部屋で一人になると色々なことを考える。
由真を恋人として選んだこと。
選んだのなら・・・やらなければならないことがある。
だが、俺一人で決められることじゃない。
善は急げだ。相談しておこう。
ケータイで葉月を呼び出す。
「もしもし・・・俺だけど」
「あら。どうしたの?」
「いや・・・由真のことなんだけどな」
「・・・今更アタシに相談することもないでしょうに」
少し自嘲気味に葉月が笑う。
「いや・・・問題は俺と由真だけじゃなくて・・・由良にも関わってくるから」
「どういうこと?」
「由真に・・・話そうと思う。出生の、ホントのこと」
「そう・・・いいんじゃない?ちゃんと恋人になるんだもの」
「けど・・・由真がそれを知れば、テレパシーで由良にも伝わるかもしれない」
「あ・・・そっか・・・そうよね・・・」
俺たちが何の憂いもなく結ばれるには、由真に真実を告げるしかない。
ただ、その場合問題なのが、由真と双子の由良との間のテレパシーだった。
まだそんな必要もないのに、由良にも真実を知られることになる。
これが、俺一人で決められない理由だった。
「俺と由真の都合で、勝手言って悪いんだけど・・・どうかな」
・・・断られても仕方がない。俺は、二人を振ったわけだし。
「何言ってんのよ、いまさら」
「じゃあ・・・いいのか?その・・・話しちゃっても」
ふう、と電話の向こうからため息が聞こえる。
「・・・由真ちゃんだって、もうアタシの妹みたいなものなのよ」
「そう、だな・・・ありがとな、葉月」
「どうせなら・・・二人一緒に、アタシたちが揃って話すほうがいいかもね」
「なるほど・・・そうだな」
「・・・あと、、その前にお父さんとか説得しないと」
・・・こっちのほうが大変そうだった。
こんな感じで
>>802のパート128に続くようになります。
エチシーンがない分、少しここまでが短くなりますね。
その分は由真ちゃんに真実を告げた後、になります。
ではこの辺で。
GJ
次回は由真ちゃんとのHシーンですか?
シナリオ分岐キター!!
GJ!!最高です
>>909 乙!流石ですな〜
>「してもいい、じゃないの・・・私が、お兄ちゃんを・・・欲しいの・・・」
こんなこと言われて
>だから・・・踏みとどまる。
踏みとどまれねえ〜w
乙です(´∀`)
待ってました(つ∀`)
乙です。うまく繋がるもんですねぇ。しかし・・・
> 「・・・イッパツヌイテスッキリスレバイインダヨ」
Σ( ̄□ ̄;)!!ナニィ!?
ああ、なんかわかるそれ・・・
最近は変に耳年増な子多いから、まだエチーなれしてない時に
漫画みたいなセリフ言うと男が喜ぶと思っちゃう女の子っているんだよな。
しょうがない!
漏れがまとめサイト作るか!!
>>917 とりあえずこのスレが終わるまでっていうか
次スレが立つ前にできるんなら。
>>950ぐらいまでにできれば申し分なし。
神がまた書き始めてるんで早くしないと間に合わないか?
できれば次スレの
>>1にアドレス貼れるほうがいいと思うんだ。
相棒は同意した。次はスポンサーだ。
が、よりによってこんな時に親父は出張中で家にいない。
お袋だけに話すかどうかちょっと悩んだが
よく考えると由真を猫っ可愛がりしてる親父よりは
まだお袋のほうが話しやすいし・・・揉めたときに説得もしやすい。
由真が寝たのを見計らって、居間に戻る。
お袋はまだ起きていた。家計簿をつけているようだ。
「あら・・・何?夜食?」
「ああ、いや・・・ちょっと・・・話があるんだけど、いいかな」
俺の表情とか口調から何か感じたのだろう。
お袋は家計簿を閉じて、座り直した。
「いいわよ・・・どうしたの」
「由真のことなんだけど」
どうせ話すなら、下手に隠さないほうがいい。
由真と・・・最後までいきかけたことだけ省いて
俺はお袋にいきさつを話した。
話し終えると、お袋は大きく一つ息をついた。
「そう・・・なんとなくね、由真が・・・そう思ってるのは、母さんも感じてたのよ」
「・・・俺は全然わかんなかったけどなぁ」
「達也が気づかなかったから・・・想い続けられたんじゃないかな」
「・・・そう、かも」
お袋が身を乗り出してくる。
「それで?どうしたいの?」
「由真に・・・話してもいいかな。本当は・・・従姉妹なんだってこと」
「達也がそうしたいのなら、いいわよ。いつかは話さなきゃならないんだし」
拍子抜けするほどあっさりと承認。
「いいの?・・・親父と相談とか・・・」
「お父さんには、私から話しとく。達也は達也の思うようにしなさい」
「・・・ずいぶん信用されてるんだな、俺」
苦笑いする俺の頭を、くしゃくしゃに撫でてお袋が笑う。
「いつだって私は息子を信用してるし、娘の幸せも願ってるのよ。だったら当然でしょ?」
「うん・・・ありがと、母さん」
翌日。朝のHRの前に、ちょっと廊下に出て葉月と昨日の首尾を話し合う。
「一応・・・こっちは問題ない」
「ウチもOKだったわ・・ずいぶん粘られたけどね」
「・・・スマン」
「そう謝らないでよ。由良のためでもあり、ひいてはアタシのためでもあるんだから」
相談相手が葉月でよかった、と心底思う。が、
「・・・でも・・・ちょっと妬けるなぁ」
苦笑いする葉月の顔は・・・少し、寂しそうで胸が痛んだ。
「それで・・・いつ二人に話すの?」
「早い方がいいと思うんだ・・・できれば、今日」
「・・・いきなりね」
「昼休みじゃ慌ただしいし、今日の放課後にしよう。澪にも聞かせたいから旧校舎で」
「いいわよ・・・また保健室かな」
「ああ・・・あそこなら座れるしな」
葉月がニヤニヤしながら囁く。。
「・・・ベッドもあるもんねぇ」
昼休みに、妹たちと放課後の約束だけをして午後の授業に。
が、内容なんて全然聞いてはいなかった。
どう話せばいいのか。話したらどう反応するだろうか。
泣かれたらどうしよう。怒りだしたらどうしよう。
まとまらない考えがグルグルと頭の中を渦巻いていた。
「達也・・・?どしたの?」
「・・・へ?」
いつの間にか、授業は終わっていたらしく
教室の中はすでに放課後の喧噪に満ちていた。
「・・・スマン・・・考えてて」
「うん・・・」
机の上で握りしめられていた俺の手に、葉月がそっと手を重ねる。
「一人で背負い込まないで・・・私も、一緒なんだよ・・・」
そうだった。不安なのは俺だけじゃない。
俺ももっと、しっかりしなくちゃな・・・
「行こうか・・・早くしないと、待ってる」
すっかりお馴染みになった旧校舎の正門前で
妹二人はもう待っていた。
「よ、お待たせ」「ゴメンねー、達也がノロノロしてて」
「私たちも・・・」「さっき来たとこだよー」
辺りを見回す。今日は・・・澪はいないのかな。
「澪ちゃんなら・・・」「先に保健室に行ってるって」
「そっか」
よくよく考えてみれば、あの保健室で・・・
俺たちは互いの思いを確かめ合ったわけで
ただ座れるというだけでなく、真実を告げるには相応しい場所かもしれない。。
「私、購買部でお菓子買っておいたよー」「私はお茶ー」
・・・俺の思惑をよそに、ピクニック気分の二人。
由真の無邪気な笑顔がなぜかやたらとまぶしい。
逸る心を抑えて、努めて冷静に振る舞う。
「よし、じゃあ・・・行くか」
3人を引き連れて、保健室へと向かった。
旧校舎の保健室は、相変わらずツンとくる薬品の匂いと 埃とカビの匂いが混じっていて
俺たちが入ったことで舞い上がった部屋の中の埃を
窓から差す日の光が浮かび上がらせていた。
二つ置かれたベッドの一つに、澪はぽつんと腰掛けている。
「よう・・・何やってんだ?」
「こんにちは・・・ここは、私にとっても思い出の場所ですから」
「へえ・・・」
そういえば、一緒に遊ぶようにはなったが
どうして幽霊になったのか、とか、あまり澪の過去を尋ねたことはなかった。
「私、保険委員だったんですよ。すぐいなくなる先生の替わりに、よく留守番してました」
どこか遠慮がちに葉月が尋ねる。
「保健室に・・・どんな思い出があるの?」
「・・・彼は・・・体が弱かったので、よくここに来ていました・・」
澪の目が遠くを見つめる。
「彼と、ここで・・・いろいろなことを話しました・・・いつか、必ず元気になって・・・なんて」
寂しげに笑う澪に、俺たちは何も言ってやることができなかった。
澪は呟くように話し続ける。
「バカみたいですよね・・・彼は約束を守ってくれなかった。もう、報われない。なのに・・・」
ピクリ、と由真の肩が震える。
「報われない思いを抱き続けて・・・一体、何を待っていたんでしょうね」
「そっ・・・そんなことないよっ!」
いきなり、由真が叫ぶ。
「報われるために思っているわけじゃない!思っていたいから!思い続けていたいからっ!」
澪は小首を傾げ、由真を見つめる。
「思い続けても・・・無駄になるのに・・・?」
「無駄な思いなんてないよっ!きっと・・・きっとっ・・・!」
澪に言い聞かせているのか。それとも自分自身にか。
慰めているのは澪をか、自分をか。
澪が壇上からふわり、と降りてきて、ゆっくりと由真のほうへ進んでくる。そして囁く。
「・・・私は・・・報われなかった・・・でも・・・」
そして、ちら、と俺を見て、また囁く。
「貴女が報われるなら・・・私も報われる・・・そんな気がするの」
「・・・え?」
涙目になっている由真が、驚いたように顔を上げる。
澪は俺たちに振り向き、ニコッと笑った。
「報いてあげてください。今日は・・・そのお話なのでしょう?」
・・・参ったな。お見通し、か。
「ああ・・・今日は、大事な話があるんだ」
「由真ちゃんと、由良のこと・・・なのよ」
「え、私も?」「大事な・・・話・・・って?」
驚く由良と、怪訝な顔の由真。
「私は・・・しばらく外しましょうか。水入らずの方がよろしいでしょう?」
澪が気を利かせてか、すーっと消えていく。
「ありがとな・・・」
たぶん、全てを承知していて・・・きっかけを作ってくれたんだろう。
おかげで俺の覚悟も決まった。
見つめる二人の視線を正面から受け止め、俺は話し始める。
「実は・・・」
全てを話し終えた。
由真と由良は・・・あまり表情を変えない。
理解できなかったのだろうか。
「・・・わかった?」
葉月が確かめると
「え・・・あ・・・」「うん・・・えっと・・・」
二人は顔を見合わせる。
「私たちが、本当は双子で・・・」「ホントは今の家の子じゃ・・・ない、んだ・・・よね」
「いや、ウチの子だけども・・・」「養子なわけ。従姉妹なのよ、アタシたち」
二人はじっと座ったまま動かない。
驚きも泣き出しも怒りだしも笑いもしない。
ただ、意味を噛みしめるように、考え込んでいる。
やがて、口を開いたのは・・・由良の方だった。
「だったら・・・達也さんと由真ちゃんって・・・結ばれても、いい・・・の?」
俺は・・・うなずく。
「二人が、そう望むなら」
ふらり、と
ゆっくり、由真が立ち上がった。
「・・・ずるい」
「?ずるい、って?・・・何が?」
「・・・お兄ちゃんと・・・葉月さんだけ・・・知ってた」
葉月も・・・ゆっくりと立ち上がる。
「まだ・・・隠していた方がいいって・・・お父さんやお母さんが・・・」
由真はうつむいたまま喋り出す。
「・・・バカみたいだ・・・アタシだけ、バカみたいだよ・・・
ずっと悩んでて・・・損したなぁ・・・あははは・・・
でも・・・よかった。
ゴメン、由良ちゃん。葉月お姉ちゃん。
どっちかに、お兄ちゃん譲ろう、とかも思ってたけど・・・
もう、譲れない。他の・・・誰にも、もう渡さない。
それで・・・それで、いいかな?
アタシ、お兄ちゃん独り占めしてもいいかな?」
由真がときおり啜り上げる以外、保健室は沈黙に包まれていた。
沈黙を破ったのは・・・由良だった。
「そう思うのは・・・当然・・・かな?」
葉月も続く。
「これで・・・本当に、公平になったわけだし・・・由真ちゃんがそう思うのは、自由よ」
「でも、私たちもあきらめるつもりはないし・・・」
「そうね・・・たとえ、報われなくても・・・好きでいることは止められない。それぐらい、いいわよね?」
由真が笑う。涙で顔をくしゃくしゃにしたままで、それでも微笑む。
「ホントは・・・独り占めする気、なかったけど・・・よかった・・・そう言ってくれると思ってた」
そしてくるりと俺に向き直る。
「私は・・・全力でお兄ちゃんを好きでいる。みんなも、そう。それで・・・いいよね?」
「・・・こんな何の取り柄もない俺を、皆が好きだって言ってくれるんなら・・・喜んで」
パンッ、と葉月が勢いよく手を叩く。
「よっし、じゃこれからは・・・アタシと、由良と、由真ちゃんと・・・3人はライバル。OK?」
「・・・4人ですよ。お忘れなく」
いつの間にか戻っていた澪が笑い、釣られて俺たちは皆・・・笑った。
皆の顔に笑顔が戻ったのもつかの間
「あ・・・」「あれ・・・?」
由真と由良が見つめ合い・・・急にウンウンうなり始めた。
「何やってんだ」
「いや、それが・・・」「テレパシーが・・・なくなっちゃった・・・」
「ええ?・・・なんでまた?」
「たぶん、本当の双子とわかって・・・必要がなくなったからじゃないでしょうか」
澪が、それらしき事を言う。
「今までは、どこか遠慮があったでしょう?」
「それは・・・」「少しは・・・」
「血の繋がりが、それを補うためにテレパシーを働かせていたんですよ」
「・・・ずいぶん物知りなんだな」
「それはまあ・・・長生きしてますから」
いや、生きてないぞお前。
「要するに、もう双子ってわかったんだから、言いたいことは口に出しなさいってことね」
なるほど。ちょっともったいない気もするが・・・これでいいのかもな。
「さて・・・アタシたちはそろそろ帰るわね」
葉月が腕時計を見て、鞄を手に取る。
「あ、もういい時間だな・・・んじゃ俺らも・・・」
そこまで言って、葉月に強烈な肘うちを喰らう。
「ぐはっ!?」
「アンタ、バカ?・・・せっかく気ぃ利かせてるんだから・・・察しなさいよ」
「いっ・・・てー・・・何をだよ・・・」
「とにかく、アタシたちは帰る。アンタたちはここに残る。OK?」
「いや、俺らも帰る・・・っててててっ!?」
今度は、由良が俺の尻をつねり上げる。
「・・・往生際が悪いよ」
そんなこと言ったって・・・この後、ヤりました、みたいな状況を勝手に作られて
それに乗っかって実際にヤっちゃったら、後で俺何言われるか・・・
だが、そんな気持ちを知りもしないで澪が囁く。
「何かご心配でしたら・・・おそばで見ていましょうか?」
「・・・帰れ」
はい、ここまで〜。
ほとんど、またはまるっきり同じ文もあるんで
アンカーで繋ごうかとも思ったんですが、読みやすさを優先しました。
スレ残り少ないのにすいません・・・
>>936 乙です。
>ほとんど、またはまるっきり同じ文もあるんで
ゲームだと容量の都合で同じセリフとか使い回しますよね。
>スレ残り少ないのにすいません・・・
まあその辺はあまり気にせずに、書きたい物を書いてください。
書き込めば書き込むほどスレの寿命がすり減っていくのは承知の上で
それでも書き込まずにはいられない。
>>936 GJ!続きも期待です!
>>936 >「何かご心配でしたら・・・おそばで見ていましょうか?」
>「・・・帰れ」
ワロタ
GJ!
大丈夫だ!
970くらいで次スレを立てれば済む
気にせず書こう
いやいや〜、乙。
Seenaさん最高!あとやっぱ由真ちゃん最高〜~ヽ('ー`)ノ~
とにかくGJでした
神様仏様Seena様
由良ちゃんルートも書いてください
(;´Д`) オナガイシマスオナガイシマス
( 八)
〉 〉
(´Д`;)、 コノトオリデス
ノノZ乙
Seenaさん乙です(´∀`)
もうね、言うこと無し(´._ゝ`)最高だす(つ∀`)
俺の妹は、謎の病気で死んだ。 俺はそのショックから立ち直っていた。
1years later
そして一年が過ぎ、普通に生活してきた俺は、親に断って一人暮らしを始めた。そこの土地は、なぜか安かった。
だが、一年間暮らしてわかったことがある。
それは、この部屋は出るのだ。最初この部屋に来たときはびびったが 今はなれている。
そして、この話のメインは昨日のことだった。
いつものように生活し、寝ようとしたとき、
「お兄ちゃん」
と また出たのだ。いつものことなので気にしないでいたら、その幽霊は、忘れもしない。俺の妹だったのだ。
展開が早すぎてようわからん
>>945 まぁ、続きを待っていよう。もっと唐突な展開の小説だってある。
支援、紫炎ぢゃ〜
唐突に終わるのは勘弁。
終わりですよ?
うわぁ、トリップコピーだ・・・
m9(^Д^)プギャー
952 :
えっちな21禁さん:2005/06/13(月) 21:06:02 ID:4hSEzC3eO
神様ことSeena様の話の続きが読みたいのは、わたしだけ?
由良ちゃんとの絡みを見たいよ〜
残りのレス数から言って由真ルート書いたら残りなしってとこじゃないかな?
由良ちゃんとの絡みは無理くさい
次スレに持ち越せばいいのさ