遅くなってしまって、すみませんでした。
「亜依、高校の制服、似合ってるよ」
「ありがとう、お兄ちゃん」
涼に誉められ、亜依ははにかみながら微笑んだ。
ここは、涼の自室。4月上旬の暖かな陽が、窓から差しこんでいる。
亜依は、高校の入学式を終え、制服姿のままこの部屋を訪れたのだ。
亜依は15歳、涼は18歳。みっつ違いの幼馴染ふたりが、ベッドの上に並んで腰かけている。亜依の頭が、涼の肩にちょこんともたれかかっていた。
「今日だけで、いっぱいお友達できたんだよ」
「よかったな」
「うん。……でも、クラスの友達と、1年間ずっと一緒にはいられないね。だって、亜依、絶対にしばらく学校をお休みしなくちゃならなくなるもん」
「亜依、それってつまり、小さい頃にした約束を、守ってくれるってことか?」
「そうだよ」
亜依が、スッと頭をもたげ、涼の顔を見上げる。
「お兄ちゃん、昔、亜依に言ってくれたよね。『将来大きくなったら、結婚してオレの子供産んでくれ』って」
「うん。言った。それもできれば、亜依が16歳になる誕生日に、それを実現したい」
「だったら……」
亜依が、甘えるように涼の胸板に小さな身体を押しつけていく。
「あのね、今日ね、亜依、排卵日のはずなの」
「そうか。じゃあ、もし今日、亜依が妊娠できれば……」
涼は、指を折ってひと月ふた月と数えていくと、合点してうなずいた。
「わかった。これから亜依のこと、妊娠させるからな。俺の精液をたっぷり中出しするぞ」
涼がそう言うと、亜依は、
「嬉しい! 亜依、お兄ちゃんの赤ちゃんを産むのが夢だったの」
と言うなり、涼の唇に自分の唇を押し当てていった。
「はっ……うぅん……」
全裸の亜依が、ベッドの上で喘いでいる。
こちらもまた全裸の涼に正常位の形で組み敷かれ、仰向けになって両脚を大きく開き、膣内にペニスを受け入れているのだ。狭く、そして生硬い膣壁を、勃起した男根が何度となく穿っていた。
「ぁん……。お兄ちゃんのオチンチン、なんだかいつもより大きく感じるよぉ」
「そう、俺のは、いつもより大きくなってる。今までは妊娠しないよう、いつも外出しか口に出すかだったけど、今日は中に出せるんだからな。そう思うと、興奮して大きくなってるんだよ。俺、ずっと前から亜依に中出ししたくてしょうがなかったんだから」
「亜依だって、そうだよ」
亜依が、潤んだ瞳で涼を見上げる。
「亜依、お兄ちゃんが口に出してくれるの嬉しかったし、お兄ちゃんの精液飲むのも大好きだけど、ほんとはね、中に出して欲しかったの」
「じゃあ、今日これから、ふたりとも夢がかなうな」
「うん!」
亜依が、コクリとうなずいた。
「お兄ちゃんが中出ししてくれた精液、全部、亜依の身体の中で受け止めて、妊娠したいよぉ」
「ああ、子宮の奥まで届くよう、たっぷり出してあげるよ」
「嬉しい! 絶対だよ。絶対に亜依の中に出してね。妊娠させてね」
亜依は、腕を伸ばし、涼の背中に回すと、ギュッと抱き寄せる。涼の頬が亜依の頬に触れ、豊かに盛り上がった乳房が胸板を押した。
「もちろんだよ。俺の濃い精液をたっぷり中に出して、俺の子供を孕ませてやるからな!」
涼はそう言うと、腰を激しく前後させていった。
「ぁああん、すごぉ……い!」
ただでさえ勃起していた男根がさらに野太くなり、亜依の膣道を押し広げていく。血流が漲ってパンパンに張った亀頭部は、その膣の1番深い場所を突き上げ、子宮口をこじ開けんばかりだ。
「すごい……すごいよぉ。お兄ちゃんのオチンチン、亜依の1番奥まで入ってきてるぅ。」
「そうさ。少しでも亜依が妊娠しやすいよう、亜依の身体の1番深いところに中出しするんだ。俺の精子が、亜依の子宮の中を通り抜けて、卵子まで届くようにな」
「うん、来て。亜依の卵子まで、お兄ちゃんの精子、来てぇ」
亜依が、涼の背を抱きすくめながら叫ぶ。それと同時に、膣壁が蠕動をはじめ、子宮が下がっていった。亜依の絶頂が近づいたのだ。
「お兄……ちゃん、亜依、もうイきそうだよぉ」
亜依が切なげな声を上げると、
「俺も、もう出そうだ」
涼もまた、額に汗を浮かべながら答える。
「出して。中に出して。お兄ちゃんの精液、亜依に中出しして。亜依の卵子まで来てぇ」
「出すぞ。亜依、俺の子供、妊娠してくれ」
「する。妊娠する。亜依を妊娠させて。お兄ちゃんの子供欲しいの。亜依に、お兄ちゃんの赤ちゃん産ませてぇ!」
「亜依、産んでくれ。俺の子供、産んで――」
涼がそこまで言った時、
ドクン!
こらえていたものが、ついに爆ぜた。亜依は、初めて体内で精液を受け止めたのだ。
「はぁ……ん、なんか、中があっついよぉ……。これが、お兄ちゃんのなの? お兄ちゃんの精液なの?」
「そうだ。俺の精液が、亜依の中にいっぱい出てるんだぞ」
「亜依、これでお兄ちゃんの子供、妊娠できるんだね……嬉しい」
続けさまに射こまれる精液を体内に受けながら、亜依は陶然とした表情でつぶやいた。
――そして、約10ヶ月後。
2月7日の夜。
「この病院、母子同室でよかった」
亜依が、病室のベッドの上で微笑んだ。
その腕には、ついさっき産まれたばかりの赤ん坊。もちろん、亜依と涼との間にできた子供だ。
「頑張ったな、亜依」
涼が、そう言って亜依の頭を優しく撫でる。
ベッドの傍らに、備え付けの小さなテーブル。その上には、タオル類やティッシュや吸飲みなど、入院に必要な物が置かれているが、さらに、2枚の紙が乗っている。
今日、交付されたばかりの、婚姻届受理証明書と出産証明書だ。
今日は、亜依の16歳の誕生日。涼は、役所に亜依との婚姻届を提出し、受理証明書を受け取るとすぐさま病院へ向かった。亜依は、数日前からこの産婦人科病棟に入院していたのだが、受理証明書を確認した直後、陣痛がはじまり、そして分娩となったのである。
「亜依、ありがとうな。俺との約束を守ってくれて」
涼が、亜依と赤ん坊の顔を交互に見ながら言った。そう、まさに「16歳の誕生日に、俺と結婚して俺の子供を産んでくれ」と言ったまさにその通りになった。亜依は、16歳になると同時に、妻となり母となったのだ。
「赤ちゃんが気を使ってくれて、ちょうど今日、産まれてくれたもんね。ご褒美に、おっぱいうんとあげなくちゃ」
亜依はそう言うと、入院着の前合わせを開いた。元々豊かだった乳房は、いっそう丸々と張りつめている。亜依は、その頂点に息吹く乳首に、赤ん坊の口をあてがっていった。赤ん坊は、目を閉じたまま、チュウチュウと乳首を吸う。
「あぁん。お兄ちゃんのお嫁さんになれて、そしてお兄ちゃんとの赤ちゃんにおっぱいあげられるなんて、幸せ」
亜依は、幸せいっぱいの表情で微笑むと、
「ね、お兄ちゃん、亜依も頑張ってお兄ちゃんとの約束守ったんだから、ちょっとだけ、亜依にご褒美くれる?」
と、涼を振り仰いだ。
「ああ、どうすればいい?」
「あのね、おっぱいが張っちゃって痛いの。赤ちゃんに飲ませるだけじゃ、全然足りないくらい。だから……ね?」
「わかった」
涼が腰を屈め、亜依の胸元に顔を寄せる、亜依がさらに前合わせを開くと、もういっぽうの乳房もまろび出た。涼は、その乳首に唇を寄せ、吸う。
「お兄ちゃん、亜依と赤ちゃんのこと、いっぱい愛してね。亜依も、いいお嫁さんになるよう頑張るから」
亜依の健気な言葉を聞きながら、乳首を吸いたてる涼。その口内に、母乳のほんのりとした甘味が広がっていった。
――終わり――