626 :
妄想狂:
【1章 辻】
辻希美はコンパの後正人の自慢のバイクで送ってもらうことになった。辻はバイクに乗るのは初めてだったし、正人の身体に腕を回すとそれだけで胸がドキドキしていた。
「どう?バイク乗った感想は!!」
正人の大きな声に負けないくらいの声で辻も叫ぶ
「さいこ〜!」
スピードと芽生えた始めた恋心が、正人の男らしい身体に押し当てた辻の乳首を固くし、バイクの振動は知らず知らず辻の股間を濡らしていた。
「ホント、サイコ〜〜〜!!」
家の前で下ろしてもらい、頬に軽くおやすみのキスをされ、正人のバイクが見えなくなっても、辻は自分の興奮した気持ちを親に見抜かれたくなかったし、しばらくこのトキメキの余韻に浸っていたかった。
辻は家には入らずブラブラと近所の公園に向かって歩き出した。そこは住宅街からは少し離れているが、その分、人も来ずにゆっくりできる辻のお気に入りのスポットだ。
(ブランコにでも乗って、正人君のこと、ゆっくり考えたい♪)
その時後ろにバイクの音が聞こえた。
(あっ!正人君私と離れたくなくて戻ってきてくれたんだ。。)
辻はゆっくりと振り向いた・・・。