ほつれた金髪もそのままに幼い顔を見せた。
391 :
金糸、銀糸:2006/08/05(土) 23:47:37 ID:h9Y6L/Nz0
「…なぁ。ひとつ聞いていいか?」
「なんですか?」
「あのさ…キスとかこういうことするのって…僕が初めてだよな?
あ、この間マットにやられたほっぺのキスはノー・カウントで!」
「…ええ。」
"""初めてのキス…はLです、本当は。今日はマットにも耳へ2回目のキスをされたし。
"
でもこういうことが初めてなのは本当だし…今は黙ってみているのがよさそうです。"
ニアは胸の中でこっそりと自分自身に言い訳した。
「じゃあ…僕がニアの一番だ!」
メロは小さい頃に戻ったかのように無邪気に笑う。
ニアもつられて微笑んだ。
392 :
金糸、銀糸:2006/08/05(土) 23:48:41 ID:h9Y6L/Nz0
月は地平へと下りだしていた。
かろうじて窓の外から差し込む月の光は、
ブランケットにくるまったふたりの子供をかすめるように照らしている。
抱き合ったふたりの金と銀の髪は混ざり合い、白い月光を反射していた。
ワイミーズハウスの庭の木々で、朝早い駒鳥の群れが賑やかに鳴き始めるまで、
ふたりは誰にも邪魔されず、深い眠りについた。
−おわり−
>>392 ネ申乙です!
メロニア可愛いよ(*´Д`)ハァハァ
初々しい二人の営みテラモエス
神乙です
ハァハァ(*'Д`)キュン死するかと思うほどの萌を有難うございました
可愛いv
神々様たち乙!!
幼児なお話には幼きながらも男の子たちによって切羽詰まった状態にさせられたニアに危険な気持ちが芽生えて萌でした。続きを楽しみにしてます(´∀`)
初々しいメロニアのお話は理性が飛んでしまうニアがメロに身を委ねる模写が最高にカワユスですた(*´Д`)
休日に萌をありがとうございます!!
396 :
子供の遊び2:2006/08/07(月) 01:02:25 ID:OWSKpTMl0
「――――――ニア、」
其の声を聞いた途端、ビクリと体が強張った。パズルをしていた指が途端に動かなくなり、
思考の焦点は、全てそっち側に持っていかれてしまう。其の部屋の入り口にいるのは、いつもの通り「その少年達」だった。
抵抗はしないと解っているから、彼らはニアに取り巻き、「普通」の友達同士のようにニアに話し掛ける。
「また、いつもの遊びしようぜ。」
いつもの遊び。ニアは、その遊びを止めさせる手をこまねいていた。
「ほら、早く。」
少年の一人が促す。後の二人は、ガタガタと台を動かして、私に悪戯を施す専用の。その、寝台を作る。
ゆっくりと、乗り気でないように立ち上がりながら。私は其の先に何をされるのか解っていながら、ゆっくりと台の上に寝転んだ。
「少し、足ピッチリ閉じすぎ。」一人の少年がそう言うのを受けて、ニアはようやく自分の緊張に気が付いたのだった。
彼らを止めさせる事は出来たのかもしれない。一度一言嫌だと言えば、彼らは手を引いたのかもしれない。
しかしそれをしなかった。
397 :
子供の遊び2:2006/08/07(月) 01:03:46 ID:OWSKpTMl0
今日も少年達は、ニアの陰核に触れひとしきりその弾力を、湿り具合を、確認するように指で弄んだ挙句、
其の行為に満足すると、何も言わずにその場を去っていく。
習慣のように、塗り込められたその悪習。ニアはただ、黙って看過した。だから少年達もやめなかった。
何故、止めろと、言わなかったのか。
そんな事を言う方が、まるで何か女の子というものに頓着しているようで、恥ずかしい。いじらしい反応なんて格好悪い。それがニアにとっての理由だった。
しかし、それならばわざわざ彼らに話し掛けられる位置に、いつもの時間にいなければいいだけだ。
ニアはそれも、しようとはしなかった。それはそれで、逃げていると思われるのは嫌だから・・・。だから、私は何も反応をしないように、そうしているのだ。
ニアは嵌りきらないピースを其の理論に感じながらも、それ以上その事に対し、自分の中でそれ以上の言及はしなかった。
それ以上の真実を自分に突きつけるのは、酷であったから。
398 :
子供の遊び2:2006/08/07(月) 01:08:03 ID:OWSKpTMl0
黙っていればそのうち、彼らが飽きる。
――――しかし、ニアが思っていた・・・いや、そう思おうとしているように見せかけたニアの虚偽の見解は、本当のニアが思っていた通りに外れた。
いや、本当のところのニアにとっては、願っても居ない事であったのかもしれない。
その三人の少年達は、其の日偶々一人居なかった。だから代わりの少年を引き連れて、彼らはニアにまた「ごっこ遊び」へ誘った。
初めもニアは戸惑っていたが、しかし戸惑いに気付かれれば、無関心というヴェールを剥ぎ取られてしまう。無関心を装え、と心の中で何度も言った。
「―――ほら、お前知らなかっただろ?」「え・・・・え・・・?ニアって・・・・・」
その新しく来た少年は、寝台の上に生贄になっているニアの股座に触れると。驚いて声を詰らせた。
別に隠してきた訳じゃ無い。知られれば、知られただけの事。彼はニアを完全に男だと思っていたのだ。其れを突然知らない性器に触れ、そして知らなかった知識が一気に流れ込んだ。
399 :
子供の遊び2:2006/08/07(月) 01:09:16 ID:OWSKpTMl0
そしてその少年もまた、ニアの瞑った無表情を見。ニアの陰核に触れ、その違いを確かめまた他の二人と同じように
得体の知れない満足感を、ニアに覚えたようだった。
その後、その急速的にその行為は、男子の間に広まる事となった。噂としては広まらなかった。
その行為を行った男子全員が、謂わば共犯だった。背徳心は皆と共有しているから軽いものの、しかしそれは
あくまで、背徳の行為であり内密であった。自分たち以外の何者にも、彼らは決して口外しなかった。
ニアは毎日かわるがわる、知らない男子にまで。自分の陰部を触れられる事になった。
決して嫌とは言わない。また、決して何の反応もしないから、性には興味があっても口には出せない幼い男子にとってそれは極めて好都合だった。
そして彼女は毎日、いつも同じ場所でパズルを組み立てていたから。
400 :
子供の遊び2:2006/08/07(月) 01:10:36 ID:OWSKpTMl0
ニアはまたも、エスカレートしていくその行為に対しても無関心を装った。その少年達がやってくるであろう時間が迫ると
ついチラリと、いつもはパズルでそれどころでない時計を気にした。
そして少年達が部屋に入ってくると、太腿にゾクリとするものを感じて嫌だと思うのに、
何の抵抗もせずに、寝台に昇る。
触れられている時は、敏感なその部分の神経が酷く右往左往していて。意識しないなんて事は出来ないのに、
意識をしていないフリをする。
本当は自分でも、其れが何故かは解っていた。けれど受け入れはしなかった。
だから、そうじゃないと心の中で否定しつづけた。
401 :
子供の遊び2:2006/08/07(月) 01:11:43 ID:OWSKpTMl0
いつまで続くか解らない行為に身を任せながら、しかし、ニアは一番大きな部分を、見落としていた。
それはいつまでもその悪習から自ら逃れようとせずにいたニアへの、当然の報いと言えば報いだった。
「またお前、知らない奴連れてきたのか?」
耳を欹てて聞いていた廊下の音が次第に近づいてくる。足音とともに、声が聞こえる。少年達が来た、とニアは両膝を抱え込んで彼らが自分を取り巻くまでの時間を待とうとしていた。
日常に埋もれて、「知らない奴」が「誰」であるかなんて気にする習慣は失せていたのだ。
「・・・・ニア・・・?」
402 :
子供の遊び2:2006/08/07(月) 01:12:43 ID:OWSKpTMl0
ひょこりと、入り口に顔を覗かせたのはマットだった。彼は怪訝そうに私を見つめた。
あんまりの事に、言葉を失って。暫し呆然とした。十分に推測できた事態じゃないか。どうしてそんな事も考えずに―――――
ニアは手元のパズルを、動転した心地で必死にピースの嵌る個所を探した。本当は其のピースがはまる所は何処かなんて
解っていたのに、ただ探しているふりをしていた。
脇に、少年達が立った。自分では今では、当然のように待ち構えていた少年達の姿が
今はあまりに残酷だった。
392さん初物ニアたんハァハァ・・・!!
そんな所を失礼しました続きはまた後日
ネ申乙です!
マットキタ━━━ヽ(゜∀゜)ノ━━━!!!!
wktkしながら続きお待ちします
>>392です
感想dです 考えたらデレしかないメロ…ツンはどこへやった?
「キュン死」っていいね!私も他の神SSでキュン死しまくりです(*´Д`)
>>403 ネ申乙ですーーー!!!
エロス&セツナスで泣きそうなくらい萌えました 続き待ってます!
ネ申々激しく乙です!
初々しく可愛いメロニアに(*´д`)ハァハァ
幼いニアへの深刻な性的悪戯なお話しは、マット登場でどう動くのかwktk(*゚∀゚*)
ここは萌えの宝石箱ですかー(*´д`)ハァハァハァハァ
自分も少しばかり続きのお話を書きましたので、投下させて下さい。
感想下さった方々誠にありがとうございました!
鬼畜展開の希望の声がございましたのでw
ダークサイドの方から投下させて頂きます。
言う程酷いサディスティックな展開にはならないと思いますが
メロのダークサイドがやや強いかもしれませんので
ほのぼの展開が好きな方はスパッと飛ばして下さい。
−−−こいつの身体はこいつの物だし、どう扱うかもニアの自由だ。そんな事は解ってる。
こいつが…こいつが『必要』だと思って
何処かの誰かに抱かれようが知った事じゃない。僕には関係ない。
そんな事解ってる筈なのに…
……ニアが誰かに抱かれるのは…凄く…嫌だ…!!
想像するだけで吐き気がする、とにかく嫌だ…!
…どうすれば、良い?…どうすれば…。
メロの心の中で何時しか芽生えたニアへの独占欲が渦巻く。
その黒い感情を生み出す、独占欲に隠された真の感情の意味を知らないまま
メロは抑え切れ無い感情の波に逆らえ無いで居た。
黙って宙を見つめて、固まっていたメロの目線がまたニアに向けられる。
「…そうだ」何かを閃いた様にメロが呟いた。
「…?」
ニアはメロの眼差しに不穏な気配を感じて、椅子から立ち上がろうと、
捻った身体を正面に向き直した瞬間、
背後からメロがニアの小さな肩に覆い被さる様に抱き付いて来た。
普段意識していなかったが、こうして抱かれると、メロの胸が自分より少し広い事、
腕は細いが意外と筋肉が付いてる事や、手の平が自分より大きい事がよく解った。
以前先生に抱きしめられた時は、温かく包まれ安心感すら感じたのに、
今こうして自分より一回り大きくなったメロに、包まれる様に抱かれても安心感どころか
ますます不安な気持ちにさせられるだけだった。
メロの急なこの行動がニアには不可解だった。
「メロ…急に何を…?」ニアは正面を向いたまま、突然予想外の行動を起こしたメロに声をかける。
メロはニアの耳元で優しく囁く様にこう答えた。
「なぁ、ニア…、僕達は色々知る『必要』が有ると、そう思わないか?」
「…色々知る、『必要』?」
「そう、大人になる為には身体の成長や、知識だけじゃない。
経験も『必要』だって事だよ。」
「……経験…」
耳に感じる熱い息がくすぐったいのか、ニアは小さく身じろぎした。
そこでメロは腕の力を緩める。
その隙にニアが椅子から立とうと腰を浮かせた瞬間、
メロはニアが座っていた椅子を横からガンッと蹴り飛ばした。
ガタン!と派手な音を立てて椅子が倒れる。
「!!」
ニアが驚いて、目で椅子を追ってる隙に後ろからメロがニアの両手首を掴み
ニアの背中に体重をかけてニアの上半身を机に押し倒した。
伏せの状態で机に押し倒されたから、腹部が机の角で圧迫され、一瞬息が詰まった。
「…うっ…メロ、苦しい、です……」
「あぁ、ゴメンな、ニア」
そう言うとメロは身体を少し浮かせ、ニアの腹部と机の角の間に少し余裕を作った。
その空いた空間にメロは片手を滑り込ませ服の上からニアの腹部に手を添えた。
そして圧迫された箇所を癒す様に、優しい手つきで
円を描く様に、くるくると布越しにニアの腹をゆっくりと撫でた。
ニアは困惑していた。
急に怒って乱暴に扱われたかと思えば、今度はこうして優しく痛めた所を撫でてくる。
先の発言から、メロがこれから何をするつもりなのか、何が目的なのかは解るが
何故急にそこに至るのか、理由がニアには解らない。
不安な気持ちの中でも、理由を探ろうと冷静に頭を働かせようとしたその時。
、ニアの腹部を摩っていたメロの手が、ニアの臍に触れた。
摩擦で上着の裾がめくれてしまった為に、メロの指が一瞬だが滑り込んだのだ。
ニアはインナーを着ていない。
「あっ…」
意識を集中しようとした所に、一瞬とはいえ予想外の刺激を与えられ
思わず身体がピクンッと小さく跳ねてしまった。
メロも又、予想外の反応を見せられ、僅かに驚いた表情を見せたが
その表情も間もなく楽しげな笑顔に変わった。
「…へぇ、…ニアは、ここ、感じるんだ?」
「感じるって……ッん…」
そう言うとメロは、今度は意図的に上着の裾をめくりニアの腹部に人差し指を立て、
臍の周りをゆっくり辿ったり、手の平で横の腹を掠る様に優しく撫でたりした。
ニアの肌はきめ細かく陶器の様で、
そして程良くしっとりしていて非常に触り心地が良いものだった。
依然覆いかぶさられている状態だから、逃げれはしないが
ニアは自由になった両の手でメロの手遊びを制止しようと
メロの腕を掴むが、メロは構わず手遊びを続けた。
横の腹を優しく撫ぜられる度に、ざわざわと鳥肌が立つ。
「やっ……メロ、くすぐったいです…」
撫でたり辿ったりする度に、
「くすぐったい」と、小さくピクンと反応するニアの身体。
身体が小さく跳ねる度に、ニアの尻が、
背中から覆いかぶさっているメロの股間に僅かに触れ、揺れる。
「……………このままの…」
「……えっ?…」
「このままの体勢でも、出来るんだよな」
独り言の様にメロが呟く。
目線の先には開かれたままのポルノ雑誌、その開かれた頁には
様々な体勢で絡んでいる男女の写真が載っていた。
メロは緩く熱を持ち始めた自身をニアに示す様に、ズボン越しにソレをニアの尻に押し付けた。
「…!」
「なぁ、ニア…、……解る?」
メロはニアの耳元で、やや掠れた声で熱っぽくそう囁くと、押し付けた腰はそのままに
ニアの腹を辿っていた手を、更に上部へ移動させた。
本日は以上です。
ここまでお付き合い頂き、有難うございました!
萌え萌え萌え萌えの連続技!!!なんなんでしょうこのスレは・・・・
差し詰め女の子ニアたんは女神というところでしょうかすげーな
皆様の美しい話の途中で申し訳ないのですが
「月夜に銀の薔薇」「散ってしまった薔薇の花」の続きいきます。
いつまでだらだらやっとるんじゃ!!とお叱りの声もあるでしょうが
ほんとに申し訳ございません!!!
す…すごい…!!
ネ申が次々と降臨・・・こんなスレ初めてです!
すごく幸せ・・・女の子ニアたん素敵すぎる・・・。
薔薇のネ申、ぜひぜひお願いします!
「……L……」
「なんだワタリ」
「あなたは夜神月とのある勝負に負け、しばらくの間、彼にLの名前を預けることにした。
そしてその間私とともに自分の居場所を完全にくらますことを私に約束させた。
しかし、どうしてそのことをせめてワイミーズハウスの者だけには連絡しないのですか?」
「余計な事を言うな、ワタリ」
「あっ…はい、すみません、つい黙っていられなくなり」
「私は負けたわけじゃない」
「はっ…はい、すみません。しかし…と、申しますと……やはりLの後継者を選ぶ為の策、ですか」
Lはワタリの用意してくれた紅茶を、しこたま入れた角砂糖とともに飲んだ。
「フォートナム&メイソンのダージリン・エキストラ。ニアの好きな銘柄ですね」
Lの表情が穏やかになり、口調も優しくなった。
「今、この時期にLからの連絡がなくなったとしても、彼らはLが死んだとは思わない。
むしろ私の意図に気づくでしょう。この勝負を制したものがLを継ぐことになると」
メロか、ニアか、あるいはこのまま夜神月になるか…。
「それに、私はまだメロとニアの二人でLを継ぐという線も捨ててはいませんしね」
「メロとニアの二人で?しかし二人は承知しなかったのでは?」
「そうですね……。しかし。はっきり言うと、ニアに夜神月は似合わない」
Lにはめずらしく、ため息をつく。
「ニアにふさわしいパートナーがいるとしたら無償の愛を注げる者。
そして夜神月。彼にふさわしいのは異常なくらい過剰な愛情を注げる者。
二人とも乾いてる。月君もニアも。うまくいくとも思えない」
「キューピッド(愛の神)の計らいとあっては、しかたのないことでしょう。…にしても
L。あなたらしくありませんな。後継者の話が愛情を決め付ける話になるとは」
「……私らしくない……?」
そんなLを面白がっているようにも見えるワタリにLは、自分の胸の棘に気づいた。…嫉妬している…のか?
「…そうですね。……私にも……私の本心がわかりません」
Lはカップの中の紅茶を見た。紅茶のせいかもしれない。ニアの好きな。
「…とにかく。3ヵ月後には決着が付きます。私の読みですから間違いない」
LがいつものLに戻ると、ワタリはにっこりと大きくうなづいた。
「…おお…ちょうどワイミーズハウスの四季咲きの薔薇が咲く頃ですな」
ワイミーズハウスの自分の部屋のベッドで、ニアは眠っていた。
その傍らで、メロは椅子に座ってニアの目覚めを待っていた。今は起こせなかった。
大きく肩で息を吐き、ほんの少し息を継ぐ。その繰り返し。呼吸の仕方で、
ニアが傷つき苦しんでいるのが見て取れた。傷を癒すための睡眠。
ワイミーズの生活でもニアに変化はなかった。熱もない。食事もとっている。
しかし流石のニアも眠りまでは誤魔化せなかった。
肩で息をして眠るニアを見ながらメロは段々腹立たしくなってくる。
……なんでニアが『あいつ』のためにこんなに苦しまなければならないのか……
腹立ちまぎれにチョコを噛み砕く。ぱきっと乾いた音がする。
崇拝するLの癖を見につけようと思い立ったメロは、甘いものを色々試してきた。
が、どれもダメだった。Lと違ってメロは「甘い」だけのものを受け付けなかった。
しかしチョコレートは別だ。もともとチョコの原材料・カカオ豆は苦く、砂糖やミルクで
甘くしているだけに過ぎない。歯で噛み砕ける食感もメロの気に入った。
ニアの傍で口にする板チョコは、痛みにも似て苦く地獄にも似て黒く恋にも似て甘かった。
「・・・・・・・・・」
声がして、メロは椅子を立ってニアの傍らに来た。
しかしニアの両の瞼は閉じられたままだった。してみるとただの寝言だったのか。
すぐそばに来ると、ニアの顔だちがはっきりと見てとれた。
──ニアを、こんな間近で見たことはなかったな──
我知らず、メロはベッドに片手をついてニアの顔をじっと見ていた。
白い肌に銀色の巻き毛、閉じられた両の瞼とまつ毛、
すっと通った鼻、柔らかみを感じさせる両頬、
そして…ピンク色の唇。
とたん、メロの体がかあっと熱くなった。
ニアたんの可愛い寝顔ハァハァ……
あ、スイマセン続けて下さい
メロは、もう片方の手をニアの顔の横についてベッドに上がり
ニアの身体にはふれず、うまく膝をついていつでも組み敷ける形をとった。
今から起こる出来事に目を覚ましたとき、ニアが逃げられないように。
ニアの唇は嫌でもメロを挑発したし、なによりもメロはどうしても抑えられなかった。
夜神月に対する嫉妬を。
ニアに対する怒りを。
そして不甲斐ない自分に対する憤りを。
完全に凶暴になったメロの頭に声が響いていた。
俺らしくもないじゃないか!!
夜神月がニアの心に居る限り
どちらにしろ、ニアが俺に振り向くことはあり得ない
ならば無理やり忘れさせてしまえばいい
ニアの身体に俺の刻印を刻んで、あいつを消し去ることによって
ネ申乙です
うああ!メロせつないーーー!!(つд`)
その体勢で、メロはニアの唇に自分の唇を近づけた。
メロの髪がニアの頬に触れたそのとき、ニアの唇がかすかに動いた。
間近にいたメロに今度は小さなニアの声がはっきり聞こえた。
「・・・ライト・・・」
メロの動きが止まる。ニアは目を覚まさず、眠っていた。
メロはニアから離れると
ニアを起こさないようにそっとベッドから降りると再び椅子に座った。
そうだ。
俺はやがて一番になる。ニアを超えLを超し一番になる。
そのときこそニアに伝えることがある。それが俺のやり方だったはずだ。
ニアを泣かせるようなやり方は絶対にしないと自分に誓ったはずだった。
「まったく・・・・・・俺らしくない」
少しして、目覚めたニアは、傍らで待っていたメロに気がつくと言った。
「感心できない振る舞いですね。寝室で待つなんて」
メロが部屋にいる。ニアはロジャーが二人を呼んでいるとすぐにわかったようだった。
すみません、今日はここまでです。感想くださったみなさま、どうも!!!て゛は!!!
じらしプレイが好きなネ申多杉ですよ
ハァハァ…
た、楽しみにまっとります
薔薇のネ申乙です!続きを楽しみにしてます!Lとメロの片思い萌えますなぁ…。
>>421おまいさんナイスタイミングw
428 :
425:2006/08/08(火) 20:42:29 ID:DNrkfoVf0
あわわ425の名前欄にタイトル残ったままでした。
申し訳ありませんが、脳内抹消でお願いします・・・・・・
では凡ミスに気を付けながら続きいきます。
「傷は痛みますか」
ワイミーズハウスの長い廊下、ロジャーの部屋へ向かいながら
ニアが言った。相変わらず目を合わせずに。
「あれからひと月半になる。痛みなんてとっくに消えてる」
病床でニアはLに頼んだ。月には自分のことを教えないで欲しいと。
そしてLのとった大掛かりな方法と
爆破の際、作戦の共謀者・メロが顔に大きな傷を負ったことをあとで知った。
「おまえのためにやったんじゃない。Lの頼みだからだ。そして少し脱出が遅れただけだ」
メロが言う。ニアの考えを察したかのように。
「俺は俺のためにやった。ただそれだけだ」
メロは自分を哂った。
突入した部隊の中にもしかして夜神月がいるかもしれない。
それを確認してメロは、脱出が遅れたのだった。ニアの泣き顔を見たくなかった。
「結局『あいつ』には通用しなかったがな」
「Lが消えた」
部屋に入った二人にロジャーが告げた。
「この一月半、世界的名探偵『L』は今までどおりの業績を残している。
しかし私のもとには一月のあいだ『L』からの連絡がなかった。ワタリも同様だ」
メロとニアはそれが何を意味するのかを瞬時に理解した。『L』の後継者を決めるこの時期、
Lとワタリの失踪が、当の候補の二人に届くことがどんな意味を持つのかを。
だからロジャーも『死んだ』とは言わなかったのだろう。メロはもう動き出していた。
「俺はここを出て行く」
「時間が経てばLは現れるはずですよ。これではまるでかくれんぼです」
「俺は俺のやり方でLを探す」
そう言ってメロは出て行った。一方ニアは、ロジャーの話のなかにある声を聞いた。
探偵としての業績を残している、ということは何者かがLを騙っていることになる。
そんなことが出来る人間はそういない。
『かかっておいで』
ニアには聞こえていた。あの夜、自分をドアの内側へ招きいれた月の声が。
『おいでニア』
今日は短いですがここまでです
そして昨日、大事なレスを忘れていました。
>>115 ニアたんの好きな紅茶の銘柄を、勝手に同じものにしてしまいました。
もし、気分を悪くされているならごめんなさい。そのときは変更させて頂きます…。
それではまた!!
長編SSで大恐縮なのですが、今週中に投下させてください。
>>289-291問題がちょい不安…
全5回+短いエピローグの予定。Lニアとメロニアが錯綜。かなりシリアス&エロ有り。
本編と絡めているところもあるので…苦手な方はスルー推奨します。
>>431 >>115を書いたものです。全然OKですよ!!
逆にその紅茶に絡んでLがニアを思い出す様子が可愛かったww
女の子ニアたん繋がりで嬉しいです。
Lがイギリスを旅立つまでもう時間が無い。
世界で起こっている原因不明の連続殺人犯「KIRA」が、日本にいることが判明したのだ。
ニアは日本の関東地区でしか放映されなかったKIRAへのトラップ映像を観ていた。
公共放送で流されたニュースなど、いまやいくらでもインターネット上にアップロードされている。
一般人の素人が録画した画質の悪い映像ファイルを、食い入るように見つめるニアがいた。
これはあまりにも異常だ。過去の事件と比べても質が違い過ぎる。
直接手を下さずに心臓麻痺に至らしめる。これは既に神の領域ではないのか?
それでもあの人は行くのだ…ニアは息苦しさを覚え、自分の胸を掴んだ。
KIRAに挑戦状を叩きつけてから、Lは急遽ワイミーズハウスへ戻ってきた。
これまでの事件に比べると、このKIRA事件のハザードレベルはMAXオーバーだった。
不測の事態を考慮し、ロジャーやワタリと打ち合わせて、
機密データシステムをより強化するために、2日間だけ滞在することになった。
例えワタリが…そしてLが死んだとしても、これまでの世界の秘密が守られるように。
ハウスに戻るなり、Lは自分専用のゲストルームに篭って作業に取り掛かった。
"ゲームは勝たなければ、パズルは解かなければ、ただの敗者"
新たな事件に挑むときのLだけの儀式…彼はいつもの呪文を頭に思い浮かべる。
その頃ニアは考えられる限りの手段を使って、Lが追うKIRAについての情報を探していた。
動かせるものはネットを介して動かし、膨大な報道資料をピンからキリまで集めた。
(金さえ出せばこちらが匿名でも動く輩をいくらでも集められる)
より高度なハッキングの手ほどきをマットから受けて、公的機関の犯罪資料をも手に入れた。
「メロは知っているのか?」「いいえ」 …マットはそれ以上何も言わなかった。
しかしこれが1個人としての限界だった。私はただの子供でしかない…ニアは唇を噛む。
ニアはパズルやレゴブロックを組み立てる代わりに、あるだけのデータで全体像を構築する。
頭の中でひとつの像を結ぶ…これでは不完全だ。分解し、壊して、新たな像を構築し直す。
Lの生き延びる確立を高める形。Lが死ななくて済む道筋。Lがまたここへ戻ることのできる可能性。
そのニアの後姿を見るメロはずっと不機嫌だった。
ニアがいかに冷静を装っていても、いつもの玩具と違うものに熱中している姿は、
ただならぬものを感じさせた。そしてそれがLの為だということが面白くなかった。
"L"…その才能溢れんばかりの頭脳。世界の警察機構をも動かす強大な力。
それらを持ちながらどの組織にも属さず、漂泊し続ける囚われない精神の自由。
それはまるで現代では失われてしまった御伽噺のようだ。
「The Lord of the Rings」の魔法使いガンダルフに憧れる子供がたくさんいるように、
僕らはワイミーズハウス出身の"白の賢者"を夢見た。
メロに取って目指すべき未来の体現者を、どこの誰ともわからない者のために失わせる気はない。
しかしニアのそれは違った。自分自身の身を切るような痛々しさを伴っている。
「"L"ごっこにしてはお遊びが過ぎるんじゃないのか?ニア。」
ニアが自室の机で片膝を立て、ノートPCの前で思考にふけっているときに、メロが訪れて言った。
部屋のドアを閉め、メロはその扉にもたれて腕組みをしている。
「そんなんじゃありません。」
ニアはそっけなく答えた。そしてパソコンにパスワードを打ち込むとスリープし、パタンと閉じる。
彼女が平静を装えば装うほど偽られているように見え…メロは苦々しく思った。
「なにか用ですか?」
これまで何度もベッドで抱き合っていたときの親密な空気が消え、
見えない壁がニアの突き放した声音に現れる。
「いままでも用が無くても来てたじゃないか。」
「言葉じりを捕らえて責めないでください。現在の状況を聞いただけです。」
メロはつかつかとニアの元へ歩み寄ると、ニアを引き寄せキスをした。
ニアは拒否しなかった…ただされるがままだ。なおさら悪い。
「Lを心配してるのか。」
「それはメロも同じでしょう。私たちが目指す人なんですから。」
「おまえはそれ以上に執着しているように見えるけどな。」
「気のせいです。」
人形と話しているみたいだ…予定調和の会話しかしないニアに、メロの苛立ちが募る。
メロはニアの手を強く引いて立ち上がらせ、ベッドに押し倒した。
ニアは抵抗しようとしたが、メロはニアの唇を塞いで両腕の自由を奪う。
そのまま小鳥の羽をむしるようにニアの衣服を剥ぎ取り、その身体を無理やり抱いた。
「…おやすみ。」
メロはそう言うと、ブランケットをニアの裸の肩まで掛けて静かに部屋を出ていった。
ニアは壁際を向いたままで返事はなかった。もう眠っているのか?それとも…。
あいつを抱いた後に虚しくなるなんて初めてだ…メロは失意のまま夜の廊下に立ち尽くした。
ニアは起きていた。ベッド脇の壁の一点を見つめたまま。
メロに言われるまでもなく、自分が冷静でないことはわかっていた。
いつものようにメロに抱かれて身体が反応しても、その心は遠い場所にあった。
L。私がこのワイミーズハウスで最初に心を開くことのできた人物。
彼がこの世からいなくなる危険性が現実味を帯びた今、
足元が揺らぐような喪失感を覚えたことに自分でも驚いていた。
血の繋がった家族でもない。友達でも恋人でもない。
しかし私と彼は同質のものを持っていたと思う。
世界や人間を冷徹な観察者の目で眺めてしまう癖。
そうすることで人と距離を置き、そのくせ人を求めていたりする。
彼と私は似ていた…そしてそれらをすでに超越した彼は、Lは、
未熟な私が求める理想の私なのだと。
Lの身になにかあった場合、その記憶は徹底的にこの世界からデリートされる。
名前も写真も過去も…存在したことさえも。そのとき私は耐えられるだろうか。
Lは2日後にはここを出発する。それまでに私は…。
−つづく−
神々がんがって下さい!応援してます(*´∀`)
続きがめちゃめちゃ楽しみ!wktkして待ってます(*´Д`*)ハァハァ
感想かかずにひたすら萌えてますw
クオリティ高杉
ここの小説どれも素敵すぎます!萌えをありがとうございます
人のいない早朝にコソーリ落とさせていただきます
>>432 の2話目です
なんでこんなに女の子ニア好きなんだろう…他の神SSシリーズもwktkして待ってます!(*´Д`)
Lは一歩も外へ出ることなく、データシステムをメンテナンスしていた。
地下のマシンルームにいるワタリに指示していろんなチェックパターンを試す。
OKを出し、時にはNGを出しながら、親指を咥える回数は増えてゆく。
これまでも危険なことはいくらでもあった。しかし今回は、頭の中で止まらないアラートが鳴り響く。
自分の命を賭けざるをえない事態に遭遇する可能性はもっともパーセンテージが高い事件だろう。
そんな目には極力あいたくないが…。
深夜3時を過ぎた辺りでシステム改良が終わり、ワタリに休むよう指示をする。
なんとか間に合った。明日…もう今日か。イギリスを発たなければ。
部屋の窓を開け放して新しい空気を吸う。冬の外気が頬を刺した。
今夜は新月のせいか真っ暗な夜空だった。星の光が強く瞬いている。
そのとき、部屋の扉の外に人の気配がした。
不審に思い扉をそっと開けると…ニアが部屋の前に立っていた。
「…ニア?そんなところで何を…?」
とりあえず部屋に入れ、ブランケットを冷えた肩に羽織らせてソファに座らせた。
「いったいどうして…いや、その前になにか温かいものを飲みますか?ココアとか。」
ニアはそれでも首を横に振った。
うつむき、前髪で瞳を隠して表情を見せない。
この子の悪い癖だ。素の自分を見せることにためらいがあるのだ。
まったく昔の自分を見ているようだ…Lはそう思いながらニアの前にしゃがみこんだ。
「ニア…もしかして今回の事件で私は心配をかけてますか?」
Lはニアの両手を自分の手のひらに乗せ、下からニアの顔を覗き込む。
「大丈夫ですよ。いつものように万全の体制で臨んでますから。
あなたが思うような危険なことはしないつもりです。私は負けず嫌いですから。死ぬことは負けです。」
ニアは最後の言葉に少し動揺し、その指できゅっとLの手を握った。
なにかがおかしい…いつもの冷静なニアではない。Lはじっと黙って様子を伺った。
「……お願いがあってきました。」
「お願い?ニアが私に?」
「はい。」
「…私にできることですか?」
「Lにしかできないことです。」
ニアはそういうと、Lの手のひらに置かれた手を離し、Lの首に巻きつけた。
華奢な両腕がLを引き寄せ、ニアのあたたかな頬がLの右頬に触れる。
ニアがワイミーズハウスに来た頃から何度も抱き締めた小さな身体なのに、
しばらく離れていた間に育ったその身は少女らしさを増していた。これは…ニアなのか?
「記憶をください。」
ニアが小さな声で言った。記憶?
「記憶とは…?」
「あなたの記憶が欲しいんです。」
「それは…よくわかりませんが、いったいなにをあげればいいのですか?」
いきなりだということを差し引いても、抽象的過ぎて難解な問いかけだ。
ニアはいったいどうしたのだろう…。
と、突然ニアがLにくちづけてきた。
幼い子供相手の戯れに、ニアとキスをしたことはある。お休みの軽いキスを何度でも。
しかしこれは違う。ニアの柔らかい唇が、Lの冷えた唇を吸う。
彼女のあたたかい舌先が、Lの舌先にちろりと触れる。
「…ニア!」
Lは慌ててニアを自分から引き剥がした。
見るとニアは肩を震わせている。あまりに痛ましい様子に思わずその頭を胸に抱き寄せる。
子供だと思っていたのに…Lはセクシュアルを感じさせるキスに驚いた。
そしてニアの言う"記憶"の意味を理解した。
「あなたのような少女を相手になんて…探偵Lは犯罪者になってしまいますよ?」
できるだけジョークめかしてこの場をしのごうと、Lは無駄な努力をしていた。
そんなものは今のニアに通用しないのはわかっていた。パーセンテージを出すまでもない。
と、その時ニアは…細い喉を絞るようにせつなく声を張り上げた。
「私は…今、私は一番苦手な"感情"の話をしているんです!
あなたはどんなに危険でも…行ってしまうのでしょう?止められないことはわかってます。
でも…ただ待っていると息が出来ない。だから私はあなたの存在そのものを記憶したいんです。
メロに教えてもらった…身体でしかわからないことをあなたにも教えてもらいたいんです。」
ニアはLの胸の中で泣いていた。Lは初めて見る激昂したニアに驚きを隠せなかった。
駄目だ。この真剣さを逸らせばこの子は…壊れてしまう。
Lは、ニアとメロとの関係は薄々気がついていた。
メロはニアがハウスに来たときから彼女に執心していた様子があったし、
感情表現が希薄なニアには、メロのような感情豊かな人間がそばに必要だと思われた。
真逆の存在ゆえに、お互いがお互いの半身のようなふたりだった。
雛鳥が初めて見たものについてゆくように、自分だけに懐く小さなニアは愛おしかった。
しかし、年に数度しかここへ訪れることのできない自分では役不足だ…。
時間が経つごとにメロたちと打ち解けていく様子は安心でもあり、
自分から離れるようで少し淋しい気もしたが、兄妹のような感傷だと思っていた…のに。
これが一般的な恋愛なら支離滅裂な話だろう。しかも立派な三角関係だ。
しかしLは知っていた。初めて出逢った頃、他人すべてに無感動なニアを。
Lが時には身体を張って相手と手合わせするのと同じように、
ニアは他人とのコミュニケーションの欠落を、身体を重ね合わせることで補完しようとしている。
「…私は昔からあなたに甘いんです。」
ニアを胸に抱いたまま天を仰いで、Lは独り言のように言った。
細い首を上げ、ニアは泣き腫らした目で黙ってLを見つめた。
「メロには内緒ですよ?あの子はあなたを守ってくれる必要な存在です。」
その小さな身体を抱き上げると、Lはベッドへ運んだ。
ニアをそっと横たえて自分は後ろ向きに腰を下ろす…覚悟を決めなければ。
黒髪をくしゃくしゃと掻き、ひとつだけため息をついて、ニアの方に向き直る。
自分の知らない内に女性になろうとしているその身体に、Lはそっと手を伸ばした。
「私を、Lを犯罪者にするなんてこれまでのどの事件でも経験ありませんでした。ニアは凄いです…。」
−つづく−
ネ申乙です!Lとニアのアダルトな雰囲気がたまりません!
こちらのも他のネ申々の作品も続き楽しみに待ってます(*´Д`)
三角関係ハァハァ
ニアたん罪な女だw
他シリーズも楽しみハァハァ……
日に日に神小説の降臨が凄まじい勢いでなされてて毎日幸せです。
子供の遊びの続き・・。書いてきました
このクオリティの中凄くやり辛いですが、一応捨て置いてきます。
「ニア、早くしろよ。いつもの遊びだ。」
背中を叩かれ促されても、ニアはじっと俯いたまま動こうとしない。痺れをきらせた少年は、半ば強引にニアの腕を掴み、立たせた。
ニアは嫌でもマットの顔を直視しなければならなかった。じっと怪訝そうに自分の顔を見るマット。
――――何度もああして私に、優しく接してきたマットに。今度からは侮蔑の表情を浮かべられるだろうか、もしそんな状況に置かれたら。
いや、これは近い未来の確実。
それよりも何よりも、メロに知れる事だってきっと―――
そう思うと、泣きたくなる程だった。ああやって私に触れる男子に、メロやマットを重ねた事なんて一度だって無かった。
自分の希薄だった想像力に、絶望すら覚え頭がクラクラした。時間は待っていてはくれない。
今までの自分の無頓着というプライド。何も知らないマットの視線。二つに引き裂かれそうになりながら、半ば引きつれられるままに寝台の上に寝転がせられる。
間髪居れずに、脇に居た少年の腕が自分の下着の中に伸びる。そして、自分の敏感な器官に触れた。
マットの表情は見ていない。瞑りきれない程に目をきつく閉じていたから。こんなのあんまりだ・・・・
次第にいつものように、何人もが下着の中に強引に手を差し込んで、自分の触れられた事も見た事も無かったような場所まで悪戯に指を這わせる。
ゾクゾクと背中に、這い回るような得体の知れない感覚が宿った。行為はいつのまにかここまでエスカレートしていた。
そして今日はよりによって。いつにも増して――――――涙が、出そうだった。ニアは横目でちらりとマットの方を見やる。
彼は呆然と、立ち尽くしてこの異常な光景を目の当たりにしていた。
少年達に性器を玩具にされ黙っている、哀れで愚かなニアの姿。マットが何を思うかなんて、目に見えている・・・
「ほら、マットもやれよ。」少年がマットを促す。随分長い間、その場が静まった。
458 :
子供の遊び3:2006/08/11(金) 01:43:28 ID:iq59j1oE0
マットは、低い声で言った。いつものメロとのやりとりや私に情けなく縋るような声ではなく、
酷く激怒していた。一度だってそんな彼を、見た事は無かった。
「・・・・・ニアに、触るな!!!」
彼の姿に一番驚いていたのは少年達だった。彼らもまたマットがそんな事を言い出すのだとは思いもしなかった。マットは今にも少年に、
殴りかかるかと思う程に拳にグッと力を入れ。それでも堪えて数人の彼らを、跳ね除けるようにしてニアの元に行った。
ニアはニアですっかり動転していて、どうしていいのか解らないという風に。彼らの前に立ちはだかるマットに、縋るような形になった。
少年の一人が酷くビクつきながら懸命に言い訳を口にする。
「マット・・・・だって別に、そいつ何にも言わないから・・・」
459 :
子供の遊び3:2006/08/11(金) 01:43:58 ID:iq59j1oE0
少年達は酷く動揺していた。数人のグループの中では、背徳心なんてものは幾らでも揉み消せた。
けれども彼らとて頭の悪い部類ではない。薄々自分たちの行為が、悪い事であるのかもしれないというのには気付いてはいた。
誰一人それを口にしないから、行為は続いたし更に飽き足らずエスカレートもした。咎める人間が居ては居なかったから。
「何も言えなかっただけだとは考えなかったのか!?・・・好きでこんな事・・される訳無いだろ!」
マットの声は震えていた。ニアは自分に軽蔑を向けられなかった事にほっとするよりも寧ろ
自分の咎められなかった事に。マットの激怒した事に。胸を締め付けられるようだった。
少年達と同じ位にまたニアも、酷い罪悪感に胸を押しつぶされそうになっていた。
460 :
子供の遊び3:2006/08/11(金) 01:45:08 ID:iq59j1oE0
そして少年達は最早、何も言えなかった。
「これ以上ニアに指一本でも触れたら・・・殺してやる!」
マットの剣幕に、彼らは酷く顔色を悪くすると、耐えられなくなったように逃げ出していった。
部屋はがらんとしてマットと、ニアだけが残った。ニアの心臓は潰れそうだった。
マットはまたいつものように、私にメロの事で何かを言ってくる時よりも。もっと困った・・いや、辛そうな顔をして。
「・・・・・・痛いところは、無い?」
彼が考えに考えた末の言葉は、今のニアにとって一番、当り障りの無い筈の言葉。
マットは優しくニアの髪を撫で、抱きしめるというよりも、優しく肩に触れるように自分の腕の中にニアを納めた。
彼は頭がよく回る、頭が良いと言うよりも、人の心中をよくよく読める人間だった。だがその言葉はニアにとって、
優しい言葉はニアにとって、とても残酷だった。
461 :
子供の遊び3:2006/08/11(金) 01:46:08 ID:iq59j1oE0
――――――逃げようと思えば、いつだって逃げられた。
いっそ少年達が無理矢理に縛り付けてでもして抵抗の余地さえ奪ってくれていれば。こんなにも罪悪感に苦しむ事は無かった。
そんな事を考えてしまう自分が酷く浅ましくまた、心の中に渦巻く罪悪感に拍車をかけた。
「マット・・・。私は」
本気でニアを心配し、こうするマットに一体どう何を返して良いのか。
自分が一方的な被害者だと思い、同情するマットに一体何を言えば良いのか。
「誰にも言わないから。アイツらもきっと、誰にも言わないようにするから。」
そうじゃなくて、・・・マット、そうじゃなくて。私は彼らを容認してたのだ。触れられる事を容認していたのだ。
酷く汚らわしい事をした。それなのにマットは勘違いをして、こんなにも私に優しくする。気持ち悪いと思ったのだ。触れられる事が。
けれど気が付けば、その背徳的で何ともいえない感覚が心地よくて。抜け出せなかったんだ。逃げ出さなかったんだ。
なんて薄汚いのか。汚らわしいのか。自分で自分が信じられない位、思考に酷いノイズが混じる。卑猥で愚かな自分の行為。
キターww
マットデラカッコヨス
このスレ女の子ニアたんは勿論、結構他キャラも生かされていてよいなw
メロの反応も楽しみw
463 :
子供の遊び3:2006/08/11(金) 01:51:25 ID:iq59j1oE0
それに気付かないマットが怖かった。優しさは今一番与えられては困るものだった。
「止めて下さいマット。」
ニアは、マットの両手を跳ね除けた。そして酷く狼狽し俯いて、自分の唇をつねって。前髪で瞳を隠し黙り込んで。まるで子供のように目に見えて動揺していた。
マットは自分の行動は、あの少年達に酷い扱いを受けた後のニアに対してはなんて考え無しのもので。生理的に嫌な行為だったのだろうと思い、
酷く後悔した。そしてニアが、触れた時に細くて柔らかくて酷く小柄で。自分とは違う性の、女の子なのだと思うと。
「ごめんニア・・・そういうんじゃなくてただ、俺は・・・。」
苦しそうに言葉を詰らせ、彼は項垂れた。そういう意味ではない、と。払い除けてしまった不憫なマットを見、ニアは弁明しようとも思ったが。
464 :
子供の遊び3:2006/08/11(金) 01:52:13 ID:iq59j1oE0
―――じゃあ何て言えばいいんだ。マットが思い違いをしてて、少年達があんな事をしたのも別に私は何とも思って無くて、
―――――――寧ろプライドを引き合いに出して、あの行為を快楽に近く思っていながらそうじゃないと自分の中で弁明していただけなのだから、
優しくされるべきじゃあないのにそんな風に接されると罪悪感で一杯になる。だから、止めて・・と?
そもそもマットが来た時、自分を弁護するかもしれないという可能性を考えなかったのは自分に疚しい事があったからなのだ。
汚くて愚かな自分を見られたくなかった。だから怖かった。別に知らない人間なんかはどうでもよかったけど、マットに知れたら嫌だった。
軽蔑されたくなかった。
いつもは冷静に考えられる頭がまるで人の物のようだった。自分で自分がわからなくて、けれど反吐の出そうな自分の都合のよさに
マットがすまなそうにした顔に、言葉も言えず項垂れるだけだった。
465 :
子供の遊び3:2006/08/11(金) 01:55:00 ID:iq59j1oE0
「ごめん、ニア・・」
彼は私に何度も謝ると、「部屋まで送る。」と言って、遠慮がちに私の手を引いた。
そうして歩いていく途中、マットにもし真実が知れたら―――と、幾度も泣きそうな位に不安になった。彼が少し足を速めるたびに、
こちらを一瞥する度に。心臓が嫌な風に高鳴って、部屋までの道のりは、自分が今まで感じたどんな時よりも長かった。
またもや中途・・。気付けば上3つぐらい名前入れ忘れてました。
色々鬱になったので神のお早い降臨をお待ちしつつ書き逃げときます。
神乙です
切ない系なマットとニア萌えました
続きwktkしながら待ってます
ネ申キタ!お待ちしてました!
マット…なんていいやつなんだ ニアたんを助けてくれてありがとう!
完全に感情移入してせつなく萌えまくり(*´Д`)ハァハァ
引き続き早朝投下
>>432 の3話目です 感動の中スレ消費スマソ…
身長差はもちろん、Lの痩躯からしても、ニアはあまりにも華奢だった。
自分はか弱いものを痛めつけようとしているんじゃないだろうか…
そんな不安を呼び起こさせるほどに。
同時に思いがけない感情が湧き立つ自分にもLは驚いていた。
涙でプラチナブロンドが頬に張りついて乱れた顔のニア。
長い前髪の隙間から泣いて潤んだ大きな瞳がのぞき、ひどく扇情的に見えた。
さきほど不意打ちで触れた唇…誘うように小さく開き、今では自分から触れたいほどだ。
ニアが流した涙の跡を、頬を包んだ両手の親指でぬぐう。
彼女は目を閉じ、Lの手に自分の片手を添えた。
Lはついばむように何度も、そのうち優しく吸うようにニアにくちづけた。
ニアもその動作に答え、Lを求めた。
「ん…」
ニアの漏らす吐息が実年齢以上に大人びていて、Lの動悸は急激に高まった。
思わず激しく唇を奪う。勢いでニアの首がのけぞり、白い喉と襟元の鎖骨がさらけ出される。
食べてしまいたい…いつも摂取しているスイーツなんて比べ物にならない。
Lの本能にスイッチが入った。
ニアは初めて見るLの激しさに、喜びと一抹の恐れを感じた。
それでもいい…もっと、もっとL自身を見せて欲しい。残らず記憶したい。
なにかしら欠けている私の唯一のコミュニケーション方法。
「…あぁっ…!」
Lはまるで食らいつくようにニアの首を吸った。
ニアの身体がびくりと波打つ。それはまるで黒い狼に襲われる白兎のようだ。
パジャマの襟元に手を入れ、一気に引き落とす。
白の飾りボタンが2つ飛んだが気にすることもなく、Lはニアの服をはだけた。
「やっ…!」
いきなり胸に齧りつくL。その勢いに本当に噛みつかれそうな恐怖を感じる。
舌で胸のカーブを大きく舐めあげられ、先端を強く吸われる。
怖いはずなのに、ニアの身体は逆に強く反応した。下腹部の奥になんともいえない感覚が現れる。
たぶんもう…自分の身体がひどく届かない場所で操られているようだ。
「…あぁ…駄目!待って!…L…やだっ…」
自分の骨ばった手が、腕が、白い肌を蹂躙しているような光景。
いたわりたい…そして痛めつけたい。相対する感情でLはニアを責める。
それは最終的に快楽へ導かれることをLは知っている。
ニアのパジャマを完全に剥ぎ取ると、Lは自分のシャツも脱ぎ捨てた。
後ろからニアの細い首筋を味わいながら、脇の下から腕を差し入れ、成長途中のハリのある胸をもみしだく。
ニアは背後を取られ、どこをどのように触れられるかわからない不安に心臓が跳ねる。
メロとは違う荒々しさ。野性味のある動き。すっぽり包み込むような大きな体躯。大人の男の身体。
「ニア…怖いですか?」
Lはふっと力を抜いてニアを抱き締めると、後ろからニアの耳元でささやいた。
ニアは目尻を涙で滲ませながらも頭を大きく横に振り、
身体の震えをこらえながらその問いを否定した。
「これが…これも私です。あなたが知りたかったのはこれですか?」
左手でニアの上半身をのけぞらせ、耳からうなじへ、背中から腰へ舌で舐める。
ぞくぞくするその感触に、ニアは気が遠くなりそうだった。
Lの右手は胸から下腹、そして足の付け根をつたう。
その手はいつまでも中心をわずかに外れた内腿の肌をまさぐって焦らされた。
「もう…おねがいで…す……L…!」
「どうしたいですか?」
「……」
「あなたの口から言わなければ伝わらないものもあります。」
ニアは羞恥で目を固く閉じた。だけどもうこれ以上耐えられそうにない。
「おねが…い……触って…ください……」
"なんて愛おしい子だろう"
Lはその言葉に「よくできました」と言ってニアの耳に軽く歯を立て、
その足の間の中心へ手を差し延べた。
「こんなに濡れてたんですね。」
「…やっ…そんなこと…言わないで…くださ…」
「恥ずかしがらないでください。そんなに感じてくれて…私は嬉しいんですよ。」
上半身を起こした不安定な体勢のせいか、ニアは敏感に反応した。
Lは長い指を濡らしてその芽を弄び、そのたびにニアは細い腰を無意識に揺らしてしまう。
「…あっ…あぅ…んっ…ああ…!」
ニアは頭がしびれるような感覚に我を忘れていった。
無意識に纏っていた殻…すべてを剥がして、Lに生身の自分を触れられている。
それはあまりにも無防備で、こんなにも怖くて…泣きたいくらいせつなかった。
Lは指使いでニアを翻弄しながら、その姿に興奮しながら、考えていた。
ニアが私に似ているというのなら…それはかつてのLがニアに似ていたということ。
ワイミーズハウスに来た頃のどこか空虚な視線…この子は過去の自分だったのだとLは思う。
私はその空ろを大量のスイーツで満たし、ニアはあらゆる玩具を操ることで忘れた。
そしてこのハウスで…私やメロに出会い、不器用ながらもニアは何かを掴み取っている。
この子が未来へ進んでいくことは、もうひとりの私が影を振り払うことと同義だった。
「ニア…イクときの顔を見せてください。」
これから伸びようとする若い樹のような身体のしなやかさ、張り詰めた肌の柔さを感じながら、
Lはあえぐニアをひとおもいに楽にするために、指の動きを強めた。
−つづく−
乙です!すごく切ない&萌えます。
続きが楽しみです。ハァハァしながらお待ちしてます。
Lは……旨いのかな?な、なんて。
ニアたんのいった顔見たいですハァハァ……エロ可愛いだろうなハァハァ
「…はぁ…ぁ…」
Lの指で一度いかされて、ニアはベッドの上で息を切らして横たわった。
白く細い肩が上下に波打っている。
「すみません。性急過ぎましたね…。」
Lは心の底から申し訳なさそうに言うと、ニアを腕枕して横になった。
前髪を上げ、ニアの汗ばんだ額を指でぬぐう。ニアは目を閉じて息を整えようとしている。
額に優しくくちづけ、Lは静かにニアの興奮がおさまるのを待つ。
「…L…」
しばらくして落ち着いたニアは、Lの頭に手を伸ばして黒髪を指で梳いた。
深い夜の色の髪、漆黒の瞳。この人はこれまでどんな闇を吸い込んできたのだろうか。
「L…私だけじゃなく…今度はあなたが…」
「…まだ休んだ方がいいですよ、ニア.」
「もう朝が来てしまいます…あなたは今日発たなければならないのでしょう?」
気がつくと、窓の外で夜の地平がほんのりと白みだしている。時間が無い…。
ニアは黙ってまっすぐにLを見ている。
Lはもうこの小さな恋人に逆らう気はなかった。
おでこをコツンとニアの額につけると、その目を見てLは言った。
「今度は…ゆっくりと優しくします。無理しないでくださいね?」
Lはそう言うと、ふたたびニアの小さな唇を味わい始めた。
さきほどの肉食獣のような野生的なキスとは違い、それは本当に優しかった。
ニアの上唇を、Lの唇が軽く挟む。舌先を甘噛みして舐める。
小動物同士の挨拶のような軽やかなキスをしながら、
さきほど抱かれたスリルとは打って変わった様子に、ニアは思わずくすりと笑った。
「さっきとは別人のようです、L。」
「これも私ですよ。人間は一面だけじゃありません。"L"を継ぐなら覚えておくといいです。」
Lは笑って、ニアの頭を自分の腕からそっと下ろし、小さな身体を見下ろした。
耳に息を吹きかけ、ニアが感じて反らした首筋を唇で追う。
鎖骨からゆるやかに胸へ流れ、そっとその先端を唇で挟む。
「あ…っ」
舌先で小さく振動させるように胸の先を舐めるL。そして不意に口に含む…その繰り返し。
強い刺激ではないのに、ニアの身体になんともいえない感触が湧き上がる。
じわじわとむず痒いような…知らぬうちにまた声が漏れた。
「ん…」
Lはニアの左胸のふくらみの下…ちょうど心臓の辺りを強く吸った。
ニアの真っ白な肌に赤い跡…それは刻印のように残った。
「…知ってますか?心臓にも記憶に関連した細胞があるという仮説を。
心臓移植をした患者たちに、ドナーの嗜好や記憶が引き継がれた事例があります。
この赤い印もニアの心臓は覚えてくれるでしょうか。」
Lはニアのウエストラインから腰へ指をなぞり、流れるように足の間に手を滑らせた。
ぴくっと反応したニアの口をキスで塞ぐと、その指をさするように動かした。
「ぅあ…あ…あ…」
既に一度いかされて敏感になっているせいか、ニアの目尻にはまた涙が溜まっていた。
Lはその指の動きのまま、予告なく唐突に中指をするりと入れた。
「ああ!…やっ…L…」
節ばった長い指…ニアは自分の中のその感触に震えがきた。
その異物感がニアの内壁をさまようように動く。
ある箇所でニアが無意識に声を漏らすと、Lはそこだけを集中して撫で続ける。
それはニアも知らない感覚だった。
強くない動きのはずなのに、なにかに引きずられそうな感覚が下腹の奥から響く。
いつの間にか上気して汗ばんだニアの身体を、Lが抱き締め直して「大丈夫ですか?」と言った。
「ん…だいじょ…ぶ…です…」
「じゃあ…私にあなたを味合わせてください。」
Lはそう言ってニアの頬にキスをすると、ニアの足を開いて入っていった。
「ニア…」
Lは一言つぶやくと、ニアを抱き締めながらゆるやかに動いた。
小さなニアと出会った頃はこんなことになるなんて想像もしなかった。
ただただ自分を慕うこの綺麗な少女を抱いている…人生とは不思議なものだ。
この事件は必ず終結させよう。そしてニアが大人の女性になるのを見届けてみたい。
Lはそう思いながら、あえぐニアの顔を見ながら、だんだんと強く動いた。
せつなげなニアの顔は既に子供ではない。ただ、その細い首はいまだ幼い印象が残っている。
このアンバランスな美しさを、今自分のものにしていることにLは興奮した。
「あっ…ああっ…もう…」
ニアはもう昇りつめようとしていた。それを見たLは一気に激しく突いた。
「…だめ…あ…あぁ…!」 ニアが叫ぶと同時に、Lは自分自身を放った。
窓辺の外では星空が地平に追いやられ、薄い朱の朝焼けが空を染めていた。
ニアは身体の芯になにかが残るけだるい身体のまま、衣服を身に着けた。
「大丈夫ですか…」 Lが心配そうに言う。
「大丈夫です。皆が起きる前に部屋に戻らなければ、あなたに迷惑がかかります。」
部屋に訪れた時の不安げなニアではなかった。
疲れた様子は見せたが、まなざしがまっすぐしている。
「ボタン…申し訳ありません。残りのひとつが見つかりませんでした。」
Lは白いボタンをひとつだけニアに手渡し、
胸元が開いたパジャマを気遣ってその肩にブランケットを巻いた。
ニアは背伸びをし、それに答えて屈んだLに、そっとキスをしてこう言った。
「いつものように帰ってきてください。必ず。」
−つづく−
乙です!
念願かなって良かったねニア!って言うべきなのか
メロどうなのか…wktk
その後のメロが激しく気になるww
素敵SS乙です!続き楽しみです!!
関係ないけど妄想したら
ニアってセーラー服とかあんまり似合わないなあ・・・
髪型のせいかも
ブレザーのが似合うな。なんて
神乙!!大人の割り切った雰囲気が漂うLに、まだ大人と子供の間にいるせつないニアたんの二人がたまんないです…(*´Д`*)
>>490袖がぴっちりしてたり、半袖だったりするからかなぁ。自分はミニスカのニアたんも好きだけど、膝丈のがそそるw
>>490 乙!!ゴメン。にあう似合わない以前に「パンツが見えねえええええええ」
とかオモってしまった
セーラーか…
ニアたんの衣裳替えが見たいな
>>493 発想の転換です
むしろパンツはいてないと思ってください
492より
その日の午後、メロとニアはロジャーの部屋に呼ばれた。
「KIRAの事件が片付いた後、"L"の後継者について具体的に話を進めたいそうだ。」
そこには日本へ出発直前のLもいた。
「はい。もしもあなたがたの気持ちが変わらなければ、そろそろ本格的にトレーニングしたいですね。」
「断るなんてあるわけないよ!僕はずっと"L"に憧れてたんだから。」
「それはありがたい話です。しかし"L"はキツイですよ?夏のバカンスも有給休暇もありません。」
「世界の秘密を探る以上に、どんな魅力的なことがあるっていうのさ!」
メロはLに執着するニアがここのところ気がかりではあったが、
憧れの存在に向けて自分が始動し始めたことで、心が浮き立っていた。
「ニアはどうなのかい?」
黙っていたニアにロジャーが声をかけた。
「私の気持ちに変わりはありません。」
右耳の銀髪を指に巻きながら、視線を逸らしてニアは言った。
その時、メロは違和感を覚えた。Lがやれやれと…慈しむような目で…ニアを見ていた。
「とりあえず、ニアは人の目を見て話す癖をつけなければいけませんね。
メロ、ニアのことをよろしくお願いします。まあいまさらですが。」
「え?だって僕たちは…一応ライバルになるじゃないか。」
「"L"はひとりとは限ってませんよ?私はコイルやドヌーヴなどの複数の名称を持ってます。
逆もまた然りです。可能性はいくらあってもいい。手段は選ばないのが"L"流です。
私にも友達がいれば、ふたりで"L"をやったかもしれません。それも面白そうだ。」
「…そんなのって!僕は一番になりたいんだ。同着一位なんて嫌だ!」
メロが感情的になると手に負えないので、ロジャーが口を挟んだ。
「まあまあ…まだ先の話だ。メロたちはまだ15歳にもなってないのだから。
いままで話した内容のつもりで、勉強してくれればいいんだよ。」
「はい。今回の事件は長引くかもしれませんが、
逆にちょうどいい準備期間になりますよ、あなたたちにとっては。」
KIRA事件が特殊なことはL本人も自覚しているのか…。
メロは少しニアの様子が気になったが、ニアは無反応だ。
「そろそろ私はここを発たなければなりません。フライトの時間がありますからね。
今日は最後に特別な呪文をふたりに教えておきますよ。"L"のノウハウです。」
"L"のノウハウ?!メロは身を乗り出した。
「"ゲームは勝たなければ、パズルは解かなければ、ただの敗者"」
詠うように、面白がるように、飄々とLが言った。
「…なにそれ?当たり前のことじゃないか?」
メロは期待が大きかった分、肩透かしを食らったような気になった。
「当たり前だから、です。あなたたちも立派な負けず嫌いなら記憶すべきです。
新たな敵に挑むとき、なによりも自分自身に負けそうなときは、これで原点に戻れます。」
「ふうん…」
メロはLにからかわれたような気がして興味を失いかけたが、
思いがけずニアがまっすぐにLを見ていたことに気づいた。
「ふたりとも、次に会うまでお元気で。」
「L!さっさと帰ってこいよ!そして僕がかならず"L"を継ぐんだからな!」
「はは、わかりました。KIRAを死刑台に送ったら早めに帰ってきますよ。」
裏口まで見送りに来たメロたちへ、Lは片手を振ってリムジンに乗り込んだ。
ニアは何も言わなかった。そして黒い大きな車は去り…僕らはハウスに残された。
「なあ、ニア…」
2、3日前の虚しい夜から必要以上に話しかけていなかったメロだが、
さきほどの様子が気になる…思い切って声をかけてみた。
「なんですか?」
「さっきの…おまえ、態度がおかしくなかったか?」
「別に…普通です。」
相変わらずの人形のような会話…メロはジリジリした気持ちになった。
「…後でおまえの部屋に行ってもいいか?話がしたい。」
「今日は駄目です。」
「どうして?」
「…ちょっと疲れているんです。今も辛いので、この後のカリキュラムはパスします。」
実際、ニアはその後すぐに部屋に戻ってしまった。
夕食にも現れず、メロは心配になってニアの部屋にそっと訪れた。
ニアの部屋の扉を、ほんの少しだけ開く。
隙間から中を除くと、ニアは既に身体を丸めて眠っていた。
まるで何かから身を守るかのようにブランケットにくるまっている。
"疲れているのは本当だったんだ。眠そうだったしな…"
自分を避ける言い訳だったのではないかと、ニアを疑った自分を少し恥じた。
ほんの少しだけ顔を見ていこう…静かに部屋へ入ってメロはベッドに近づいた。
ニアはメロにも気づかず熟睡している。頬がいつもより赤く、微熱を出しているようだ。
心配になったメロは、ニアの額に手を当てようとして…ふと気づいた。
"あれ?このブランケット…ニアのものじゃない…"
そのときメロの頭の中で、何かがカチンと音を立てた。
メロはニアの部屋をすぐに抜け出し、Lがいつも使うゲストルームに向かった。
清掃のために鍵は開いたままだった。
中へ入ると、ベッドシーツなどはクリーニングのために既に取り払われてしまっていた。
でもメロには確信があった。
"あの特別な銘柄のブランケット…あれはLのお気に入りだ"
睨みつけるようにベッドを見ると、ボタンがひとつ落ちていた。
清掃人がシーツを剥がしたときにでも落として気づかなかったのか…。
拾い上げると、それははっきりと見覚えのある白の飾りボタンだった。
…メロはすべてを理解した。心臓が引き裂かれる思いで。
−エピローグへつづく−
神乙です(*´∀`)
次のエピローグをwktkしながら待ってまつ
図書室でのメロ×ニアの話書いてた神も早く降臨しないかな〜(・∀・)
ネ申!相変わらずの素晴らしい小説乙です。
甘いようで甘くない感じが素敵です。ラストのメロセツナス
続きwktkして待ってます
他のネ申々の作品も楽しみに待っております!
乙です!メロごめんよー!!
てかPCで保管庫サイトやっと見た。
ニア萌スレのまとめサイトとしても十分だなコレ
すごス
>>432 の最後、短いエピローグを投下します
長いのに付き合ってくれた皆様…大感謝です
神々はお盆休みでしょうか…シリーズ途中の神降臨をwktkで待ってます!!
その日を境に、メロとニア…ふたりの道は違えようとしていた。
"L…あなたは私にとって彼が必要だと言ったけれど…"
Lとの逢瀬の疲れから目を覚ましたとき、ベッド脇のサイドテーブルに
あの部屋で見つからなかったはずの白い飾りボタンが置かれていた。
これに気づくのはメロしかいない…ニアはあの夜の秘密が露見したのだと知った。
たぶんメロは私を許せないだろう。私には選びようがなかったことだとしても。
"Lは私自身の一部。メロは私の欠けた半身。そんなことが理解されるはずもない…"
今はただ、"L"を目指すことだけが唯一の行動原理になった。
すべての感情をシャットダウンしたかのように…ニアはひとり静かにパズルを解き続ける。
"このままではニアは僕だけのものにならない"
許せない…ニアよりもなによりも自分自身が。
そばにいることで満足して浮かれ、あいつのことを何もわかってなかった馬鹿な子供が。
Lが才能だけでなく"大人"であることに、自分自身の卑小さを感じてメロは悔しかった。
ニアを"L"にはさせない。そうなったら彼女は永遠に"L"から離れられないだろう。
ニアを追い越し、"L"に追いつく。のみならず超える。
それまでは馴れ合うわけにはいかない。そうしてメロはニアから離れた。
駒鳥の囀りで目覚めた初めての朝…あの頃の無邪気なふたりが遠くなるのを感じながら。
"僕は誰よりも強くなる。ニアを守るのは僕だ。だからニアにも負けるわけにはいかない…っ"
メロは少しずつ歪んだ思いに囚われていく。
……あれから約1年。ワイミーズハウスに新たな冬が訪れようとしていた。
その頃、ロジャーが密かに憂慮していたことが現実になってしまった。
「L is dead.」
ロジャーの携帯電話のモニターに浮かぶ文字。
彼は驚愕し…そのうち目を閉じて深く息を吐いた。
"こんな日が本当に来るなんて…キルシュ・ワイミー…そしてL"
しばらくして彼は静かに席を立ち、Lを継ぐ者たちを探しに部屋を出る。
一番伝えたくない言葉を伝えるために。
−おわり−
・.゜(ノД`,)・。゜.テラセツナス
メロタソがんがれ
神大作を乙でした!
513 :
えっちな21禁さん:2006/08/14(月) 09:45:11 ID:ugkmpEzLO
二アが女の子だとこんな 物語が生まれのか・・・
職人さん乙です!
「子供の遊び」「メモリーズ」よかった・・・・・
ネ申々凄すぎる・・・もう言葉もありません・・・
「月夜に銀の薔薇」「散ってしまった薔薇の花」
そして現在「乾いた世界に紅い薔薇」を投下途中のものですが
よく考えたら次の章までエロがなかった…orz(単に腕がないだけゴメン)
えっちねた板でお話だけがつらつら進行するのも申し訳なく、また助走をつけるためにも
わがままですが第一章「月夜に銀の薔薇」から分岐したSSを
三篇ほど投下させていただきます。ほんとに自分勝手で申し訳ありません
21禁ですので苦手な方はスルーでお願いします
では「月夜に銀の薔薇」から枝分かれして続く三つの物語を
エチねた大好きだけど
可愛こちゃんな女の子ニアさえおれば
話だけでも自分はヨス
516 :
荊姫 発熱:2006/08/14(月) 16:31:25 ID:k9f9SwpT0
ワイミーズハウスの裏門で、月は門を背に寄りかかって坐り、朝を待っていた。
結局、ホテルには帰らないことにした。
ベッドに戻ったところで眠れそうもなかったし、どうせ待つのならニアの近くで待ちたかった。
『おやすみなさい、夜神月』
月がいま一度ニアの声を思い出して裏庭の薔薇を見ていたそのときだった。
走ってきた車がワイミーズの前で止まり、中から白衣の男性とナースが
大きな黒いカバンを持って慌てた様子で降りてきた。
なぜだか胸が騒いだ。
たまらず、月は二人の後についてワイミーズハウスの正門に立った。
517 :
荊姫 発熱:2006/08/14(月) 18:33:57 ID:k9f9SwpT0
「どうぞ。お入り下さい」
月はドアを開ける。ベッドの側の椅子に両足を上げLが坐っていた。
当のニアは眠っているようだった。
「L どうなんだ?ニアは・・・・・・」
「熱は下がりました。ただ食事を食べてくれなくて困っています」
「プディングみたいな軟らかいものくらいは食べられるんだろう?」
「だめですね。少し口にしただけですぐやめてしまう」
「しかし、この皿は?空になってるが・・・」
「それは私の食べたものです。そういえば月くん。滞在期間がまた延長になりましたがいいんですか?」
「ああ。ニアが元気になってから帰国することにしたよ」
「出会って間もないのにそこまで心配してくれるなんて、月君はほんとに紳士です」
「……………。……そうだ、さっきの話だが桃缶なら食べられるんじゃないか?シロップ漬け」
「それも駄目でした。おそらく、このままだとまた点滴を打つことになるでしょうね」
「ずいぶん話が弾んでますね、L。そして夜神Jr.」
突然、眠っていたものと思っていたニアの声がした。
>>515 えっちねた板なのにエロのない話を投下している間
すごく心苦しかったのでそう言われて少しホッとした・・・
SS三篇終わり次第、始めることにします。
>>518いえいえ
むしろここの住人はエロより恋愛ものの方が好きなんじゃと思っていましたよ。
自分エロも大好きなんで自分エロ書いてみたいと今度思いますwどエロを。
続きをどうぞです
日本語変ですね
自分でエロを………
今度書いてみようと思います。
です。
>>518 遠慮せず書いてほしいー 続き楽しみにしてますよ!
>>1で確実に拒否ってるのは「空気嫁ないグロ」「性別逆転ねた」の2点くらいで
なんでもOKって書いてるから問題ないと思うよー
恋愛ものだって精神的エロだ!(*´д`)
>>521 「恋愛ものだって精神的エロだ!」ほんとそうですね
勇気付けられました(つд`)ありがとう
515=519=520さんどしどし書いてください!!どエロめっちゃ楽しみw
>>512 …他キャラの性別逆転ネタでは?
それじゃニアもダメになっちゃいますよw
524 :
荊姫 発熱:2006/08/14(月) 22:28:54 ID:k9f9SwpT0
「L。夜神Jr.がどうしてここに?」
その場に月が居るというのに、ニアはLに聞く。
それだけで、胸にちりちりしたものを感じながら月は言った。
「…ニアの病気見舞いに来たんだ…」
「ご心配をおかけして申し訳ありませんでした、夜神Jr.
私は大丈夫ですので、もう日本に帰って下さってかまいません」
「ニア…!!」
他人行儀なニアの言い方に月は驚く。Lがとりなす。
「ニア、その言い方は失礼です。月くんはイギリス滞在を延長して
ニアが回復するまで残ってくれたんですから。簡単にできることじゃありません」
「だから ご心配をおかけして申し訳ありませんでした、
日本に帰って下さってかまいませんと言ったじゃないですか」
月から目を逸らし、ニアが口を尖らせた。
525 :
荊姫 発熱:2006/08/15(火) 00:49:20 ID:ou1C0yjm0
「また微熱が出たのかもしれませんね。いつもよりずっと不機嫌です」
ニアの部屋を出ると、Lは月に言った。
「客間でお茶にしませんか?月くん」
「先に行っててくれ」
間違いなくニアは怒っていた。
あれはLの前での演技だとか気のない素振りとかじゃない。
───あの夜のニアの『感触』は間違いなく本物だったのに───
多くの女性と付き合ってきた月は、彼女たちから寄せられる好意を『感触』と呼んでいた。
それは二人で居ると相手から醸し出される空気だった。
目線、呼吸、表情、「匂い」、声、仕草、あるいは無言の間隔にさえ
好意は存在し、月は無意識のうちにそれを量ることさえできた。
だから月は女性との付き合いでは、いつもクールに振舞えた。
Lが廊下の向こうに消えると、月はもう一度ニアの部屋のドアをノックした。
526 :
荊姫 発熱:2006/08/15(火) 01:47:01 ID:ou1C0yjm0
月がドアを閉めると、ニアと目が合った。
相変わらずLのパジャマを着て、ニアは少しやせて弱々しく見えた。
急に月の胸が締め付けられた。
「ニア…すまな」
「謝らないで下さい」
ニアが強い調子で月の言葉をさえぎった。怒りを感じる口調だった。
「謝って、なかったことにはしないで下さい」
「…なかったことにはならないよ、ニア」
月は理解した。
ニアは熱を出した自分に腹を立てていたのだ。
527 :
荊姫 発熱:2006/08/15(火) 03:26:52 ID:ou1C0yjm0
「熱が出たのはニアのせいじゃない。僕がもう少し優しくするべきだった。
なかったことになんて絶対にしないから、謝らせてくれないか?」
月はニアの頬に手をやる。表情が優しくなり、ニアはこくんとうなづいた。
「ごめんよ。無茶をさせた」
「いえ。いいんです」
「ニア・・・」
いいムードだった。このまま口づけにもっていけそうな…
「確かに、折ってたたんで裏がえしのアクロバティックな体勢には
ちょっと身体が痛みましたが、今はもうすっかり良くなりましたから」
身も蓋もないニアの台詞に月の作っていたムードはどこかへ吹っ飛んだ。
「…ああ…そう…」
もしかしたら自分の想いは一方通行なのかもしれない。
月は初めて不安になった。
メゲるな月!!負けるな月!!
新世界の結婚詐欺師ファイトォ!!
神すいません、続けてください。
529 :
荊姫 発熱:2006/08/15(火) 03:59:26 ID:ou1C0yjm0
「…日本に帰るんですね…」
ぽつりとニアが言う。
「…?…ああ。元気になったニアにも会えたし、安心して帰れるよ。
ここ何日か休んでた分、仕事も溜まってる」
「夜神 月…」
ニアが月の瞳を見つめて名前を呼んだ。
『帰らないで』
そう言うのかと、月が一瞬思うほど、ニアの瞳は熱っぽかった。
ニアは言った。
「早く帰ってください」
530 :
荊姫 発熱:2006/08/15(火) 04:46:21 ID:ou1C0yjm0
ニアのその言葉のニュアンスは、しかしどう聞いても
『早く帰ってしまえ』でもなければ『早く帰ってきて』でもなかった。
「早く日本に帰ったほうがいい。今の私は自分がわかりません。
例えば、もしあなたが結婚すると聞いたらその相手を監禁するかもしれない」
ニアは息をついて続ける。
「正直、今の私は、あなたが誰かと居たり
話をしていたりするのを見るだけで、落ち着かなくなるんです。
さっきだってそうです。……それがLでさえも……」
そこまでしか言えなくて、ニアは月から視線を外した。
「・・・・・・・・・。ニア。この部屋の監視カメラは作動してるのか?」
「いいえ。個人の部屋は当の本人がいる間はスイッチは切っています」
「そうか。残念だ」
突然、月はニアを強く抱きしめた。
「!?」
「Lに見せつけてやりたかった」
531 :
荊姫 発熱:2006/08/15(火) 06:02:12 ID:ou1C0yjm0
驚いてなにか言おうとするニアの唇をふさいで月は、そのパジャマの裾をまくり上げ、胸と背中に指を滑らせる。
「っ…ん……」
抗えず、ニアの呼吸が速くなる。
月はニアを押し倒し、パジャマのボタンを外しながら首筋にキスをする。と、
「待って!待って下さい!!やっぱりダメです」
ニアが起き上がり真面目な顔で言う。
「そうでした。私、熱があったので、二日シャワーを浴びてな…ひっ!」
かまわず、月はニアの首筋に舌を這わせながら再び押し倒しズボンを脱がせた。
「っっっうう…やめて…下さ、い…いや…」
「ニア、どうして?」
そういいながら、月はもう服を脱ぎにかかっていた。
「汚い、ですか、ら…ぅぅっ…お願い……ぅあぁぁ!!」
ニアの言葉が聞こえなかったかのように、敏感な肌を、唇で、舌で、指で、なぞりながら
月はニアの身体中にキスの雨を降らせて言った。
「ニア…綺麗だよ」
532 :
荊姫 発熱:2006/08/15(火) 07:23:46 ID:ou1C0yjm0
月はニアの中の熱で蕩けそうになりながら、身体を突き上げていた。
「っう、っう、あっ、あっ」
みしみし軋むベッドの音に合わせてニアが声をあげる。
月の背中に腕を回し、しがみついてくるニアの顔は月をより興奮させた。そのとき
「あ、…あ!!あぁあぁあん!!!あ、あぁあぁん!!」
ニアが鳴いた。
今までの声とは違っていた。月の背中に爪を立て、それだけではこらえきれずに
遂には背中を引っ掻きながらニアは鳴いていた。
可愛くてたまらずに、月はニアの頬を両手で持った。
「そんな風に鳴くんだ。…ニア…もっと、聞きたい」
そして月は腰の動きを更に早めた。
「は。ライ…ト…!あ、ああん、あぁあん!!あぁあぁああぁん!!」
二人の発熱は最高潮に達していた。
533 :
荊姫 発熱:2006/08/15(火) 08:13:48 ID:ou1C0yjm0
月が、帰国するためワイミーズハウスから出ると同時に
ニアは再び熱を出した。微熱ではなく40度近い高熱になった。
そのうえ今度は喉が枯れ果てていた。
幸い、ニアは三週間で回復した。が。
しかし、それから月がワイミーズハウスに来たときは、必ず月のそばにはLがついて回るようになった。
それでも月がニアに面会を許されているのは
ニアが、いわゆるドクターには治せない、ただ一人、月にしか治せない
厄介な病にかかっているとLが判断したせいだった。
月に異論はなかった。
月もとっくに、ニアと同じ、ただこっちはニアにしか治せない厄介な病に
かかっていたからだった。
発熱 終
>>528 結婚詐欺師に吹いたw
拙い話ですが支援ありがとうございました。
乙です!!
顔がニヤけるくらいラブい二人に萌萌…ハァハァ月裏山
タイトルはなんて読むのでしょう?
アホでスイマセン
神じゃないけど「いばらひめ」って読むんだとオモ。
>>536そーなんスか?
最初そう思ったのですが
いばらとうってもこの感じでなかったので…
どうもです。
538 :
534:2006/08/15(火) 16:04:51 ID:LWrAGSp60
>>535 >>536 その通りタイトルは「いばらひめ」です。薔薇つながりで。
3巻で総一郎が入院したのも茨木病院だから
ほんっっのちょっっっとは関係あるよね?と(ねえよ
>>537 ネットカフェのパソコンで変換して出たのが荊、茨、棘で
くさかんむりに刑の荊を使いました。
「バラ」といえば主に西洋バラを言い、これは花の美しさを主に指し
「イバラ」は古代より日本にあるうばらを言い、こちらは棘が主…というより棘の厄介さが主になるようです。
「いばらの道」という言い回しはその名残りだとか。知ったかでスマソ
539 :
荊姫 糖蜜:2006/08/15(火) 16:38:01 ID:LWrAGSp60
これではデートをしている気に全然なれない。
ワイミーズハウスの応接室で、目の前で紅茶に砂糖を落とし続けるLを見ながら月は苦々しく思った。
あれから3ヵ月が過ぎていた。
高熱を出したニアはもう完全に元の体調に戻っていたが
月がニアに面会を申し込むと必ずLがついて来た。
二度もニアを発熱させてしまい、猛省した月は
L憑きの…いやL付きの面会という条件を一旦は飲んだが
これが3ヵ月も続いてさすがにいら立ってきた。
一体いつになったら二人きりになれるのか。
ニアは、というと意に介した様子もなく、月の買ってきたロボットのオモチャを分解しては組み立てている。
その様子だけみていると大方の者には、ニアは少年にしか見えないだろう。
しかし、意中の女性に対するプレゼントがロボット。父が聞いたらなんと言うか…
540 :
子供の遊び4:2006/08/15(火) 21:06:53 ID:6pzqtuHB0
メモリーズのLニアメロニア大変萌えさせて頂きましたネ申乙。
月ニアも微妙な三人の関係に禿萌える。L憑きの・・にワロタデス。
そして子供の遊び続きを、ノソノソ投下失礼・・。
ようやく部屋に着いた所で、私は逃げるようにドアを開けた。「すいませんでしたマット。もう大丈夫―――」
彼は言葉を遮るように言った。「少し、話してもいい?」
断れば、自分が疚しい事を秘密にしている事が露見してしまうような気がした。一瞬返答に迷ったが、
マットは返答を待たずに部屋の中に入りそしてドアをきっちり閉めた。
昼時の寝室は誰も居ないし、酷く静かであった。私がおずおずとベッドに腰を下ろすと、マットはその隣に、黙って座った。
酷く心臓がドキドキして、自分からは何も言葉は発せられなかった。長い間、その絞め殺すような沈黙は続いた。
何度も苦し紛れに息を吐いては、マットの様子を伺ったが
橙色の、澄んだ綺麗な色をした瞳は押し黙って、じっと前を見て何か考えていた。
541 :
子供の遊び4:2006/08/15(火) 21:07:50 ID:6pzqtuHB0
「・・・・最近ずっと様子が変だったよね。・・・アイツらの所為か?」
マットの唐突な言葉に動揺した。酷く、答えかね。返事はとても曖昧なものになった。
「別に・・・・」
「ニア・・・ずっと、あんな事ずっとされてたのか?」
ニアのか細い言葉をかき消すように、マットは興奮した面持ちで問いただした。ニアは困った。
そうだ、などと言えば「何故拒まなかった」とでも聞かれるだろうか。嘘を言った所でどうにもならない。つきとをせる自信は無い。
けれど真実はとても口からは言えない。どうすればいい。
「・・・私は・・・・」
ニアの言葉が酷く弱弱しくなったのを見て、マットは俯いた。
沈黙にこんなにも耐えかねた事が、今までにあっただろうか。
「ごめん。そんなの言いたくないよな・・。でも違うんだ。あのさ、そういうのが聞きたいっていうか俺はさ・・・」
それはマットも同じなのか・・。マットは深く考えながら、順序悪く。けれど黙々と言葉を紡ごうとする。
542 :
子供の遊び4:2006/08/15(火) 21:09:57 ID:6pzqtuHB0
「あんなに事を荒立ててとアイツらを問い質したりして・・どうかしてた。けど、ニアは女の子だから・・・俺とやっぱり違う、って。
いや・・ごめん。うまく言えないけど・・・。あんな事されてるの見て、やっぱりニアは女の子だって改めて思った。
ニアが女だからってそんな風にされるの、俺は許せなかった。だからあんなに・・・ごめん、ニア。自分でもよく解らない。
ただあいつらにニアが触られたの見てたら、あいつ等の事殺したい程・・許せなくて。」
許せなかった、マットは口の中で繰り返す。
ニアは重々しい表情で、彼の言葉に耳を傾けた。
「だからさ・・・・その。・・・」
何度も言葉を区切った挙句、マットは目も合わさず終始落ち着き無く言った。
「困ってるなら、俺に言って。頼れないかもしれないけど・・・。ニアが他の誰かに何かされるなんて、絶対に嫌だ。」
罪悪感以上に、マットが不憫だった。こんな私とそれでも友達として接してくれるマットを。
手放したくないと同時に、自分が惨めになった。
543 :
子供の遊び4:2006/08/15(火) 21:11:23 ID:6pzqtuHB0
「有難う御座いますマット。でも私は・・・
ああいう行為を断れなかったのは私の責任ですし、私が責任を負うべきなのでマットには関係ありません。」
罪悪感の中口にした言葉は結局、自分を擁護した内容だった。マットは懸命に真実に近い言葉を自分に伝えようとしたのに、
どうして自分はこうやって下手な小細工をするのだろう。
断ろうとしたか?一度だってしなかった。まるで自分が悪くないと、言い逃れを精一杯しているだけじゃないか。
そんな思いにかられたままマットを横目で見れば、彼は苛立たしそうに。
「そういう事じゃないだろ・・・!けど・・・」けれど悲しそうに表情を歪めた。
「確かにニアにしてみれば、俺がそんな事言うのも変な事だったのかもしれないね・・。ごめん。」
ふと自分の言葉を顧みて―――これではまるで、マットを迷惑だと扱っているように取られたのではと――
「違いますマット・・。そういう事ではなく。私は・・・」
ニアが続ける言葉も聞かずにマットは立ち上がると、急ぎ足でドアまで歩いた。ニアは慌てて彼を追おうと立ち上がると、
マットは振り返った。口元には笑顔を浮かべていた。
544 :
子供の遊び4:2006/08/15(火) 21:12:22 ID:6pzqtuHB0
「ニアが無事だったから良かった。今日の事は早く忘れた方がいいよ。」
紡ぎかけた言葉の続きも伝えられぬまま、マットは出て行った。静かにドアが閉まる。
ニアはベッドの上で小さくしゃがみ込んだ。自分の行動も言葉も、まるで天邪鬼じゃないか。
マットみたいに正直に口にする事はできないのに、明確に状況を伝えようとする言葉はかえって相手を傷つけた。
真実はいえないくせに、言葉は率直過ぎた。
「救いようが無い・・・」罪悪感は自己嫌悪へと変わり、いつもの惰性が現れた。自分も嫌悪し人も嫌悪した。
男ならマットのようになれたろうか。そうだ、とは思えなかったが。
けれど女と言う自分の属性を嫌悪し、そしてその所為にする自分も嫌悪した。思考は堂堂巡りして、
それでも暖かに窓から差し込んでくる日差しが、一人の部屋をより一層寂しくさせた。
今日は取り合えずここまでで。月ニア続きお待ちしています。
月ニアネ申!マットニアネ申!乙です!!
どちらのお話の続きもwktkしまくりでお待ちしております!
短いお話も好きですが、やはり長編は読みごたえが有って良いです!(*´Д`)
>>511です
すいません…「メモリーズ」自分が書いておきながら、最終話が苦過ぎて後悔してます。
なので、後日談ということで、メモリーズ6(マトニア)を投下します。これでホントに最後。
これでも"ほろにが"くらいなのですが…ニアにちょっと救いが欲しかった。
文章がマト視点という珍しいものでエチもないので、興味ない方はスルーしてください。
「メロはホントにばかだよな…」
マットは庭のベンチに座って両肘を背もたれにかけ、仰向けに天を仰いでいた。
"なんにも言わずに出ていくなんて…だからおまえは短絡過ぎるってあれほど…"
ニアとメロ。正反対の双子のようなあいつら。
あのふたりを見ていると、ストリートキッズだった頃の仲間たちを思い出す。
俺に懐いていたチビたち…家族がいなかったマットには身を寄せ合う兄弟のような存在だったが、
あるものはドラッグ・ディーラーに利用されて命を落とした。
あるものはヤバい筋に攫われ…たぶん買われていった。
そういう世界に身を置いているのは当時わかりきっていたが、
親しい者を失うとせつなくなるのはどうしようもない…こういうのは理屈じゃないんだ。
俺は運が良かった。ストリートの抗争で器用な使いっぱしりをしていたのだが、
ある取引の時に警察にパクられ、ガキの割りにいっぱしの情報収集ルートを
持っていたことに興味を持たれたようだ。
そして超法規的な取引で、ワイミーズハウスに保護という名目の下に引き取られた。
ここの創立者のワイミー氏はかなり物好きらしい。もしくは人が良過ぎるのだろう。
あの激しい雨の日、メロはひとりで出て行った。
詳しいことはわからないが、やつの出奔には多少なりともLやニアが関係しているようだった。
あれは前の年の冬。
KIRA事件が起こってから、あきらかにニアは様子がおかしくなり、メロは焦れていた。
メロに内緒で俺にハッキングの教えを乞う彼女に、不可解な思いは抱いたのだが、
"L"を継ぐ気がなかった俺は、そんなに深刻なことだとは当時考えてもみなかった。
しかし、あの後からメロはニアに対してだけは距離を置くようになり、
ニアは自分の殻に閉じこもるように、以前にも増してパズルに没頭するようになった。
俺はそれとなく探りを入れたが、このことに関してだけはふたりは絶対口を割らなかった。
"どうして…" ふたり相手に無理強いする気にもならず、俺はただ傍観していた。
そして1年後…メロはここを出ていった。
天気の良い休日、カリキュラムもなく他の子供はみんな庭へ出て遊んでいた。
年長の少年たちはハウスの外へ買い物も行ったりしている。
俺も気晴らしに街へ外出しようと思い、(ハウスでは我慢している煙草もこっそり吸いたい)
昨日返し忘れた本を返却してから行こう…と人気のない図書室へ行くと、
2階の書棚へ続く階段の上に、ニアの姿を見た。
「ニア?」
ニアは一番奥の書棚の小さな窓の下に座り込んで本を読んでいた。
古い椅子やがらくたらしきものが雑然と置かれ、窓から差し込む陽の光が影をつくる。
まるで思い出のアンティーク写真のように…狭いのに不思議と落ち着く空間だ。
光に透けた銀髪、白いパジャマ姿の彼女はゆっくりとこちらを向くと、俺に気づいた。
「…ああ、マットですか。」
「ニアは読書かい?こんなにいい天気なのに。」
「晴れた日はこの静かな場所が好きなんです。それにもうすぐ来れなくなりますし。」
「?」
どういうことだろうと思いつつ、ちょうどふたりきりになった機会にと、
思い切って気になっていたことを尋ねることにした。
ニアの向かいに腰を下ろし、真剣に話をするつもりでゴーグルを外して彼女を見る。
「なぁ…聞いていいか?メロに何があったんだ?」
「……」
「差し出がましいのはわかってる。でもさすがにメロが出て行くなんて…。
俺はニアともメロとも友人のつもりだったんだ。心配するのは当然だろう?」
ニアは一瞬視線を揺らしたが、すぐに俺をまっすぐ見て言った。
「私は…1年前にメロを傷つけました。だからこれは報いです。」
「報いって…いったい…」
「マット、あなたにもすまないことをしたかもしれません。
メロはあなたの大切な友人だったのに、最終的にここから出て行かせたのは私のせいです。」
「ちょっと待てよ…きっかけは何か知らないけど、最後にそれを選んだのはメロ自身だろ?
ニアは自分を責め過ぎだ。それにあいつは男だし、L候補にもなるほどのやつだ。
衝動的な性格だけど、考えなしではないから安心していいよ。」
思わず俺は、今にも沈み込みそうなニアの細い肩を支えた。
「…メロといい、ニアといい、いったいどうしたんだよ。
昔はじゃれあう猫みたいに仲良くて…俺はうらやましかったっていうのに。」
「マット…あなたはいい人ですね。この先またメロに会うことがあれば、
彼の力になってあげてください。」
「それはニアも同じことだろ?」
「私は…もう無理です。メロに憎まれて当然ですから。」
痛々しい言葉を淡々と口にするニアがたまらなく哀しい。
「どうして…」
1年前にもつぶやいた言葉を口にしてしまう。
俺はニアの身体を抱き寄せて、自分の頭をニアの肩に埋めた。
「おまえたちは…俺が無くしたものを持っていたはずなのに…どうして…」
「マット…」
ニアは両腕を上げて俺の背中を優しく抱いてくれた。
そして小さな唇で右頬に触れた。ニアからキスしてくれるのは初めてだ。
「…マットを信頼して言います。これは関係者以外秘密ですが…Lは亡くなりました。
そして私は"L"を正式に引き継ぐことになりました。メロが私に譲り、放棄して出ていったのです。
でも偽のLの存在がわかったので、しばらくは自分の存在を隠して真のLの足跡を調べます。
何年かかるかわかりませんが…私はもうすぐハウスを出ます。」
「…なんだよそれ…」
思ってもみなかった秘密を一気に知り、俺はニアを抱いたまま呆然としてしまった。
こんな小さな女の子が…なんで彼女がこんなに険しい道を選ばなきゃいけないんだ、神様。
俺は無意識に、ストリートキッズ時代からとうに信じていないはずの神に悪態をつく。
「メロは"自分のやり方でやる"と言って出て行きました。
だからLを、KIRAを追っていればいつか現れると思うんです。
もしも窮地に陥った彼から連絡がくるとすれば…マット、あなたのところだと思います。
メロはあなたのことをとても信頼してたから。」
「…いつもあんなにふざけていただけなのに?喧嘩もよくやったし…」
「普段はいくらおどけていても、あなたは優しさや哀しみをちゃんと知っている人です。
だからメロも…私のような者でもそれくらいわかるんですよ?」
ニアはまるで母親が子供をあやすように、俺の耳元で優しくささやいた。
「私は決着をつけるまでそういった感情は封印します。そうでなければ立ち行かない。
子供だから、女性だからといって甘えていられない…余裕が無いのです。
だけどマット…あなたと出逢えてよかったと思います。
あなたのような人がいる限り、私は人を信じていられる。」
ニアはいつの間にか大人びて…彼女は決意して強くなろうとしている。
そうならざるを得ないこの運命に俺は切なくなった。
「…うん…」
やっとの思いで俺はそれだけ答えた。
俺たちは失われた家族を、歪な形であれこのワイミーズハウスで取り戻したはずだった。
KIRAが現れたことがきっかけで、またこの手から失わなきゃならないのか…。
新しい神よりも何よりも…ただ柔らかであたたかい繋がりだけがあればよかったのに。
図書室の片隅で、木枠の窓から陽の光が差し込み、宙を舞う埃を映していた。
白銀の髪が陽に透ける。肌も何もかも真っ白なニアは天使のように思えた。
俺はニアのぬくもりを自分の胸に感じながら、その身体を抱き締め続けていた。
きつく瞼を閉じて、背中に触れるニアの小さな手を思った。
どうかこの子に、そして俺たちに救いを与えてくれ…と。
−おわり−
ここのところ、ずっとスレ消費してすいません
しばらくROMっときます 次回は甘々エチなLMM×Nとか落としますね〜
ハ〜・・・神々の投下ラッシュにウットリ・・・
マトニア大フィーバーしててウレスィくてたまらん
>>539 Lに憑依された月ニアの未来が気がかりです
いっそ駆け落ちか、腹に既成事実でも仕込むか・・・( ´∀`)
こだわり補足 メモリーズ6のマット =
>>299のマットです…では ノシ
メモリーズネ申、乙です!ものすごく切ない気持ちで萌えさせていただきました
ほんとに素晴らしいです(*´Д`)次回作も楽しみにしてますよ〜
図書室の話のネ申の降臨もお待ちしております!
連続マトニア切ない切なすぎる・・・
ネ申ネ申乙!!あなた方の文章・観察眼・想像力&創造力にはいつも唸らされてしまいます
そして女の子ニアたんはやっぱり女神ですね
では月ニア続きます。昨日は墓参り&盆踊りのため途中で帰りました…すみません
感想下さった方dです
563 :
荊姫 糖蜜:2006/08/16(水) 08:31:45 ID:EPDL903j0
「二人とも会話が弾んでいませんね。月くん、はるばる日本から来たんですから
もう少しニアとおしゃべりしてもいいんですよ」
「Lの前でか?」
「私のことは気にしないでいいです」
そう言ってLはまた角砂糖を紅茶に中に入れる。すでにカップのふちまで届いている。
コーヒーなら砂糖なし、紅茶ならひとつの月にはそんなマネは到底できない。
「月くんもたまには、もう少し糖分を摂取してはどうですか?」
月の視線に気づいてLが言う。
「糖分よりカルシウムを摂取したい気分だ」
「だめですね。イライラするのは精神的によくないですよ」
「誰のせいだと思ってる」
「さあ。誰のせいなんでしょう」
Lは月の痛いところをさらっと突いてきた。
「二人とも会話が弾んでいますね。お邪魔なようですから、私、退散しましょうか」
がちゃがちゃとプラモデルを分解しながら唐突にニアが口をはさんだ。
月は自分の愚に気付いた。Lのペースにのせられて肝心のニアをほったらかしにしてどうする。
564 :
荊姫 糖蜜:2006/08/16(水) 14:06:20 ID:gydUO+JJ0
「ニアももっと甘いものを摂るといいんですが。脳は炭水化物ですから回転が速くなる」
ほのかに甘い紅茶を飲みながら、そういえば…と月は思う。
過剰に甘いものを摂るLや、いつも板チョコを口にしているメロとは違い
ニアは甘いものを口にしない。
「私の場合、指先を動かしているほうが考えが早くまとまります」
ニアはすでにロボットの組み立て作業をしている。原型とは随分違う形になっている。
「それにしては月くんとあまり話がないようですね。では、私から話をふりますね。
月くん。いい機会ですからはっきりさせましょう」
「何だ?」
「マユさんユリさん高田さんとはどうなりました?あとシホさんエミさんもいたようですが」
月は紅茶を吹いた。彼女たちは月が付き合ってきた女性だ。
「あっ、すみません。実は申し訳ないことに、ワイミーズに来る前に
少し月くんのことをメロとニアに話していたのですが
『夜神月はモテる』とも言ったので
今のニアには気になっているんじゃないかと思いまして」
565 :
荊姫 糖蜜:2006/08/16(水) 14:57:29 ID:gydUO+JJ0
「みんな、随分前に別れたよ。Lだって知ってるじゃないか」
「ですよね。月くんは女性に対して真剣になれるタイプじゃない。いや……そのはずだった」
「その言い方だとまるで僕が……」
Lはカップの中をじっと見ていた。
Lが、なにかを切り出そうとしていた。とても口にしづらいことを。
「L。言いたいことがあるならはっきり言ってくれ」
察知して月が切り出す。
「月くんは健康そのものです。知識もあるし自己管理もしっかりしている。
そして、一旦真剣になったら限度ってものを知らない…。最悪です」
月は立ち上がった。
「L、遠まわしにしないではっきり言ってくれないか?」
「私は、このままいけば」
Lは月の顔をまっすぐ見た。
「月くんはニアを殺してしまうんじゃないかとさえ思っています」
月の右フックがLの左頬に入った。
566 :
荊姫 糖蜜:2006/08/16(水) 15:49:41 ID:gydUO+JJ0
かちゃ─────────ん
いつまでも続くかと思われた二人の乱闘を止めたのはニアだった。
砂糖壷を高いところから落として二人の動きを止めると言った。
「喧嘩するほど仲がいいようですね。お邪魔のようですから私は退散します」
「くそっ」
月は医務室の鏡で自分の顔を見た。アザだらけだった。
しかしそのことに悪態をついたわけじゃない。
Lの放ったひと言がなぜか頭から離れなかった。
『月くんはニアを殺してしまうんじゃないかとさえ思っています』
Lは『死なせる』ではなく『殺す』と言った。あまりにも不吉な言葉。
僕がニアを『殺す』?そんなことあるわけないじゃないか。
そのとき医務室のドアが開き、ニアが入ってきた。
567 :
子供の遊び5:2006/08/16(水) 17:14:32 ID:eBep46R50
昨日投下しきれなかった続きを・・。失礼。
―――――それから一週間は、何事も無く過ぎた。
マットのお陰だな・・。頭の中でそうは思いながら、それ以来マットとも誰とも口は聞かなかった。
それにマットのお陰などと言いながらも、自分からあの場所に行くのは避けていた。行けば罪悪感を思い出し、とてもパズルに熱中など出来そうに無かったから。
鬱蒼とした気持ちのまま淡々と日々の生活をこなしていた。心なしかいつもよりも、例の事を知っている男子が私と距離を置いていた。
それは当たり前だろうがと思ったが、二人か三人は、私の所へわざわざ来て謝っていった。それはマットのお陰であろうか。
別に嬉しくも何とも思わなかったのは、自分自身の後ろめたさと、どうしても鬱蒼とした気持ちが晴れなかったからだ。
考えれば考えるだけあれは愚かな行為で、なんとも馬鹿げていたし自分が止めさせなかったのは愚かの極みであった。
ひたすら図書室に通い詰めては本を読み漁って、その陰鬱な気持ちを晴らそうとしていた。別に気が楽になるでもない。其れは単なる、欺瞞の行為だった。
568 :
子供の遊び5:2006/08/16(水) 17:15:24 ID:eBep46R50
いっそ何も無かった事になればいいのに。この何も無い日常のように。
読み漁ったのは小説ばかりだった。とても、何かに対して積極的に取り組めそうには無かった。ただ登場人物が勝手に何かをしてそれを受動的に受け止めるだけ。
不毛だったけれど、気慰めにはなった。
ふと背後から、声をかけられた。
「ニア。」
「・・・メロですか。」
ニアは再び視線を、読んでいた小説へ戻した。ニアとしてはそうでもなかったが、メロはその行為を酷く卑屈に受け取った。
「僕には興味も無い・・ってか?」
いつものメロの突っ掛かりも、今日はどうにも疎ましかった。
「どうしてメロはそうやって直ぐ卑屈になるんですか?感情に踊らされて正しい見解が導けないのは愚かです。」
ニアが初めて言った反抗的な言葉に、メロは酷く激怒した。ニアの襟元に掴みかかって無理矢理席から立たせた。
彼女の顔をこちらに強引に向けるも、ニアは澄ました顔をしたままだ。
569 :
子供の遊び5:2006/08/16(水) 17:15:53 ID:eBep46R50
より一層、メロの中ではやりきれない感情が酷く疼いた。しかし、メロはふっとその思いを拭い攫うよう、目を伏せる。
少し言い過ぎた、とニアは反省した。そして何時にも無く感情的だった自分の言葉を嫌悪し黙り込んだ。
メロは襟元を掴んでいた手を離した。ニアは支えが無くなり、座っていた椅子に尻餅をついた。メロは唐突に、
「・・・お前は生意気過ぎるんだよ、女の癖に。」
そう言って、ニアを見下ろすように眺めた。
「そんなの関係無いでしょう・・。」
感情的になりすぎた事を反省してか、ニアは控えめにそう言った。メロはそれ以上何も言わずに、むすっとして図書室を出て行った。
ただ彼は私に突っ掛かりたかっただけだろう。そう思って、気にも留めなかった。
そういえば、そろそろLが来る・・という噂も院内にあって何処か皆ザワザワしていたのだ。
メロもその事を思い、ただ興奮紛れに私に毒を吐きに来たのだろう。私だって少しは、楽しみだとも思う筈だった。Lが来る事に関しては。けれど・・・・
心の中で整理が終わらない限り、この蟠りが消えない限り喜べそうにも無かった。其の事も、私を酷く気鬱にさせた。
570 :
子供の遊び5:2006/08/16(水) 17:19:55 ID:eBep46R50
午前の授業を終わらせた後は大抵そうやって時間を潰した。午後の少しの授業の後も、また図書館に篭れば楽だった。
其の日も、そんな事があった後の授業も一通りこなして、暫く教室で自分なりにその授業の解釈を頭の中でまとめた後、また図書室に向かおうとしていた。
「ニア。」
私はまた廊下の曲がり角で呼び止められた。振り返ると其処には、私よりも大分背の高い。確か私より4つ上の少年が立っていた。
「何ですか?」
嫌な予感がした。その少年の顔は、知っていた・・・・。ニアが怪訝そうに聞くと、少年は唐突にニアの肩を掴んだ。
「しようよ、いつもの遊び。」
その少年のほかには、辺りには誰も居なかった。ニアは顔を青くして小さく首を振ったが、少年は見向きもせずにそのままニアの腕を掴んで、
あの遊戯室へと。晴れの日のこの時間は誰も使わない遊戯室へとニアを引っ張った。ぐい、と強引に腕を引かれて軽い痛みを覚える。
「止めて下さい。放して・・」
「今までだって黙ってたし、何も言わなかったじゃないか。嫌じゃないんだろ?だったら、別に良いだろ・・」
571 :
荊姫 糖蜜:2006/08/16(水) 17:38:58 ID:gydUO+JJ0
「Lに頼まれて軟膏をとりに来ました」
「…ニア…」
それはつまり、Lがニアを月の元に寄こしたということだった。
「二人ともあれだけのことを言い、あれだけの喧嘩をしておいて、
結局なにごともなかったように元に戻るんですから。全く馬鹿な人たちです」
そういいながらニアは月を見て、口の端に付着した血の跡に気が付いた。
「口の中を切ったんですね。痛いですか?」
「いいや…大丈夫だ…」
ニアは月の口元にそっとふれ、人差し指で血をぬぐう。長くて白い、ニアの綺麗な指。
月はニアのその手をとり、指を自分の口へ導くと甘噛みしながら優しく吸った。
「…っ!…」
ニアの声が小さく上がる。その口に月は自分の人差し指を挿し入れた。
「!…んっ…んん…」
自分の指より太く骨ばったその指を、ニアは月を真似て甘噛みし吸った。
月は徐々に指の数を増やしていった。月の指を銜えるニアの口元から唾液があふれる。
一所懸命、月の指をほおばるニアの顔は可愛かった。
>>567 あああ
投下途中の投下、失礼しました!
少し休憩して、そちらを楽しみに読ませていただきます
573 :
子供の遊び5:2006/08/16(水) 19:20:11 ID:eBep46R50
独り言のように少年は言う。確かこの少年は優秀だったが、少し変わり者な事で有名であった。
ニアを使った遊びに何回か混じって、普通の肝を持った少年であれば羞恥心もあってそんな事はしないのに、彼はしきりにニアの顔を見つめてきた。
だから印象には残っていた。
ニアは言い返せないまま、自分の行いの報いだ、とそんな呵責を胸に抱えて。また何も言えずに黙るしかなくなった。
少年に引き連れられたままに、遊戯室の前へととうとう来てしまった。マットの表情が浮かんだ。今度ばかりは本当に、そんな事はされたくない――と願った。
けれど少年がニアの腕を掴む力は強いまま。彼はドアを開けた。
其処には、ニアにとってはとても意外な光景があった。
「・・・・メロ・・・・」
其処には、いつもニアがいた場所に座り、ニアのしなれたジグソーを組み立てる金髪の少年が居た。少年は舌打ち、毒々しそうにメロを見た。
574 :
子供の遊び5:2006/08/16(水) 19:20:58 ID:eBep46R50
「・・・・ニア、しょうがないから僕の部屋に。」
それでも腕を放そうとしない少年。メロはこちらを鋭い眼光で睨むと、やりかけのジグソーを放り出してこちらへ向かってきた。
「・・・ニア。お前僕とは遊ばないくせに、こんな奴とは遊ぶのか?」ただニアは懸命に首を横に振った。
「違います。私は・・・・」
少年がメロを疎ましそうに睨みニアの腕をぐっと引くと、ニアはよろけて転びそうになる。
「ニア、行こう。」
「・・・ニアと話してるのに邪魔をするな!」
メロは感情的に怒鳴り、そしてよろけたニアの肩を自分のもとに引き寄せる。
メロがあんまりに喧嘩腰に怒鳴るものだから、其の声に近くの教室に居た数人の少年や少女がひょこりと首を出して、何事かと見つめてきたのだ。
暫時辺りは騒然として、メロはぎろりと年上の少年のを睨みつけた。
明らかにその場に不似合いだった年上の少年は、黙ってニアの手首をぱっと放すと、何事も無かったようにその場を後にした。
575 :
子供の遊び5:2006/08/16(水) 19:22:13 ID:eBep46R50
明らかにその場に不似合いだった年上の少年は、黙ってニアの手首をぱっと放すと、何事も無かったようにその場を後にした。
あくまで「ニアと」口論をしていた筈であったメロは、其の様子を暫く眺めた後で一度、ニアのくせっ毛頭をひっぱたいた。
「あんな簡単なパズル、よくいつまでもやってたなお前。」
メロはそれ以外何も言わずにパズルの元へ戻ると、パチパチとピースを填め始める。
慣れた手つきだった。ニアがポカンとした様子で、両目を開いてメロを見た。
「何だよ?・・・お前と一緒になんて遊んでやらないからな。」
メロは視線をパズルに移したまま、そう言った。偶然だったのかそれとも―――――ニアは掴まれて赤くなった腕を、きゅっと握り小さな声で呟く。
「メロ・・・・。私は別にメロと遊ぶのが嫌と言った事はありません。」
そう言って、その場を後にした。
「ふん、どうだか・・・・。」
独り言のように呟いたメロの手元で、ニアの使い込まれたパズルが完成されていた。
一先ずこの辺で。続くとすれば投下は大分後になると思いますが、Lニアとか混ぜられたらとか検討中です。
長々とお付き合い下さった方、dでした。
>572
こちらこそ失礼。是非続きを。月ニア大好物ですのでいつもハァハァ読ませて頂いてます。
578 :
荊姫 糖蜜:2006/08/16(水) 21:11:46 ID:5IXzlhQa0
…確かにLの言うとおりかもしれない。
月の指を銜えるニアを見ながら、月は思った。
これまでもニアが月を狂わせたことはあった。
それは「めちゃくちゃに壊してしまいたいくらい、可愛くてたまらない」という情動で
月がこれまで、一度も感じたことがないものだった。
月はいまも、指よりも別のものをニアにいれたかった。
だがLの言葉が胸に重くのしかかり、それができなかった。
と、ニアが月の指を口からそっと抜くと、小さくキスをした。
「Lの言葉を気にしているんですね」
「…ああ。ニアを見ていると、ときどき自分でも抑えようがないくらい凶暴になる。
このままいけば僕はニアを…壊してしまうかもしれない」
月はニアを『殺す』という言葉が使えなかった。どうしても。
するとニアは月のシャツのボタンをはずし胸をはだけてキスをした。
「…ニア?」
「私もあなたと同じです。あなたと居ると・・・クレイジーになる」
579 :
荊姫 糖蜜:2006/08/16(水) 21:57:11 ID:s0qxnmVb0
医務室のベッドの上で、月は壁を背にして自分の足の間で前後に動くニアの頭をなでていた。
「んっ、んっんっ」
月の下腹部、かすかな喘ぎとともに月自身に唾液がからんで擦れる音が響く。
頭が痺れるほどの快感だった。
かがんだニアのパジャマの裾からはちらりと背中が見えており、そして
少しだけずり落ちたズボンからは、かすかにニアの白い双丘が見えた。
それは背中がぞくぞくするほど色っぽい光景で、月は更に興奮した。
ニアは一生懸、ある時は大きくほおばり、あるいは小さくちろちろと舐め上げ、
そしてその口が朝顔の花びらのように大きく開いていったその時、堪らず月が声をあげた。
「っ、は、あ、…ニア!!…もう…」
「?」
名前を呼ばれてニアが顔を上げるのと月が達するのとほぼ同時だった。
「あ・・・・・・」
手をついて起き上がったニアの口の周りは白濁色の液体にまみれており、
そのままぺたんと両膝をついた格好で、ニアはきょとんとして月を見た。
580 :
荊姫 糖蜜:2006/08/16(水) 22:29:12 ID:f6VMDbEG0
その仕草があまりにも可愛くて、月はたまらずニアにキスをして───
そして、自分の舌にひろがった、青臭くて苦い味に顔を歪めた。
ニアはそれを見ると、月の肩に手を置き、口づけしながら舌を絡めてきた。
ニアの舌が月の口から液を掬いとり、絡めとり。そして、ニアはそれを飲み込んだ。
キスの際に、ニアの顔から月の顔についてしまった液すらも、ニアはキスで絡めとっていった。
月もそれに倣ってニアの顔の白濁色の液を拭い取り、口づけでニアにわたした。
二人とも夢中になって繰り返した。
ニアは汚れれば汚れるだけ綺麗になっていった。
もう苦い味などしなかった。
───ニア おまえは甘い───
砂糖よりも蜜よりもニアは甘かった。
581 :
荊姫 糖蜜:2006/08/16(水) 23:29:09 ID:L4BFtgdB0
月はLの居るという客間に向かった。Lはいつもの格好で坐っていた。
「L。帰る前に礼を言いに来た。…時間をくれて感謝している」
「どういう意味ですか?」
「ニアを医務室に向かわせたのはお前だろう?」
「どうも月くんは誤解しているようです。私はニアの行動まで制限できるわけじゃありませんよ」
「え?」
「まあ座って紅茶でもどうぞ」
Lはそういうと、月に紅茶を入れた。
「確かに月くんがニアに会う際は、私と一所に面会してもらっていますが
ニアが自分の意思で、月くんのところに伺う分にはまったく問題ありません」
「…ちょっと待て…じゃあ…ニアが僕に面会したいと希望すれば、Lの監視はなかった?」
「はい。ニアも子どもじゃないんですから」
だったらこの3ヶ月は何だったんだ。月はどっと疲れた。
「疲れてるようですね。そんなときは甘いものがいいですよ」
Lは月の紅茶にふたつ、砂糖を入れた。
住民&職人様乙です。YB倉庫番より取り急ぎ業務連絡です。
SSが30近く増えたので(嬉しい悲鳴)、SS一覧の表示をわかりやすいようにメンテしてます。
確実に連載しているSS(同じタイトル+連番)は、「子供の遊び1, 2, 3, 4」のように連続表示&連続リンクにしました。
で、一部の連続SSシリーズはタイトルが異なるので、職人さんご本人に確認させてください。
◇着替 → 暗号
◇月夜に銀の薔薇 → 散ってしまった銀の薔薇 → 乾いた世界に赤い薔薇
◇月夜に銀の薔薇 → 荊姫(分岐SS)
◇成長 → Adolescence → Adolescence・黒
例えば。「初めて」「戯言」「金糸、銀糸」は自作SSなんですが、異なるタイトルだけど順に繋がっているので、
シリーズ名を「金糸、銀糸」ということでまとめ、順番に1、2、3と続けて読めるようにしました。(詳しくはYB倉庫を見てください)
もしこのようにしたい職人さんがいましたら、スレでも倉庫メールでもいいので教えてください。
その場合は、名づけたいシリーズ名を決めてくださいね。今のままでいいならスルーしてください。ではでは。
583 :
荊姫 糖蜜:2006/08/17(木) 00:05:52 ID:ovEV++fp0
月は、Lにいちばん気になっていることを聞くことにした。
「L。僕が…ニアを…『死なせる』じゃなく、『殺す』と言ったのは…どういう意味だ?」
「ああ、あれは言い過ぎました。気にさせてしまってすみません。月くんがニアを殺すはずがない」
Lはさらりと言った。ただの言葉のアヤだったようだ。
月はLの入れた紅茶を見た。紅茶に映る月がやっぱり月を見ていた。月はその自分を飲んだ。
「そうだ、ニアから伝言。医務室のロック番号、簡単には解除できないものを教えて下さって感謝します、って」
「いえいえ。私は監視カメラで見てたんですから同じことです」
ブ────────────────ッ!!!!!!
月が盛大に吹いた紅茶が、真ん前に坐っていたLにかかった。
「冗談ですよ。月くん」
前髪から紅茶をポタポタ垂らしながらLが言った。
糖蜜 終
>>582 ご迷惑をおかけしております。やっぱりタイトルは大事だと思いました。
自分の投下したのは
「月夜に銀の薔薇」
→「散ってしまった薔薇の花」(『銀の薔薇』ではなく)
→「乾いた世界に紅い薔薇」(これはまだ途中ですが)
そして
「月夜に銀の薔薇」→「荊姫」(分岐SS)
ですが
ただ、どちらもまだ途中のため、なんかいい方法を考えます。
もう少しお待ち下さい。すみません・・・
えーっと、もうカキコしておk?書きながら投稿してんのかな?ある程度まとめて書いてから、まとめて投稿した方がいいとオモ
>>485 金糸銀糸のネ申=YB倉庫作ったネ申だったのか(`д´;)キズカナカッタ
ネ申のSS大好きです。かなりニマニマ(´∀`*)しながら読ませていただいてます。
ネ申、お忙しいとは思いますが是非新作を…!!
薔薇のネ申&YB倉庫のネ申乙です!!お二人の作品めちゃくちゃ大好きです!女の子ニアたん萌
588 :
486:2006/08/17(木) 10:06:45 ID:BtanLES3O
YB倉庫管理人様乙です!
当方、「成長」「Adolescence」を投下させて頂いてる者ですが
タイトルに関しまして、「成長」は『Adolescence』へタイトル変更して頂いて宜しいでしょうか?
「成長」が「Adolescence・1」
「Adolescence」が「Adolescence・2」
という形で宜しくお願い致します。
また、「Adolescence・黒」というタイトルは「Adolescence・side B」へ
変更して頂く事は可能でしょうか?
お手数ですが重ねて宜しくお願い致します。
なかなかエロ描写に手間取ってw先に進めないでいる「side B」ですが
文章がある程度纏まり次第投下させて頂きますので
どうぞ気長にまったりと続きをお待ち頂ければ幸いです。
続きを待って下さってると、レス下さった方々誠にありがとうございました!
乙です!
ニアがドンドンヒロイン化なのがw
子供の遊び、メロの反応が以外に優しいツンデレなのかハァハァ…
とか思いつつ妄想が…
いばらひめ、やらしラブいハァハァ…このまま月とエチしているとなんか
お胸がおっきくな(ry
変態な事を考えつつ
他の神作品も楽しみにしております
着眼点が変でスマソ
お股パカーン!
連スマソ
倉庫管理人様も乙です!
593 :
えっちな21禁さん:2006/08/17(木) 22:28:16 ID:En3CtVooO
591病んでるな・・・まぁ21禁スレだが
595 :
えっちな21禁さん:2006/08/17(木) 22:53:11 ID:En3CtVooO
593です
了承しました
釣りですか?またageてるんだけど…
とりあえず、ピンクが閉鎖なんて事はない見たいで安心。
神々の小説、早く続き読みたく思いますw
たこにゃからもやもや (・◎・)<たこ★(・◎・)<たこ★(・◎・)<たこ★
Jハハハし Jハハハし Jハハハし
住民&職人様乙!YB倉庫番です
>>584 お返事dです 連番リンクにすれば、初めての人でも確実に流れがわかって、
ページをめくるように読めるようになるってだけなので…あせらずゆっくりご検討ください!
>>589 お返事dです すべて倉庫に反映しました
また、「Adolescence・2」から分岐するのとこのなので、それに対応したNext Pageリンクをつけました
「Side B」でバックを取られているシチュのニア萌えwww続き待ってます!
>>586 最近の住民さんは知らなかったかもしれない…実はこういう経緯で倉庫を作ったのでした つ
>>236 この間は自分の投下SSラストにプチ鬱になり、急遽後日談を追加するという愚挙に走ったため、
最近は堕ちていましたorz そう言ってくれると…(`・ω・´) シャキーン
金糸銀糸好き=メロニア好きですか?甘エロっぽいのならひとつありますけど
586です
>>599 メロニアかなり好きです(´∀`*)ぜひ投下お願いします!!甘エロに期待
>>585 ご意見ありがとうございます!!自分が、自分のSSに対して客観的なれるのは
いつもネットカフェで「送信」ボタンを押した瞬間なのです。そのため
用意していた内容の続きを変えてしまうこともあり、おっしゃる通り
考えながら書くことが多く、住人にはご迷惑をお掛けしてしまいました。
でもやっぱりわがままですね、みんなのスレなんだし。なにかいい方法を考えます。
あと感想下さった方、dです!!『いいと思って書いて、後で悶絶』はしょっちゅうで
今回のも朝ごはんを食べる時に思い出して自爆しました…orz
>>599 >自分の投下SSにプチ鬱になり、急遽後日談を追加するという愚挙に走ったため、
>最近は堕ちていました
金糸、銀糸ネ申がそんなことを!?あなたは間違いなく読む人を幸福にできる人ですよ。
メロニアの甘エロ自分からもきぼんぬです
スマソ名前欄に番号入れるのを忘れてました
すっかりSSスレですね……、いや喜ばしいといえば喜ばしいしどれもすごくおもしろいのですが……
いえ、SS書けないヤツの僻みですね。
……たまにはコネタや願望呟いてもよいですか?
あと薔薇のシリーズのせいで月ニアに填まりそ(ry
似たような女の子メロスレもSSで盛り上がってんじゃん・・・
おっしゃるとおり、たぶんあなたの僻みだね
要は皆にウケるものを書いたもの勝ち
自分から良いネタ出して頑張ってくださいな
どんどん呟いてくだされ
神待ちの間にコネタ雑談、楽しいじゃありませんか
私も本スレでチラチラ出てた
「ニアは実は女で密かに月を愛してた」ネタと
こちらの薔薇神のおかげで月ニアが本命になりそうです
自分は倉庫管理人のネ申のおかげでマトニアがきてます。軟派マットがニアの可愛さに気付いてあの手この手をつかってニアを落とそうとする姿を日々妄想してまふ(´∀`)
私もここのマトニア読んでから、急にマトニア大フィーバーだよ!切ないよマット…
ニアを心配してあれこれ尽くすマットや無事にニアを落としてイチャイチャを楽しむマット
とか妄想しちゃってるよ。予想外の馬がきちゃったなコレ。
自分はメロニアが気になってたけど、ここのネ申の小説のおかげで
メロニアフィーバーしまくりです。他の組み合わせにも萌えまくり・・・ネ申々に感謝!
ってか、ニアって本編で女の子でもあんまり問題ないよね。男のままで充分好きだけど
もし女の子として出てきてたら多少は恋愛要素あっただろうな、とも思ったり。
もちろんデスノならではの、痛みを伴うと言うか割り切った感じの切ない方向で
>>604受けるものてか
>>1に反しない限り書きたいものを好きに書いたらよいのでは?
それにどう反応するかは他人の勝手で
勝ち負けは無いと思う。
だけでは何なんで、
ニアのスリーサイズでも妄想します
19歳女の子として155センチ
B79W50H82……が予想
ちょっと細いか?
でもお胸はもっとあった方が嬉(ry
>>599です
リクエストいただいたり、心配していただいたり… (ノ∀`)アリガタイ
自分も本編終わってニア不足だったのが、ここへきてネ申々のおかげで一気に萌え増量なので
(しかもマイナー過ぎて口に出せなかった女の子ニアで!)
このスレに感謝です 隠れキリシタンのようだがwww
今回はメロニア@甘々を落としますね
一話完結モノのほのぼのエチでよいなら、
LMMGの下書き分があるので…リクエストあれば在庫出します
住民のみなさま、感想マジ励みになってます 激dです!!!
初めてニアを抱いてから、当然のごとくメロはその甘い秘密ごとに嵌った。
その後もときどきニアの部屋へ行って、裸で抱き合って眠った。
嬉しい誤算だったのは、ニアはそういうときに無意識に甘えてくることだ。
とは言っても、突然うっとりする言葉でささやけるようになったわけではない。(そんなのニアじゃない)
抱き締め合ったときにギュッと背中にしがみつく細い腕の力強さだとか。
終わった後、必ずメロの裸の胸に、そのふわふわの銀髪を押しつけて眠ることだとか。
ふだんはあまり人に関わろうとせず、下手すれば会話さえもそっけなく終わるニアなのに…。
"ニアは僕をこんなに必要としてくれてる" メロは嬉しくてたまらなかった。
成績では相変わらずニアが1番で、やつあたりすることもよくあるけれど、
勉強を教え合ったり、行動力の無いニアの代わりにメロが仕切ったりするのはいつものことだ。
L候補生と言っても具体的なことはまだ数年先の話で…それよりも今のメロはニアに夢中だった。
そうやってふたりの仲が順調でも、さらに欲が出てしまうのが人間だ。
ニアは自分から甘えてこないし、顔にも出ない。甘えたいと思っているのかさえわからない。
ただメロが求めて、初めてそれに応じる。そうするとニアの身体はあたたかくこたえてくれる。
それはとても幸せなことのはずなのに、メロは時々ふっと不安になっていた。
"こんなに好きなのはもしかして僕だけなんじゃないか…" と。
そんなある日、ニアが熱を出した。ハウスの女性シッターに連れられて、早々に部屋に戻ってしまった。
冬なのにパジャマ1枚で、しかも冷たい床に座っていつまでもパズルなんかしてるからだ。バカ…。
夕食の後、様子を見ようとメロはニアの部屋に訪れた。
ベッドに近づいても、ニアは真っ赤な頬で寝息を立てていてメロに気づかない。
"まだ熱があるんだ…" ベッドの脇にしゃがみこみ、ふっくらとしたその頬をそっと指で触れてみた。
「…ん…メロ…?」
「ごめん、起こしちゃったか?」
「…うぅん…熱かったからちょうどいいです…」
ニアはそう言うとおもむろに起き上がって、羽根布団から抜け出し、ベッドの縁に腰掛けた。
そして白靴下を脱いだと思ったら…いきなりパジャマのボタンまではずしだした。
「おいニア!なにしてんだよ!」
「だって熱い…」
ぽうっと火照った顔で、ニアは前ボタンをすべてはずしてパジャマを脱いだ。
インナーシャツは汗ばんで肌に張り付き、最近ふくらみを増した胸の形をくっきりと見せている。
メロがあぜんとしていると、そのシャツさえ脱いで上半身裸になってしまった。
「ニアってば!」
関係を持つようになってまだ日が浅く、こうあらわに見せられるとメロはまだ照れてしまう。
サイドテーブルの上にあった予備のタオルをつかむと、ガバッっとニアの胸回りを巻いてそのまま抱き止める。
「おまえ…なにやってんだよ。また熱が上がるぞ?」
「もう十分熱いからどうでもいいです…メロの身体はひんやりしてますね…」
「そりゃ、そんなに熱出してるニアに比べたら…」
そのとき、ニアはいきなりメロの首に腕を廻してきた。
その動きでタオルは下に落ちてしまい、ニアの裸の胸がメロに押し付けられる。
「メロとくっついてると、熱が吸い取られるようです。気持ちいい…。」
目を閉じてうわごとのように言うニア。
メロはいつになく積極的なニアにどきどきし、彼女のなすがままになっていた。
「そういえば…発熱したときはセックスをすると汗をかいて熱が下がると聞きました。」
「…誰がそんなことを…」
「マットです。」
「はっ?」
「マットです…さすがに発熱した女性のガールハントは難しいらしく、
本人も未体験とのことですが、特定のガールフレンドがいる知人に聞いたんだそうです。」
"ちょっと待て!どうしてこんな話に…"
「おまえら…ふたりでいったい何の話をしてるんだよ。」
「マットはストリートにいただけあって、いろんな社会経験が豊富です。
特に人間関係のかけひきや感情の機微については勉強になります…」
「あいつの体験談は女の子相手に偏ってるんだよ!そこのところ、ちゃんと認識しろってば!」
"あ、そういえば…"
「ニア…まさかマットに僕らのことを言ってないよな?」
「セックスしていることですか?」
「…だからなんでおまえはそうストレートに…もうちょっと言葉の選び方を覚えろよ。」
「言葉を選んでも意味は変わりませんが…まあ質問に答えると私は言ってません。
マットだけじゃなく誰にも。それくらいは常識としてわかります…バカにしないでくださ…」
「ああ、誰もおまえをバカになんかしてないって…とにかくそれならいいよ。」
「マットも何も言ってきませんよ…そうだ、メロに渡すように預かってたものがあった…」
ニアはメロに抱きついたまま右腕だけを伸ばし、
サイドテーブルの引き出しを開けて、小さな紙袋を引っ張り出してメロに渡す。
「!!」
ニアを抱きとめたままのメロが、ニアの裸の背中越しに紙袋から取り出したものは、
お菓子のようなパッケージのデュレックス社製コンドームだった。
「なにをもらってるんだ、おまえ!」
「そんなにすごいものが入っていましたか?何です?
それに私がもらったんじゃありません。メロに渡すように頼まれたんです。」
「だからってなんで!」
「紳士の身だしなみだって伝言でした。」
「……」
"マット…後で覚えてろよ…" メロは顔を真っ赤にして思った。
本当にあいつはめざとい。いつの間に僕らの関係に感づいたんだろう。
そりゃあいつなら口は堅いけど…わざわざニアに渡すなんて、ひどいいやがらせだ!
「メロ…熱い…」
ニアはまたそう言うと、メロを抱き締める力がもっと強くなった。
そして金髪が揺れるメロの首筋に柔らかい唇を押し当てて、赤い舌でペロッと舐める。
メロはぞくっとして猫のように産毛を逆立てた。
「ニア!なにしてんだよ」
「ふふ…メロ感じるんでしょう…?」
闇夜の猫みたいに大きな瞳でメロを見上げて言うニアに、メロは驚いた。
「…おまえ…」
「メロが気持ちいい時ってわかるようになったんですよ?最近…」
"ニアは僕のことをちゃんと見てたんだ?僕だけがニアに夢中になってたんじゃなくて?"
メロはニアが可愛くて仕方がなかった。熱でぼーっとしたニアはいつもより理性のたがが外れて素直だ。
「ねぇメロ…熱が下がるならマットの言ってたことを試してみたいです。
駄目なら水のシャワーを浴びさせてください。熱くて我慢できない…」
「真冬に水のシャワーなんて!そんなことしたらまた熱があがるだろ!」
「だったら……いいでしょう?」
熱で潤んだ瞳のニアに上目遣いで見つめられ、メロはもう理性が効かない気がしてきた。
「…ああ、もう!…どうなっても知らないからな…」
メロはニアを押し倒した。これまでにない欲情を感じながら……。
翌日の朝、誰にも見つからないように部屋へ戻るつもりで、ハウスの起床時間より前にメロは起きた。
「…ううん…」とメロの胸にいるニアも同時に目を覚ます。
「…あれ?メロ、どうしてここに…泊まったんですか?」
「おまえ!覚えてないの?!」
「熱を出して、メロが来て、熱くって、上着を脱いで…ってのは覚えてますが、
後はあんまり…あ。マットの伝言は話したような気がします。聞いてますか?」
「…ああ、ちゃんと教えてもらったよ。そんなことは忘れていいのに…後は?」
「後は…とにかく熱かったってことしか…夢の中でも熱かったです…」
"肝心なところを覚えてないのか…アレもあんなに良かったのに。すごくもったいない…"
「とりあえずすっきりしました。熱も下がったみたいだし…でもなんで私は裸なんでしょう?」
「……細かいことは気にするな。ほら、皆が起きてくる前に着替えろよ。僕もいったん部屋へ戻るし。」
「そうですね。汗もかいたみたいでシャワーも浴びたいです。」
"…またニアが熱を出さないかな…"
不埒にもそう思ってため息をついたが、
キョトンとしてシーツを羽織り、ふわふわの銀髪が小鳥の巣のように寝癖だらけのニアを見て、
"ま、いっか…"とメロは笑った。
−おわり−
金糸銀糸のネ申、乙でした!!
甘いッスね…もうメロが食べてるチョコより甘いですよ(*´∀`)爆
朝から萌えさせていただきました(*´д`)ネ申のSSをおかずに朝ごはん食べてきます
ネ申乙!お熱を出したニアたん萌ですた(*´Д`)ほんとにチョコよりも甘いメロニアだw
ここへ来れば隠れ女ニアたん好きの同士様がいらっしゃるうえに、綺麗な文章が拝見できてss投下して下さるネ申をほんとに尊敬します(´∀`)改めて感謝です。
メロニアあまーーい!禿萌えました。かわいい二人ですね。
みなさんすごいです。ここ今一番神スレ。
甘いよ甘いよ、Lですら砂糖を吐きだすほどの甘さMAXメロニアだよ、神乙です!!
乙です!甘〜いメロニアはもちろん、
なにげにマットねたが入っているところがww
この3人の距離感っていいな
倉庫のメニューが変わって、シリーズものを読み直してます
ほのぼのだったりせつなかったり…ネ申々のいろんな個性が出てて飽きない!!
最近見てないけど、着替・暗号ネ申シリーズは続編出ないのかな?
あれ、ココで初めてのSSで笑撃(衝撃ではない)だったんだよねwww
倉庫のメニューが変わって、シリーズものを読み直してます
甘かったりダークだったりせつなかったり…ネ申々のいろんな個性が出てて飽きない!!
最近見てないけど、着替・暗号ネ申シリーズは続編出ないのかな?
あれ、ココで初めてのSSで笑撃(衝撃ではない)だったんだよねwww
2重投稿になってしまった…スマソ orz orz
>>629 ありがとうございます。実はもう一作あります。
しかし、倉庫ネ申に追加・訂正のメールを送る、と上のほうで約束しているので
そちらを先に済ませようとネットカフェでマイクロソフトの規約読んだり印刷したり
パスワードを作ったりしているうち閉店。
次回こそ、と長い時間かけて追加・訂正し送信したところエラーになり
もう一度作成して訂正しているうちにまた閉店・・・なにやってものろい自分。
そういうわけで倉庫ネ申ごめんなさい!!
パソコンに負けてますがいつか必ず送ります許してください
あと、あっまーーーいメロニアご馳走様でした!!!
もうひとつ
倉庫ネ申に忘れていました。
「着替」「暗号」の通しタイトルはもうしばらく待っていただけますか。
メールの送り方とかCCの意味とかいろいろ調べてますので・・・
(なんかもう本末転倒になってますが
アートボックスのニアは
どうみても女の子にしか見えない
アートボックスって13巻のやつかな?画像探してみよう〜
9巻166ページも、ニアのヘッドフォンがカチューシャに見えて女の子っぽい
立て膝はともかく、右足が必ず内股だから女の子に見えるんだけどな・・・
男の子ならずっと内股ってきついよね メロなんかおっぴろげだしw
確かにwメロは男らしくおっぴろげだwww
そういう部分でも対象的なんだよな、メロとニアは
今更ながらそう思ったwww
ニアはL座りしてた時も内股で可愛いかった
運動不足のくせにw身体は柔らかそうなイメージ
>>632-633 倉庫番です 訂正メールや遠しタイトルはいつでも全然OKですよ、秋になってもいいし
誰に止められても13巻祭りまではデスノスレに張り付いていますのでw
着替神さえよければ、先に新作投下してもらっても…是非読みたい!!
>>635-636 思わずコミクス開いてしまいました
女の子ニアに見えるキレイめショットの詰め合わせコラとか欲しい
作ったことないけど…スキャナ買おうかなとまで思う自分が通りますよ
女の私でも内股やぺたんこ座りすると骨がポキポキ鳴っちゃうよ
ニアたんの関節は柔らかいをだなー
237に激しく同意です。
ネ申!!続きを投下お願いします(´д`*)ハァハァ
ぶっちゃけ言うと初期はどうみても男、けっこう美男子
でも七巻の頃でも中性的な雰囲気かもしだしてたよね
後半はもう…
顔からフインキから可愛くなって男臭いが
消えてしまったなw
ニアが女の子でジャンプじゃなかったらもっとぴんくなニアたんを(ry
笑い方からしてフフフだもんな女の子っぽい
ピンクなニア(*´Д`*)想像しただけでハァハァ
扉絵で意味もなくハル姉さんと御ヌードとか
ニアのあの座り方は胸の膨らみを隠す&
胸に服が擦れると痛いから押さえつけてるんだと思っている
>>641ハル姉さんとニアたんの御ヌード扉絵激しく見たい(*´∀`*)大人の魅力たっぷりなセクシーなハル姉さんに、まだパーツごとに幼さが残るキュートなニア…そのままハル姉さんからの誘惑でお百合な展開に…ハァハァ(*´Д`)
ニアは見たいがハルはいらね
ハルスレでやれば?
>>644おちつけよ
>>1にそういえば書いてないな
このスレは百合ネタどうなの?
自分はどちらでも構わんが
自分は百合も大丈夫です
寧ろハルニア見てみたい位ですw
647 :
1:2006/08/23(水) 22:51:16 ID:23NFj5pr0
ごぶさた デバって申し訳ない
>>1です
壷でBBSPINKがまたわけわからんことになってるというんでスレに来ました
…微妙に夏厨出てんの?ついでだから一応交通整理して帰るよ
>>645 このスレ立てた当時、オナスレに百合カプなんて出なかったから想定外っすwww
まあ縛りは緩い方が面白いんで、女の子ニアならいいことにするとして…これは常識として守ってくれ
@迷う場合は萌えスレの運用に順ずる
A読みたいヤシは読める、スルーしたいヤシはスルーできるが合言葉
↓続きあり
648 :
1:2006/08/23(水) 22:52:13 ID:23NFj5pr0
↑の続き
SSなんかは最初にカプ名書いて好みでスルーできるように
(ここの職人氏は内容まで書いてスルー推奨とか書いてくれる人もいるんで助かる!)
IEとか使っている人は知らないかもしれんが、壷や専ブラ使うと自動的に絵が表示されてしまう
つまり苦手でもスルーできないわけだ なので萌えスレと同様に絵師希望者が専用絵板立ててやってくれ
>>260が作りそうな勢いだったがどうなってんの?
最後に、職人各位・倉庫番氏dクス!
せっかく復活させたスレだからな…3スレ目のテンプレはもうちょっとしっかりしたのを責任持ってつくらせてもらう
980くらいで案出すよ それまでまたROMらせていただきますノシ
今週入って人少なめですね。保守代わりにマイナー目のジェバニア落としてもよいですか?
>>222の前エピソードが2つあって、合わせてシリーズ3部作にしようかと。
需要ありますか?
>>1さん乙です!
オナスレ時代から知ってますが、あなたが男らしくきっぱりとこのスレを立ててくれたおかげで
よく遊ばせてもらってます!2ヶ月足らずでもうすぐ700…隠れ信者としては感慨深いですねww
653 :
えっちな21禁さん:2006/08/24(木) 16:15:37 ID:6YG8JPSvO
ヌードなんかやったら後でメロに怒られるwww
「人前で肌見せるとか何考えてんだよッ!
べ、別にお前のこと心配して言ってるわけじゃないからなッ!
道徳的にいってんだよッ!
誰もお前の裸なんて見たがらないんだからなッ!
だからもう絶っっっ対に俺の前以外では脱ぐなよッ!」
みたいな?
>>649 ジェバニアキタ──────キタキタキタ────嬉しい
ところでいつでしょうか?今から?もしよければ書き溜めてきた
「荊姫」の続きを今夜、投下しようかと思ったのですが・・・
重なっては申し訳ないしどうでしょうか?
>>1さん乙!!
あなたのおかげで妄想の逝きどころができましたw感謝しています
30分たったので申し訳ないですが始めることにします。
もし重なったらすみません。
21禁・月ニアです。
苦手な方はスルーお願いします。
657 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 21:02:58 ID:a4z7Dol10
外はまだ暑かったが、ワイミーズハウスのその一室は
クーラーがよく効いていた。
少し頭が痛い。月は、飛行機で隣の乗客が
やたらとクシャミをしていたのを思い出した。とにかく今は彼女が待っている。
ネクタイをほどき、ワイシャツのボタンをはずすと月は、脱いだシャツを
椅子の背にかけた。
「それじゃあ…来て、ヤガミ」
リンダが言った。
658 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 21:14:20 ID:a4z7Dol10
『ニアが望めばいつでも二人で会える』
Lは確かにそう言った。
しかし、結局ニアから月に会いたいと連絡して来たことは一度もなかった。
このひと月、ただの一度も。
ゆえに今日、月はニアに会うためワイミーズに来たのだ。もちろん、Lが一緒になる。
Lは読んでいたのかもしれない。ニアが、自分からワイミーズハウスを出たいと
言うことなどないのだと。
あるとすればLになにごとかある時で、結局ニアが、月に会いたいと希望することなど
ないのだと。
そのことを考えると月は憂鬱になった。
しかし、ワイミーズに着いた月を待っていたのは、2時間ばかり待ってて欲しい
という伝言だった。ニアはLとどこかへ出かけているという。
訪問は連絡していた筈だ。
つまりニアは、月よりもLを優先したということになる。
月の憂鬱は、不安と嫉妬も加わってますます重くなっていった。
659 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 21:23:30 ID:a4z7Dol10
「なんだか憂鬱そう。退屈してるの?ヤガミ」
スケッチブックになにかさらさらと描いていたリンダが、
月に話しかけてきたのはその時だった。
彼女は画家として成功しワイミーズを出ていた。
今日は、とある用事でここに来ており、客間で月と一緒に待っていたのだった。
リンダは、月が退屈していると考えたのか、月にあることを持ちかけた。
月はしばらく考えて…結局リンダの誘いにのった。
「以前、私が使っていた部屋が空いてるわ」
二人は一緒にその部屋に入ると、鍵を閉めた。
660 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 21:31:02 ID:a4z7Dol10
月がネクタイを締めながらリンダの部屋をでたとき、
子供たちとぶつか彼らは廊下の向こうへ走っていった。
すでに2時間後経っていた。
『私の目にはあななたちは・・・・・・』
リンダの言ったことがなぜか気にかかっていた。
「……くそっ」
憂鬱な気分のまま月は客間へ歩いていった。
今、この腕にニアを抱きたかった。
冷静な声を甘い喘ぎに変えたかった。
白い肌をピンク色に染め上げたかった。
そうすれば、この憂鬱は晴れると思った。
661 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 21:42:23 ID:a4z7Dol10
その途中、月はニアの部屋の前で、他ならぬニアにばったり会った。
微笑む月に、しかしニアの表情は変わりはしなかった。
「おひさしぶりですね、夜神Jr.」
冷たい言い方だった。月は返事もせず、片手でニアの肩を抱き、
急いでニアを部屋に連れ込んだ。
「!?なにを」
いきなり月はニアにキスした。がり、と音が聞こえるような、
噛み付くようなキスだった。
「痛い、やめて下さい」
ニアが逃れようと首を振る。それがますます月をかたくなにさせた。
月はニアのパジャマのボタンを無理やりに外しにかかった。
───いつもニアを抱いて、ニアを守っている、Lのパジャマだ───
その思いが嫉妬となり月の手に力が入る。ボタンがいくつかちぎれて飛んだ。
そのままニアをベッドに押し倒し、月はその首筋にキスをした。
ニアが感じやすい、ニアの弱いところだった。
662 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 22:00:44 ID:a4z7Dol10
「離して。離して下さい」
ニアが抵抗した。初めての拒否だった。
月は頭に血が上り、構わずズボンに手をかけた。
───相手は女だ。いざとなったら力ずくで───
「最低ですね。ウジ虫以下です」
突然冷たい声が響いた。その声に月は動きを止めた。
「やめて下さいと言ったはずです」
軽蔑した目で、ニアが月を見ていた。
月は、自分が何をしようとしたかを理解し、呆然とニアから手を離した。
ニアがパジャマの衿を合わせると、月に何かを言おうとした。
「この部屋はまだ…」
その時、ドアがこじ開けられ、誰かが月に飛びかかり殴りつけた。
ものも言えないほど激怒しているメロだった。
そこへLが入ってきた。
「月くん。私の部屋に来てくれますか」
663 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 22:19:08 ID:a4z7Dol10
「残念ですが、月くんにはワイミーズハウスへの出入りを禁止させてもらいます」
事件は大ごとにはならなかった。ニアも、月が手を止めたことで無事だった。
監視カメラの映像は処分された。普通、持ち主のいない間
その部屋の監視カメラは作動しており、持ち主が解除番号を
入れるとOFFになる。ニアはまだ解除番号を入力する前だった。
すなわち月がニアを襲ったとき、監視カメラが作動していたのだ。
「月くんらしくない、浅はかな行動でした」
Lの言葉に、月は弁解できなかった。
───相手は女だ。いざとなったら力ずくで───
一瞬でも、そう考えた自分が信じられなかった
ニアは、今は月に会いたくないとという。
「L。ニアに…謝っておいてくれ」
月はLに伝言を頼むと、ワイミーズハウスの建物を出ていった。
664 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 22:30:03 ID:a4z7Dol10
門が閉まると、とたんに建物は強固な砦になり、月はワイミーズハウスの
部外者であり異邦人でしかなくなった。
夕暮れの庭、四季咲きのバラがつぼみをつけて揺れていた。
荊の城でしか暮らせない姫君、それがニアだとすれば
月はその城に入る術を無くした王子であり
邪悪な正体を姫の目にさらしてしまった魔王だった。
「ちくしょう」
月は裏門の前に来ると、その横の門柱に腰を下ろした。疲れていた。
夜になったが月は動けなかった。身体が震えていた。
自身が砕かれ、気力の低下が体力の低下につながっていた。
飛行機の乗客の風邪がうつっていたせいでもあった。
クーラーの効いた部屋で、長く上半身をさらしていたせいでもあった。
しかし、月をどん底にたたき落としていたのはニアの軽蔑した言葉だった。
『最低ですね。ウジ虫以下です』
ニアの口調は、月の今までの行為のすべてが単なる身体を目的としたものだと、判断していた。
665 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 22:45:09 ID:a4z7Dol10
愛してるとか好きだとか運命とか。月の付き合った女性達はこれらの言葉が好きでよく使った。
逆に利口な女は自分で言わず、月に言わせるのが好きだった。
彼女たちの望む通り、実感なくその言葉を重ねていくうち
いつしかそれらは月にとっては意味を持たないただのセリフとなり、やがてはエゴを表す言葉となっていった。
月はだから、ニアにだけは決してそれらの言葉を使わなかった。
月は愛を誤解していた。
雨が降り出した。まだ暑いのになぜか月はその雨が冷たく、痛く、感じた。
にも拘わらず、自分を責め立てる雨が今の月には気持ちよかった。
身体の痛みで精神の痛みから逃れたかったのかもしれない。
月の犯した罪が、息をするのも身体を動かすのも苦しいと感じるほどに月を苛んだ。
雨に叩かれているのが楽だった。
『私は月くんがニアを殺してしまうとさえ考えています』
たとえ逆だとしても、あのときのLの言葉は正しかった。
愛は人を殺しさえする。
夜の雨は降り続いていた。
666 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 23:00:41 ID:a4z7Dol10
ヒトが夢をみるのはレム睡眠のときだという。
雨に打たれながら月はいつしか夢をみていた。目覚めると同時に忘れてしまう夢を。
暗い場所で重い扉が開き、黒いコートを着た男が入ってくる。
会ったことはないが、月は彼を知っていた。京都府在住の、優秀な検事。
最近も、裁判が長引き冤罪の見方さえ出てきた強盗殺人事件の検事をつとめ
ついに容疑者の有罪を立証した。判決は『死刑』だった。
なぜ彼が夢に出てくるか、月にはわからなかった。
彼が入ってきたのは倉庫のような場所で月は父の部下の相沢、松田、伊出らしき男達と立っている。
反対側にはやはり父の部下で模木、そして月の知らない者達が立っている。
そしてその中央に、ニアがしゃがんでいた。いつものパジャマ姿だった。
月とニアは対峙していた。
そして、どういうわけか、黒いコートの検事が月に言った。
「神 仰せの通りに」
月はほくそ笑んでいた。その理由が、夢をみている月にはわかった。……もうすぐにもニアが死ぬ……
あと3秒、2秒、1秒…
667 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 23:06:52 ID:a4z7Dol10
「ニア!!」
月が叫ぶと同時に悪夢は消えた。
「ライト・・・?」
門柱に寄りかかり、膝を抱えてうずくまった月が
その声に振り向くと、ニアがいた。
ワイミーズハウスの裏門の向こう側、
まだまだ碧いバラのつぼみが溢れる夜の庭に
いつものパジャマ姿でニアが立っていた。
「・・・ニア、雨に濡れたら風邪をひく・・・」
そう言って月は、雨がやんでいることに気がついた。
そのことにホッとして、あとはわからなくなった。
668 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 23:19:55 ID:a4z7Dol10
「私の目にはいまのあなたたちが夢の世界みたいに見える」
そう言ったのはリンダだった。
「あなたたち、ほんとうは敵同士なんじゃないかしら」
ワイミーズハウスの一室で、月をモデルにリンダはスケッチをしながら、言ったのだった。
「インスピレーションなんだけど、あなた達ほんとは、知恵を競い、策略を謀り、
命を懸けて勝負する。そんな間柄のほうがピンとくる」
「つまり、今のこの世界は『胡蝶の夢』ってことかな?」
蝶の夢をみた荘子が、自分が蝶の夢をみていたのか、それともこの現実こそ蝶が見ている夢なのか
わからなくなったという故事を月は思い出した。
「気にしないで。私の目にはそう見えるってだけの話だから」
昼間、リンダの気まぐれな言葉を聞いたせいかもしれない。月が悪夢を見るのは。
『ざぁまぁーみろ!ニア』今度の夢の中では、凶暴な月がそう叫んでいた。
669 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 23:47:32 ID:cZhtWOl10
喉が渇いて目が覚めた。辺りは暗かった。起き上がろうとして、
頭がガンガンした。汗で身体がベタベタする。どうやら熱があるようだ。
水を飲もうとベッドから足を下ろした月は、何かが寝てるのに気が付いた。
ニアだった。ニアが毛布にくるまって、ベッドの横の床に寝ていた。
あやうく踏んづけるところだった。
そこはニアの部屋だった。月をここまで連れてきたのだろう。
この部屋の床にはカーペットが敷かれてはいる。敷かれてはいるが……。
なんだか頭が余計にガンガンしてきた。
「くそっ」
舌打ちすると、月は朦朧とした頭でクローゼットからシーツと枕カバーを取り、窓を開けた。
それから自分が寝ていたベッドのシーツ類を新しいものと交換した。
替えたシーツは小さく丸めて部屋の隅に置き、窓を閉めた。
それからそっとニアを毛布ごと抱え上げるとベッドに寝かせた。
一連の動作でさらに頭がぼーっとしてきた。テーブルに水と薬がある。
月はそれらを飲むと毛布をかぶり、ベッドの反対側のソファに倒れこんだ。そういえば。
なぜニアはあの場所に?…どこかへ行くつもりだったのか…月は考えながら眠った。
670 :
荊姫 憂鬱:2006/08/24(木) 23:57:30 ID:cZhtWOl10
夜半、目を覚ました月がベッドを見るとニアがいない。
驚いて起き上がると、今度は月の眠るソファのそばの床で寝ていた。
親元で眠る白い仔猫みたいだった。
再びニアを抱えベッドに寝せたそのとき、ニアが目をあけた。
「夜神月。病人はベッドで寝てください」
「だめだ。ニアが寝るか、でなければ僕が出て行く」
「じゃあ一緒に寝ませんか?そのあと私が別の部屋に行って寝ますから」
「一緒に寝るのはだめだ。風邪がうつる」
「けちですね。少しの間だけです」
ニアは強引だった。
月は、二人ともマスクをすること、あとでリンダの部屋へ行って寝ること、寝る前に
必ずうがいをすることを約束させると、渋々一緒に寝ることを承諾した。
今日はここまでです。また明日、昼から投下する予定です
>>653-654 メロはツンデレがよく似合う そしてニアは無自覚さんでww
|| ,lノlノl从) <絶っっっ対に
リ|!;゚∀゚メリ 俺の前以外では脱ぐなよッ! (゚、 。w 、
し J l、~ ヽ <別に私が脱ぎたいと言ったわけでは…
しーJ Cじし''(∂
>>671 乙です!
夢と現実がパラレルになっているところで感心!すげー
薔薇のネ申乙です!!ネ申の文章は素晴らしく読みやすいです
今回はところどころに原作のセリフが出てきたり、リンダメロ…それに魅上も出てきたりwww読んでてかなりテンションあがりました
続きもwktkで待ってますww
降臨宣言してたジェバニアのネ申はまだかなぁ〜
>>649です
レスくれた住民のみなさまd マイナーだけど需要あってよかった…
今夜ジェバニア1、明日の夜にジェバニア2を投下しにきます よろしくです
>>671 乙です!!本日も続き待ってます
>>672>>673>>674 レスdです!!!
では続きいきます。
今日は、多分ようやく21禁描写まで辿りつく予定なので
苦手な方はスルーお願いします。カップリングは月ニア。
676 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 12:49:10 ID:XeBYPGDa0
ベットの中、月はニアに風邪をうつさないよう少し離れていた。
二人ともマスクをしているとはいえ、近付き過ぎるとまずい。
「そういえば、一緒に眠るのは初めてですね」
マスクを通した、くぐもった声でニアが言った。
「そうだな。じゃあ今度、二人で2、3日一緒に旅行しようか」
「めんどくさいので嫌です」
「ああ…そう…」
と、ニアが毛布のなかにもぐりこんで月の胸に耳をあてた。
「ニア、離れて」
月は慌てて言った。
悪い夢を見たのだろうか、ニアはつぶやいた。
「生きてますよね」
早まる月の心臓の鼓動を聞いて安心したのか、ニアは身体を少し離すと寝息を立て始めた。
「おやすみ、ニア」
月もやがて眠りに落ちた。
二人はマスクをしたまま身体を少し離し、でも抱き合う格好で眠った。
677 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 13:03:09 ID:XeBYPGDa0
月が目を覚ますと朝で、ニアはいなかった。
体力が戻り、熱も下がっていた。もともと健康な月は一晩ですっかり回復していた。
もちろんニアが一番の薬だった
部屋を見回し、そういえば…と月は考えた。
出入り禁止になった僕を、ニア一人でここまで運べたのだろうか。
それにこの部屋にソファはなかったはずだった。
身体を拭いて、服を効いてるとニアが入ってきた。
月はニアに尋ねた。
「昨夜は、ニアが僕をここまで運んでくれたのか?」
「いえ。肩を貸して連れてくる途中、メロに見つかってしまいました。
そしてメロがあなたとソファをこの部屋に運んでくれたんです」
「メロが?」
「そうそう、そのメロから伝言です。
『俺はお前と口をきく気はない。礼なんか聞きたくもない』。以上。」
ニアは、メロの口調を真面目に伝えた。
678 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 13:15:18 ID:XeBYPGDa0
「それからリンダが心配してました。クーラーが効き過ぎたためじゃないかと」
ニアは椅子に座って髪の毛を人差し指に巻きつけ始めた。
「絵のモデルになったと聞きました」
「…交換条件でね」
月は、ワイシャツのポケットから折り畳んだ画用紙を手渡した。
ニアが広げると、そこにはニアの似顔絵が描かれていた。リンダがここに居た頃のニア。
「似てますね。流石リンダです」
「似てないよ。…いや、確かに似てはいるけど…」
月はその似顔絵に、正直がっかりしていた。
ニアは、携帯でも写真を撮らせてくれない。(Lを継ぐものとしては賢明な態度だが)
そこで月はリンダから、絵のモデルになって欲しいと持ちかけられた際、
代わりにニアの似顔絵を描いてもらうことを条件としたのだった。しかし…
「この絵より、ニアの目はもっと大きいし、表情も豊かで…実物のほうがずっときれいだ」
「……うまいことを言っても写真は駄目です」
「どうして」
「何度か修正されたことがあります。笑顔が不気味なんです」
679 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 13:27:54 ID:XeBYPGDa0
気にしている様子もなく淡々と言うニアが何だかいじらしく、月は話題を変えた。
「とにかく、彼女の描くメロはもっと力が入っていた。妖しさもあって…」
客間でリンダはメロを描いていた。その絵を見た月はリンダの腕を見込んで描いてもらったのだ。
「リンダは少年や青年…男性を描くのが得意なんです。実際、評価も高い。
そうですね、リンダの描いたあなたなら私も観てみたい。さぞ色気があるでしょうね」
「……いやだ。ニアには見せたくない」
「あれ?もしかして、絵に妬いているんですか?」
「こいつ」
月はニアの口をキスで塞ごうとした。こういうときは黙らせるに限る。ニアが月から逃げようと身をよじる。
「ふふ」
と、月がニアをじっと見る。
「ニアが笑う声を初めて聞いた」
それを聞いて、ニアはうつむいた。
「だからあなたと会うのは嫌なんです」
そして今度は月の反対を向いた。顔を見られまいと。
「どうしても、嬉しくなってしまいますから」
680 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 13:41:35 ID:XeBYPGDa0
「ニア・・・。こっちを向いて」
月はニアの両頬を持ち、その顔を自分の方に向けた。ニアが笑っていた。
バラの花が開くような笑顔だった。
「不気味じゃありませんか?」
「ちっとも」
月はニアの瞼に。鼻に。頬に。額に。耳に。髪に。唇に。たくさんのキスをした。
ニアが月の背中に両腕を回し、月を抱いた。そんなニアに月が言った。
「ごめん。昨日の僕はどうかしてた」
「いいえ。…帰ってきてあなたを探していると、あなたがリンダの部屋から
出てきたと聞きました。……だから私も頑なになってしまった。それだけの話です。
……ごめんなさい」
と、月がニアの両腕をつかんでニアの身体を離した。
いつもの月と違って、思いつめたような真剣なまなざしで月はニアに尋ねた。
「ニア。もし僕が昨日のように、いやあれ以上に
重い罪を犯すようなことがあったら……ニアはどうする?」
681 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 13:56:29 ID:XeBYPGDa0
「夜神月。あなたがですか」
『あなたが』そこには、Lの相手をできるあなたが、という響きが込められていた。
ニアは少し考えるとこう答えた。
「あなたは私が責任をもって、誰の目も声も届かない所に死ぬまで閉じ込めます」
「そして、ニアが毎日尋問を?いいね。素敵な罰だ」
月は微笑し、やがて真面目に言った。
「でも。もし。もしそんなことになったら……そのときは僕はころ」
「あなたはそんな簡単にくたばるようなタイプじゃないです」
ニアが月の言葉をさえぎった。
「あなたは幼稚で、負けず嫌いで、加減ってものを知らない。
だからきっと、なにがあっても最後まであがき続ける」
「……じゃあニア。そのときは、その僕を最後まで見ていてくれないか?
僕にはそれが一番の罰だから」
「もともと私はそういうタイプです」
ニアが月の髪に両手を持っていく。それはなぜか、罪人に対し、
罪びとの証である荊の冠をかぶせる執行人を思い起こさせた。
682 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 14:05:21 ID:XeBYPGDa0
「約束します。もし、そうなったら、私は最後まで目を逸らさずにあなたを見ています」
そうしてニアは月の唇に接吻した。おごそかに。厳粛に。
「ニア」
月は、ニアを抱きしめた。優しく、やがて強く。
「でもこの話はもうやめましょう。単なる夢の話で、現実じゃない」
「?」
月は夢のことは忘れていて、昨日のことを話していたつもりだったので
ニアの言葉を少し不思議に思った。ニアは一体、どんな夢を見たのだろう
…………?
そのとき月は、ニアを抱く腕に、いつもと違う感触があることに気がついた。
683 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 14:33:02 ID:XeBYPGDa0
「…少し胸囲が大きくなって来たので、必要になったんです…」
月は身体を離し、まじまじとニアの胸の辺りを見た。
「昨日は誂えた下着の試着に行っていて遅くなりました」
月はそっと、パジャマのボタンを外しにかかる。ニアは抵抗しなかった。
前を開くと、膨らみかけた小さな胸を、白い質素な下着が覆っていた。
初めての下着を着けて月の許に来たニアは何だか、
恥ずかしいことが悔しい、と言いたげな顔をしていた。
あっさりと月はいつもの月に戻った。
たまらずに月はニアに唇を重ね、パジャマの裾から手を入れると
ブラの上から小さな胸を愛撫しながらニアをベッドに導いていった。
「……ぅ、ふ、……んん……あ……ん……」
月のくちづけに応えるニアの呼吸も段々上擦っていく。
月はニアのパジャマを脱がせにかかり、袖と一緒にニアの両腕を頭のうえにもっていくと
何を思ったか器用にそのパジャマでニアの両手首を結わえ、ベッドの頭上に結びつけた。
「!?」
ベッドに寝かされ、両腕を頭上に掲げた格好で拘束されたニアは驚いて月を見た。
684 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 14:45:15 ID:XeBYPGDa0
Lのパジャマが初めて役に立った。と月は思った。
「大丈夫だよ、ニア。なんにもしない」
月はニアの髪を撫でて、優しく言った。
「写真代わりにニアの姿をよおく、この目に焼き付けておくだけだよ」
「!…やっ…!」
月は、嫌がって身体を反らせるニアのズボンとパンツを脱がせた。
淡い茂みがあらわになり、ニアは反対側に身をよじった。
そうすると、手首を拘束しているパジャマが更にきつくなっていった。
パジャマなんて、縛る道具として全く適していないのに、月はどれだけ器用なのか。
「いやです、こんな…」
「ニア、少し我慢して」月は今度は白いブラの上からそっとニアの胸を擦った。
「…っ」
そして背中に両手を回してホックを外す。
「ぁ…はぁ…は」
月の手が身体に触れるたび、ニアの身体がびくりと跳ねた。
685 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 14:57:38 ID:XeBYPGDa0
「敏感だね、ニア」
月はブラジャーをニアの両手首にからませ、あらわになったニアの胸を見た。
両腕を上げているため胸部の筋肉が上部に持ち上がり
膨らみつつあるという胸がやや判り辛い。
しかし、肋骨の浮き上がるその姿は少年にも少女にも見え
たまらなくエロティックだった。
「…ぅぅ…」
「ニア、足をもっと開いて」
「!お断りです」
月が下腹部をよく見ようとすると、ニアは膝を閉じ、身をよじった。
足の指が、焦れてシーツを握っていた。見えなくとも濡れているのがわかった。月の耳に届くほどに。
「…もう…やめて下さい。…恥ずかしい、です…」
「いやだ。やめない。でもニアが恥ずかしいなら……そうだな」
しゅるっと月はネクタイを外し、ニアの目に軽く巻きつけた。
「これでいいね、ニア」
「…余計ひどいです、こんなの…」
686 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 15:21:26 ID:XeBYPGDa0
ベッドに両手を縛り付けられ目隠しをされたニアは
一枚の絵画のようであり、彫刻のようであり、月は存分にニアを鑑賞した。
白い腕、細い首のライン、大きく上下する小さな胸、立ち上がる2つの桃色の乳首、
小さなおへその窪み、ほっそりとくびれた腰、時折よじる両足、シーツを滑り耐える踵、
ピンク色に上気しうっすら汗のにじむ柔らかい肌。
やっぱり触れてみたくなり、月は指をニアの身体にそっと近づける。
と、気配を察してニアの身体がその方向に跳ねる。
「……ああ」
悔しげな、でも微かに甘い響きを伴う息をするニアをよく見ようと月が顔を近づけると、
その呼吸を感じたニアがやはり月の方向に口を開いて欲しがる。
ニアの身体が月を探し、求め、びく、びく、と躍っていた。
その姿にぞくぞくして、月は服を脱ぎ始めた。衣擦れの音が聞こえたのか
ニアが泣きそうな声で小さく、かすかに、つぶやいた。
「…あ、早く……………………………………………………来て…。…お願…」
687 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 15:43:49 ID:UbV2UnQR0
「もっとはっきり言ってごらん」
「ぅ、くっ…」
ニアの両手は耐えきれずに、その手を結わえ付けているLのパジャマを握りしめていた。
「僕は…ウジ虫以下だね…」
いいながら、月はニアの身体の線をやさしくなぞっていく。
「っ…いいえ…あ、なたは…ただの、人でなしです・・・ぅっ」
ニアはそれでも耐えようとしていた。
月はそんなニアがいじらしくて堪らなかった。もう我慢も限界だった。月がニアの目隠しのネクタイを取る。と。
ニアの瞳に涙がにじんでいた。
「!」
ニアの涙を見たのは初めてだった。
「ごめん。ごめんよ、ニア」
月は急いでニアの手首を縛るパジャマをほどきながら、ニアの身体に自分の身体を重ねた。
ニアの右足が月の左足にからみ付き、
そして左足は月を受け入れられるよう自然に膝を曲げ、月を待っていた。
688 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 15:59:02 ID:UbV2UnQR0
両腕が自由になると同時に、ニアは急いで月に抱きついた。
「……ライト!!」
「ニア……!!」
やがて月自身がニアの身体の奥深くに入っていくと、ニアの足は月を離すまいと強く
月の腰を抱いた。ニアの身体が悦びにうち震えていた。二人律動を始めると
ニアは我を忘れ月の名前を叫んでいた。
「ラ、ライト!ライトぉ…あ、あ!あぁあん!ライト!!」
両腕両足のみならず、ニアの肌はしっとりと月の肌に吸い付き、
ニアの内の襞は月自身に絡み付き、ニアの唇は月の唇をとらえて離さなかった。
全身全霊、ニアは月を求めていた。
「最高だ。ニア」
律動し、突き上げながら、月もまたニアを、ニアだけを欲した。
いつしかニアの瞳から涙があふれていた。その涙をキスで拭い
月はニアとともに、何度も何度も、飽きることなく、達した。
689 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 16:14:37 ID:UbV2UnQR0
「来てくれたのね、ヤガミ」
月はリンダの招待を受けて彼女の個展に来ていた。リンダが月を認め歩み寄る。
まだ早いせいか、来ている者は少ない。
しかし、リンダの絵はどれもリンダ独自の視点が活き、興味の尽きないものだった。
「リンダ。この前ワイミーズで話したことを覚えてる?」
「ええ。覚えてるわ」
「君は。僕達が敵同士に見えるといった。
二人、一緒にいる姿が夢のように見えるとも」
月はリンダを見て、言った。
「あるいはそうかもしれない。僕達は初めて会った時からお互い強く惹かれていた。
それは敵同士が感じるものに似ているのかもしれない。だけど」
月は、決心していた。もうニアを離すつもりも離れるつもりもなかった。
「僕達はもう離れられない。離れるつもりもない。それを言いたかったんだ」
690 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 16:31:01 ID:UbV2UnQR0
と、リンダが紙に包んだ絵を月に渡して微笑んだ。
「あなたがモデルをしてくれた絵よ。受け取って」
簡単に受け取っていいものか迷っている月に、リンダが言った。
「これは祝福のプレゼント。同じワイミーズハウス出身の先輩を
そんなふうに想ってくれて、凄く、嬉しいの。どうかお幸せに。ヤガミ」
「リンダ…ありがとう」
月は絵を受け取り、包んでいる紙を取り払った。………。
月はその絵を見て、言った。
「……リンダ。どうして僕とこいつが手錠で繋がっているのかな?」
それは、月とLが手錠で繋がっている絵だった。
人が見たら『男同士でキモイよ。夜神月ってこっち系?』とか言われてしまいそうな…。
「インスピレーションよ!!言ったでしょう?私の見たところ、
あなたと先輩はお互い離れることのできない敵同士、それを表現したの」
「…なんで僕はチャックを下ろしているわけ?」
「こういうエロスが妄想をかき立てるんじゃない!!」
…そういうキャラでいいのか?リンダ。
691 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 16:45:25 ID:UbV2UnQR0
「招待に感謝しますよ、リンダ」
唐突にLの声がした。いつの間に来ていたのか。
「先輩、来てくれたんですね」
「可愛い後輩のためですから。月くん?どうかしましたか?
おや。私と月くんを描いた絵ですか。似てますね。流石リンダです」
「おまえ全然動じてないな…」
「では。もう単刀直入に聞きます。月くん、私とセックスしたいと思いますか?」
「思わねえよ!」
あまりの質問に突っ込んでしまう月だった。
「だそうですよ?リンダ」
「もー、先輩。本人を前にしてそんなこと言える訳ないですよぉ。
でも私、ヤガミの言葉を聞いたもん。
『僕達はもう離れられない。離すつもりもない』って。きゃーーー」
シリアスな話のオチがこれか?こんなんでいいのか?
692 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 16:59:09 ID:UbV2UnQR0
「そうですか。いや、私も月くんとならできなくもないと思いますが色々準備が…」
「何でお前がはにかむんだ…!……………まさか……」
そうだ。リンダは本当にこんなキャラなのか?そして、Lがここに居るということは?
嫌な予感がして月が振り向くと、案の定ニアがいた。
表情からして、今のリンダの話を聞いていたのは間違いない。
ニアはリンダの絵と、月とLの二人を見比べ、冷ややかな視線を月に投げた。
「ふーん。なるほど」
そういうとなにやらポイと投げ捨て、踵を返した。
「待…、ニア!!」
駆け寄る月からニアはさっと身をひるがえした。
ドデ。月は床に派手にすっ転び、ニアはそんな月を置いて
さっさと向こうへ行ってしまった。
立ち上がりながら、月は思った。
───前々から不思議でしょうがなかったんだが、どうして僕は、
ニアの前では、いつもこう『無様』になってしまうんだ?───
693 :
荊姫 憂鬱:2006/08/25(金) 17:16:17 ID:UbV2UnQR0
「リンダ、協力に感謝しますよ」
「でも可哀想ですよ・・・ごめんね、ヤガミ」
「ワイミーズに出入り禁止になった月くんとニアを会わせようというんだから
これくらいやってもバチはあたりません」
「それにしても…ニア綺麗になったなあ。昔とは大違いだわ」
「正確には…月くんと出会ってから見違えるようになりました」
Lは少し、寂しそうに言った。
「そうだ先輩!約束どおりもう一枚、モデルになって下さいね。
「今度はチラリズム路線で行きましょう!膝を抱えて丸くなって
背中と下着をチラリと見せて、こう、親指を噛んで目線はやや上で
いかにも誘ってるポーズでお願いします!」
「…そういうキャラでいいんですか?リンダ」
ちなみにニアがポイ捨てしたのは、写真代わりに月に渡そうと作った自分を模した指人形だったが、
そのテンパった目とややトンがらした口元を見る限りでは
月の憂鬱はまだまだ終わりそうになかった。
憂鬱 終
言うべきことはただひとつ・・・・・・「リンダごめん!!!」
あと2日も続けて長々と投下してすみませんでした。
では
>>674ネ申
ジェバニア、ワクテカで待っています!!
あと訂正がありました
>>677 誤:服を効いてると→正:服を着ていると
ちょwwwwリンダwww
素晴らしいです薔薇神・・・
本誌でひとりぼっちで死んでいった月と
ひとりぼっちで生き残ってしまったニアが
パラレルワールドで甘々イチャイチャな幸せを満喫してると思うと
心がホカホカと暖かく、嬉しくなってしまいます。
本誌のふたりと微妙にリンクしてるのもまた落差に見ごたえがあって素敵!
ニアたんはもう夜神ネイトになって、子供つくって孫つくって
ふたり一緒のお墓に入るといい。どうか幸せになってほしい。
あまりの感激ゆえの長文失礼しました。
これからも楽しみに作品投下お待ちしてます!
>>697月とニアたんの本名一字違いワロスw月と結婚、いいですね!
しかし墓とか孫は渋すぎます、まだその前に……
……ウェディングドレスとかモーニングの月とか……!
夫婦の営みで、胸とか尻とかおっきくなったニアたんに
ニアたんにセクシーな
下着もたまにはいいじゃないかと着せてみたい月とか嫌ですとかいいながら
着せられるニアたんとか
結局脱がしてギシアンするのにとか
そのうちロリ妊婦とか…
とにかく薔薇神乙です!
>>674です
まずはジェバニアのシリーズ1、投下します
明日のシリーズ2への布石というか…フラグ立てみたいな章なので、
あまり派手な展開はありません それでもかまわない方、ご覧くださいまし
>>693神乙です!
パラレル書ける人尊敬する…こういう月ニアがあるのか!楽しませていただきましたww
SPKとして元の組織から出向して初めて出会ったニア。
この子供がこの特殊組織のブレインだって?
初めて出会ったとき、ジェバンニは心の底から驚いた。
せっかくの見事なプラチナブロンドを、セットもせず無造作に跳ねさせている。
顔立ちはとても美しいものだったが、ニコリともしない硬質な雰囲気で、
当初は"少年"だとメンバー全員が勘違いしていた。しかも、ろくに目を合わせない。
大統領は本気でこの華奢な子供を信用したのか?狂ってる。
しかしそれは杞憂だった。
膨大なデータや映像を黙々と精査し、すべて記憶してしまう。
ミサイルなどの専門知識も持ち、プロファイリングは正確無比で、まったく舌を巻く所業だった。
並みの人間はついていけず、どうしてそんな結果になるのかすぐには理解できずにとまどう。
それはただの思いつきで、はったりではないかと思うほどだ。
しかし、私たちが後追いでやっと概要をつかめると、「確かにそうだ」と唸らせるものだった。
奇妙なことと言えば、ニアは何かしらいじりながら思考する癖がある。
世の中にはこめかみをブラシで擦りながら六法全書を全てそらんじるという日本の弁護士、
マラソンをしながらプロットを考える小説家などもいるから、"癖"という点ではまだ理解できないことはない。
彼女の場合は、飽きるまで突き詰めるレベルが段違いであることが特徴だった。
レゴブロックやダイス、マッチ棒でとてつもない建築モデルを作り上げる。
何の変哲も無いビニール製のアヒルの人形をラジコン化してしまう。
鋏ひとつで細密なペーパークラフトのタワーを作る。
将来的にはシュールなデザインの指人形を私たちSPKの分まで作ることになる…似たくはないが。
あまりにも若過ぎる少年に指図されて、(第2期SPKになってから少女だとわかるのだが)
コマのように動くことに、プライドを刺激され反発した捜査官もいたらしい。
たった4人の地下組織としての第2期SPKになってからは、
そのような瑣末なことにかまう人間も余裕も無くなったわけだが…。
大統領の前でさえも顔色を変えず、冷徹に任務を遂行するニア。
そんなニアの表情に変化があらわれたのは、二代目Lとマイク越しにやり取りしたときのことだった。
「…そこに死神が居るんですね?」
ニヤリと笑い、見開いたその目には狂気が宿っているかのように思えた。
「…大体わかってきました…」
その後、メロに利用されつつも日本捜査本部に揺さぶりをかけ、
キラ信者の暴徒襲撃をかわしたのちに、SPKは新しい拠点へ移った。
万が一のために、常に拠点は複数用意してあった。
新しい拠点でコントロール・ルームを再設置する作業を行い、
夜になって皆休息を取った。レスターとハルは模木を伴って近くのホテルにチェックインした。
ジェバンニは二代目Lとの通信回復を優先させて泊り込み作業となった。
ニアは「私は怖いので出ません。」といった日から、拠点の仮眠室でずっと寝泊りしている。
今日は脱出のために重装備の警官隊に扮して歩き、珍しく「疲れました」と言って既に部屋へ戻った。
"なんだか…あの上司とふたりきりと思うと緊張するな…"
ジェバンニはモニターの前で作業しながらそう思った。
特殊組織の年若きリーダー。常人の考えが追いつかないほどの冷たい天才。
思考する際の奇行とも思える妙な玩具遊び。少女でありながら性別不詳なイメージ。
そして昼間見せたニアの異様な目の光…身震いがする。
一晩目の作業の目処がついたため、自分用の仮眠室へ向かったときだ。
向かいのニアの部屋の扉が細く開いたままで、部屋の明かりが漏れていた。
「…ん?」
怪訝に思いながら扉の隙間を覗き込むと、ニアがうつぶせに床に倒れていた。
「ニア!」
驚いてニアの下へ駆け寄るジェバンニだったが…
ニアはその声にも起きず、すやすやと寝息を立てて眠っていただけだった。
ベッドに行こうとして力尽きたのだろう。なんて心臓に悪い…。
ジェバンニはそう思いながら、起こすべきかどうか考えてもう一度ニアを見た。
初めてみた無垢であどけない寝顔…。
プラチナブロンドの長い前髪が額に軽くかかり、
閉じた瞼から髪と同じ淡い色のまつげが長く伸び、影を落としていた。
赤ん坊のようになめらかな白い肌。やわらかそうな頬はバラ色に染まっている。
誘うように半開きになっている、艶のある形のよい唇。
"…宗教画の天使みたいだ…"
ジェバンニは思わず見惚れていた。これが昼間と同一人物なのか?
とりあえずこのまま床に置いておくわけにはいかない。
我に返って、とりあえずベッドに移そうとニアを抱き抱えた。
「…ん…」
甘い声を出し、ニアの瞼が半分開いてジェバンニを見た。
"まずい。起こしたか?"
見惚れていた自分が気恥ずかしく、怒られるかと身構えたが、
ニアは予想外の動きをした。上体を起こしてジェバンニの首に腕を巻きつけたのだ。
"え?!"
ニアの頬がジェバンニの首筋にあたる。そして肩にふくよかな胸の感触を感じた。
"わああっ!"
上司でもあり天才でもあり異様な目をした天使で柔らかい胸があって…
ジェバンニの脳内はぐるぐるとパニックを起こして固まってしまった。
…と、いきなり自分の黒髪をつかまれ、「うわっ」と首がのけぞるジェバンニ。
「…エル?…おかえりなさい…」
"え?" とジェバンニが思うと同時に、ニアが口づけてきた。
"なんだこれはーーー?!"
さえずるような軽いキス…小さな唇のあまりの柔らかさにジェバンニの心臓は飛び出そうになった。
"これは…これは…どうすれば…"
ジェバンニが茫然自失となりながらニアを見ると、彼女はまた寝息をたてていた。寝惚けていたのだ。
"エル…Lのことか…"
そういえば彼女はキラを追った世界的探偵、そして被害者でもある"L"の遺族でもあるのだ。
本当の家族ではないが、出身の養護施設で尊敬すべき存在だったとニアは何度か口にしていた。
この間対峙したメロも同じ施設の出身だ。あの時は視線も合わせなかったふたりだったが、
なにかしら他の人間とは違う強い繋がりは感じ取れた。
"なんだ…間違えているのか…"
ジェバンニはそう思った瞬間、落胆している自分に気づいて慌てた。
"私は何を…相手は上司で…その上まだ子供なんだぞ"
ニアをベッドに寝かせて自室へ戻ったあと、ジェバンニはなかなか寝付くことができずにいた。
初めて見る無防備で傷つきやすそうな少女らしさ、彼らの強い絆…。
それを考えると、あの冷酷さや異様な目の光も納得できるような気がした。
ニアにとって、これは任務であると同時に復讐でもあるのだ。
"まだ10代の少女にしては過酷過ぎる人生だ…"
ジェバンニは、いつしかニアに対していたわるような気持ちになっていた。
"小さな彼女を守ってあげられるのはSPKの私たち…いや、私でなければ"
やっと睡魔に襲われて眠りにつくとき、ジェバンニは無意識にそう思ったことに気づかなかった。
−シリーズ2へつづく−
ジェバニアのネ申乙です!!続きもwktkで待ってます(O・∀・)ワクワクテカテカ
ネ申乙!ジェバニアは静かに切なくていいなあ。萌えました!
シリーズ2もwktk
>>674です
話が地味過ぎたかなあとオモタけど…感想いただきdです!
では昨夜に引き続き、ジェバニアのシリーズ2を投下します
いきなり本編の死にネタから始まっているので、苦手な方はスルー推奨です
それはKIRAとの決着をつける2日前のことだった。
魅上の貸金庫に関わる新事実をジェバンニが報告した際、
TVニュースで誘拐された高田ともう一体の身元不明の焼死体について報道されたと聞いた。
そして誘拐のおとり担当らしき人物の射殺についても。
そこへリドナーからの通信が割り込んできた。
「…すみません…まさかメロが…」
「いえ、いいんです」
「?!」
「問題は解決しました」
ニアは淡々と応答するばかりだ。メロとは特別な間柄ではなかったのか?なぜ動揺しない?
ジェバンニは不可解に思いながら、通信内容をモニターしていた。
その後、2代目Lと日時の変更がないことを確認し、ニアはジェバンニに言った。
「間に合いますか?」
「はい、大丈夫です」
「…………」
いつものニアらしくない、長い沈黙が続いた。
「レスター指揮官、リドナー、ジェバンニ……」
「?」
「がんばりましょう」
「…はい」
ジェバンニはその夜、ノート本体の偽造作業をレスター指揮官と行っていた。
特殊加工の機器をオペレーションし、最終仕上げの段階でレスターが先に上がった。
あとはジェバンニの専門分野…時間はまもなく朝になろうとしている。
ニアは眠ろうとせず、コントロール・ルームで書類と玩具が雑然と散らばった中にいた。
「ニア、少しでも眠ったほうがよいのでは。」
「決着が近い今、私にはその完成を見届ける義務があります。」
「そうですか…」
そうはいっても、このところろくに睡眠を取っていないニアをジェバンニは知っていた。
そして今回…以前リドナーを人質に我々SPKの前に現れたメロがこのような結果になった。
あのときのニアのいつもより感情あふれる言動、ふたりの強い繋がり…。
平常心でいられるものだろうか?
「…本当にいいのですか?」
「何がです?」
「何って…メロ」
「私は決着をつけるまで、私情を挟むことはしません。シナリオが狂います。」
「そうは言っても…」
「ジェバンニ、あなたには優先すべきことがあるはずです。そちらをお願いします。」
とりつく島もなかった。我ながら馬鹿なことを聞いた…と思いながら、ジェバンニは作業に戻った。
彼女は気づいていないが、以前ジェバンニはあどけない寝顔で寝惚けた素のニアを知っていた。
年相応の顔をし、甘えるように抱きついておやすみのキスをしたニア。
素面では絶対に他人に…そして自分には見せてくれない、気を許した相手しか知らない姿。
ジェバンニは疎外された思いを抱きながらも、平然とした顔で無理をし続けるニアを憂いた。
作業が終わり、ジェバンニは2時間ほど仮眠を取ることにした。
起きたらまた魅上の尾行だ。決着まであと2日の辛抱だ。こういう無理はSPK以前から慣れている。
コントロール・ルームが無人になることを理由に、もう一度ニアにも睡眠を取るように促す。
ニアもやっと部屋へ戻ることに同意した。そしてふたりは同じフロアの仮眠室へ向かった。
「無理はしないでください。あなたは我々SPKの要だ。だから…」
「…わかりました。でも私は無理はしていません。」
できるだけ個人的な感情を悟られないように、いい訳めいた言葉でジェバンニが心配しても、
ニアはそれを平然と突っぱねる。ジェバンニはやりきれなかった。
「あっ…」
そのときニアの足元がふらついた。思わずジェバンニが左腕一本で抱き止める。
どう考えても大人ではない、小柄な少女の身体の軽さ。
ニアは眩暈を起こしたようだ。ジェバンニの腕を支えにやっと立っている。
まったくこの人は…ジェバンニは思い切ってニアを抱き上げた。
「!」
「部屋まで送ります。」
「ジェバンニ、降ろしてください。私は自分で歩けます。」
「その様子では信じられません。今だけ黙って私の言うとおりにしてください。」
いつになく強引なジェバンニにニアは驚いた。
しかし、自分も立ち眩みのためか思考力が少し落ちていた。
それ以上問答するのも面倒になり、ニアは黙った。
こんな風に人に触れるのはひさしぶりだ…。
ニアはジェバンニに抱え上げられ、歩く速度と同じ単調な揺れに目を閉じた。
ワイミーズハウスの庭の緑、優しいL、人の良いマット、メロとじゃれあってた頃の穏やかな日々。
思いがけなくLを失い、歩む道を遠く隔ててしまった私たち。
"どうせ行き着く所は同じだ。そこで先に待っている…"
挑戦的ながらも、まっすぐ自分だけに向けられた彼の言葉が嬉しかったのだ。
あのとき、私たちはこんな場所を…死を予想なんてしなかったはずだ。
なんて悪夢だろう。メロ。
「…っ」
ニアがなにかをこらえるようにうめいた。
「大丈夫ですか?具合が悪いですか?」
ジェバンニは心配になってニアに声をかけた。
「…バスルームに行かせてください。」
ニアの部屋のバスルームに連れていくなり、彼女は吐いた。
といっても、吐くようなものは何もなく胃液ばかりだ。
一番苦しい吐き方をしている…ジェバンニはタオルを取り、ニアの背中をさすった。
「…ジェバンニ、部屋に戻ってください。私はもう大丈夫です。」
吐く胃液で焼けた喉をうがいし、顔を洗って髪の乱れたニアが言った。
目が潤み、赤く充血している。まるで酷く泣いた後のようだった。
「ニア…あなたはまさかよくこんな状態に?」
「……そんなことはありません。今日はたまたまです。」
彼女はごまかしている…あくまで強がるニアに、ジェバンニは苛立った。
「とにかく寝てください。薬はありますね?」
「ベッドのサイドテーブルに…あっ」
ジェバンニはニアを抱き上げ、バスルームから出た。
「ジェバンニ、もう自分の部屋なのですから大丈夫…」
「いいかげんにしてください!…今は仕事中ではないんだ。
私は大人で、あなたは子供だ。こんなときぐらい素直にしたらどうなんですか?」
思いがけず強い口調でジェバンニが言う。
そしてベッドにニアを横たわらせると、ミニキッチンでグラスに水を汲んだ。
ニアはジェバンニの様子に唖然としたが、吐いて疲れた身体ではもうどうでもよくなってきた。
ベッドの上で仰向けになったまま目を閉じ、深く深呼吸する。
ジェバンニはベッド脇に座ると、サイドテーブルの引き出しを開けて薬を探した。
まずは胃薬を取り出す。決着の近い今は長時間の睡眠を取る余裕は無いが、
せめて深い眠りにするために、睡眠薬の錠剤も探し出して半分に割った。
「ニア、薬は飲めますか?」
「あ…今起き…」
「そのままでいい。」
"え?" とニアが思うのと同時に、ジェバンニが身体の上に覆い被さり、
口を塞がれ、冷たい水が流れ込んできた。
「…んん…」
ジェバンニは口移しで胃薬をニアの喉に押し込むと、
もう一度コップから水を口に含み、今度は睡眠薬を手にした。
「な…ジェバ…」
ジェバンニの身体を押し返そうとするニアの手を押さえつけて、もう一度くちづける。
ニアの白い首がのけぞり、水と薬を飲んで上から下へゆっくりと隆起する。
「は…ぁ…」
ニアはふたつの薬を飲み込んで、息を吐いた。
冷えた水が胸を通り、気が落ち着くと同時に一気に意識が遠のく。
「なにも考えずに眠ってください。あと少しでこんな日々は終わりますから。」
ジェバンニはそう声をかけ、ニアの乱れたプラチナブロンドを撫でた。
ニアは瞼を閉じたまま何も言わず、眠りの淵に落ちていった。
彼はさきほど触れたニアの唇の柔らかさを思い返していた。
薬を飲ませたかったのも本当だが、それにかこつけてニアに触れたかった自分もいた。
水を飲ませたときに思わず触れた舌先…そのままもっと先へ進んでしまいたかった。
これ以上、自分の気持ちがエスカレートする前に部屋へ戻らなければ。
「メロ…」
そのとき、ニアが微かな声でうわごとを言った。
目の脇から一筋だけ涙が溢れた。たぶんすでに夢の中なのだろう。
そうでなければ、彼女は私なんかに素顔を見せてくれるはずがない。
ジェバンニは口元を歪ませて自虐的に笑うと、ニアにブランケットを掛けて部屋を出た。
入り口で部屋の灯りを落とすときに、独り言のようにジェバンニは言った。
「良い夢を、ニア」
−シリーズ3 (
>>222の「記憶を映すもの」 ) へつづく−
…ってことで、シリーズ3部作を終了します
読んでくれたみなさま乙でした ジェバはすっかり奉仕系アダルトに育ちました…
↓ここからチラ裏2行↓
特にシリーズ2はsoraさんのフラッシュ見て書きたくなったやつです つ倉庫リンク集
このフラ…自分にはもうストイックな女の子ニアにしか見えない (´;ω;`)ウッ…
726 :
えっちな21禁さん:2006/08/26(土) 21:19:58 ID:+4MyvHEHO
神乙です! ジェバンニに幸せにしてもらうんだよニア・・・
727 :
695:2006/08/26(土) 21:53:58 ID:wE+c92ZA0
>>699ネ申乙!!
ジェバニアに切ない想いをさせていただきました。
良く考えると、本編ではジェバンニがだけが生き残ってるわけで
「記憶を映すもの」の続きなどありましたら読んでみたいとかリクエストしてみる
「熱冷まし」といいこんな美しい話を作れるなんて、自分の方こそ羨ましい限りです。
>>697 >本誌でひとりぼっちで死んでいった月と
>ひとりぼっちで生き残ってしまったニアが
この言い回しにやられました…喜んで頂けて何よりです
月とニアは幸せになって欲しかった幸せにしたかったいやしてやろうそうしよう
と、妄想を形にした甲斐がありました。ほんとに読んでいただいてdです。
>>698 それは萌える萌えすぎるwギシアンでノ\ァノ\ァでした。感想と読んで頂いたことにdです
>>641 実はハルニア見てみたい。男女問わず愛されるニアたんてどんなものなのか…
乙です!
でも自分がジョバならニアたん眠った時点で……時点で……襲(ry
ネ申乙です!
オトナなビターテイストに萌えました!
>>728 ジェバはアダルトだからがっつく必要ないのでは・・・そこが余裕ありで萌えるwww
730 :
えっちな21禁さん:2006/08/27(日) 02:24:55 ID:B+ja2ZPP0
乙
ネ申、乙です!
全米が泣いた…(TT)
ジェバ、ニアたんを守ってくれよ。。。
ネ申は倉庫ネ申ですか。
倉庫、すごく充実しててうれしいです!
ありがとうございます!!幸せだーい♪
732 :
えっちな21禁さん:2006/08/27(日) 09:01:08 ID:fLY2mKySO
全米にワロスW 彼女これからどうするんだ
ジェバンニとケコーン?
おー、新婚ジェバニアいいなw
月といいジェバンニといい結婚する相手結構いて大変だなニアたん…なんてなw
まあ、それはともかく
可愛い女の子だから幸せになれるさw
ところで自分は女の子ニアさえいればそれだけでオッケーなヤツだけど
カプだとここのスレではやっぱりメロニアが一番人気なんかなー?ちと気になった。
メロニアとLニアが好きだがマトもジェバも好きだ
あとハルニアが好きだ
様は女の子ニアとその周辺が好きだ
ノシ
メロニア派
735と同じかな?
女の子ニア>カプだから
誰とでも萌。
でもニアオンリーでエッチい話とかも読んでみたかったりw
節操無く正直でスマソ
せっかくの女の子ニアだから、やはり男性とのカプかなあ
BL(同性)苦手でこちらに来てるのもあるし〜
基本にはメロ
でもここでLマトジェバに萌えられることも知りましたww
キラ信者の暴徒たちが乗り込んできて
ニアたんをリンカーン
自分はジェバニアその他も大好きだけど、メロニアが一番好きかな。痛くて切ない感じの
メロ→ニアというか。ニアが女の子ならメロはニアに恋してたんじゃないかなーと思う。
ニアに執着して、愛憎劇みたいな恋してそう。個人的には甘くない感じかな
でもここの神々の素晴らしい小説は萌えに悶えながら全部読んでますw
リンカーンとか汁かけとか…腐男子的アイタタはやだな…
書くなら絶対スルー推奨を忘れず書いてほしい!!!
>>1さんもそう書いてるし
人によってはグロと紙一重だもん 嫌悪感持つ住民がいることも配慮してほしいな
男ニアスレは平気みたいだけどww そういうオトナの対応できないならチラ裏でしょ?
ここのSSってクオリティ高いのでびっくり
女の子ニアは甘めだったりほろにがだったりで読み応えあるwww
>>742 21禁スレだからなー
萌の発言も形もさまざまだと思うし、多少は仕方ないと思うよ。
カプはメロニアとLニアが好きだな。けどネ申たちのおかげで月、マト、ジェパも好きになった。ありがとうございます!
ごめん、寝呆けてた。そういったSS書く場合だね。
きっとここに投下するネ申は皆さんきちんとルールは守っているからそういった心配いらないとオモ。
連投スマン。
745 :
えっちな21禁さん:2006/08/28(月) 02:29:36 ID:iUcblLp1O
寡婦もいい・・・
でも心配だから甲斐性ある男性に貰われてww
>>745いいなそれ
自分は男性向け描写もかなり好きだし萌えるな
本当の意味でのグロいのはダメだけど
無理矢理っぽくても鬼畜でも……
もちろん女の子ニアたんがいる事前提だからだけど。
>>735カプは月ニアあるいはキラニアが好き
「一緒に暮らそう」「愛してるよ」「いいか清美 僕がキラなんだ」
いつも相手の目をみない月が
対面したとき、「そうだ僕がキラだ」と言い放つ月が
ニアの目を見てるの、すごく萌える
>>747 月ニアとキラニアの違いがよくわからない(´д`;)
>>748たぶん
>>49-52みたいなのじゃね?キラニアってと予想してみる
月ニアとの違いは愛が無く殺伐
せ、性奴隷ニアたんハァハァ……
ちなみにただの自分の解釈だけどね?
>>747じゃなくてごめんね
>>450 ナルホド(゜∀゜)
キラニアいいかも(´д`*)ハァハァ
ふと思ったのだがキラって言うとミサ火口魅上高田も含まれるのではないかと…
魅上ニアはちょっと嫌鴨(´д`;)
>>751 なんでそーなるw
ろくに接触無いヤツとはちとなー
なんでもカプにすればいいってもんでも無いだろう
恋愛好き?多いねここのスレ
自分は皆さんの女の子ニアたんへの色々な愛を見るのが好き
混沌としたカオスを感じる
ニアは女の子としか思ってなかったので色んな話聞けて嬉しい
男ニアスレにも行かないし
>>742 >リンカーンとか汁かけとか…腐男子的アイタタはやだな…
>書くなら絶対スルー推奨を忘れず書いてほしい!!!
>>1さんもそう書いてるし
>人によってはグロと紙一重だもん 嫌悪感持つ住民がいることも配慮してほしいな
>男ニアスレは平気みたいだけどww そういうオトナの対応できないならチラ裏でしょ?
不満はわかりますが もう少し言葉には配慮してほしい
742も職人さんも、そのSSを楽しみに待ってる そういう人がいることも忘れないでほしい!!!
同じニア萌えでも、男ニアスレに行かずここ一本って人も居るんだね
自分はニアの性別にあまりこだわりなくて、ニアだったら男でも女でも萌えるから
自分はどっちのスレも行き来してる人間なんだけど
そういう自分みたいな住人も居るのかな?
と、ちょっと気になった
…ってスレチな発言だったらスマソ
>>754 いるよ〜。自分もどっちのスレも行ってる。
どんな形であれニアが愛されてるのがウレシイし。
ただBLはちょっと苦手だから、ここだと何となく安心?できる。
ニアの凛々しいとこ、かわいいとことかが溢れてれば男女どっちでも萌え〜。
愛あるSSを創ってくれる神々に感謝。
756 :
えっちな21禁さん:2006/08/29(火) 21:59:03 ID:Xgs/hW2EO
多謝。
757 :
えっちな21禁さん:2006/08/29(火) 22:16:53 ID:d2AO4FW50
専門用語の多いスレですねぇ・・・
自分もどちらもいってるよゴメンw
しかし住人かぶる人もいるのに発言と雰囲気違いすぎて笑えるw
男でも女でもニアが好きだから
女の子ニアには乳とか
おしりとかお●んこ(スマソ)とか
ランジェリーとか付いてくるかもだし尚萌
そしてエロとシチュ萌だ
SSもいいけどコネタやはっちゃけトークが好きだ
夏の終わりにほざいてみる
>>754 自分もどっちもです!
ニアが真ん中なら何でも雑食です
ここは神々のおかげで馨しくって萌え(´д`*)ハァハァ
>>755 >>758 >>759 レスありがd!
男女ニアスレを掛け持ちしてる住人結構居るんだねw
確かに男スレとここのふいんき(何故か変換できn)は全然違うね
そこがまた自分が男女スレを行き来する理由なんですが。
様々なネタやストーリーが幅広く楽しめるという点でね
しかしこんな話題はいい加減スレチなので
大人しくロムに戻ります。
レスくれた方々改めてありがとうございました。
ふんいきね、雰囲気。
21禁スレなのにと少し年齢を疑ってしまった。スマン。
「何故か変換できない」ネタ知らない人ってまだ結構いるんだな
まあ普通に雰囲気って書けばいいのにわざと書くのもあれだけど
ネタだったのか。ハズカシス…orz
どっちでもいいじゃない
意味が伝わればネタでも
なんでも
一々突っ掛か?らずにいこうよ
もう夏も終わりだけど
ニアたん浴衣似合いそうだな
水着は以外に水玉のビキニがいい……かな?
泳がないだろうけど
ニアタンは原作でも女の子でも全然良かったよねー('∀')
いやいや色々妄想の餌食にされちゃうけどさー。
ここに来るまでニアたんは女の子だと思ってた…orz
>>767 あきらめるな!13巻で「男」と書かれない限り、ニアたんは女の子だ!
あのぺたん座りは男にはできない!思い込み続けるんだ!
ニアたん…ほんとカワユス。あのふわふわの小さな体を抱き締めたいなぁ。
変わっててびびった……
消えたかと思った
ケータイからだとこのスレ見れなくなってる・・・
どうなってるんだPINKちゃんねる
え?今のコレが携帯ブラウザじゃないのか…
書き込みも出来るけど…
一時このスレ、というかこの板全体が携帯からは閲覧すら出来なかった。
今は復帰したみたいで、こうして書き込みまで出来るから安心したよ。
今までロム専で通してましたが、我慢しきれなくなりカキコします
というわけで、神の居ぬ間に素人ss投下します
ワイミーズねたでほとんどエロなし、稚拙な長文ですので空気合わない方はスルーでお願いします
おっ、新規神候補がいらっしゃいましたね
どんどん投下してほすぃですヨロシク〜
穏やかな春の日差しの中、ワイミーズハウスの中庭は昼食後の休憩時間をすごす子供たちの賑やかな声で溢れていた。
そんな中、一人で暇を持て余すように木陰のテーブルにひじを着き年少組のボール遊びを眺めていたメロを見つけ、マットが駆け寄ってきた。
「お〜い、メロ〜」
メロがマットのほうを見ると、両手にチェスボードと駒のケースを抱えている。
「どうだ、一勝負しないか?」
元来、体を動かす遊びが好きなメロにとってマットの申し出は気の進むものではなかった。
だが気になるのは、確かマットもそれほどチェスが好きではなかったはずだが、その彼が誘ってきたのは初めてだったことだ。
「いや、遠慮しとく。チェスならニアとでもやれよ。」
「それじゃ意味が無いんだな〜」
メロが怪訝そうな顔をすると、マットはこう切り出した。
「実はある賭けをしようと思って・・・」
get
「ふーん。で、何を賭けようってんだ?」
「実は、勝ったほうがニアに告白するって内容なんだけど・・・」
一瞬吹き出しそうになりながらも、慌ててメロが反論する。
「な、何言ってんだよ、そ、それじゃむしろ罰ゲームじゃねえか!そんなの嫌だからな!」
まるで自分が勝って告白しなければいけないかの様な慌てぶりで、メロは立ち去ろうとした。
確かにメロはチェスがあまり好きではなかったが、ハウスの中ではニアに次ぐ優秀な成績である彼にとって、マットに勝つことはそれほど難しいことではなかった。
ただ、天才ハッカーでもあるマットも決して弱い訳ではないのだが。
実はマットも自分が負けるであろうことは分かっていたので、今回の申し出はいつまでたっても煮え切らない悪友に対してハッパをかけてやろう、と思ってのことだった。
しかし、勝負が成立しなければ意味が無い。
おっ!久々にw
楽しみ楽しみ
「ちょ・・・メロ、待てよ〜」
「どうかしたのですか?」
不意に後ろから声を掛けられ、二人は立ち止まり振り返る。
そこにはテーブルのすぐそばにある大きな木の裏側からこちら側をのぞくニアの姿があった。
どうやら、彼女は今までその木の裏側のもたれ座りながら読書をしていたようだ・・・
「何か揉め事でしょうか。」
「いや、そんなことはないけど・・・」
先ほど「告白」うんぬんと言っていた為か、いやに慌てた様子のメロを見やり、ふと妙案が浮かんだマットがこう切り出した。
「実はメロの奴がオレとのチェスの勝負から逃げようとしてるんだ・・・」
「メロが逃げようとしているのですか?」
ニアに「逃げる」と言われ、メロはついついムキになって言った。
「何言ってんだ、マット。おまえが無茶な条件を出すからじゃないか!」
「無茶ですか。それはメロにとって一方的に、ということですか?」
「いや、お互い同じ条件でやろうって言ってるんだけど、メロがビビッちゃって・・・」
こうなると「負けず嫌い」がメロを支配してしまう。
「わかったわかった、勝負すりゃいいんだろ、勝負すりゃ・・・」
まんまとニアを利用して目的を達成したマットは意気揚々と、乗せられた形になったメロは「どうしたものか」と不安げに、それぞれテーブルの向かい合った席についた。
ニアはお互いの勝負を見届けるべく、二人の間の席に付き盤面をじっと眺める。
メロは、たまにニアとチェスをすることもあるが、いつもより少し近い位置にニアの顔がある。
普段、建物の中に居ることがほとんどであるニアだが、外の明るさの中で見るとより、その白さが際立つ。
時折風に揺れる木々の木洩れ日の中、キラキラと輝くプラチナブロンドと、その白い頬に映えるような赤みがかった唇を横目に、メロはドキドキしながら駒を並べていた。
さて、メロはこんなくだらない理由でニアに告白などしたくはないので、どのようにマットに負けるかを考えていた。
当然あからさまな負け方はできないので、勝つよりむしろ難しいように思える。
一方、マットはメロに告白させるのが目的なので、こちらも同じように負ける算段を立てる。
そのお互いの意図が複雑に絡み合い、ゲームは思わず白熱したものへとなった。
そこへ、ふとメロの頭にひとつの考えがよぎった。
「ここで、もしオレが負けてマットの奴がニアに告白したとして、ニアがマットのことを意識したり、その結果ニアもその気になったりして・・・」
「いや、そもそもマットがこんなあり得ないような賭けをもちだすこと自体おかしい・・・」
「まさかマットの奴も密かにニアのことが好きで、オレがわざと負けることを読んで・・・」
「オレをニアへの告白の見届け人にさせようと・・・」
「そ、それは困る!」
メロは自分自身が「困る」という事実を認めたくはないが、やはりそうなって欲しくはないが、しかし自分が勝って告白するのも嫌だし、などと意味不明なことを考えてるうちにふとニアの方へ目をやった。
もともとだぶついた白のシャツを着ていたニアだが、やや前かがみに盤面を覗き込むタイミングでちょうど春風がニアを包み込み、一瞬たなびく胸元から微かな白い膨らみと、その先端のピンクのつぼみの様なものが目に入った。
「な・・・わっ・・・ちょっ・・・」
ひどく狼狽した様子でニアから目を離した刹那に放ったメロの一手が、的確にマットの息の根を止めていた。
「チェックメイトですね。」
「くそっ、やられたか〜」
いやにうれしそうにマットが言うと、ふと我に返りその結果どういう事態になるかに気付いたメロは、しきりに
「おまえ、わざと負けたろ!」とか
「こんな初めから気の進まなかった勝負なんてノーゲームだ!」
などとわめいてみたが、そんなことが通用しないのは当の本人もわかっていた。
wktk
もちろん、メロも筋の通った人間なので当初の賭けには従うつもりであったので、一種の照れ隠しなのであろう。
そしてマットに促され、ニアの前にメロが立たされる。
じっとニアの顔を見つめるメロ。
ニアは考え事でもしているのであろうか、遠くを見つめるような眼差しでメロの方に顔をむけている。
メロはどうしても先程の白い微かな膨らみが頭をよぎってしかたがないのだが、意を決したようにニアの方へ向かい、口を開いた。
「実は、オレ、ずっと前から、おまえのことが・・・」
どうなる?どうなるww
「やはり納得がいきません。」
勇気を振り絞ったメロの告白は、しかし、唐突に切り出されたニアの言葉に遮られてしまった。
「な・・・なんだ、いきなり、こんなときに・・・」
メロが絶句する。
「相変わらずニアは、空気読めないというか・・・マイペースだな・・・」
マットもメロの告白に盛り上がりつつあった気持ちをスカされてしまう。
二人の事など微塵も気にせず、ニアは自分の言いたいように続ける。
「先ほどメロはマットに、わざと負けたと言いましたが、どう考えてもそれはメロにとっても言える事の様に思われます。そもそもあなたの打ち筋から考えると、あの場面、ナイトが・・・」
「ビショップとクイーンの間の・・・マットがポーンで・・・(以下略)」
「こいつ、オレの言おうとしてた事、一切聞く耳もたずか・・・」
がっくりうなだれるメロに対し、ニアはチェスのなんたるかを知らしめる為などと称し、メロの向かいの席に座り、駒を並べ直し始めた。
不意に始まったメロとニアの一戦だったが、失意のメロに対して容赦のないニアは、ものの見事にコテンパンにメロをやっつけてしまった。
「もう、どうでもいいや・・・」
「なんか告白って雰囲気じゃなくなったな・・・」
当初の元気がすっかり無くなってしまったふたりの前に立ち、ニアは言った。
「これで、この勝負私が勝ったということになりましたが、ひとつ問題点があります。」
不意に何事か見当も付かない様なニアの物言いに、二人が訝しがりながらもニアの方へと顔を向ける。
「それは・・・」
「それは、私が私自身にどのように告白するのかということなのですが・・・」
「!?」
勝負に勝ったらニアに告白するという二人のやりとりはどうやらニアに聞かれていたようだ。
慌てふためく二人を尻目に、
「あ、そろそろ時間の様です。」
他の子供達の後を追うようにハウスへと戻っていくニアを目で追いながらメロは、ニアの本気とも冗談とも取れる言動に苦笑いをしながらも、
「まだまだニアには敵わないな・・・」
「しかし、ニアに追いつき、あのLを追い越したあかつきには・・・」
足早にハウスへ戻るマットの後を、メロは自分に言い聞かせる様に歩いていった・・・
―おわり―
>>774 です。
皆さんの連投支援と、長い間スレ汚しな長文を落とさせていただいたことに対し、激しく感謝です。
それにしても、このスレのファンの多さにはびっくりです。(
>>1さん、すいません)
では、真の神々の降臨をお待ちしています。
新ネ申乙です
久しぶりに新しいSS読めて萌え補充できました(´Д`*)ハァハァ
なんかいいよね…ワイミーズのこーゆーほのぼのしたやりとりww
乙カレサマです!
楽しませて頂きました。
久しぶりに新作読めて嬉しい…
どんどん書いてください〜
神乙です!!次回作も期待してます(*´Д`)
>>790 新たな神乙です!
女の子ニアたんだと、こういう思春期の胸キュンも萌える(*´Д`)
さっそく倉庫Upさせていただきました もちろんケータイ版も
>>790です
さっそくの皆さんの感想レスありがとうございます
>>794さん乙です
まさか、こんなに早く倉庫神さまの目にふれるとは…
実はこのss、私的にはバッドエンディングでして…
本当は告白の後、メロニアの初体験までいく予定だったのですが、途中のLとニアのやりとりがうまくいかなくて…
でも、皆さんのおかげで創作意欲がわいてきたので、完成したら近々投下させてもらってもいいですか?
では、それまでこのスレの一ファンに戻って、神々の降臨をwktkしてます
>>一瞬たなびく胸元から微かな白い膨らみと、その先端のピンクのつぼみの様な
ものが目に入った。
普通ならパンチラなのに ニアたんスカートはいてないからこう来るとは!!
ほのぼので萌えますた。続きも待っとります
パンチラか・・・
胸チラ萌える(´Д`*)ハァハァ
ぶかぶかの白パジャマって設定が生きてるね!
なるなど
メロの反応萌ますた
おっぽいチラ萌ますた
携帯ブラウザモード復活
こちらの方がいいなw
>>742 申し訳ありません。「荊姫」を投下したものですが
汁かけといえば「糖蜜」のことかな?と思って読み直すと
>>514「発熱」の前に21禁と書いていますが
「糖蜜」の前
>>539には記載がないため
嫌な思いをさせてしまったのではないでしょうか
謝ってすむことではないですが、他の方にも嫌な思いをさせてしまったと思います。
ごめんなさい。気をつけます。
・・・そして、ですね・・・・・読み直して気がついたのですが・・・
578と579の間の一節が抜けてる・・・ばかばかばか・・・orz・・・もお・・・しにたい・・・
ほんとにほんとに申し訳ありませんが次の一説を挿入させてください
というか終わってから伏線入れてどうするんだ・・・・・・
訂正
>「糖蜜」の前
>>538には記載がないため
でした。
肝心なことを忘れてました。
21禁ですので苦手な方はスルーお願いします。
>>801あのぐらいで汁かけとは………
21禁はこの板自体だから
エロが駄目って人はいないと…趣向の問題でしょう
とりあえず、神!どうぞ。
>>578より続き
「ニア、待って」
月はニアの手を押さえる。ニアの手が少し震えていた。
Lの言ったことを気にして、無理をしているのがわかった。
「Lのいうこともわかる。ニアを大事に思ってるんだ。ニアだって、
Lにもしものことがあるとしたら、やっぱりどんな事をしても止めたいんじゃないか?」
「いえ。Lを止めることはできないと思います。でも、Lにもしものことがあったら…
その時は…ここを出ていくでしょうね。真相を知るために」
ニアのその言葉は、一旦は鎮められた月の気持ちを再びかき乱した。
ニアは決して汚れることはない、Lに使える天使に思えた。
そう思うと無性に目の前のニアを汚したくなった。
「ニア」
月はニアの手を取り、その親指を自分の口に持っていく。
「?」
「教えてあげるから。今から僕のするとおりにしてごらん」
>>579に続く
では「乾いた世界に紅い薔薇」の続きを投下開始します。
これはエロ描写はないのですが、その前の話
「月夜に銀の薔薇」「散ってしまった薔薇の花」は21禁で
続き物になっていますので、気をつけてください
カップリングは月⇔ニア←メロ
↑
L
となっています。それでは
その日本の週刊誌が、イギリスに居るニアの目に入ったのは9月になったばかりの事だった。
『スクープ!深夜の密会 高田アナ!』
Lの失踪から2ヶ月、ニアには夜神月が関わっていることは推察できていた。
各機関から優秀な人材を引き抜き、日本に居る筈の月の捜査をしていた矢先のことだった。
その週刊誌にはNHN女子アナ・高田清美と後ろ姿の男性が都内の高級ホテルに入る姿が
写っていた。日本で捜査をしているジェバンニから送られて来たものだ。
写真の男性が誰なのか、ニアにはひと目でわかった。
顔はわからなくても、その姿を見間違うはずがない。
次の瞬間、ニアは言った。
「私も日本に行きます」
捜査員メンバーの一人、レスター指揮官は驚いた。
ニアが自分からどこかへ向かうと言ったことはこれまでなかったからだ。
「私は一人で飛行機に乗る手続きをしたことがありません。レスター指揮官、一緒に日本へ」
ニアの言葉をリドナーがさえぎった。
「ニア。待ってください。飛行機はやめたほうがいい」
捜査員メンバーの一人であり、やはり同性だからだろうか、
最近はニアの身の回りの事も気にかけるようになったリドナーのその様子からニアは悟った。
「…メロからの伝言ですね」
「…はい」
メロは元CIA捜査官、ハル・リドナーをニアの許に送り込んでいた。
(かつてメロはLの後継者の試験を行う際、リドナーと接触したことがあった)
しかしニアはそれに気がついており、特に気にせずこちらの情報をメロに流して
情勢を探ったりしていた。
そのメロから飛行機に乗るな、という伝言。
それは何を意味するのか。
「それにしても怖い世の中になりましたね」
捜査本部では松田がテレビを観て漏らしていた。
「松田はテレビばかり観てるな」
伊出があきれて言う。模木と宇生田は捜査に出ていた。
TVでは『謎の旅客機ハイジャック』を放映していた。
この2ヶ月、世界では異常な事件が続き、さくらTVでは連日特集を組んでいた。
身代金を要求して、行き先を変更させ乗客を一人下ろすだけのハイジャック、
日本警察庁長官を誘拐し、身代金を受け取るとN・Yで釈放、
ミサイルを飛ばしてニューヨーク湾沖、12マイルに落とすなど(世界各国は発射の疑惑を否定した)
どれも人命には異常はないが大掛かりな事件だった。
そしてどれも共通の手がかりがあった。
顔に傷痕のある男。
詳しい人相は隠していたが、一味の一人は常に、まるで傷痕を見せるように動いていた。
月の父・夜神総一郎は長官誘拐事件を担当し、この捜査本部には不在だった。
そして、いま、Lとして動いている月はとある事件の調査を行っていた。
薔薇神お待ちしておりました
楽しみに読ませていただきます
月は、父の部下で信頼できる人員・相沢、伊出、宇生田、松田、模木らと共に捜査をしていた。
その机の上にはあの週刊誌があった。高田とのスクープ写真が。
月は、事が自分の思い通りに運んでいることを確信していた。
『あとはニアが会おうと言ってくるのを待てばいい』
と、まさにその時だった。捜査本部に連絡が入ったのは。
『二代目L…お久しぶりです』
「!」
それが誰なのか、月にはすぐにわかった。
例え合成音声でも、そのしゃべり方を聞き間違えるはずがなかった。
それに、この捜査本部へいきなりアクセスできる者はそうはいない。パソコン画面のフォントは『N』
「誰なんすか?Nって」
「本来、Lを継ぐはずだった者です」
ぽかんとした松田の質問に月が答えた。
パソコンの向こうではニアがペーパークラフトで東京タワーを製作していた。
あれから、やや時間はかかったがニア達は大型船で日本に来ていた。
wktk
たくさん読めて嬉しい…
ニアが言った。
『私は今、日本に居ます』
『……日本に…』驚く月に、ニアはあくまでも淡々と話を続ける。
『私はLの行方を追っています。それには二代目Lであるあなたの行動を
追っていくのが定石。…あなた方は、現在NHNの高田アナウンサーと何かを
探っているようですね…その話の前に…』
言葉を続けようとしたニアの言葉より早く月が言った。
「その捜査なら、私がしています」
『!……』
言いかけた言葉を飲み込み、ニアの表情は険しくなった。
『今、私が、と言いましたね』
月は微笑んだ。そう。この時を待っていた。
「私自ら高田アナウンサーと共に探りを入れています」
『!……』
月の言葉に、我知らずニアはペーパークラフトを鋏でヂョキヂョキ切っていた。
そうさせているのは今までに味わったことがない感情。嫉妬、だった。
「もし協力できるようならその方向で考えますが、
あなたは私を嫌っているようですからそうもいかないでしょう…」
月はうすら笑いを浮かべていた。
『こいつ……!』
月はニアの別れ際の言葉を言っているのだとわかった。
『夜神月 あなたがキライです』
──こちらの言葉を忘れず、高田を利用して嫉妬をあおろうという事か。上等だ、夜神月──
──わかるかニア。『夜神月がキライ』おまえがいくらそう言った所でなんの意味もない──
ヂョキン。ニアはペーパークラフトを切り離した。
そして言った。
『お会いしたい』
「はい?」
『現在Lは失踪し、あなたがLを名乗っておられるが、私はLの後継者です。
お互いLを追っている。決着をつける必要があります』
「!」
ヒィィ、月ニア恋愛駆け引き
まじでワクワクする〜wktk
『私たちはお互いの中にLを見ている』
ニアの言葉を月は思い出していた。
──いいだろうニア。おまえがでてくるのなら僕も出ていこう。
おまえがそれを望むなら僕も望むところだ──
『私は日本に居ます』
「私も日本に居ます』
?…なんで二人で同じことを…松田は怪訝に思った。
『ならば近いうちに…顔を合わせる事になりますね』
「そうですね」
『その時はよろしくお願いします』
「はい」
『その時、『L』の決着を必ず』
「そうですね」
二人の会話には誰も入り込めない緊張感があった。
月とニアの二人はニアの指定したYB倉庫で会うことを取り決め、通信を終えた。
「結局、何なんすか?ニアは」
Nはニアと名乗った。のん気な松田が質問し今度は伊出が答えた。
「つまりLを継ぐはずだった者がLに挑戦し、Lの名を奪い返そうとしている
といった所だろう」
「うわっ凄い自信というか強気っすね、ニア」
しかし、今しがたの月とニアの会話を不思議に感じた者がいた。相沢だった。
『今の二人、一体何を言い合っていたんだ?二人、頭の中では会話が成り立っていた
というのか?いや、そもそも…ニアは女性なのか…?』
高田アナとの接触を話す月の会話のニュアンスが相沢には別の意味を持って聞こえていた。
『こう見えても僕はモテるんだよ、ニア』
そう。これではまるで二人は……
楽天的な松田、恋愛経験の少ない伊出は見抜けなかったが
妻も子供もある相沢は、月とニアの会話の緊張感と機微から二人の関係を察した。
相沢はニアが連絡できるとした番号に電話を入れた。
おせっかいだとは承知していたが、力になれるかもしれないと考えての事だった。
ジェバンニを経由してニアにつながる。
「ニアか?私は日本捜査本部の相沢だ」
『Mr.相沢。はじめまして』
「ニア、あなたに伝えたい事がある。Lと高田は毎晩のように会っている」
『……………………知ってます』
「ではこれはどうだ?二人の間にはなにもない。ただ彼はヨツバグループと政治家の
裏取引について、ジャーナリストでもある高田清美と話をしているだけだ」
『それもわかっています』
ニアはすでに高田清美と月が、ヨツバグループの火口を
裏取引に関連しているとして調べていることも分かっていた。
「し…しかし、それでは意味がない。ニア、あなたも月くんも素直になるべきだ。
これでは二人ともただ意地を張り合っているだけ…」
『Mr.相沢。余計なことはしないで下さい』
相沢の言葉をニアが遮った。
「余計な事…?」
『そうです。余計な事です。彼を止めるにはこの私が彼の完全なる負けを
目の前に突きつけるしかないんです。それは彼にとって私が…』
ニアは息をついて、続けた。
『Lとのプライドを賭けた勝負の相手、そのものだからです。これで負かすことでしか彼は止まらない』
相沢は絶句した。なぜ月がLを名乗っているのか、まさかニアとの勝負のためだけとは思わなかった。
『Mr.相沢。それでも私に協力して頂けるというのなら、見届けて下さい。この勝負の結末を』
「………わかった」
相沢は電話を置いた。心のどこかで馬鹿馬鹿しいことだとは思った。
──いい加減にしてくれ!!これは捜査なんだぞ!?──
だが。相沢はかつて、日本捜査本部がパソコン越しに『L』と捜査を
したときのことを思い出していた。そのLに興味を持った月が自力でLを探し始め、
そして月の高い知能と捜査能力に興味を持ったLが逆に月の目の前に現われた経緯も。
(これらは極秘事項となっている)
月とLの二人は協力し競争し時には殴り合い、多くの事件を解決していった。
相沢には、高すぎる知能からそれまで孤独だった月とLが、世界という大きな盤で
事件というゲームを真剣に、楽しんで、勝負しているようにも思えた。
その月が今は、ニアを相手に意地の張り合いという真剣勝負を挑んでいる。
どちらも月がやっと巡り合った相手だという気がした。
相沢は悟った。
要は普通の話だ。
一人の青年が初めての友人を得て、
そして今、初めての恋をし、その相手を得ようとしている。
人間にとって当たり前の成長。
相沢は二人を見守ることに決め、電話ボックスを出た。
ニアにとって問題は高田清美の方だった。彼女は月の大学時代の同期で特別な仲にあった女性。
仮にも大学時代付き合っていた二人が久しぶりの再会、しかも毎回スイートルーム。
それがカムフラージュのためだとはわかっている。少なくとも月にとっては。
そもそも政治家の裏取引などは月の範疇外の事件だ。それに関わったのはアナウンサーであると同時に
ジャーナリストでもある高田が興味をもっており、彼女に近付く為の捜査だと言っても過言ではない。
だが高田清美にとって、月がより特別な存在になっていくのは明らかだった。月には人を惹きつける力がある。
スクープに、否定しながらまんざらでもない表情の高田にどうしても「馬鹿女」という言葉が口をつくニアだった。
『夜神月 あなたがキライです』
嘘だとわかっているくせに、高田清美を利用する月。
『私自ら高田アナウンサーと共に探りを入れています』
カムフラージュだとわかっていても、高田清美に嫉妬している自分。
苦しかった。
夜神月を、誰の目も声も届かない所に死ぬまで閉じ込めておきたい気持ちさえ、した。
原作との微妙なニアミスにWW
あ、続けてください
「……裸になれっていうの?…」
携帯に向かって高田清美の声が小さくなる。
「そうは言ってないが必要なら」
「…………わかったわ」
高田は携帯を切った。
高田は、以前、自然消滅の形になってしまった月から仕事の話で協力を求められた時、
月から行動を起こせばよりを戻すつもりでいた。
しかし今回の月は優しいがそっけなく、近寄ろうとすれば遠ざかる気がした。
プライドが高く同性の友人が少ない彼女は、事件を通して意気投合した一人の検事に
それとなく相談してみた。彼は言った。
「プライドが高いのは悪いことじゃないが、むき出しの自分をぶつけてみてはどうか?」
『今夜……』
高田は携帯を膝に置き、目を閉じた。決心していた。
今夜。今夜こそ夜神くんと……。
高田は今の会話が盗聴されているとは思いもよらなかった。
高田がその日、局に向かい車を降りた時だった、
一台の車から煙幕段が撃たれ、視界が煙に包まれたのは。
辺りが騒然となったそのとき、一台のバイクが現われた。
「とりあえずこの場から離れた方がいい。高田様乗ってください、早く!」
混乱の中、高田はヘルメットの男の言うままにバイクの後ろに乗った。
と、バイクは走り出し…そして男は自分と繋がった手錠を高田にかけた。
「あ…あなたは?……」
高田の知らないその男には傷痕があった。
男はメロだった。二人の乗ったバイクは細い路地を抜けどこかへ走り去った。
そこは古びた教会だった。
メロが高田清美を控え室に閉じ込め、鍵をかけたそのとき、後ろから声がした。
「おいたが過ぎますよ、メロ」
メロが振り向く。Lだった。
逃げ出そうとしてメロは転倒した。いつのまにか足元にワイヤーが張られていた。
メロは起き上がるとLに向かっていき、右ストレートを放った。
「!」
不意をつかれて殴られたLはその勢いで体勢を崩した。メロが言う。
「今日、俺はあんたを越え一番になる」
「まだ私には敵わなかったはずですが、なにがあろうとも一回は一回です」
Lは、細い体躯からは想像できない強く素早い蹴りを繰り出しメロの横っ面にヒットさせた。
とその時、メロは蹴りを繰り出したその足を捕らえて手錠をかけていた。
体勢が崩れ、二人して床に倒れながら、メロは手錠のもう片方を自分の手に繋いだ。
「L見っけ」
かくれんぼをする子供のようにメロが言った。
Lもメロが自分に拳を振るうなどおかしいとは思った。が「『何があろうとも』一回は一回」
それゆえに反撃し、そこを捕らえられた形となった。
「…しかしメロ。このくらいの手錠なら、外すのは私には訳のないことですよ」
「無理に外したら爆発する。一生使い物にならなくなる位の爆薬が仕掛けてある」
Lはその言葉にメロを見た。真剣な目だった。
「……やられました。では行きましょうか」
Lが立ち上がると長い鎖が音を立てた。メロも立ち上がる。
「メロ。手錠を外すと、ふっ飛ぶのはあなたの腕のほうですね」
Lは見抜いていた。メロは観念して言った。
「俺もこれまでか」
「まさか。それにしても危険なやり方です。私を捕らえる為犯罪に手を染めるなんて
やり方は誰にも思いつけない」
「最初からLを越えられないことは判っていた。Lは世界一の探偵だ。必ず俺を捕まえる」
「考えましたね。Lの権限は今、月くんに預けてある。首謀者を捕らえるなら私自ら動くしかない。
その傷痕もいい目印になった」
「今の技術なら、この位の傷痕は手術さえ出切ればどうとでもなる」
「しかしよくマフィアを使おうなんて考えましたね」
「裏の世界は所詮、金だからな」
「殺人に手を染める事になったかもしれません」
「殺人も厭わないとすれば、L。あんたに何かもしもの事があったときだ」
メロは言う。
「そうですね。そしてメロなら、ニアに何かもしもの事がある時は
そうなる前に、自分の命さえ投げ出しかねない」
Lの言葉に、メロは一瞬動きを止めた。
「俺はそんなことはしない…やるとすれば自分のためだ」
「そうですね。では高田清美の解放に行きましょうか」
「…L」
「はい」
「なんでここに来たんだ?NHNの女子アナウンサー誘拐で動くなんて、捕まりに来たようなものだ」
「メロこそNHNの女子アナウンサー誘拐なんて変ですね。なんのメリットもない」
メロは、ある人物のために高田を誘拐した。月を慕う彼女を泣かせまいとして。
Lは、ある人物のためにその犯人を追った。月と対峙する彼女の心配を取り除こうとして。
「…結局、俺は負け犬だな」
メロが言った。
「違いますよ。あなたは負け犬なんかじゃない」
Lが言った。
「あなたは二代目…いや、一時とはいえ月くんがLを名乗っていたから
三代目になりますか…メロ」
はっきりとLが言った。
「あなたがLです」
その日が来た。
相沢、伊出、松田たちを外で待たせると、月は一人、倉庫に入って行った。
暗い倉庫の中では、相変わらずLのパジャマを着て、ニアがしゃがんでいた。髪が少し、伸びていた。
そして、Lの面を付けていた。
Lを名乗る月と、Lの面をつけたニアが対峙した。
『お互いの中にLを見ているに過ぎない』
ニアの言葉に、決着をつけるときが来た。
初めて月に会った時「王子様」という単語がニアの頭に浮かんだ。褒め言葉ではない。
Lの友達だという夜神月は、想像通りのお坊っちゃんだったという事に過ぎない。
しかしニアは月がいつも『なにか』を抑えて振る舞っていることに気がついた。
『なにか』。Lをして友達だと言わせる『なにか』。
それが知りたくてあの雨の夜ニアは月の居るホテルに向かい、月のすべてを教わった。
ニアは正しかった。月はLの同類だった。
ニアは間違っていた。月はLとは全く別の人間だった。
だが、互いのすべてを知ったとき、二人は恋に落ちていた。
ニアが知りたかった『なにか』とは結局、最初から月に強く惹かれていた自分の気持ちだった。
ニアの行為はLに対しても月に対しても罪を感じさせた。恐ろしくて震えがくる程。熱を出す程。
だからニアは一旦月と距離を置き、そして別れを告げた。無理やりに。
もしあの後すぐに月に会っていたら、とても離れることはできなかったろう。
今、こうして月を見ているニアには、それがよくわかった…。
やがて月がニアに言った。
「わかってる。ニアが見てるのはLじゃない。僕だ」
月は、ニアが自分に強く惹かれている事は解っていた。あの雨の夜、ニアが
たった一人で月の居るホテルに来たことですでに明らかだった。
『あなたがキライです』その言葉はただ、ニアが恐れているに過ぎない。
Lのもとを離れることを。外の世界を。
だから月はLと勝負を行ってLを負かし、高田に近付き嫉妬をあおり、
ニアを日本に呼び寄せた。ニアがここに居る以上は、もう大丈夫だと信じていた。
「一緒に暮らそう。ニア。部屋ももう借りてある」
ニアが答える。
「お断りします」
月は言葉を失った。間違いなくニアは月の為に日本に来たはずだ。なのになぜ…
「夜神月。あなたは高田を利用し、嫉妬をあおった。
私はまんまとあなたの策略にのり、遥々と日本まで来てしまった。
ですから本来ならあなたは勝っていた、私は、Lは、負けていたんです」
Lの面を付けたまま、ニアは続ける。
「しかし、あなたが以前のあなたなら、女性のそういう気持ちを利用するなんてできない筈です。
人の好意を踏み躙るような事は、あなたの中で一番許せない憎むべき行為だったからこそ、
あなたは言い寄ってくる女性に冷たくできなかったわけですから」
「!?」
ニアの静かな言葉の棘は、月の心を刺した。
高田の好意を踏みにじった自分の姿が、ニアの言葉ではっきりした。
月は喉がかわいていくのを感じていた。もうすぐニアを失ってしまう予感に怯えた。
『なんだこれは!!』
突然、外で松田たちの声が響いた。ヘリコプターの音も聞こえている。
「行きましょう。あなたを狂わせたのは、私の言葉です」
ニアは立ち上がり、月の腕を取ると倉庫の外へ出た。
倉庫から出た月とニアが見たものは
バラ バラ バラ バラ バラ バラ バラ バラ
バラ バラ バラ バラ バラ バラ
バラ バラ バラ バラ バラ バラ バラ
空から大量に降る、紅いバラの花びらだった。
「四季咲きのバラです。生花用に出荷されたものを買い取り、一枚一枚花びらを分けてます」
上空のヘリコプターから、紅いバラが降ってくるのが見えた。
何千本、何万本のバラを使っているのだろう。
「あなたはクレイジーな、恋をする男。ただそれだけの何者でもありません。私もあなたと同じです」
ニアはそう言って、Lの面を取った。
「もう一度、私を紅く染めてくれませんか?」
そう言ってニアは笑った。
光をさえぎるほどの紅いバラの降る世界に、一輪のニアが咲いていた。
月は、発見した。あるいは自明の理。または答え。
「……………愛してる」
「……………知ってます」
ニアはそうして、月の首に両腕を回す。月は自分が完全に敗北したことを悟った。
かつて自分を「愛してる」といってくれた女性達を、誰一人として
今の自分ほど、幸せにしたことはなかったから。
「結局…なんなんすか?これ…」
「だからこれは…二人だけの世界を月くんたちが作ったんだろ?」
何もわからない松田に、ようやく月とニアの関係を察した伊出が答える。
そして相沢は、紅く染まる世界と月とニアの二人を苦笑しながら見ていた。
「…ニア。少しやり過ぎでは?」
ややうろたえたレスター指揮官の言葉に、月の首に抱きついたニアが振り返って言う。
「レスター指揮官。恋人同士というのは例え決め付けてかかっても、
間違っていたらごめんなさいでいいんです」
月はニアが「恋人同士」というのを聞いてニアを抱きしめた。
紅いバラがいつまでも振り続けていた。
「ああ、あまり強く抱きしめないで下さい」
「そうだニア。一緒に暮らせないと言ったのは?」
二人が同時に切り出したその時、どこからか声がした。ひょこひょことLが歩いてきた。
「問題は解決したようですね、ニア」
「L。メロはどうしました?」
「メロは今、マットと共に『後始末』のまっ最中です。あれだけのことをやったんです。
しばらくはかかるでしょうね」
それはメロの犯罪の抹消工作を指していた。
「あなたの借りた部屋では狭いんです。いえ、じきに狭くなる」
唐突にニアが言った。月は何のことか解らず怪訝な顔をする。
「あなたの質問の答えです。あなたの借りた部屋はもう調べがついていますが
私とあなたともうひとりで住むには、少し狭いと思います」
「「え?」」
月とLは同時に言った。
「「・・・・・・まさか・・・・・・ニア・・・・・・」」
「最初にその可能性に気づいたのはメロでした。メロは女性であるリドナーを
私の許に送り込み、体調を見守らせ、日本に来るにも危険のある飛行機を避けさせた。
正直、私もその時まで気がつきませんでした。不順なのはいつものことでしたから。
そしてメロは高田清美がある決意をすると、それを知った私のストレスを除去する為に
問題があるとしても彼女を誘拐した。
すべては夜神月。誰よりも真っ先にあなたにこの事を伝えたいという
私の気持ちを尊重してくれた為。ですから」
ニアは自分のお腹にそっと手を置いた。
「この子が生まれて来るのは…メロのおかげです」
拙い話で長々と、いつまでもスレ占領してほんとにすみませんでした
次の章で終わりです
>>833が「薔薇」のオチかよ!と突っ込まれても何も言えない…
薔薇の神、乙です!
ニアたんにふさわしい華やかな告白シーン、イイですね〜。
原作とのニアミスにどきどきしたり…Lとメロ、マットその他も生きてるし
…原作がこういう終わりだったら…
と違うところでちと切なくなってしまいました。
ニアたんと月の子なら男女どっちでも才色兼備ですね〜w
あ、メロがんばれwww
薔薇のネ申乙です
相変わらずの高い文章力で、読みやすかったです
高田が相談してた検事ってもしかして…ww
ネ申乙です!
昨夜からワクテカしながら読んでますた。
今回もさすがです…
最終章はベビ…??
薔薇神乙です!
ところでこのニアは何歳設定ですか?
月は23だと思うんですが…
初めてで?出来……
ちょw月wwww避妊しとけよ!!とか思ったり
チラ裏でスミマセンが自分、今日従兄の結婚式に行ったのですが、
なんか思わずこの話を重ねてしまいました、ラストで
教会式のヤツで、L(父親役?)に腕をひかれ壇上の月の所まで
ドレス来たニアが……
長々とスイマセン。妄想ただ漏れです
薔薇神乙でした
相変わらず読み応えがあっていいですね
ペーパークラフトぢょきぢょきなニアたんに女を感じた私は変でしょうか?
ゴムを二重に付けてそうなほど慎重派の月が
ナマでやってる時点でもうベタ惚れってことじゃんかww
薔薇神、ご馳走様でした!
ライト&ネイト夫妻は子供になんて名前付けるのかな〜
>>845おまいの解釈にも萌えた
ゴムを二重ってww
>>薔薇の神さま
今なんとな〜くぼーって読んでたんです。
前編もあんまり読んでなかったし・・・でも、でもなんかすごく感動して泣いてしまいました!
原作があまりに救われなかったので薔薇の花びらの舞うシーンを想像してなんて華やかで美しくて幸せなんだろうって。
もう一回全編読みなおします!
すいません、『勝っても負けても』を投下したものです。
続きが出来ましたので性懲りもなく素人ss投下しようと思います。
しかし、薔薇神のハイクオリティーなssの後に投下って・・・
ほとんど、自虐プレイのような・・・orz
内容は続きといっても、前作ではメロの告白がニアのボケによって失敗したのですが、今回はそれが成功したところから始まります。
ですので、実際は
>>785からの続きですので、
>>787以降は脳内デリートしておいてください。
では、ストーリーの真のエンディングへ向けスタートします
エロなし、稚拙な長文ですので空気合わない方はスルーお願いします
849 :
心の闇に灯を:2006/09/05(火) 05:36:55 ID:AHzoIerN0
「実は、オレ、ずっと前から、おまえのことが・・・」
「す、好きだったんだ・・・」
メロはそう告げると自分の感情を抑えきれなくなったのであろうか、ニアの反応を待つことなくそのままハウスのほうへ駆け出してしまった。
「あ、メロ〜」
マットもちらちらとニアの方を振り返りつつも、メロを追って行ってしまった。
あの告白から一週間がたった。
その間メロはニアへ話しかけてくることもなく、ニアもまたメロを避けているように思われた。
マットは二度ほどニアのところへ行き、あのようなシチュエーションでメロに告白させてしまったことを詫び、ただ、その気持ちに嘘偽りはないことを伝えてくれたが、もともとニアは、マットは別に悪くないと思ってたし、メロも同じ様に思っているだろう。
850 :
心の闇に灯を:2006/09/05(火) 05:55:39 ID:AHzoIerN0
『悪いのはどう考えても私ですね』
一人、遊戯室で座り込み、Lからもらったパズルを組みながらニアは考えていた。
『メロはきっと、本当に大切な気持ちを伝えてくれたのだと思います』
『私もそのことに対して、悪い気持ちはありませんでした・・・』
『しかし、それは私がメロに対してどのような感情を抱いているのか、という答えになるのでしょうか』
『私はメロの気持ちに応えたいのでしょうか』
『それとも・・・』
「らしくないですね、ニア。」
不意に頭の上から声を掛けられ、少し驚きつつその声の方を見上げると、パズルの方を猫背気味に覗き込んでいるLの姿があった。
「あ、L・・・戻ってらしたのですか。」
「それよりも、ニア。」
Lはそう言うと、パズルの方を指差した。
よく見るとニアは組み込めないピースを無理に押し込めようとしていたようだ。
「何かあったのですか?」
その問いに自分の心の迷いを見透かされたように感じニアは戸惑ったが、『Lになら相談できるかも』と思い、意を決してメロの告白からのいきさつを話した。
851 :
心の闇に灯を:2006/09/05(火) 06:08:18 ID:AHzoIerN0
「あなたはどう思っているのですか?」
Lはそう聞き返してくるが、
「自分の気持ちが・・・どうしたらいいのかがわからないのです・・・」
Lは少し間を取ると、こう切り出してきた。
「ニア、あなたは以前、彼の行動力には敬意を表すると言ってましたが、その気持ちがあれば充分だと思います。人が異性に対して魅かれる理由、あ、同性に対しても言えますが、それは二つしかないと私は思います。」
ニアはじっとLを見つめ、次の言葉を待っている。
「一つは、相手に対し自分と同じものを感じ、それを自分より大きいと思ったときです。そしてもう一つは、相手に対し自分にないものを感じ、それを愛おしいと思ったり自らも欲したいと思ったときです。」
852 :
心の闇に灯を:2006/09/05(火) 06:28:38 ID:AHzoIerN0
「そして私がより正しいと考えるのは後者のほうです。前者の場合、同じものを求めるあまり相手に対して自分との違いを認めなくなったり、自分が相手を上回ったと感じたとき相手に対して興味を失ってしまうことがあるからです。」
「私が今まで手掛けてきた事件で、お互いの気持ちの行き違いで起きた悲劇の8割はこちらの方です。」
「しかし後者の場合、自分にないものを補う欲求が生じるわけですが、もともと自分で枠を作ってない所にそれを入れていくので、おそらくそれは無限の広がりを見せてくれるでしょう。」
「やはりお互い尊敬しあい、成長しあわなければ充実した時間を共有することは出来ないと思います。」
「自分にないものを補う、ですか。」
ニアはふとメロの笑顔が浮かんだのだが、それをLに悟られるのが恥ずかしく思い、気を逸らせるために言った。
「それでLはあんなに紅茶に砂糖を入れたり、無尽蔵にスイーツを取り込んでいるわけですか。」
「私は甘くないから、ですね。」
Lは苦笑いしつつ『なるほど』とニアの指摘の鋭さに感心してしまった。
853 :
心の闇に灯を:2006/09/05(火) 06:42:09 ID:AHzoIerN0
ニアの表情が少し穏やかになったのを見計らい、Lが切り出してきた。
「ニア、ひとつ実験をしましょう。」
「?」
Lの申し出に戸惑いつつ「はい」と返事をする。
「ニア、目をつむってください。そして想像力を働かせるのです。」
「そう、あなたは今何らかの理由で真夜中にこのハウスを飛び出し、真っ暗な闇の中、月明かりだけを頼りにその深い森へ駆け込んでいったとします。」
ニアがうなずく。
「そして、ふと気付いた時あなたは森の中で迷い、ハウスへ戻ることも出来なくなってしまいました。」
「何時間もさ迷いつづけ、ようやく小さな湖のほとりに小さな小屋を見つけます。」
「あなたはせめて仮眠を、と思いその小屋の中へ入っていくことにします。」
「そしてその小屋の情景を思い描いてください。」
854 :
心の闇に灯を:2006/09/05(火) 06:51:30 ID:AHzoIerN0
そしてLは少し間をおいてからニアに問いかけた。
「その小屋の中には明かり、もしくは光源はありますか?」
「はい。」
「それはいくつありますか?」
「3つ・・・です。」
「それはどのようなものですか?」
「部屋の壁にランプがひとつ掛かっています。その反対側に暖炉が、あっもうすぐ夏なのに火が付いているのは変ですね。」
「いいです、続けてください。」
「最後にひとつ、中央のテーブルにキャンドルが、大きな大きなキャンドルがひとつあります。」
「わかりました、目をあけてください。」
855 :
心の闇に灯を:2006/09/05(火) 07:03:57 ID:AHzoIerN0
Lはうつむきながらニアが問いかけてくるのを待っていた。
「今のがその実験なのですか?」
「はい、その通りです。」
少し引っ張りすぎたかな、と思いLは続けた。
「これはあなたが、あなた自身のアイデンティティー、そう存在です、それを保つために最低限必要な人たちの数です。」
「どの光源が今の誰に当たるかは私にもわかりません。」
「しかし今、あなたがそれだけの人たちをひつようとしているのは確かです。」
Lはゼロでなくてよかったと思った。
「あなたはこれから今まで以上に様々な経験を積み、たくさんの人たちと出会っていくことでしょう。」
「そしてその心の灯を増やすのも減らすのも、あなた次第なのですよニア。」
856 :
心の闇に灯を:2006/09/05(火) 07:26:15 ID:AHzoIerN0
「ありがとうございました、L。私がどうすべきなのか少しわかったような気がします。」
今まで曇り顔だったニアの表情に少しずつ晴れ間が広がっていくのをLは感じた。
「それは良かったです。ところでニア、ひとつ忠告しておきます。」
「はい、どのようなことでしょう。」
「それは今回のようなことを相談するときはよく相手を選ぶべきだということです。」
「もし相手が同性で彼女がメロに好意を抱いていたとき、異性であればその彼があなたに好意をいだいてたとき、その結果悲しい出来事が起きてしまう可能性がある、ということです。」
「はい、では今回は問題なかったわけですね。」
Lは少しハッとしてしまった。
まったくこの子は鋭いんだか鈍いんだか・・・
ニアは一礼して遊戯室を出て行くと、パズルを抱え自分の部屋へ戻っていった。
857 :
心の闇に灯を:2006/09/05(火) 07:43:31 ID:AHzoIerN0
Lは初めてニアと出会った時のことを思い出していた。
「やはり寂しいものですね。」
そうつぶやくと、Lは部屋の天井の方へ向かい言った。
「あなたはニアのことをどう思いましたか、ワタリ。」
少しの沈黙の後、スピーカー越しに声が聞こえてきた。
「やはり気付いておられましたか。」
彼はハウスのコントロール・ルームから盗聴器を使って様子を伺っていたのだ。
「彼女はもう大丈夫だと思いますが、あなたは良かったのですか?」
「はい。ニアがこの結果を導き出すように、と考えていましたからね。」
「少し、らしくない様な気はしましたが・・・ところで灯が3つということは私は含まれていないようですね。」
「年寄りがスネてもかわいくないですよ。」
「はぁ・・・」
ワタリの寂しげなため息が聞こえてきた。
「しかしワタリ、彼女が、いえ彼女達がこの『L』を引き継いだとき、あなたの存在はとても大切だとわかってくれると思いますよ。」
これは真実かもしれないが、ここでは私のモチベーションの為のL流のパフォーマンスだろう、とワタリは思った。
858 :
心の闇に灯を:2006/09/05(火) 07:55:59 ID:AHzoIerN0
「では、失礼しますL。」
そしてLはワタリが通信機器を切ったであろう事を確認し、こうつぶやいた。
「ミハエル・・・、ネイトを頼みましたよ。」
一方、ニアは今までになく晴れやかな顔をして自分の部屋へと戻っていった。
メロはその様子を見ていた。
先ほど、年少組の子供達の遊び相手をしていたメロは、そこへLが顔を出し挨拶をした後、遊戯室の方へ入っていくのが見えていたのである。
そこから今度はニアが、あんなにうれしそうな顔で出てきたのである。
しばらくメロは立ち尽くしていたのだが、何かを抑えきれなくなったように子供達を置いてニアの部屋へと駆け出していった。
「あっ、待ってよメロ兄〜!」
子供達の声は今のメロへは届かなかった・・・
―『花、開くとき』へつづく―
朝から神乙です!
L&ワタリもイイ!
続き楽しみにしてます!
>>848 です
すいません、こんなダラダラとスレ占領してしまいまして・・・
今回はこれで終わります
次回でとりあえずこのストーリーは終わりますが、今回と違い私的には
『エロひとさじ、萌えたっぷり』
でお届けできるよう頑張ってみるつもりですので、できればもう少しの間だけ見逃していただきたいな・・・と
では、おじゃましました
神乙です!!
前回も今回も楽しませて頂きましたww
続き早く読みたいです〜
朝からご馳走様ですた。
この後のメロニアどうなるのかな……
神々&住民のみなさん乙です。
マトニアをひとつ書いたので、投下しようと思います。
「金糸、銀糸」シリーズ5にあたります。
マイナーカプですが…大丈夫ですよね?
本番はないです。シチュエーションが甘エロって感じです。
12レスほどお借りします。それでは。
めずらしくニアは自分の部屋を出て、プレイルームへ向かっていた。
ハウス全体の定期クリーニングということで、数時間自室にいられなくなったのだ。
人が多いところは苦手なので、3つのプレイルームのうち、一番小さな部屋へ来た。
今日は週末…ひさしぶりに晴れたあたたかい冬の日、メロのように皆は外で遊んでいるはず。
部屋の扉を開けると、予想どおり閑散としていた。ただひとりを除いては。
「マットですよね?こんにちは。」
ニアが声をかけると、床に座り込んだマットは手元のゲーム機から目を離さずに答えた。
「その声はニア?ちょっとごめんね、これをクリアするまで…待ってて……よしっと。」
ゲームの大事な局面だったらしい。
無事クリアできたようでマットはほっと一息つき、すばやくセーブ操作をして顔を上げた。
「ごめん、お待たせ。昨日からずっと新しいゲームの攻略に夢中だったからさ。」
ニアを見ると、マットは相変わらず、ゴーグル越しの人懐こい笑顔で言った。
「こちらこそ、お邪魔したみたいですいません。」
「いいや、かまわないよ。ニアもクリーニング点検で部屋を追い出されたのか?」
「そうです。マットも今日はハウスから出てなかったんですね。」
「見ての通り、このゲームでね…昨日の夜もほぼ貫徹状態だよ。ニアはパズル?」
マットはニアの両手に抱えられた真新しい箱を見て言った。
「はい。新しいパズルを試そうと思って。」
ニアはLから新たに贈られた新しいパズルを早く触ってみたかったのだ。
ピース数がまた少し増え、難易度の上がったミルクパズルを。
「この間はけっこう高い熱出したんだろ?メロから聞いたよ。
俺のいるラグの上なら足元も冷えないし陽も当たるから、この辺りに座りなよ。」
確かにこの間は熱を出したばかりで、メロにかなり叱られた。
「そうですね…じゃあそちらに座らせてもらいます。」
ニアはそう言って、センターラグの上でマットの向かいに座り込んだ。
「この間はメロへの預け物と伝言、サンキューな。あいつからお礼もらったよ。」
マットはおかしそうに笑うとニアに言った。
「いえ、たいしたことないのでかまわないのですが…結局何を渡したのですか?」
「あれ?ニア知らないの?」
「ええ。預かり物を勝手に開けてみる気はないですし、メロも教えてくれなかったんです。」
「へえ〜。そうなんだ。」
マットはくくっと思い出し笑いをしていた。
ニアがメロにとってお気に入りだということは、昔から知っていた。
本人は否定するのだが、あいつの顔で丸わかりだ。ホント、素直じゃないんだよな。
とはいっても、マットから見ても、ニアはやっぱり可愛らしいというか…綺麗で魅力的だ。
ただ、最初からメロとくっつくんだろうなと思って手を出す気はなかった。
別に義理堅いわけでもなんでもなく…後々もめるのが面倒なのだ。
(でもメロをからかうのは面白い)
ただ、今回のことで「うまいことやりやがって…」と思う気持ちはあるから、
粋な差し入れをしてやった。
堅物のメロはニア経由でそのプレゼント(コンドーム)を受け取った後、
こんなに友情厚い俺様の背中に、蹴りで礼を返してきた。
ジョークのわからないやつだな、まったく…。
ニアはマットの様子には気づかず、パズルの箱を開け、さっそくラグの上に広げた。
マットもひとり笑いがおさまると、さきほどのゲームを再スタートし、ふたりは無言で陽だまりの中にいた。
ゲーム機の小さなファン音と、パズルをぱちりぱちりと嵌め込む音。
それだけがこのプレイルームに微かに響き、お互いに何の気兼ねもなく没頭できた。
それからどれくらい経っただろう…。
ふとマットがニアの動く気配を感じないことに気づいて顔を上げると、
彼女は片手にパズルピースをひとつ持って、座ったままうとうととしていた。
あたたかい冬日で眠気を誘われたのだろうか?病み上がりだしな…。
マットはそう思いながら、さすがにそのままにはしておけずに声をかけた。
「…ニア?こんなところで寝たらまた風邪ひくよ?」
けれど向かいに座るニアは答えず、その内に身体がぐらりと揺れて左へ倒れそうになった。
「うわっ?!ちょっと待ってよ!」
マットは思わず右手にゲーム機を持ったまま、
右肘の内側で落ちかけたニアの頭を支え、そのままそっとラグの上に寝かせた。
空いた左手でパズルを潰さないように端へ追いやり、ゲームは諦めて電源をオフにする。
……結局マットは、ニアに右腕を貸した状態で、身動きが取れなくなってしまった。
"うわあ…どうしようかなあ…"
目の前で無防備に寝転がられると…メロのものとは知っていても、
さすがに気になってしまうのが、健康的な10代の男子として辛いところだ。
"メロに見つかったら蹴りどころじゃ済まないよなあ…"
マットは途方にくれたが、諦めも早かった。臨機応変がポリシーだ。
"ま、いっか。そのときはそのときだ。"
マットは左手を思いっきり伸ばし、苦労して近くのソファカバーを引き剥がすと、
冷えないようにニアの身体の上に掛けて、自分も横たわった。
"まつげってこんなに長いんだ…"
横向きに身体を丸めて眠る小柄なニアは、普段以上に幼く見えた。
だけど髪と同じように色素の薄いまつげが、閉じた瞼から長く伸びている。
それが彼女の頬に影を落とし、そこだけがアンバランスに大人びて見える。
"これは…目の保養だな…"
マットは過去のガールフレンドたちを思い浮かべた。
どの女の子もキュートで魅力的だった。メイクも頑張ってていじらしく可愛かった。
だけどニアのそれは生身のままでの天然の美しさと、無防備な色気だ。
本人は無自覚ってのもそそる。中性的な容姿も秘密めいてていい。
男だったとしてもてただろう…いや、俺的には女の子で問題ない。まったく問題ない。
マットはニアが起きないように左手で静かにゴーグルを外し、
彼女が起きないようにそっと顔を寄せてみた。
ニアはすやすやと寝息を立てている。
つややかな唇がほんの少し開き、やはり無防備だ。
"うっわー可愛い!ほっぺたすべすべだ!"
思わずその頬を指で触れようとしたとき、ニアが声を出した。
「…ん…」
うわっ!起きる! と思わずマットは後ずさった。
と、ニアはマットの伸ばした右腕の中へさらに転がり込んできた。
そして今、彼女の頭がマットの右胸にあった。
ニアはマットの身体にすっぽりと埋まるように、自分の身体を預けて眠っていた。
"メロと間違えてんだろうな…ちぇ。でもある意味役得だ。"
楽天的なマットはこの状況を楽しんでいた。
ニアってやっぱり女の子なんだな…柔らかくて、髪がふわふわして、いい匂いがする。
俺らと同じワイミーズの石鹸の香りのはずなのに、どうしてもっと甘いんだろうか。
特にニアはやっぱり綺麗だし、兎というか羊というかなんというか…小動物的な愛らしさもある。
"ニアって思ったより体温高いな…見た目のまんま、赤ん坊みたいだ"
胸にあたるニアのぬくもりで、マットの身体もあたためられて、だんだんと眠気が襲ってきた。
"俺まで眠くなってきた…そういやゲームで貫徹したんだっけ…"
あくびをひとつすると、マットは思わず瞼を閉じた。
こういうのって幸せだよな。あたたかい冬の室内って落ち着く。
なんの危険もなく、気持ちのいい芝生の上で昼寝しているような気分だ。
ストリートにいた頃は考えられなかった…うん、こういうのっていい。
そのときマットはふと思った。ニアはすでにメロと関係しているんだよな…。
もう一度目を開けて、ニアの顔から首へのラインを見る。
パジャマの襟元から、真っ白な肌と細い鎖骨が見えた。
膨らみ始めた胸の谷間に続くであろう、喉元の下の浅い窪みも。
"ちくしょう…マジに惜しいな"
マットはちょっとむかついたが、さらに強い眠気が襲ってきてまた目を閉じた。
"まあいいや。面倒は嫌いだ。それに今なにかをするには眠過ぎるし…"
そう思いながら無意識にニアの肩を抱き寄せ、それっきりマットは眠った。
そのままマットは、あたたかく気持ちのよい夢を見ていた。
夕方、ニアを探しにきたメロに背中を蹴られて起きるまでは…。
−おわり−
神、すばらしいです…!
メロマトニアの関係最高!!
続編も楽しみにしています!!
>>860続きまっています!
ひとさじと言わずふたさじでもw
>>874マットのスケベ視点に激しく同意しながら
萌ますた。
神々乙です
877 :
860:2006/09/06(水) 08:52:43 ID:raHGYL5B0
神乙です!
>>それに今なにかをするには眠過ぎるし…
なにかって何ですか?ww
相変わらず萌えました
>>876さんへ
エロ描写にがてでして・・・
ひとさじが限界そうです
読むのは得意っていうか大好きなんですけどね
>>860です
素人SS投下します
>>858の続きです
今回は少しエロ描写があるので、21禁となります
ただし、今までのながれを壊すようなものではないと思います
今まで応援レス下さった皆様、ありがとうございました
879 :
花、開くとき:2006/09/06(水) 23:12:52 ID:swSeWL/i0
ニアは自分の部屋に入るとベッドの上に座り込み、これからどうすべきかを考えていた。
Lにもらった言葉、自分にないものに魅かれる気持ち、心の闇を照らす大きな灯・・・
突然ドアが大きく開き、ハッとそちらの方へ目を向ける。
そこには険しい表情でこちらを真っ直ぐ見つめるメロの姿があった。
「メロ・・・」
メロは自身から溢れ出す感情を隠そうとせずに言った。
「ニア、オレもう、こんなの我慢できないよ。確かにあんな形で告白したのは悪かったけど、でもあれは、オレの偽りようのない本心だから、それで・・・
なのにニアは、何も言ってくれなくて・・・」
ニアはじっとメロを見つめる。
「あの後も二度、マットと話してたし・・・今日はLと、あんなに嬉しそうな顔をして・・・なのにオレは、オレは・・・」
メロは大粒の涙を流し、それを拭おうともせずに続けた。
880 :
花、開くとき:2006/09/06(水) 23:27:01 ID:swSeWL/i0
「オレ、どうしたらいいかわからないよ・・・ニアにとって迷惑かもしれないけど・・・
オレ、自分の心に嘘はつけない・・・」
それだけ言うと、後はもう言葉にならない様だった。
ニアはメロのすぐ傍へと歩いて行き、折り返してあるシャツの袖でメロの涙を拭ってあげた。
そしてメロを真っ直ぐに見つめ、言った。
「申し訳ありませんでした、メロ。あなたにその様なつらい想いをさせたのは私の責任です。
そう、私がどうしたらいいのかわからず、ただ悩んでいるだけで行動が起こせなかったから・・・」
メロも少し落ち着きを取り戻し、じっとニアを見つめる。
「しかし、メロ、勘違いしないでほしいのです。
確かにマットは私にとって必要な人です。そう、ともすれば感情が欠けてしまいがちな私にとって、『やさしさ』や『思いやり』という温もりを与えてくれていました。」
ニアは小屋の隅にある暖炉を思い出していた。
881 :
花、開くとき:2006/09/06(水) 23:39:20 ID:swSeWL/i0
「そしてLも、私にとってなくてはならない人です。
もしLがいなければ、私はここへ居ることもなく今頃どうしていたかもわかりません。
Lはいつも私に進むべき道を照らし続けてくれていました。」
小屋の壁から部屋全体を照らすランプを思い描く。
「しかし、私が今一番必要としているのは、私自身にないものを持ち、それを与えてくれる、共に競い合い、尊敬しあい、成長しあうことのできる人・・・」
「それはメロ、あなたです。私はあなたを一番必要としています。
好きとか愛してるとか俗な言葉ではなかったが、それらと同じ意味をメロはその言葉に感じた。
そして自分の様にその場から逃げ出すこともなく、ジッとこちらを見つめるニアの確たる意思も。
882 :
花、開くとき:2006/09/06(水) 23:52:16 ID:swSeWL/i0
「オレなんかで、いいのか?」
「いえ。」
「えっ?」
「なんかで、ではなくあなたでなくてはいけないのです、メロ。」
「オレ、オレ・・・」
感情を抑えきれずニアをきつく抱きしめるメロ。
今までニアと過ごしてきた数々の思い出が蘇ってくる。
初めて出会ったときのこと、初めてニアを意識したあの合宿での出来事、Lからドヌーヴの名を借りて二人で解決したあの事件。
そしてあの告白。
すべてが今、報われた喜びでいっぱいになり、メロはまた涙を流してしまう。
「オレ、いま死んでも悔いはないよ。」
「いえ、あなたに死なれたら私が困ります。」
ニアの目にもうっすらと涙が見えた。
それはニアがハウスへ来て初めて流した涙であった。
883 :
花、開くとき:2006/09/07(木) 00:05:58 ID:4AejDI1l0
「ニア、本当にいいのかい?」
「ええ、あなたになら、すべてを・・・」
ニアの部屋にあるベッドの上で二人は強く抱き合っていた。
欲望を制御しながら、やさしくニアの服を脱がしていくメロ。
あのチェスのときの白い微かな膨らみが、今は目を逸らすことなく、この手の届く位置に。
左胸をやさしく揉みながらも、人差し指でピンクのつぼみを軽く撫でる。
「あっ・・・」
初めて聞くニアの女らしい声にメロの興奮は抑えきれなくなってくる。
右胸のそれよりやや大きくなったつぼみを口に頬張り、左手でニアの内股を撫で上げていく。
「あん、・・・」
雑誌の中でしか見たことのない男女の営みを、今ここで、ニアと・・・
「ニア、いいかい?」
「んっ・・・やさしく・・・してください・・・」
今までに見たことのない顔、聞いたことのない声、そしてニアの女の子自身。
そのすべてに酔いながら、メロはニアの中へと入っていった・・・
884 :
花、開くとき:2006/09/07(木) 00:13:47 ID:4AejDI1l0
「おーいニア、こっちへこいよー。」
「いえ、私はここでパズルをしている途中ですので。」
周りからはいつもと変わらないように見える二人であったが、そこには目に見えない確かな絆があった。
このままずっと二人で共に歩んで行けると思っていた。
二人なら、あのLを超えることができるとおもっていた。
二人とも、そう信じていた・・・。
−おわり−
>>881 下から3行目の末尾に
」
を忘れていました
失礼しました
神乙です〜!
待ってました。
メロ…、恋が実ってよかったです。
前回どうなるのかなとかなり気になる終わり方だったので…スッキリ
楽しませて頂きました!
このスレの神は皆さん素晴らしいですね〜
個人的には“ニアを初めて意識した合宿”…
次回のリクですww
神乙彼でした!純愛モヘ(*´∀`*)
二人とも、そう信じていた・・・セツナス
個人的にも Lからドヌーヴの名を借りて二人で解決した事件 が気になりますw
ネ申々乙!!甘くすっぱく切ない話に萌えましたーーー!!!!!
「乾いた世界に紅い薔薇」を投下した者です。読んで下さった皆様、ありがとうございました。
今回ばかりはもう、原作クラッシャーとして永久追放になる…とビクビクでしたマジで
>>842 ニアの年は原作に沿っているつもりですが、多分17〜19じゃないかと…。
もっと幼かったりして…実は犯罪だったりして…そしたらどうしよう…
>>844 自分も原作のペーパークラフトヂョキヂョキがニアは女の子?と思うきっかけでした
>>847 ありがとうございます。漫画は空から札束、ノートに名前を書いて心臓麻痺、と乾いた描写が多いと感じ
何か潤いのあるものを降らせたくて。林檎とか。でもそれは痛そうなので原作の
>>833でバラにしました
では最終章行きます。今回は 21禁 ですので苦手な方はスルーお願いします。
カップリングは 月⇔ニア←メロ
↑
L(ずれていなければニアに矢印が向いてるハズ)
「それよりあの父さんになんて挨拶したら好感度が上がるか考えてくれよ」
「いいじゃないですか。別に。Mr.夜神と結婚するわけじゃないんです」
ニアは意に介さずプラモデルを分解し、今度は全く違う形を作り上げた。
月はため息をついた。
都内の病院にニアは入院していた。あのあとすぐ、貧血で倒れたのだ。
月に会って緊張が一気にとけたせいかもしれないし、初めての国に慣れていないせいかもしれない。
現在のニアは、食事がなかなか摂れなかった。
月は家を出て、病院の近くに部屋を借り毎日ニアの許に通っている。
母体の健康面から、状態が安定したらニアはイギリスに戻ることになった。
月は通い婿となることになった訳だが、ニアがイギリスに戻る前に式だけは
日本で挙げておきたかった。と、いうのも父が強く希望していたからだった。
しかしニアの答えは『面倒なので嫌です』
月の頭痛の種は父とニアの事だった。二人の相性はいいとは言えなかった。
周囲に気を配り他人を大事にする総一郎は、
周りに構わず自分の考えをずばずば口にするニアに渋い顔をしていた。
「簡単でいいからせめて式くらいは挙げられないかな」
月がそう言うとニアが口を尖らせる。
「そんなに式を挙げたいなら、高田清美と挙げたらいいじゃないですか。
彼女ならきっとMr.夜神も気に入る筈です」
「馬鹿な。………妬いてるのか?」
ニアはふいっと向こうを向く。
「否定はしません」
「ニア」
月がニアの顔をこちらに向けさせる。と、その頬がわずかにふくれていた。
月は、ニアにキスをした。仲直りのためのキス。
「…ん…んん…」
止まらなくなってしまう前に離れる。これ以上はドクターストップがかかっている。
「ごめん。悪かった。父さんの気に入る女性と結婚するわけじゃないんだ。
僕は毒舌で、やきもち焼きで、慇懃無礼な、生活能力のない、猫背のニアを
愛してる。父さんは関係ない」
わーい、ウエディング♪ウエディング♪
月とニアたんのうえでぃんぐぅ〜!
喜びのあまり踊ってしまふ・・・
「いえ、お互い様です。私も幼稚で、負けず嫌いで、加減ってものを知らない、
お坊っちゃんで、女ったらしの、性格の悪い夜神月を愛してますから。
我ながらひどい趣味だという事がはっきりしました」
「…こいつ」
月は再びキスをする。今度は黙らせるためのキス。
「ふふ。……あ……ん……んんっ…」
本当に止まらなくなってしまいそうで、月は慌てて離れると持ってきた袋に手を伸ばした。
「これ父さんから。これならニアも食べられるだろうから、って」
月が袋から取り出したのは、赤い林檎だった。
「Mr.夜神が、ですか」
月は林檎をむいてすりおろしニアに渡す。ニアはゆっくり林檎を口にし、やがて飲み込むと、言った。
「わかりました。一考します」
「?何を」
「式の件です。イギリスに戻る前に」
「…ニア」
今度のキスは林檎の味がした。
「んーっ、んっんっ、んーーっんっ」
ニアは月の顔を両手で挟み、繋がったままお腹に当たらないようにしながら
月の唇を貪る。
「…はぁ、はあ、…っ、はあ…」
やがて起き上がったニアの顔は、天井の明かりが逆光となり
にじんだ汗が光っていて美しかった。
ベッドに寝て、そんなニアに月は手をのばすと、少し伸びた髪に指を絡ませる。
その月の腕にニアは頬擦りし、いくつもいくつもキスをする。
月はもう片方の手で膨らみつつある乳房を確かめながら、律動を開始した。
「…あん。あ、あ…あぁん」
離れていた時間が永かった。
医師から許可が出たその夜、月は約束どおりニアを紅く染めていた。
「僕を、キライだって?ニア」
膝立ちでベッドにもたれかかり、胸から上を突っ伏した格好のニアが
後ろからせめられて、枕に顔を埋めて鳴きながら答える。
「あっ、あっ、うっ、嘘、です、う、っく、…ぁん」
やはり膝立ちになっていた月は、そのままニアの背中に覆いかぶさると
シーツを握り締めている、ニアの細く長い指をほどいて自分の指に絡ませる。
「…それだけ?」
月はニアの耳を優しく噛み、耳元に囁きながら再びせめたてた。
「は…。あぁ…あ…ご、ごめんなさ、あぁ、あん!あぁん!ごめんなさぃっ!!」
「いい子だ。ニア」
月はニアの頬にキスをすると、繋がったままニアのお腹に気をつけて抱き起こし、
ベッドに腰掛ける。ちょうど膝の上にニアを座らせた格好になった。
そのニアの両腕ごと後ろから身体を抱くと、月は首筋にキスをした。
ニアが振り向くと、月が唇を重ねて舌を絡ませてくる。
そんな月に応えながら、ニアは月の髪に自分の指を絡ませる。
月はニアを抱きながらそのお腹にそっと手を当てた。そのまましばらく二人は離れずにいた。
やがて月が言った。
「ネイト…。愛してた…ずっと」
ニアが答えた。
「私も…です…あ、あっ、あぁあん!あん!!ライト!!」
精液の成分による子宮収縮、及び感染を防ぐためコンドームを使用した。
体位も、妊娠中期の妊婦と胎児に負担をかけないように工夫した。
しかしこの後、ニアは再び入院となった。
決まっていた式の日取りも母体の体調から延期となった。
結局、式はニアがイギリスに戻る前日に、ごく身内だけで行われることになった。
彼らはテレビを見ていた。
NHNでは田中原アナウンサーがテロや地球温暖化についてのニュースを
伝えていた。
高田清美は、ヨツバグループを巡る裏取引発覚の立役者として名が知られ、
ジャーナリストとしても大きな評価を得てフリーとして活躍していた。
「次にヨツバグループを巡る裏取引についてです。逮捕された火口は…」
奈南川はテレビを消し、同じ部屋にいた二人に言った。
「三堂、紙村、ヨツバは傾くかもしれない。しかし。そういう時こそ
ヨツバの為、社会の為、貢献するのが本当のヨツバ社員じゃないのか」
「そうだな…」
「ああ…いい事いうな 奈南川」
その電話が相沢の所にかかってきたのは11月ももうすぐ終わる頃だった。
「はい」
捜査本部で電話を取った相沢にニアが告げた。
「Mr.相沢。唐突で申し訳ないのですが、
私達、3日後に日本でごく身内だけの結婚パーティーをします。
もし差し支えなければ御出席願えないでしょうか?」
その日、宇生田が本部で電話番の役目をすることになった。その日は電話が多く、宇生田は何度もため息を吐いた。
「こんな所に一人で居るなんて無理なんだよな。ああ…どうせなら俺も式に行きてえ…」
「はぁーっ結婚式かー」
『出る気しない』とまでは言わなかったが、松田は明らかに投げやりだった。
「松田」
走る車の中で、そんな松田を伊出がたしなめる。
「だってあいつ(ニア)、絶対メロの気持ちを利用してますよ。ニアはリドナーと
メロの繋がりを知っていた。リドナーを通して、自分にとって都合のいい情報だけを
メロに流させる。そうすることでメロが動くと読んでいた。いや、動かしたんです」
「…松田、考えすぎだ…いや、おまえの推理は…願望なんだよ」
「願望?」
「そうだ…願望だ。……おまえ、月くんを好きだったろう?」
松田はその言葉に神妙な顔つきになり…………そして、言った。
「…願望か…。そうかもしれません…」
やがて待ち合わせ場所で新たに模木を乗せると、車は教会に向かった。
「あなた、ネクタイが曲がってますよ」
「うむ」
着物を着た幸子が総一郎のネクタイを結び直す。
「ライトも結婚か…。なにか…こう…感無量だな…」
「私たち、もうお爺ちゃん、お婆ちゃんになるんですからね。
余計な口出しはしない事。はい、できました」
と、ドレスアップした粧裕が部屋に入ってくる。
「お父さん、お母さん!車が来たよ、早く早く」
「ワタリ、私だ。アイバーとウエディにはご苦労だったと伝えてくれ。…それから長官に繋いでくれ」
『はい』
ワタリは指示通り、FBI長官に通信を繋ぐ。
「長官、御協力感謝します」
『いや、おかげでこちらも早期に解決できた』
「ところで、今回ペンバー捜査官にはかなり無茶をしてもらいました。
しばらく休暇をとるよう計らっていただけますか」
『彼ならもう休暇願いが出ている。近く、二人目が生まれる予定だそうだ』
「そうですか。では…」
「夫人によろしくと伝えて下さい」
ひょこっと横から口調をまねて、Lが口をはさむ。メロは慌てて通信を切った。
「なかなか様になってきましたね。メロ」
Lとメロの二人はリムジンで教会に向かっていた。
レスター指揮官とジェバンニ、リドナーは
日本での捜査が完全に片付き、空路でアメリカに向かっていた。
飛行機の中、窓の外を見ているジェバンニに
横の席で、眠れないでいたリドナーが声をかける。
「ジェバンニ」
「…なんだ?リドナー」
「ニアのことを考えているのでは?」
「…ああ。…頭脳は明晰だが…大変な上司だった…。…」
「でもあなたはニアの指示にはいつも全力で応えていたわね。バラも一晩で準備できると即答した」
「出来ないと思われたくはなかった。君こそメロのことを考えていたんじゃないのか」
「ええ」
そのまま二人はしばらく黙っていた。やがてリドナーが言った。
「きっとまた会えるわ」
ジェバンニが答える。
「…そうだな」
教会の花嫁控え室に、その青年が入ってきた。
金髪で顔に大きな傷痕はあるが、美しい顔立ちの青年だった。彼はニアに絵を渡した。
「マットがロジャーから預かったそうだ。リンダが描いた絵だ」
「メロ。あなたがLですね。おめでとう」
「明日からはメロじゃない。顔も変わる。お前との腐れ縁も今日で終わりだ」
「一番になったら私に言いたいことがあったのでは?約束ですから何でも聞きます」
メロはニアを見た。ベールはまだかぶっていなかったが、質素な真っ白いウエディングドレスがよく似合っていた。
「もう意味がない」
そう言ってメロは出て行こうとした。
「メロ!」
メロが振り向くと、ニアはメロの首を抱いてその唇に唇を重ねた。
「!」
ニアが離れるとメロが言った。
「らしくないな。自分が何をやってるのかわかってるのか?結婚式当日に教会で」
「浮気です。一生に一度の」
その瞬間、メロの頭からは全てが消え去った。Lの地位も。一番になったことも。欲しいのはニアだけだった。
「ニア。俺は…」
メロはニアの肩をそっと抱いた。一瞬ニアが微かに、本当に微かに身体を硬くした。
ゆっくりとメロは、肩から手を離した。わかってる。ニアは俺のものにはならない。
そして…メロはニアに本当に知って欲しかったことを伝えた。
「ニア。俺は…俺の名前はミハエル・ケールだ」
「……ミハエル。……あなたを愛してます」
───『愛してるわ ミハエル』───
かつてメロにそう言った女がいた。
メロが愛し、メロを愛してくれた女性。
メロの母親だった。
「その言葉だけで十分だ」
メロはそう言うと踵を返し、花嫁の控え室を出て行った。
バタン。大きな音をたててドアが閉まった。別れの挨拶のように。ニアが言った。
「ありがとう。……さよなら」
新郎控え室で、月は鏡を見ながらタキシードのタイの結び目を揃えていた。
お祝いに来たというLが、その傍で椅子に座って何かを考えていた。
「L、おまえ、何を考えている?」
「…いえ。人は死んだら無になるとして、
だとしたらそもそも命はどこから来るのかを考えていた所です」
「…嘘だろ…?構わないから言いたい事を言えよ」
「結婚式当日に言うべきことじゃありません」
「いいから言ってくれ」
「体外受精ならまだ望みがありました。倫理的に問題があるのはこの国の話です。
他の国なら代理母という手もないではない」
「・・・・・・」
「しかし妊娠中期に入ってしまってはもう遅い。母体にかなりの無理をさせてしまう」
「……それこそ、僕が誰かに言って欲しかった事だ…やっぱりLだ」
月は握った手で眉間を押さえていた。苦しい顔を見せまいと。
「月くん・・・」
「わかってる。・・・結局、僕がニアの寿命を縮め」
「違います。これは誰が悪いという話じゃない」
Lは月の言葉を遮って言った。
「そもそも、ニアは月くんと離れて安静にしていた。辛さを人に気取られまいと、食事をきちんととっていた。
そしてメロが早期に気がついて、ニアを気遣った。その結果子供は無事に生まれてくる。
どこが悪い話なんでしょう。これが悪いというなら、そもそも
一番最初に月くんをワイミーズハウスに連れて来て、二人に紹介した私は極悪人です」
「…しかし、Lの言うとおり、確かに母体には無理をさせてしまう…」
「人の寿命なんて、あらかじめ決まっているわけじゃないんです。
すみませんでした。忘れてください。私が言いたかったのは別の事です」
Lは月の手を取って、言った。
「月くん。ニアを頼みます。二人で…いえ、三人で幸せになって下さい」
「約束する。幸せになる。幸せにするよ」
月はLの手を握り返した。
「ところでL。あの日僕をワイミーズに呼んだのは、後継者選びの助言の為じゃなかったんだろ?」
「・・・・・・」
「Lはメロとニア、二人でLを継ぐのが最適だと言っていた。しかしあの時の
ニアはともかく、メロがその話を承諾するとは思えない。そこで僕を呼んだ」
「・・・・・・バレてましたか」
「つまり、僕はメロに対する当て馬だった、と」
「密かに想う堅物の少女に対して、素直になれない少年。そんな彼らの目の前に現れる
女たらしの青年。二人が進展するにはいいシチュエーションだと思いませんか?」
「全然。そんな安い設定、今どき少女マンガでもお目にかかれないんじゃないか?」
月は指を組み、ボキボキと鳴らす。Lは明らかに挑発していた。
「そうですね。決して女性に本気にならないその青年がお堅い少女に本気になる。
そこまでは少女マンガですみますが好きだとか言われたことをいい事に
中出し生・一番絞りなんて21禁には正直腹を立てていた所です」
Lは臨戦体勢を取る。
バキィィィィィィィィイイ!!
新郎控え室に、手と足のクロスカウンターの音が響いた。
手で口元を拭いながら、月はふと感じたことを口にした。
「L。おまえはニアを愛…」
「夜神月」
Lが消えた。月の目の前に、月よりも背の高い、真っ直ぐに月の瞳を捉える、
背筋を伸ばした一人の青年が真剣な顔で、月に向かい合って立っていた。
『L』ではなく、きちんとした名前を持つ一人の人間が。彼は言った。
「おまえがそれを言ったら、全て終わりだ」
月との友だち付き合いの楽しい関係も
月とニアの幸せな関係も
そして、妹を見守るようなニアとの暖かい関係も
全てを終わらせる、と彼は言っていた。
月は理解した。とぼけた振りをしたLの、その下に秘めた
誠実で激しく強い想いを抱く一人の青年を。
「・・・・・・わかった」
月がそう言った途端に、いつもの飄々としたLが戻ってきた。
彼は口元に付いた血を舌でなめながら椅子に座りなおすと言った。
「月くん。目の周りを冷やしてきた方がいい。新郎が青アザで登場なんて新婦も心配します」
死の対極にある誕生。
殺意と復讐の裏側にある愛情。
NではなくMによる名前の継承。
屍の山を築く物語に対して、だれも死なない物語。
つまりはニアが女の子である時に可能なひっくり返し。
これはそうやって「ありえない」はずの青い薔薇を咲かせる話。
そして最初に登場するはずの物が最後に登場することで
ひっくり返しのこの物語は終わる。
洗面所で月は顔を洗っていた。ふと、窓から外を見た。
『?』
月は地面に浮き上がるように非現実的に出現した黒いノートを発見した。
月は弥海沙の話を思い出した。彼女は流河早樹と映画の共演もしているアイドルだが
両親を強盗に殺された事件の被害者でもあった。犯人は魅上検事の力で有罪となった。
月は高田から彼を紹介され話をした際、弥のした、非現実的な話を聞いた。
『死神さんがノートをくれたの。使いたかったけど…結局返しちゃった。使わなくて本当に良かった』
と、月は時間に気が付いた。ニアが待っている。・・・・しかし・・・
なぜだかノートが、自分を待っているような気がした。・・・だが・・・
月はほんの少し迷ったが、やがて一歩を踏み出した。
参列者達は次々に教会に到着していた。
「あ…」
控え室でベールをかぶった花嫁が、胎動を感じそっとお腹に手をやる。
「ライト…」
彼女は花婿の名前を呼んだ。胸の中に灯りがともっているように、幸せだった。
「月夜に銀の薔薇」
「散ってしまった薔薇の花」
「乾いた世界に紅い薔薇」
「赤い林檎と青い薔薇」
完
ほんとにほんとに長いことスレを占領してしまって申し訳ありませんでした。
読んで下さった方々、ありがとう。感謝します。
とか言ってあと「荊姫」に実はエピローグがありますごめんなさい。
それでは失礼しました
神乙です!
全体を通じてこれほど読み応えある作品が作れるなんて素晴らしいです。
「荊姫」のエピローグもですが、次の新作も楽しみにしてますので!
ウホウホw
薔薇神乙です!!
メロとかやたら美味しい役じゃねーかよ!とか思いつつ…
まだあるのですか…
たのしみw
>>878です
>>886 >>887 亀レスですいません
リクいただきありがとうございます
しかし、最近デバり過ぎたのでしばらく大人しくしてようと思います
ただ、張った伏線は責任もって回収しますので・・・
代わりに変なSSができたので落として逝きます
日本のキラ捜査本部ねたです、興味ない方はスルーお願いします
916 :
その後、本部:2006/09/10(日) 01:56:28 ID:gGejy7Lw0
キラとニアとのYB倉庫での決戦からしばらく後・・・
日本のキラ捜査本部を片付ける相沢、松田、伊出、模木の4人の姿があった
捜査本部において『L』を勤めていた『夜神 月』が実は『キラ』であったという事実は大きな衝撃であったが、今日はそれとは違う、もうひとつの驚くべき事実について盛り上がりを見せていた。
松田「それにしても、あのニアが女の子だったとはホントびっくりすよねー。」
相沢「ああ、俺と模木は知っていたがな。」
模木「はい、必要以外の情報は漏らさないほうが良いと思いましたので。」
松田「あんなかわいい顔してよくこんな凶悪事件の捜査をしてましたよね。」
相沢「顔は関係ないだろ。」
松田「でもあのプラチナブロンドっていうんですか、あのフワフワしたきれいな髪に、白くて柔らかそうなポッチャリした肌、あとぶかぶかのシャツでずっとしゃがんでたんで分かりにくかったですけど、結構胸ありそうでしたよ〜」
伊出「そうだな、あのかわいい顔であの胸は反則だな。」
917 :
その後、本部:2006/09/10(日) 02:09:22 ID:gGejy7Lw0
松田「・・・でも、性格悪いっすけどね。」
伊出『それがまたいいんだろ。あの顔であれこれ指示出されたり、悪態をつかれたり・・・。SPKのメンバーがうらやましい・・・』
さすがにそれは口に出さずに止めた伊出であった。
松田「でも僕はニアよりリドナーのほうがいいっすけど。」
伊出「いや、やはりニアだろ。リドナーはある意味完成してしまっていて面白味がなさそうだ。」
松田「何すか?それ。伊出さんて結構危ない趣味してそうっすねー。」
伊出「何を言うか、オ、オクテなだけだ・・・」
松田「同じオクテでも模木さんは純情派ですけど、伊出さんはムッツリ派ですね〜」
相沢「こら、いつまで遊んでるんだ!はやく片付けを進めんか!」
松田「すいません・・・でも最後に1ついいっすかねー?」
相沢「何だ?」
918 :
その後、本部:2006/09/10(日) 02:23:53 ID:gGejy7Lw0
松田「ニアってSPKのメンバーの誰かと付き合ってそうでしたか?ボクが思うにレスター指揮官はどっちかっていうと保護者ですし、ジェバンニはリドナーとお似合いっぽかったですけど実際どんな感じでした?」
相沢「知るか!」
相沢が一喝すると、さすがの松田もおとなしく作業へ戻った。
そこへ通信機の呼び出し音が鳴る。ニアからだ。
相沢「はい、相沢です。」
ニア「ニアです。皆さんご苦労様です。」
相沢「そちらこそ。ところで今日はどうされましたか?」
ニア「実はアメリカを中心とした関係諸国の警察機構と調整がつきまして、私が正式に『L』を引き継ぐこととなりました。また、『ワタリ』の後任もきまりましたので。」
相沢「そうですか、ご苦労様でした。」
ニア「苦労はこれからですけどね。それで日本警察へもしばしば協力を仰ぐことがあると思いますので、よろしくお願いします。」
相沢「こちらこそお願いします、『L』。」
ニア「では失礼します、Mr相沢、いえ、相沢次長。」
919 :
その後、本部:2006/09/10(日) 02:38:00 ID:gGejy7Lw0
松田「次長って・・・ニアは相沢さんがそうなることがわかってるんですかね?」
相沢「さあ、どうかな・・・」
松田「でも夜神次長の跡を継げるのは相沢さんだけだと思うんすけど。」
模木「私もそう思います。」
相沢「それはともかく、夜神次長のご家族へは、月くんはキラと相打ちになったと伝えてはいるが・・・
男手が二人ともいなくなったんだ、しっかりとフォローしなければな。」
松田「そうっすね・・・」
相沢「特に粧裕ちゃんにはな・・・。松田、それにはお前みたいなのが適任だ。しっかりと頼んだぞ。」
松田「はい!」
相沢「それと弥の件だが、月くん、いや、キラが死んだ今となっては第二のキラとしての立証は不可能だろうとニアも言っていた。
従って今まで通りアイドルとして過ごしていくわけだが・・・模木。」
模木「はい。」
920 :
その後、本部:2006/09/10(日) 02:50:25 ID:gGejy7Lw0
相沢「今まで通りマネージャーとして、しばらくの間様子を見ていてくれ。
ノートが無い今となっては大丈夫だとは思うが・・・
その間の通常任務は他の者にやらせておく。」
模木「はい、わかりました。」
途中から一人蚊帳の外となってしまった伊出は黙々と片付けを進めていたが・・・
伊出『相沢=妻子持ち、松田=粧裕、模木=弥、レスター=保護者、ジェバンニ=リドナー・・・ということは・・・』
伊出の瞳の奥に鋭い輝きが宿ったことを、他の3人は気が付かなかった。
ニア「・・・クシュン!」
ジェバンニ「ニア、大丈夫ですか?」
ニア「大丈夫です、少し寒気がしただけですから・・・」
−おわり−
スレ住民のみなさま乙です。YB倉庫番より業務連絡です。
ケータイ版YB倉庫に最近アクセスした方はご存知かと思いますが、
ケータイ版のみURLが変わりました。これまでのURLへアクセスすると、
新URLへ飛べるようにはしています。この旧ページは9月末で閉鎖します。
ちなみに新URLはココにも書いておきます。
http://neargirl.nobody.jp/menu.html チラ裏ですが、ちょっと自分が多忙になってきたため、
PC版YB倉庫と同じHTMLファイルにアクセスできるようにして、一元管理でメンテを楽にした訳です
…と言っても、見る人には多少レイアウトが変わるくらいで、何の関係もないのでご安心ください。
取り急ぎご連絡まで。それでは。
SSネ申&倉庫番のネ申乙です
>SSネ申
まったく…伊出にそんな下心があったとはww今回も楽しませていただきました
>倉庫番ネ申
いつもいつもご苦労様です
それとネ申のSSが大好物です。新作待ってます(0゜・∀・)ワクワクテカテカ
>>922 お気遣いありがとうございます。倉庫番です。
それとお詫び。すいません…シリーズの新作は書いているのですが、
このスレの趣旨から外れる内容の場合もあって、別の場所で落としてます…。
もしそれでもよければ、倉庫メールで個人的に問い合わせていただいても
よろしいでしょうか?お手数かけてすいません。またもチラ裏申し訳ない。
ま、松田!!
何言ってんのお前w
伊出もww
伊出さんむっつりスケベだなぁww
神々のおかげでもうすぐ次スレ・・・
感涙
思ったよりハヤス
>>926 神々のおかげもあるけど、女の子ニアたんへの住民の皆さんの愛の賜物かと…
ニアたん…
最近過疎ってきたね(´・ω・,`)カナシス
メロ女の子スレとかと比べてもこんなもんでしょ?
てかそう思うならSSじゃなくてもいいからなんか萌語りすれば良いのに……
13巻楽しみだ
13巻発売以降のスレタイは…
デスノートのニアが女の子だと勘違いし続けるスレ
ということで
ネタレスなのか嵐なのか
微妙な事をw
公式にこだわらなくても
いわゆる女体化にはいるんだから
勘違いも思い込むも結局あんまりかわらない
ニア女の子スレだ
ちょっとお下劣に神待ちと次スレ待ちしてみる
女の子ニアは誰とエチの相性良いんだろうか?
カプの好みとかはおいといたら…
………………ジェバンニかな!
>>932 ジェバニアに同意
でも好きなカプはメロニア
メロニアが一番好き
…なんだけど最近マトニアが気になるw
メロ、マット、ニアの三角関係がイイ(`・ω・´)
こんばんは…今週は人少なめだったのですね
ひとつ12〜13レス×2本で一気にスレ消費しそうで遠慮してたのですが、
金糸銀糸の6、7ならあります 需要あるなら保守代わりに落としますが…
5のマトニアで嫉妬するメロ×ニア(本番エロ有り)
男の子スレでメロマトニアが盛り上がってうらやましかったので
つい顔を出してしまいました…よければお返事ください
>>937 おおお待ってましたー!!
是非投下お願いします神よ!
>>938-939 レスをdです
スレの最後の方だと邪魔になりそうだから、今一気に落としますね!
興味ない方はスルーしてください 今日は金糸銀糸6、明日の夜に7ということで…
「どうしておまえはいつもそうなんだよ!!」
ニアの部屋へ戻ってドアを閉めるなりそう叫んだ。
彼女はいつもそうだ。どうして僕がこんなに怒るかなんて、わかってくれないんだ。
夕食前にニアを探しにきたメロは、一番小さなプレイルームで彼女を見つけた。
そこで寄り添ってうたた寝しているマットとニアを見つけて頭に血が上った。
何も気づかないで能天気に眠っているマットに蹴りを入れ、ふたりを無理やり起こすと、
メロはニアの手首を強く掴んだまま、プレイルームから強引に連れ出した。
「なぜそんなに怒る必要があるのですか?人の話も聞かずに。」
ニアはメロの強引さに、少しムッとしていた。
ルームクリーニングのために自室を出て、プレイルームでパズルをしていた。
いつのまにかうたたねし、隣にマットが寄り添っていた…それだけだ。
「これが怒らないでいられるかよ!なんで僕以外の男と寝てるんだ!」
「ただ隣で眠ってただけのことでしょう?メロのその言い方は下世話な含みがあって失礼です。」
確かにプレイルームで起きた時はニア自身も少し驚いたけど、
部屋に差し込むあたたかい冬の陽に、うとうとした自分はなんとなく覚えている。
また風邪をひかないように掛け物をしてくれたマットの気遣いはありがたかったし、
その隣でマットも昼寝をしてしまった…たかがそれだけのことだろう。
実際、なにかされたわけでもない。冷静に考えればメロにもわかることなのに。
「下世話で悪かったな…そう思われてもしかたのないことをニアはしてるんじゃないか!」
メロはどれだけ言葉を投げかけても、論点がずれてしまうニアに苛立ちを感じていた。
勉強では打てば響くように僕らはやりとりできるのに、こういう人間関係の話になるとさっぱりだ。
ニアは周囲の人間に、そして自分自身に対する執着がほとんどない。よくてLのことくらいだ。
だから事実しか興味がないのだ。その裏にある思いは理解できても、あまり気にかけようとしない。
僕は確かに人一倍感情的かもしれないけれど…ニアは感情に疎すぎる。
「誤解を受ける状況だったことはあやまります。だけどちゃんと話をすればわかることじゃないですか。」
「こういうのは理屈じゃないんだよ…僕がどんなに心配するか、どうしてわからないんだ?」
「心配される理由がわかりません。」
この間はあんなに通じていたと思っていたニアに、今度は突き放される。
メロはニアが憎らしくてしかたがなかった…自分の想いをわかってくれない彼女が。
「…これ以上話しても無駄です。今後は気をつけます。だからメロはもう部屋へ戻ってください。」
ニアはもう興味がなくなったかのようにそっけなく言い放つと、バスルームに入った。
洗面台で蛇口を捻り、プレイルームで埃っぽくなった手を洗い出す。
自分を無視するニアの心を代弁するように流れる冷たい水音が、
メロの怒りを静かに増幅させ、得体の知れない思いを連れてきた。
「…話はまだ終わってないだろ。」
メロもニアの後を追ってバスルームに入った。そして後ろ手でカチリと内鍵をかける。
「…あなたまでここに何の用ですか?手を洗いたいんですか?」
鍵をかけたメロに少し疑念を感じながら、ニアは冷静に言い返した。
「おまえは口で言ってもわからないやつなんだよな…。」
メロはそう言うと、ニアの背後に立って、その身体を囲むように洗面台に両手をついた。
ニアは身体の両側をメロの腕で阻まれ、身動きできないようになってしまった。
「…なんですか?」
ニアは言いようのない不安に襲われ、身をよじって逃れようとした。
しかしメロは腕を固く強張らせ、ニアを離そうとしない。
「ふざけないでください、メロ。」
ニアは振り向いて抗議しようと思ったが、メロは背中にぴったりと張り付いて動けない。
「ふざけてるのはおまえの方だろ…」
メロはニアの耳元でそう囁いて、後ろからその耳を甘噛みした。
「あ…」
ニアは思わず声を出した。それを合図にするかのように、メロはニアの首筋に唇を押し当てる。
「…やめてください。何の真似ですか。あんなに怒ってたくせに。」
「ニアとはどれだけ話しても無駄だからだよ。」
さきほど自分を言葉で拒絶したニアに仕返しするように、メロは同じ言葉を返す。
メロはニアの腕ごとその身体を抱き締めると、そのまま上衣のボタンを外しだした。
「…なにを…」
「頭の良いニアがわからないわけないだろう?これまでも僕たちがやってきたことだよ。」
「だからどうしてこんなときに…ん…」
メロが首筋を舐めると、ニアは甘いため息をもらしてしまう。
さっきまで言い争っていたのに、そんな気になれるわけがない。
ニアはメロの行為を押し留めるために言った。
「これ以上触ったら…声を上げて人を呼びますよ?もうすぐ夕食です、廊下には人通りも出ます。」
メロは斜め後ろに自分を睨みつけるニアの目を見て、小バカにするように笑った。
「僕が鍵をかけたのはニアも気づいていただろ?だいたいこの状態で人を呼んで困るのはニアの方だ。」
確かにそうだった。上衣のボタンはすべて外され、メロの手は既にインナーシャツの中をまさぐっていた。
胸の膨らみを下から持ち上げられ、撫でられ、ときおりキュッとその先端をつままれる。
ニアは悔しくてこれ以上声を上げないようにするだけで精一杯だった。
けれどもその頬はだんだん紅潮し、メロはその変わりゆく様を見て、さきほどの怒りを忘れていた。
「ほら…ニアも感じてるじゃないか。」
「違っ…もう…やめてくださいったら…!」
ニアはいつも思う。どうして人の身体というのはこんなに厄介なのだろうと。
今までは、すべて自分の理性で計算して動き、できるだけリスクを遠ざけるようにニアは暮らしてきた。
だけどメロに抱かれるようになってから、自分を解放できるような気持ちよさと共に、
メロに好きなように感じさせられ、自分でコントロールできないことも知ってしまった。
お互いが仲良くやっているときはそれでもいいのだが、こんなときは悔しさが増してしまう。
そんなことを冷静に頭で考えながら、ニアの身体は正直に反応していた。
声はなんとか堪えても、体温は上がり、息遣いが荒くなってしまう。
「……メロ!離して!」
「嫌だね」
メロはだんだんとこの状況を愉しんでいた。
ニアが我を忘れて完全に僕のものになるのはこういうときだけだ。
洗面台に水を流したまま、ニアは蛇口を締めることも忘れている。
さきほどあれだけメロの気を苛立たせた流れる水の音が、
今はふたりの秘密の行為によって漏れる声を隠す、心地よい音となっていた。
メロは左腕だけでニアの身体を強く抱き直すと、
右手で腰から足の付け根を伝い、ニアのズボンの内へと手を差し入れた。
「…もう濡れてる?確かめていい?」
メロはわざとニアが嫌がるような言葉を口にして焦らす。
ニアは強く力を入れてメロの腕から抜け出そうとするが、それもかなわない。
いつのまにか小さく声を出してしまう自分に、ニアは気づきながらも止められない。
「…いや…あ…」
背徳的な水音が、いつまでもふたりの耳に響いていた。
−金糸、銀糸7へつづく−
今日は長々と前置きですいません。明日はエロ度上がりますので。
神乙です!
ひさびさに萌え補充できました
続き楽しみにしてまつ
続き楽しみにまっとります!
素敵なやきもちにwktk
早く神こないかな〜続きが楽しみ!
「ニーア!…あれ?いないのー?」
リンダの声がすぐ近くに聞こえて、ニアはびくりとした。
部屋の扉には鍵をかけていない…普段からそうなので当然だが。
彼女は私の姿を探すために、ドアを開けて室内に入ったのだろうか。
足音はバスルームの扉に近づいてきているようだ。ニアは血の気が失せていた。
いくらこのドアに鍵を…そして水音がしているとはいえ、近づいたら何を悟られるかわからない。
そしてその声の持ち主は、とうとうバスルームのドアをノックした。
「中にいるんでしょ?ねぇ、一緒にダイニングルームにいかない?
今度スケッチのモデルを頼みたいんだけど。日にちとか決めようよ。」
「…私は後で行きます。今シャワーを浴びているので…。」
「そうなの?じゃあ後で声をかけてね。そういえばメロは知らない?彼にもお願いしたいの。」
「知りません…んっ」
「そっか…まあいいや。シャワーの邪魔をしてごめんね。後でね!」
リンダとの会話中に、メロはわざとニアの下半身に触れて弄んだ。
どうにかあえぎ声を堪え、リンダが部屋から去った後にニアは脱力した。
「…信じられない…!」
ニアは本気でメロに怒った。
だけどこの緊張感にぞくりとして、いつもより感じたのも事実だった。
「鍵がかかってたから大丈夫だったろ?」
「だからってこんな…もしもばれたら」
「なにがどういう風にばれるんだ?私はこんなに感じてますって?」
メロは皮肉っぽく軽口を叩きながら笑うと、
ニアの両足の間に中指を差し入れ、彼女の中心をいきなり擦り上げた。
「…!」
「さっきより濡れてる…こういう状況、ニアは好きなんだ?」
「や…違い…ます…」
「嘘をつくなよ、僕の前で」
ニアはいつものベッドの上と違い、立ったままの不安定な状態が辛かった。
いっそ座り込んでしまいたいのに、メロが身体を抱えていてそれもできない。
少し爪先立ちになった状態が、さらに足場を不安定にして、いつもと感じ方が違うのが怖い。
メロはときに早く、ときにゆっくりとニアを責め、
彼女が声をあげるのを聞いて、例えようもないほど興奮していた。
「…あ…もう…どうしたいんです…か…」
ニアは息つく暇もないほどメロの指で翻弄され、汗ばみ、息が切れていた。
自分の意識がだんだんと、理性から身体の方へイニシアチブを取られてゆくのがわかる。
こうなると自分でもどうしていいのかわからない…メロ次第だ。
「ニアこそどうしたい?」
メロはあくまで意地悪に言葉を返す。
メロ自身も固くなり、ニアの腰にそれが当たるのがわかる。
それを感じると、ニアの中にもなんとも言えない感覚が湧いてくる。
逃げ出したいような、どうにかしてほしいような…普段感じることのない相反する気持ち。
「……」
「黙っていればずっとここままだよ?」
「…知りません!勝手にすればいいでしょう!」
ニアは早まる息遣いの中、珍しく声を荒げた。そんなこと言える訳がない。
私自身もどうしたらいいのかわからず、この感覚の奔流に呑まれているのに。
「…しょうがないな。じゃあ僕がやりたいようにやる。いいよな?」
余裕のあるように答えたメロだが、本当は自分自身も限界だった。
ニアのパジャマのズボンとショーツを、床近くまで一気に押し下げる。
絡む服をニアは無意識に踵から引き抜き、汗ばんだ真っ白な両足があらわになった。
そしてメロもズボンを下ろし、自分自身を出してニアの腰につけた。
熱を持った生身のそれを感じ、ニアの背中はびくっと跳ねた。
「ニア…」
メロはニアのシャツをめくって裸の背中に密着し、汗で湿ったその肌にキスをした。
そしてニアの腰を自分の方に引き寄せ、後ろから自分自身を挿入した。
「あ…」
ニアは洗面台に両手をついたまま、メロを受け入れた。
後ろからなんて初めてだった。私たちはまだ片手で足りるくらいの経験しかないのだ。
いつもと違う場所を圧迫するように、メロが入ってくる。
猫のように背筋を反らし、息を吐く。すべて入り終えたとき、苦しいくらいだった。
メロはいつもより狭くきつく感じるニアの中で、欲望がはちきれそうだった。
また、自分の意のままになるニアの後姿に愛しさを増した。
そして動き始めると、ニアは甘い声をあげ、プラチナブロンドが揺れた。
ときおり堪えきれないように、ニアが身体を反らせる。その動物的な反応にたまらなくなった。
「…ん…メロ…」
「…なに?」
「顔を見せて…ください…キスして…」
ニアからこんな風に言われるのは初めてだった。
メロは自身を引き抜くと、ニアをこちらへ振り向かせた。
洗面台に後ろ手をついてやっと身体を支え、上衣を着ただけのニアは扇情的だった。
息を切らせ、上気した頬で、潤んだ瞳で…メロから視線を逸らしたままニアは言った。
「顔が見えないと…淋しい…」
メロはその言葉で一気に高ぶり、ニアの頭を掴み寄せて、強く深いキスをした。
口蓋を蹂躙するように舌で犯し、胸を触り、腰に手を回す。
洗面台から少しずれて、ニアの身体をバスルームの壁に押し付けると、
バスタブのふちにニアの片足をのせ、今度は正面からいつになく固く熱いメロ自身を挿入した。
「はぁ…あ・・・あぁ…!!」
ニアは普段の自分が思い出せないくらい、自分を解放していた。
今日は特に感じ方が深くて、いつもより我を忘れていたと思う。
"淋しい"なんて素面では絶対言わない言葉だった…。
喧嘩の理由など、もうどうでもいい。このままずっとひとつになっていたい。
ニアはくちづけたまま、メロの肩に両腕を廻した。
メロはニアを強く抱き、深く激しく動き…最後まで達した。
「バスルームでちょうどよかったよな。」
メロはそう言って笑い、バスタブのふちに腰掛けてニアにシャワーを浴びせていた。
「冗談じゃないです。さっきはリンダでハラハラしたし…メロはもうちょっと考えてください。」
ニアはバスタブの中で、さきほどとはうって変わって憮然と答えた。
身体についた石鹸の泡を洗い流し、バスタブから出て、水滴を落としながら洗面台上の扉を開ける。
中からバスタオルを取り出して身体を覆い、もう一枚のタオルで濡れた髪を拭いた。
「ほら、メロもさっさとシャワーを済ませてください。タオルも貸しますから。」
「僕にも上からシャワー浴びせてくれよ。ついでに髪も洗うからさ。」
「なに甘えたこと言ってるんですか。嫌です。」
「そんなこというなら、ここで大声出すぞ?」
「さっきの私と同じ脅しを…わかりました。そうするから早く済ませてください。」
ニアはバスタオル姿のままでバスタブのふちに座り、
そのバスタブの中に座り込んで、鼻歌交じりで髪を泡立てたメロに、シャワーを浴びせた。
シャンプーの泡を全部洗い流すと、彼のまっすぐに伸びた金髪から水が滴り落ちた。
「なあ、ニア。」
「なんですか?」
「……ごめんな。」
「……もういいです。」
ふたりはその短い会話で仲直りをした
「早くシャワーを済ませて、髪を乾かして、ダイニングルームに行きましょう。
リンダに不審に思われないように…忘れずに口裏を合わせてくださいね?」
「わかってるよ。」
メロはそう言いながら、ニアを見上げてその頭を自分に引き寄せる。
そしてメロは水に濡れた唇を触れ合わせた。
ニアは目を閉じ、少しだけ微笑む口元でそのキスを受け入れた。
−おわり−
嫉妬→仲直りエチ→メロがデレ期…というお話でしたww
神キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
GJ!GJ!メロニア萌え〜!
ネ申乙です!!
カラダは正直なニア萌えますた!
このシリーズ本当にイイです……。
仲直りエチ・・・ませガキどもめ!!(笑)
これフロプレイに入るの?
てそこはつっこみ所では無いですね
メロはもっと焼餅焼きでも良いくらいww
うひゃ〜ww
余裕のなくなってくるニアにぞくぞくしますた!
メロもマフィアメロの頃を思い出す性悪さがww
ネ申、素敵です・・・!!
神乙です!
女の子ニアたんは綾波と佐渡あいすっぽいという話出ていたけど
学園アリスの螢も女の子ニアたんに近いイメージ
神乙です。エロエロなメロニアご馳走様でした!
久々に少しスレに活気がでてきて嬉しいです
この勢いで次スレも盛り上げましょう!
13巻でニアたんの身長体重が明かされるらしいね
みんなの理想のニアたんの身長体重ってどのくらい?
身長160前半、体重40前半が理想かなー
もっとありそうだけど
体重はもっとあるだろう
160前半で40前半だったらミサより細いことになってしまうw
仮に160前半として、あの絵で見るなら確実に50キロ以上はある。
重いことをちょっとだけコンプレックスに思ってたりしたら可愛い。
自分は40キロくらいに見えるなw
連レススマソ
アレで50キロなら月やLと変わらないと言ってるようなもんだからなさすがに
デスノキャラらしいアンガールズ体系が希望
初期は170の50はありそうだけど最後の絵は30キロ代でさらに小さいと思うなー
梅だから女の子ネタじゃなくていいの?
976 :
1:2006/09/18(月) 06:16:34 ID:DutphPe+0
>>648で言ったように、そろそろ980近いからきました 住民乙です
新しいテンプレ作った 足りないところがあれば言ってくれ
これでよければスレ3は俺が立ててくるよ スレ4からは980踏む人がよろしく
個人的にこのAA入れたいんだが、さすがに長いか…
. -ヘヘ、
<〃 wノゞ
'w´゚ -゚) <ココでなんか喋らせると可愛いと思うんだな!(
>>1)
/´、Y ノ
と⌒)(,,つ
女の子ニアが苦手な人は回れ右でお戻りください 住み分けましょう
□スレの趣旨
・sage推奨、age厳禁、ほのぼのマターリで
・微エロ、多エロ、精神的エロ、肉体的エロ…"ニアのみ女の子"ならなんでもOK
□スレの注意
・萌えスタイルは人それぞれ、スレの趣旨&空気から外れない限りは口出ししないこと
・萌え作品投下時はカプ名や内容を書いて、住民の好みでスルーできるように配慮
・空気嫁スキルの無いカキコや自演やアラシは徹底スルー、ニアリストらしく冷静に対処
・次スレは
>>980を踏んだ人が立てること
スレ名は「デスノートのニアが女の子だと思い込み続けるスレ」+スレ数
>>976さんGJです!
私もこのAA欲しいですねw
埋めレスがわりに少し脱線します
私は『勝手も負けても』以下SSを投下させてもらった者ですが、一応リクもあったので新作作りました
ただ、私みたいな素人SSに需要があるかどうか自信なくて…
もし次スレで落としていいようなら、すいませんが一言いただけますでしょうか?
ちなみに、ワイミーズねたほとんどエロなし稚拙な長文です
メロがニアを初めて意識したエピソードを入れてます
長々と失礼しました
>>1=
>>976 テンプレ乙です!!長い事お世話になりました。感謝します
>>979 読みたい!!読みたいよ!!是非!!!
>>倉庫ネ申
「月夜に銀の薔薇」「散ってしまった薔薇の花」「乾いた世界に紅い薔薇」「赤い林檎と青い薔薇」
まとめて「青い薔薇 紅い薔薇」というタイトルにしたいのですがよいでしょうか。
タイトル、長々と待たせてしまって本当に御迷惑をおかけしました。
いつもいつもお疲れ様です。ありがとう
では「荊姫」エピローグ投下します。おそらく15スレかかるかと……
ラスト前だというのに、いつもいつも長々とすみません。
カップリングは 月ニアで 21禁 ですので苦手な方はスルーお願いします。
「ライト!」
月の名を呼ぶと同時に達し、ニアはそのまま月の右肩にぐったりともたれ掛かる。
「ニア…」
ほぼ同じく達した月が、右肩に頭を預けるニアの白い肩にそっとキスをする。
ベッドの上で二人は、ぴったりくっつけた裸の胸の鼓動を感じながら、
絡み合う二本の樹のように抱き合って坐っていた。
互いの身体を抱く二人の腕はしなやかな枝のようであり
投げ出した長い脚は伸び広がる根のようだった。
誰かが言ってた。心臓は胸に生(な)る林檎だと。
二人はそのまま動かなかった。動けないでいた。
別れの時が近付いていた。