1 :
えっちな21禁さん:
何でも言うこと聞く子いませんか?
いいですよ
4 :
2:04/04/16 23:47 ID:PFJjsNrp
>>3 「言うこと聞く子」って言ってるのにこっちからどんなことするか言うのは変でしょ
5 :
えっちな21禁さん:04/04/16 23:48 ID:2YnTys/B
それもそうだな、では俺の目の前で小便漏らしながらオナニーして見せろ。
7 :
5:04/04/16 23:57 ID:2YnTys/B
1はどこへ行ったんだ?
8 :
2:04/04/16 23:59 ID:PFJjsNrp
>>6 なにか勘違いしているようなので先に言っときますけど、私は男ですよ
プププ
9 :
1:04/04/17 00:49 ID:gzkEHY9t
10 :
えっちな21禁さん:04/04/17 01:04 ID:DnwpsPfv
ネカマって、、、
あんたが勝手に勘違いしたと思われw
っと、ボブサップ並みに突っ込んでおこうw
プププッ、、、、
※注※
>>2でわありません。
11 :
1:04/04/17 09:04 ID:rfZS0wDM
1さんはSの方なんですか…?
13 :
えっちな21禁さん:04/04/17 23:42 ID:0EJa/Dr6
で、誰か性奴隷になってくれる女の子はおらんの?
性奴隷にしてくれる女の子でもいいかもw
学生鞄の中にはノートと赤い縄とバイブと肥後守が入っていた。
教科書は学校の机の中かロッカーの中に置きっ放しにしてある。
赤い縄とバイブは興の乗った時に限って使う。男を椅子に縛り付けてM字開脚に
縛り上げケツにバイブをぶち込んでやる。
そんな時写メのレンズを向けてやると大抵の男は情けない顔で慌てふためいた。
大声を出すようなタイプならそこで終わりにしてやる。そのかわりマンコは
使わせてやらない。
写メのレンズを向けた時、悲しそうな顔でそっと俯くような男。そんな男をいじめてやる
のが面白い。
男の悲しげな顔と、その真下で堅く勃起したチンポのギャップがくるみの興味をそそった。
血管の浮いたチンポの下ではケツに刺さったバイブがうねっている。
「ねえ、気持ちいい?」
男が頷く。
「写メに撮って友達全員に見せてあげるね」
悲しそうな、悔しそうな男の表情をもっと見たかった。
「ね、顔を上げてよ」
哀願の篭った眼差しで見上げられる時。
この瞬間、どんな男も愛らしく思える。
イケメンだろうがブサだろうが関係ない。オヤジも厨も関係ない。
ぎゅっと抱きしめてやりたくなる。
ゆっくり歩み寄り縄を解く。ケツからバイブを引き抜くと、そのまま男にのしかかる。
上に乗って勃起したチンポの上に腰を落としこむ。
そしてぎゅっと抱いてやる。
普通のセックスより気持ち良い気がする。
池沼俊夫は布団の上で呆けていた。昨晩、深夜映画を見ながら眠ってしまったので
テレビが付けっ放しになっている。何もする事がなかった。
仕事は一週間前に辞めていた。
群馬県の高校を卒業後、服飾関係の専門学校へ進学するために上京。
専門学校は入学金と授業料さえ受け取れば後はいい加減なもので、生徒が真面目に
通学しようとサボろうとお構いナシだった。卒業生の進路にもほとんど無関心。
その頃、同級生を通して知り合った下北沢のショップのオーナーに気に入られてバイトを
始めていた。学校に通うより勉強になる。
アホらしくなって学校は辞めてしまった。
最初のうちは刺激的で楽しかった。
自分の勧めた服を買って貰えるのが、自分のセンスを他人に認められたようで嬉しかった。
客層は同年代や中高生で女の子の友達もたくさん出来た。
それも一年を過ぎるとすっかり飽きてきた。人間関係のトラブルも起きて煩わしかった。
何より自分は本当にファッション関係の仕事がしたいのか、という疑問が自分の中で
大きく膨らんでいった。
自分には他にやりたい事があるのではないか、そう思い始めると止まらなくなってしまった。
役者か映画監督、とにかく何かマスコミ関係。
まずは自分のこれからを落ち着いて真剣に考えようと思ってバイトを辞めた。
それから一週間、部屋に篭ってテレビを見て、飯を食って、オナニーして、寝た。
自分が何をしたいのか、それを見極めるには時間が必要だと思った。
それでもただ待っていたわけじゃない。学校を辞めた事を知らない親からの仕送りは、
まだ続いてはいたが月にたった2万円だ。答えを見つけるまではバイトでもしなければ
家賃も携帯料金も払えない。
バイトを探すのは面倒くさいし、下北沢で働いた時もそうだったように
友達のツテを頼ったほうが、情報誌で探したバイト先にイキナリ飛び込んで
下っ端にされるより気楽だった。
だから専門学校時代に知り合った友達、友達の紹介で知り合った友達に電話を
かけまくり、なにか良い仕事は無いか、と尋ねまわった。
最初に電話したのは下北沢のショップのオーナーを紹介してくれた奴だったが、そいつは
電話口で新しい仕事を紹介するどころかイキナリ怒り始めた。
俊夫がバイトを辞めたせいで、自分の立場がどうとか、面目がなんたらと、細かい事を
言ってきたのでムカついたが、とりあえず謝っておいた。
そうしたら最後には何か良い仕事があったら連絡する、と言ってくれた。
他にも20人くらいに電話した。ついでにしばらく電話していなかった女友達にも電話した。
そろそろ誰か一人くらい連絡をくれても良い頃だ。
腹が減ってきたので、ひとまずコンビニに行く。
5月中旬の陽気は春の柔らかさも失せ、その中には既に夏の厳しさを含んでいた。
早足で歩くと脇腹がじっとりと汗ばんだ。
一週間、ほとんど外出していなかった俊夫には久しぶりの強い陽光が心地よかった。
街行く女の子達もいつの間にか随分薄着になっている。
どうせメシを喰うなら散歩がてらにサンシャイン60通りを歩いて東口まで
足を延ばして見よう。ヨドバシ裏のカフェAYAなら500円で腹が一杯になる。
サンシャイン60通りに入ると平日昼時に何の用だか、ギャルがわんさか歩いていた。
思っていたより楽しい気分になってきた。
ウェンディーズを越えたあたりで俊夫の視線は前から歩いてくる女子高生の
一団の中の一人に釘付けにされた。
四人組で歩いて来る女子高生グループの一番左の娘。
ローファーに紺のハイソックス。チェックの入ったライトグリーンのフレアスカートに
深緑のブレザー。よく見かける制服だ。白いブラウスの一番上のボタンを外している。
スカートを折って、赤いタイをしていないようだが特別変わった着方はしていない。
目に付いたのは学生鞄とは別に彼女が肩から提げていたバッグ。
以前、俊夫が作ったバッグだった。
「あ、ちょっとスンマセン」
気付いた時には声を掛けていた。その瞬間後悔した。
もともとコンビニへ行くつもりだった外出なので、自分がヒドイ格好をしていた事を
思い出したからだ。
メーカー不詳のスニーカーにデニムのパンツ。
上のTシャツは知り合いのデザイナーが作った一点ものだが、女子高生に価値は
分からないだろう。髪はどうにか整えていたが結局、オシャレらしいオシャレといえば
シルバーのネックレスとリングくらいのものだった。
女子高生をナンパするにはあまりに頼りなかった。
いや、ナンパするつもりなど無かった。
「あ、ゴメンね。そのバッグなんだけどさ。どこで買ったか教えてくんない?
突然話しかけられた彼女の表情がたちまち曇って怪訝そうな顔つきになった。
「いや、じつはそのバッグ俺が作ったんだよね」
横目で彼女の連れを確認すると、皆一様に呆れたようなうんざりしたような顔をしていた。
もっと気の利いた声の掛け方してみろよ、そんな無言の抗議を聞いた気がした。
いや、違うってナンパじゃないんだよ。
「そのバッグ、代々木の「ママ・ゴゴ」で買ったでしょ?俺、その店の店長と友達でさ」
友達は嘘だった。が、彼女は思い当たる節があるようで、曇った表情がふっ、と晴れた。
俊夫の友達のアツコがバイトしている代々木の古着屋「ママ・ゴゴ」に遊びに行った時、
買い取ったばかりの古着の山の中でそのバッグを見つけた。店長の留守をいい事に
アツコの許しを得て暇つぶしにミシンを走らせた。
俊夫のオリジナルデザインだ。
それに一体いくらの値が付いたのか知りたかった。
25 :
えっちな21禁さん:04/04/20 23:39 ID:KMT0DhV8
おもしんない。
どっか別のスレでかけ。
26 :
ゆか ◆bR.4qYkVN6 :04/04/20 23:42 ID:wsfQmJ3s
htあtp://adult.japanあdeep.coあm/in.pあhp?iあd=6352
27 :
えっちな21禁さん:04/04/21 01:52 ID:adgv/3LO
私を奴隷にしてください。
28 :
28:04/04/21 03:10 ID:7tg0YrGj
>27
いいだろう、お前は今日から俺の性奴隷だ。
まずはこのスレでたっぷりかわいがってやるからなあ。
「くるみ、先、行ってるね」
黙って俊夫と少女のやり取りを聞いていたグループの一人が言った。
「あ、待って、私も行く」
俊夫のバッグを提げた少女は俊夫に向き直ると
「ゴメンナサイ、急いでるから」
ポツリと呟き、俊夫の脇を早足ですり抜けてグループと一緒に歩み去った。
あ、ちょっ、などと意味の無い声が俊夫の口をついて出たが、結局、少女の後姿を
見送るしかなかった。
くそっ、なんだってんだ。別に迷惑掛けようってんじゃない。
俊夫は小さく一人ごちた。
ちょっと話を聞いてもらいたかっただけなのに。ブスが。
・・・。いや、ブスじゃなかった。むしろ結構イケてた。
くるみ、と呼ばれていたっけ。
駅からハンズに続く道を歩いてる時に、男が声を掛けてきた。
4人で歩いていたのに、自分にだけ声を掛けてバッグのことを聞いてきた。
あまりお洒落な感じじゃなかったけど、スカウトやキャッチの類でないなら話を
聞いてやるくらい良いかと思った。自分一人の時だったなら。
横目で確認すると、ミキが男の姿を見て露骨にバカにした態度を取っている。
こんな男に声を掛けられるなんてお気の毒様。そんな心の声が聞こえてきそうだ。
好きでミキ達とつるんでいるのではない。学校の外に帰属する集団が欲しかった。
ミキ達のような集団に所属し、情報を集め、共通の習慣を身に付ける。
モデルの誰がカワイイとか、どんなコスメが流行ってるとか、ドコの学校の誰が
カッコイイとか、どんなバイトが儲かるとか・・・。
その殆どが、くるみにとってはまるで興味の無い事ばかりだった。友人達と普段交わす
ギャル語だって本当は大嫌いだ。バカみたい。
興味の無い話題にも如才なく加わり、さも楽しんでいるように演技した。
ヘタ字メールなど送りつけられるとイライラした。読み辛いのだ。本当は携帯を
地面に叩きつけてやりたくなるくらい腹立たしかった。それでもくるみは我慢強く
ヘタ字と顔文字をふんだんに織り込んだ返信メールを返した。
一番嫌いなのは「相談」。
友人達は「相談」が大好きだった。大抵は恋愛話。内容は愚痴でも惚気でも「相談」。
定期報告のように、相手構わず「相談」。相手の意見など聞かない、一方的に
喋るだけの「相談」。
内容が馬鹿らしすぎて、さすがに付き合いきれない事もある。
それら人間関係にまつわる辛抱の全てはくるみにとって「会費」のようなものだった。
退屈な「娘」ではなく、平凡な「生徒」でもない。「女子高生」になりたかった。
「女子高生」であるためにはミキ達のようなグループに所属する必要がある。
「女子高生」の友達と遊ぶ事が「女子高生」の「会員証」を持つことであり、
友達と遊ぶために付き合わねばならない面倒事は「会員証」を保持するための
「会費」だった。
「会費」を支払ってまで「女子高生」になりたかったのには、当然、訳がある。
金とセックスだ。
人生の価値は生涯賃金と抱かれた男の数で決まると確信している。
(この場合、生涯賃金には旦那の稼ぎも含まれる。)
自由に使える金をより多く持ち、大勢の男から愛される。「女子高生」になれば実現できる、とまで
安易に考えてはいないが、それでもただ待っているより多くのチャンスに触れる環境に身を置くべきだ。
考えていた通り、くるみの世界はミキ達と付き合い始めた途端、めまぐるしく変化し始めた。
キャバクラ、アダルトビデオ、風俗、売春、金の匂いがぷんぷんする話がいくらでも身近に転がっている。
声を掛けられる、紹介される、言い寄ってくる男達は既に電車の窓を過ぎる風景のように、くるみに
何の感慨も抱かせなくなっていた。
覚醒剤、やくざ、恐喝、殺人、ゾクゾクする噂話も、慎重に距離をとって聞いてる限りは面白い。
満たされていた。
浪費は楽しいし、セックスは気持ちいい。
35 :
えっちな21禁さん:04/04/22 00:13 ID:fIrDYx6m
性奴隷になってくれる女の子きぼん
36 :
えっちな21禁さん:04/04/22 01:14 ID:7IbjOYqF
なってみたいけどそんな勇気ないわ・・・
それにあまりハードなのは怖いし
37 :
37:04/04/22 01:27 ID:0N3R6E2G
38 :
えっちな21禁さん:04/04/22 01:32 ID:7IbjOYqF
縛られていろいろ弄ばれたい・・・
「この淫乱女!」とか言われると興奮する
39 :
37:04/04/22 01:36 ID:0N3R6E2G
>>36 縛って、手足拘束されるくらいがいいの?
やらしい女だな。バイブ突っ込んでずっと悶えさせてやりたいね。
じっくり眺めてやるよ。
手足拘束もいいけど、亀甲縛りとかもいいなぁ
あとは足閉じれないように縛られたり・・・
41 :
37:04/04/22 01:43 ID:0N3R6E2G
>>36 ここでの調教を望んでるのかい?
それともリアルでの主を捜しているのかい?
今までされてきた調教と、願望を告白しなさい。
その日は新しいバイトの話を聞くために北池袋のマンションへミキ達と一緒に向かっていた。
そんな時にくるみは男から声を掛けられた。
「ゴメンナサイ、急いでるから」
男を振り切ると、早足でミキ達に追いついた。
もともと今日の話は乗り気じゃなかった。ユウがドコからか聞きつけてきた。
ユウは人材派遣事務所、と言った。笑ってしまう。
友達を一人紹介するだけで紹介料として三千円。紹介した友達が、事務所の勧めるバイトで
働けば、バイトの内容に応じてそれなりの仲介手数料が支払われる。
要はスカウトだ。
黒服茶髪の男が声を掛けるより、同年代の同姓に誘わせた方が警戒心が薄くなる。
スカウト事務所がスカウトマンならぬスカウトガールを募集している。
ミキは興味を示した。顔が広いミキだ。知り合いの女子高生全員を紹介すればいくら貰えるだろう?
リーダー格のミキが興味を持ったから、こうしてくるみも付き合っているのだが、くるみは
気が乗らなかった。
今まで新しい試みにはどんな事にも積極的に挑戦してきたが、今回は違った。
年齢をごまかしてキャバクラに体験入店するのも、クラブで遊ぶのも、ナンパされた男に
ついてゆくのも、逆ナンするのも、売春をするのも、いざとなれば痛い目を見るのは自分だった。
痛い目に会いたくないと思えば慎重に行動した。
自分はイヤな思いをせず、他人に働かせて手数料を稼ぐ。確かにオイシイ話だが、トラブルが
起きた時、責任は誰が取るのだろう?
自分がリスクを負えば、リターンも自分に入る。
リスクを犯すかどうかの判断は自分で下す。
単純なやり方だ。
紹介した友達を働かせる。どうせ水商売とか風俗とかロクでもないバイトだろう。
友達が働いている間、自分は遊んでいればいい。友達が稼いだ金の一部が手数料として
遊んでいた自分に入ってくる。
スマートなやり方だ。
でも、こんなシステムを運営している事務所の方がもっとスマートだ。
自分よりスマートな奴にはあまり関わりたくない。
「ここ」
ユウはマンションの前で立ち止まった。
考えているうちにマンションの前まで来てしまった。考えたって無駄だった。
ミキが乗り気だったし、自分だけ抜ければ仲間外れになるような、裏切るような気分になる。
みんなで新しい冒険をしようという時に自分ひとり抜ける事など、どうせ出来なかったのだ。
こうなったら覚悟を決めるしかない。
いくらなんでも、このままマンションに監禁されたりはしないだろう。話を聞くだけ聞いて、
やっぱり危険だと思えば今日の事は忘れよう。今まで知らなかったスカウト産業の舞台裏を
覗けでもすれば、それはそれで収穫ではないか。
マンションは小奇麗だったが、部屋は意外に狭かった。
くるみ達を迎えた男は北田と名乗った。明るいグレーの三つボタンスーツで髪は少し茶色に
染めている。若作りはしているが35歳前後だろう。無闇にテンションが高く、大げさな笑顔と
身振りが白々しかった。
通されたリビングの応接セットのソファは3人座るのがせいぜいだったが、太ももを
こすり合わせるようにしてくるみ達は4人で詰めて座った。
部屋は12畳ほどのリビングの他には襖で仕切られた隣部屋があるだけだった。
隣部屋からは少女数人(おそらく二人)と若い男の楽しそうな話し声が聞こえた。
テレビの音も漏れてきていた。
事務的で殺風景な事務所にヤクザのような男が出てくるかと思っていた。
意外と生活感のある室内と北田の笑顔に、くるみの緊張は少し和らいだ。
北田がキッチンから運んできたトレーの上には人数分のウーロン茶が乗っていた。
「いやぁ、ウレシイなあ!イケてる娘ばっかり。みんなオッチャンの愛人にならない?ああ、
金と体が持たないか」
一人一人の前面にコップを置きながら北田は愛想を振りまいた。
自分のことを「オッチャン」と呼んでいた。
「んじゃ、説明するね。ユウちゃんからどのくらい聞いてるかな?」
全員の顔を眺めて、笑顔で続けた。
「ウチはさ、人材派遣事務所でね。お金に困ってる娘達に仕事を紹介してるの」
「ホラ、言っちゃうとさ、みんな小遣い足りてる?」
皆、上目遣いに無言で首を振った。
「ブランド品とか興味ある?スーツとかバッグは高すぎるけど財布くらいはブランドにしたいよね?
あ、ケータイ代とか月にいくらくらい掛かる?」
「3万くらい・・・」ミキが返事をする。くるみは2万円くらいだった。
「結構かかるよね?ホラ、皆でカラオケとか遊ぶでしょ?歌うだけなら大した事無いけど
飲んじゃうと結構行くよねぇ?ミキちゃんなんか飲みそうな顔して」
ミキがふふふ、と笑った。実際ミキは良く飲む。
「みんなサワーとか飲んでる時に一人で日本酒ガーッと行くんでしょ?」
その後も北田の雑談はしばらく続いた、要は金が欲しいだろう?、という話だ。
隣の部屋からもたまに笑い声が聞こてくる。北田の冗談に最初はお追従笑いだったミキもユウも
アヤも今じゃすっかりリラックスしている。くるみもだ。
皆の緊張がほぐれた頃、北田は本題を切り出した。
「でね、友達を出来る限りたくさん紹介して欲しいんだ。言っちゃうとさ、どうしてもお金が必要
になったら援交とかしちゃう娘もいるでしょ?」
しちゃう、なんて物じゃない。今日、一緒にいる四人は皆、経験済みだ。
「でも、そういうのってアブナイよね?嫌な事を無理やりさせられたりさ、ヤリ逃げされたり、
殺されたりする場合もあるじゃん」
「あー、あるね」
アヤがいかにも、といった感じでうなづいた。くるみ達は思わずぷっ、と吹き出した。
アヤがシャワーを使ってる間にオタクっぽい男にヤリ逃げされた上、パンツを盗まれた
話は全員が聞いていた。ノーパンでコマ劇場前を歩いた様子を身振りを交えて披露する
のが最近のアヤの得意ネタだ。
「そういうアブナイ目にあうよりさ、キチンとした所で働いた方が安全確実だし、女の娘たちに
とってもその方がイイと思うんだ」
キチンとした所、って何処だろう。
「でね、言っちゃうと、そういうお金に困った娘を紹介して欲しいんだ。紹介してくれたら
ミキちゃん達にも紹介料をあげるよ、お礼のイミでね」
「まず、登録してもらってね、みんなには街で声を掛けた女の子をココに連れてきてもらうワケさ、
でね、連れてきた女の子達は君達の「スタッフ」になる。その「スタッフ」がウチの事務所で紹介した
仕事をしてくれたら、みんなにも仲介手数料が入るの。しかも、「スタッフ」が働き続けている間は
仲介手数料は払われ続ける」
「仲介手数料は一回きりじゃないの?」
くるみは聞いた。北田の話を聞き始めてから、今日始めて発せられた質問だった。
「いや、毎月、月初めにお金を払うよ。皆が管理している「スタッフ」の分だけね」
「その・・・「スタッフ」はどんな所で働くんですか?」
「いろいろだね。雑誌のモデルをしてもらったりもするし、言っちゃえば風俗や水商売もある」
思っていたよりも直裁に北田は言った。
53 :
えっちな21禁さん:04/04/24 12:13 ID:jksGTz7k
誰か俺の性奴隷になってくれ
54 :
えっちな21禁さん:04/04/24 12:28 ID:3I8bj9AK
スズキうぜーーーーーーーーーーーーーーーー
55 :
えっちな21禁さん:04/04/24 13:22 ID:yr1O5ROa
スズキさんの続きがきになる〜(o>ω<o)
「風俗・・・」
ミキがぽつり、とつぶやいた。
「ピンサロとかヘルスかな、知ってる?」
「よく知らない」
「ピンサロってのはね、広いフロアにソファがたくさん置いてあってね、そこで女の子が客の男を口と手で
サービスするの。ヘルスってのは個室でさ、口と手の他に素股ってね、太股でナニを挟んでイカせてやるんだ」
アヤが下品なジョークでも聞いたかのようにクスクス笑った。
「もっと稼ぎたい娘にはホテトルも勧められる、コレは儲かるね」
「ホテトルって?」
「男がホテルからココに電話するんだ。それでさ、ココで待機してる女の子をホテルまで送っていくの、
で、まあね、言っちゃえば本番してもらうんだけど」
「おい!篠田!」
北田は唐突に大きな声を出した。襖で仕切られた隣室から、はーい、と返事が聞こえてくる。
襖が引かれる音に振り返ると、そこに若い男が立っていた。小さく開かれた襖の奥に一瞬、
セーラー服のスカートから伸びる女の子の足だけが見えた。
篠田と呼ばれた男の顔を見て、くるみは息を呑んだ。
小顔でパッチリとした二重瞼、太目の眉毛で鼻が高い、髪は黒髪で短く刈り込んでいる。20代前半。
爽やかさを売りにするモデルのような、精悍な美青年だ。
「ホテトルはね、女の子、便利だよ。時間の都合が付く時にココで待っててもらえばいい。待ってる間は
テレビ見たり、雑誌読んだり、おしゃべりしてたりね。それで、電話が来れば、この篠田が車で送る」
篠田はドモ、と言って小さく会釈した。
58 :
えっちな21禁さん:04/04/25 00:36 ID:J1snCCWb
スズキはどっかいけっつっとろーが
「仕事中トラブルが起きたらホテルの近くで待機している篠田がすぐに駆けつける。出会い系とかで
客を探すより安全でしょ?仕事が終われば、この事務所まで送るし」
部屋に入った時から聞こえていた隣室の話し声は、つまり客待ちの娘達の声だったワケだ。
ココはただの斡旋仲介業だけじゃなく、自分達も売春組織を経営している。
「ふーん・・・」
思わず漏れたくるみの声に非難めいた響きを感じ取ったのか、北田はとりなすように言った。
「君達が働かなくても良いんだよ。「スタッフ」に頑張ってらえれば、ね?」
「スタッフがホテトルをした場合、私達はいくらもらえるの?」
「月一万」
「一万・・・」
「スタッフが5人いてごらん?何もしないで毎月5万だよ?」
「5万って結構デカいよね」
ユウが言った。
事務所に女の子を連れて来ただけで三千円。
キャバクラなどの水商売なら仲介手数料は三千円、ピンサロやヘルスなどの風俗なら五千円、
ホテトルなら一万円が、スタッフが働き続ける間、毎月紹介者に支払われる。
「ま、まずは登録しときなよ。登録するだけなら何も心配要らないからさ」
篠田が言いながらテーブルの上に用紙を配り始めた。篠田が動くとアルコール系の甘いコロン
の香りがふわりと漂った。用紙には氏名、生年月日、住所、携帯番号、学校名の記載欄がある。
用紙を前にしてくるみは迷った。
ミキと顔を見合わせる。ミキは目で、どうしようか、と問いかけてきた。
くるみも同じ目をしていたに違いない。
「不安だったら今日は名前と携帯番号だけでいいよ。本格的にやってみようと思ったら、その時に
書き直してくれればいい」
くるみは左隣に座るユウの手元に用紙が無い事に気付いた。
「ユウは?」
「アタシ前に来た時、書いたから」
「全部書いたの?」
「うん」
改めてミキと顔を見合わせる。
「じゃあ、名前とケータイだけ・・・」
くるみとミキ、アヤは氏名と携帯番号だけを記入した。
結局、事務所で2時間ほど話を聞いて、くるみ達はマンションを後にした。
池袋で溜まり場にしているウェンディーズへ向かう道すがら、話題は篠田の事に集中した。
「もっと盛っていけばよかった、アタシ、オッチャンの話聞きながら超ばんでたもん」
アヤが言うと皆笑った。
ミキは関心が低かったようだが、くるみの好みのタイプだった。
「やっぱスタッフとか撃ってるのかな?マジメそうな顔して」
「アタシ全然イケる。すっげぇイイ匂いしなかった?」
「あの人が送り迎えするって言ったって、あんましケンカとか強そうに見えないんだけど」
自分がホテルで売春している間、篠田はホテルの近くで終わるのを待っている、そんな状況に
なったらどんな気分になるだろう。くるみはそんな事を漠然と考えていた。
公園そばのビルディあたりまで歩いた時、前方のホテルから通りに出てくるカップルに気付いた。
隣が年中行列を作っている人気のラーメン屋で、昼時はホテル入り口の前まで行列が伸びる。
さすがのくるみもあのホテルに入る度胸はない。
そのホテルからオヤジとブレザー姿の少女のカップルが出てきた。その二人が特に目についた
のは、少女の着ているブレザーがくるみの学校の制服だったからだ。
「あ」
くるみの視線の先に気付いたユウが言った。
「あれ、くるみの学校のコじゃない?」
「うん」
「知ってる娘?」
知っている。話をしたことはほとんど無かったが、クラスメートの久保ヤスコだ。
「・・・なんでアイツが・・・?」
足元を見るようにして目一杯俯いていたヤスコは、まだくるみに気付いていない。
くるみの胸に一瞬で怒りとも嫉妬ともつかない不思議な感情が広がった。
オヤジと歩いて来るヤスコがすぐそばまで近づいた時、
「久保さん」
名前で呼びかけてやった。
ヤスコは撥ねられたように顔を上げた。くるみと目が会うと、悪魔にでも出くわしたかのような
表情になった。すぐさま俯き、オヤジの陰に隠れるようにして無言のまますれ違う。
くるみも無言で見送った。
立ち止まってヤスコとオヤジの後姿を見送るくるみにミキが話しかけた。
「なんか・・・マジメそうな娘だったね・・・」
久保ヤスコはくるみと同じクラスだった。
会話した事はほとんどない。ヤスコは地味な女の子グループの中でも少し浮いた印象だった。
おとなし過ぎるのだ。飴玉に釣られて誘拐でもされかねないような雰囲気だった。
そんな雰囲気が男の父性本能とか、保護欲といったものを掻き立てたのだろう。
ヤスコには彼氏がいたはずだった。
同じクラスの山崎ヒロノリ。やはり地味でマジメ、でも優しそうな男だった。
ヤスコは山崎にすっかり懐いていた。夢中になる、とか、熱を上げる、などの言葉はしっくりこない。
飼い主にじゃれ付く子犬のようにヤスコは山崎に懐いていた。
山崎も、周囲をはばからずヤスコを可愛がった。
二人の目にはお互いの事しか映らないようだった。
二人が羨ましく見えたこともある。
そのヤスコが売春をしている。
「ゴメン、アタシ今日帰る」
「はぁ!?」
くるみの突然の帰宅宣言にミキは素っ頓狂な声を上げた。
「さっきのコ?何するつもり?」
「違うよ、何もしないって」
街であまり見かけない女子高生が売春などすると、稀に地元で遊び慣れた不良に因縁をつけられ
売り上げをすっかり脅し取られる事がある。誰に断って商売してるんだ?ってヤツだ。
話に聞いた事はあるが、真似しようなどとは思わない。
ただ、腹の奥底が熱かった。
ホテルから出てきたヤスコを見た瞬間に湧き起こった不思議な感情のせいだった。
神経が昂ぶっていた。生理前こんな気持ちになる。イライラして、熱くなる。
スカウトの話を聞かされて、ヤスコの売春を目の当たりにして、自分でも理解できない感情が
腹の奥底で渦を巻き、胸を焼いた。
ヤスコを捕まえて話を聞きたかった。なぜ売春などするのか。
説教するつもりなどこれっぽっちもない。自分にそんな資格がない事だって充分わかっている。
それでも、上手く言葉に出来ないが、罵ってやりたかった。そうしないと収まらない。
東口周辺を歩き回ったがヤスコは見つからなかった。夕方の池袋には学校帰りの学生や
フリーターに加え、仕事帰りのサラリーマンやOLが溢れ出す。
人の波の中で独りぼっちになった。怒りとも焦燥ともつかないイライラが募る。
その時、また声を掛けられた。
「すみませーん」
気付かぬうちに険しい顔になっていたようだ。振り向いたくるみの顔を見て、その男が浮かべていた
笑顔は凍りついたように歪んだ。
「あ、や・・ドウモ、さっきはスミマセンでした・・・」
「ナニ?」
「あ、そのバッグの事なんですけど・・・」
「だからナニ!?」
「や!いくらで買ったか教えてくださいっ!」
昼間サンシャイン60通りでくるみに声を掛けてきた男だった。なんだか拍子抜けする顔と声。
この雑踏の中で、よくも再開したものだ。
「・・・三千円、くらい」
確か、そのくらいだったと思う。
俊夫は昼飯を食い終ると、する事が無かったのでそのまま散歩した。
ジュンク堂書店でファッション雑誌をパラパラめくり、西武百貨店のWAVEでCDの
ジャケットなんかを眺めた。
CDのジャケットを眺める、と言う作業は楽しい。特にインディーズのCDは伝えてくるインパクトが
メジャーとは違う。商業主義に染まったお上品な洗練など最初からクソ喰らえだ。興味を引く事だけを
考えたようなデザインは、悪趣味さやグロテスクさを競っているようにすら見える。
若々しくて荒削り、勢いだけで計算がない。消費者におもねるところがない。
それが清清しかった。
俺も負けていられない、このCDを作った奴らを「その手があったか!」と唸らせる様な、何か
新しいものを作ってやろう、という気になる。
専門学校の講師が言ってたっけ、独りよがりになるなって。
人に認められて初めて商品が売れる、とかそんな事を。
知るかよ、俺はやりたいようにやらせてもらう。今はアイデアが無いけれど、いつか絶対皆を驚かせてやる。
随分長い間CDラックの前で時間を潰したが、最後はインスピレーションを大いに刺激されて西武百貨店を
後にした。
池袋の街を歩く。この街のギャル全員が自分のデザインした服を着て歩く様子を夢想して、サイコーだな、
と思った。そうなったら、もう死んでもイイ。
ロッテリアの前まで歩いた時、早足で歩く女子高生にぶつかりそうになった。あっ、と声が出た。
向こうは気付いていないが、昼間声を掛けた女子高生だ。俊夫のバッグを提げている。
いくらで売れたのか、自分の実力を計る目安として知りたかった。
一人で歩いているなら好都合だ。今度こそ教えてもらおう。
目一杯愛想の良い声を出した。
「すみませーん」
呼びかけた俊夫の声に振り返った彼女の目が恐ろしくて、思わず怯んだ。
「あ、や・・ドウモ、さっきはスミマセンでした・・・」
「ナニ?」
俊夫を睨みつける彼女は、なんだか怒っているようだった。
「あ、そのバッグの事なんですけど・・・」
「だからナニ!?」
俊夫の声は悲鳴のようになった。
「や!いくらで買ったか教えてくださいっ!」
彼女は黙って俊夫の目を見つめたあと、ちょっと考え込むような素振りをして答えた。
「・・・三千円、くらい」
三千円、か・・・。
さっきまで胸に満ちていた自信とインスピレーションは、現実の寒風にさらされ急速にしぼんでいった。
もうちょっと高く売れなかったのか、いや、元々使い古したバッグだったし、そんなモンか。
安過ぎるような気もしたけど、妥当な気もする。まあ、そんなモンさ。
「ドモ、ありがとうございます」
俊夫がペコリと頭を下げた、が、少女は立ち去ろうとしなかった。少し冷めたような目で俊夫の顔を
眺め続けている。
「あんた、今、ヒマ?」
「え、ああ・・・ヒマですけど」
「じゃ、ちょっと人探し手伝って」
「はぁ?」
73 :
えっちな21禁さん:04/05/02 10:50 ID:OFxo0qnM
hozenn
売春はいけまちぇんね。
hozenn
「人を探してるの、クラスメート。手伝ってくれる?」
「えっ・・・と、まあ、いいけど・・・」
実際、特に用事は無かったし、面白そうだとも思う。しかしその時はただ、今にも噛み付いてきそうな
彼女の迫力に押されてうなづいていた。
「じゃあね、わたしと同じ制服で・・・」
「ちょっと待って、名前を教えて」
「わたし?三村くるみ」
「探すのは?」
「久保ヤスコって娘で、わたしと同じ制服着てて、髪は黒くてこのくらい」
くるみは髪の長さを身振りで示した。肩にギリギリ掛かるくらいだ。
似ているタレントの名前を出されたが、俊夫の聞いたことのない名前だった。
「眉が太くて薄いの。で、目は奥二重で鼻も口も小さいの。小柄で地味な感じ。学校指定のカバンに
NOVAウサギのキーホルダーをつけてる。わたしと同じ制服の娘を見かけたら片っ端から声掛けて
名前を聞けばいいでしょ?見つけたら電話ちょうだい、番号教えておくから」
くるみの携帯番号を教えられた。女の子の方から携帯番号を教えられる。俊夫は、普段自分から
聞き出す時とは違った感慨を味わってちょっとウキウキした。
「で、ヤスコちゃんはどの辺にいるの?」
「わかんない。とりあえず駅のコッチ側を探しまくって。30分くらいしたら電話するから」
「え?大体の見当もつかないの?」
「援交し終わった女はドコに行くと思う?」
「なに?どういうこと?」
くるみは身を翻すと俊夫の質問を無視して歩いて行ってしまった。一人取り残されて呆然とする。
これだけの手掛かりで人を探すなど、雲を掴むような話だ。
「探しまくれって言われてもなぁ・・・」
俊夫は改めて池袋東口周辺の雑踏を見渡して、途方に暮れた。くるみと同じ制服を着ている娘。
よく見かける制服だと思っていたが、探して見ると意外と少ない。
もしかして建物の中まで探さなきゃダメなの?
とりあえず歩く。言われたとおり、くるみと同じ制服を着た女の子を見つけると声を掛けた。
「スミマセーン、久保さんですか?」
最初に声を掛けた娘は怪訝そうな顔で首を振った。次に声を掛けた娘は視線も合わさず
無視をした。昼間味わった屈辱、というか悔しさをまたも味わっている。
見つけたら何かご褒美貰えるんだろうな?タダ働きじゃ悲しすぎる。
難事件に挑む探偵気分で、とりあえず、くるみから電話が来るまでがんばろう。
くるみはヤスコの姿を求めて人ごみを縫うように歩いていた。急き立てられるような感情が
くすぶっている。この感情は何だろう?何故これほどまで腹が立つのか?
ヤスコの顔を思い浮かべる。地味でマジメな良い子。仲の良い彼氏もいる。そんな顔して売春。
ずるい。
そうだ、ずるい。
売春が犯罪である事は、もちろん知っている。それでもくるみは自分の欲求(基本的に物欲だ)を
満たすために体を売っている。補導されるリスクを充分承知しながら。
茶髪に短いスカート、白いシャツに透ける原色の見せブラ、入念なメイク。同年代の目にだけ
イケてるように見える自分の格好が、世間一般の目にどのように映っているかも知っている。
それでも今は自分のスタイルを変えようとは思わない。
ヤスコの顔を思い浮かべる。優等生の仮面をかぶったまま、金と快楽を得ようと言うのか。
ずるい。
遊んでいるようには見えなくて、学校もマジメに通っていて成績も良い。このまま4年制の大学に
進学するつもりでいるに違いない。そんな女に自分の世界に足を踏み入れて欲しくない。
くるみはくるみなりの覚悟を持って自分のスタイルを貫いているつもりだった。
何も失わず、何のリスクも負わずに気軽に売春などされては、くるみの覚悟を侮辱された事になる。
だから腹が立つのだ。冒険気分でくるみの世界に踏み込んでくるような奴は痛い目に遭わせて
やらなければ気が済まない。
ようやく胸にくすぶり続けていた不思議な感情の正体がわかって、くるみは少し落ち着きを取り戻した。
気付けば日もとっぷりと暮れている。もう一時間近くも池袋を歩き回っていた。
携帯を取り出す。
「あ、そうだ、名前」
ヤスコを探させている男の名前を聞いてなかった。
2度の呼び出し音の後、携帯から悲痛な男の声が聞こえてきた。
「もしもーし」
「あ、遅くなってゴメン、くるみです」
「見つからないよー」
「ゴメンねー。今どこに居るの?」
「えー・・・っとね。玄武ってラーメン屋のそば。明治通りの」
くるみは思わず苦笑した。ずいぶん南の方まで歩いている。言われたとおり電話が来るまで律儀に
アチコチ探し回っていたのだろう。
「えー!ホントごめんなさーい。中池袋公園って知ってる?葉巻の置いてあるコンビニのそばなんだけど」
「青い看板のカラオケ屋の近く?」
「えーっと、そう、そう!カラオケ747の近く!そこに来れる?ごはん、おごるよ」
10分ほど経った時、男は疲労困憊した様子で現れた。悪いと思いながらも笑ってしまう。
「ごめんねー疲れたでしょー?」
男も笑顔になった。
「探しまくったんだけどさー。見つから無かったよー」
事情も満足に説明されず、1時間以上も人探しをしたうえに、まだヤスコを探し出せなかった事を
悔いている。一体どんな人生を歩んできたのか、信じられないお人好しだ。
「お腹空いてる?お礼におごるよ」
財布の中に2万は入っていたはずだ。
「あんまり腹減ってないんだよねー。それより飲みたい。イイ?」
「ん、良いけどわたし制服だよ」
「カラオケボックス行けばいいじゃん」
くるみは思った。こんな人畜無害を絵に描いたような男でもカラオケボックスで2人きりになったら
下心を出すのだろうか?
多分、出す。
そうなれば、それも面白そうだ。
この、何処かしら垢抜けない男は、どんな顔をして欲情するのだろう?少しからかってやりたい
気持ちもある。
「じゃ、少し歌っとく?」
挑発するように男の顔を覗き込む。
「歌っとこう」
言うと男は急に軽くなった足取りでくるみの先に立って歩き始めた。振り返ってくるみを促す男の
人懐っこい笑顔がかわいらしくも思えた。単純な奴。
調子に乗ったら肥後守を見せてやろう。
続きが気になるー。
85 :
えっちな21禁さん:04/05/14 20:40 ID:14D4lbBP
復習屋のアオリを受けて規制喰らってました。
案内された部屋は4人も入れば一杯になるほどの一番狭い部屋だった。
男はソファに飛び込むように腰掛けると、金髪の店員に生ビールとフライドポテトの盛り合わせを注文した。
「くるみちゃんは?」
「カルピスサワー」
「んじゃ、オレ速攻歌っていい?」
歌本を手繰り寄せながら男は言った。
「うん、どんどん歌って」
今日は歩きすぎた。くるみもソファに腰掛ける。
くるみは歌にはほとんど興味がない。自分と同年代の娘に愛だの夢だのといった歌を歌わせる事
自体、現実味が薄く、白けてしまう。万人向けの大量生産品に自分の心を重ねる事にも抵抗がある。
ミキ達と付き合ううちにイヤでも聞かされる浜崎あゆみの歌は歌詞を見ながらであれば、どうにか
歌える程度だ。
男の歌は特にヘタでも上手くもなかった。オレンジレンジのナントカいう最近の曲だ。
間奏に入る頃、飲み物が運ばれてきた。
「カンパーイ」
グラスを合わせると、男はビールを一気に呷り、ジョッキ半分ほど空けた。
「くるみちゃん、入れなよ。歌わないの?」
「ん、私はいいから。一人でアゲアゲで行っといて」
男は気にする様子も無く、立て続けに3曲歌った。くるみが盛り上げ役にいい加減疲れた頃、ようやく
満足したのか男はくるみのすぐ隣に腰を下ろした。
「くるみちゃん、なんでトモダチ探してたの?あー・・・、ヤスコちゃんだっけ?」
「別に友達じゃないよ。夕方頃、偶然見かけてね。ちょっとムカつく事があったから話を聞きたかっただけ」
「ムカつくことって?」
話して何か解決するワケじゃないが、話さない理由もない。
「んー、そのコの売春現場目撃しちゃったんだ」
「えっ!?」
話の内容よりも「売春」という言葉が衝撃的だったのだろう。男は大げさに驚いた。
普段から無理してギャル語を使っている反動だ、と自分では思っているのだが、くるみは仲間と
一緒にいる時以外は必要以上に正しい日本語にこだわる。
そうする事によってギャルの時間とプライベートの時間の区切りをつけているのかもしれない。
プライベートの時、自分の口から自然にギャル語が出てくると、軽い自己嫌悪すら覚える。
89 :
えっちな21禁さん:04/05/14 23:55 ID:wyvZhVey
つまらんっつーとろうが。だらだら続けてんじゃねえ。氏ねスズキ
90 :
えっちな21禁さん:04/05/15 12:16 ID:Hp5vXYR+
続きまだ〜?
91 :
☆:04/05/15 12:28 ID:CAxqNpzz
「学校じゃすごく真面目そうな顔してるクセして、売春とかしてたからムカついて、で、ちょっと文句
言ってやろうと思ったんだ。なんて言ってやれば良いかわかんないけど」
「援交なんかやめろ、って言えばいいじゃん」
男は2杯目のビールを口に運びながら言った。
「そういうんじゃないの。別に、わたしはトモダチを心配してるモラリストじゃないんだよ」
実際、ヤスコがどうなろうと知った事ではない。むしろ痛い目に遭わせてやりたい。
「モラリストってナニ?」
「倫理・・・んー、だから、お説教したいわけじゃないの。倫理とか道徳とかはどうでもいいの。生き方の問題」
「くるみちゃんって難しい言葉使うんだね。意外」
男は苦笑するような表情を浮かべている。
二杯目のビールを喉に流し込むと、男は室内に備え付けられたインターフォンに向かってウーロンハイを
注文した。ソファに座っているくるみに振り返り、尋ねる。
「くるみちゃんは?」
「杏露酒、ロックで」
応えると、グラスに残った解けた氷で薄くなったカルピスサワーを飲み干した。
男はインターフォンから戻ると、少し躊躇した後、すぐ隣に、互いの膝頭が触れるほど近くに腰を下ろした。
くるみは少し醒めた表情を作って男の横顔を見つめたが、男は目を合わさぬまま、会話を再開した。
「まあ、色々あるよね。売る方も悪いけど、買う方も買う方だし。その、ヤスコちゃんにも事情があったのかなぁ?」
何か適当なコトを喋りながら、男は尻の位置を少しずつずらしつつ、くるみににじり寄ってくる。
思わず笑いそうになった。
姑息、とまで言ってしまっては酷かも知れない。真剣に口説きもせずに、なし崩しで事を運ぼうとする
男は多い。自分の体に触る為に必死になる男がいじらしい、とも思う。
この男の戸惑う顔を見たい。自分の魅力でもっと必死にさせてやりたい。
「でも、やっぱり援交はダメだよなあ・・・」
喋り続ける男はテーブルを見つめている。その顔を覗き込み、言った。
「わたしもしてるよ。売春」
「え?」
上目遣いにまっすぐ目を見つめると、男はそのまま絶句した。対応の仕方が分からずに固まって
しまったらしい。もっと挑発してやろう。
「お金も欲しいし、セックスは好きだし。だって気持ちいいもん、ね?」
固まったままの男と、そのまま、たっぷり5秒は見つめ合った。
otudesu
不意に、腿の上に置いた右手に、男の手が重ねられた。
そのまま緊張した顔を近づけてくる。
「待った」
そう言って、左手で男のあごを押しやる。男は情けない顔になった。
「わたしとキスしたい?」
「う、うん」
男はぎこちなくうなづく。くるみは顔を背けて言った。
「うーん、・・・どうしようかなー」
そのうち、腿の上の男の手がくるみの右手を離れ内腿の方へと移動し始めた。何も言わないでいると
男の手はスカートの中まで伸びてきた。内腿をさすっている。男の息遣いが少し荒くなってきた。
男の指がパンティーのラインに到達した瞬間、男の手を掴み、言った。
「これ以上続けたかったら、私のいう事聞いて」
「な、なに?」
「わたしとキスしたい?」
男がうなづく。
「わたしのおっぱいに触りたい?」
うなづく。
「わたしのアソコに触りたい?」
うなづく。
「じゃ、裸になって」
「えっ・・・」
「ここで、今すぐ裸になって」
「ここで?裸になるの?今?」
「そう、わたしのアソコに触りたいなら今すぐここで裸になって」
室内には二人きりだったが、部屋のドアには大きなガラスがはめ込まれており、通路からは室内の様子が
丸見えになる。時折、部屋の前の通路を他の客が通過した。
「えっ・・・と・・・パンツも?」
くるみは楽しそうにうなづいた。男の困惑した顔を眺めていると気分が高揚してくる。男は悩んでいた。期待と
不安が入り混じった奇妙な困惑の表情を浮かべている。
もっと必死になりなさいよ。わたしの体に触るために。
もう一押ししてやろう。くるみは唐突に男の股間を鷲掴みにした。
「わたし、あなたの裸が見たいの。勃起したチンポを見せてよ」
男の股間はデニムの中で既に熱を持って堅くなっていた。
「うおっ!」
突如股間を鷲掴みにされた男はおかしな声を上げて腰を引いた。耳元に唇を寄せてそっと囁く。
「ねえ、裸になって」
男は乞うような顔でくるみの様子をうかがった。余裕の笑みを作って見返すと、男はうなだれ、悩み、
そして決心した様子で顔を上げた。
「よしっ!」
勢い良くソファから立ち上がるとTシャツの裾を頭の上まで一気にめくり上げた。くるみは思わず嬌声を上げた。
「よーっし!脱いじゃえ、脱いじゃえー!」
「おらあっ!」
脱いだTシャツをフロアに叩きつけた男は続けざまにデニムのボタンを外し、それを膝の下までずり下げた。
足首からデニムを抜きざま、スニーカーまで脱ぎ捨てる。男はトランクス一枚の姿になった。
「やーん!可愛いパンツぅー!セクすぃー!」
ドラえもんの絵が大きくプリントされたトランクスは股間が大きく膨らみ、張り出している。
くるみは大喜びではやし立てた。そんなくるみを見下ろし、宣言するように男が言った。
「よーっし、脱いじゃうよー」
「脱いで、脱いでー!」
男がトランクスに手をかけて半分ずり下げた時、突然、部屋のドアが開けられた。
「お待たせしましたー」
見ると、受付にいた金髪の店員が無表情でトレーを持って立っていた。心底呆れたような声で
溜め息交じりにこう言った。
「お客さーん、ちょっと、そーゆーのカンベンして下さい」
「は、はい、スミマセン」
男は店員に尻を見せて固まったまま、消え入りそうな声でそう答えた。
スズキさん・・・あんた廃人だよ(ノ;Д`)
店員がテーブルの上にウーロンハイと杏露酒のグラスを並べる間、男は脱ぎ散らかした服を拾い集め
もぞもぞ着込み始めた。沈黙が垂れ込めた室内に、くるみの喉の奥が鳴る音が微かに響いていた。
くるみは真っ赤にした顔を伏せている。口元に手をやり、肩を震わせ必死に笑いを堪えている。
「失礼しましたー」
部屋を出て行く店員がドアを閉めた音が聞こえた途端、くるみは堰を切ったように笑い始めた。
「アハハハハハッ!!」
くるみの甲高い笑い声がけたたましく響く。足をばたつかせ、腹を抱えてソファの上で転げまわった。
「なーんだよおー!笑うなよー!」
そう言う俊夫も照れ笑いを浮かべている。
ソファに倒れこんで笑い転げるくるみのスカートは、すっかりめくれ上がって尻が丸出しになっていた。
「もう、うるさいよー」
男は悔し紛れにその尻をぴしゃりと叩いた。それでもくるみの笑い声は止まなかった。
「だあって、アハハ!、オ、オシリ出したまんま、ハ、ハ、固まるんだもんっ!」
目じりに溜まった涙を拭いながらようやく言うと、くるみはまたも笑い転げた。
カラオケボックスで見詰め合うエプロン姿の金髪男と、パンツを半分ずり下げた半裸男。思い出せば
いくらでも笑いがこみ上げた。ソファに座りなおした男は、内臓まで吐き出しそうな勢いで笑い続ける
くるみを横目に見ながらうなだれた。その肩をくるみの手が叩く。
「へこむなよー!面白かったよー!」
男は鬱陶しそうにくるみの手を跳ね除けた。拗ねてしまったようだ。
「なーにー?怒ったのー?」
男の背中に手を回し、肩に顎を乗せる。男の横顔を覗き込めば、男も笑いを堪えている様子だ。
くるみの体は、まだ小刻みに震え続けている。きつく結んだ唇の端から笑いが漏れ続ける。
「クッ、クックッ」
男も喉の奥で笑い始めた。くるみの笑いが男に伝播した。遂には男もぶっと吹き出し、声を上げて
笑い出した。笑い声は次第に大きくなり、最後は二人で腹を抱えて笑いあった。
時間が来て、二人はカラオケボックスを出た。くるみがおごる話になっていた筈だったが、男が
どうしても半額払うと言い出したのでワリカンにした。
ひとしきり笑った後は、二人はすっかり打ち解けた雰囲気になっていた。平日にもかかわらず、
夜の池袋は人通りが多く、街は昼間の熱気を残しているようだった。
「あー、ウケたウケた」
くるみは大きく息を吐き出すと男に向き直って言った。
「ね、どらぱん、さっきの続きしたくない?」
スズキ氏。一言で言うと・・・生きて。
「したいしたいっ!!」
男は即座に喰らいついた。くるみが何を言っても気後れせず、素直に反応するようになっていた。
頬は興奮で上気し、瞳は期待で爛々と輝いている。
声を落として聞く。
「ホテル代、あるの?」
「あ」
財布をしまい込んだデニムの尻ポケットに手を当てると男は、取り出して中身を確認するまでもない
のだろう、そのまま凍りついた。くるみが勝ち誇ったように言う。
「ざんねーん、また今度かなぁー?」
「ちょっ!ちょっと待って待って!」
まるで人生に関わる重大な決断を迫られているような真剣な表情。男は懸命に頭を巡らせている。
「あっ!そうだ、俺の部屋来なよっ!ね?ね?」
「どらぱん、一人暮らししてるの?」
「うん!マジすぐ近く!歩ける距離!」
男は鬼気迫る顔で食い下がってくる。
「うーん、・・・どうしようかなー」
勿体つけるように言うと、すがるような顔になった。判決を待つ未決囚のような風情だ。
この男が相手なら、遠慮は必要ない。
今夜は久しぶりに、思う存分欲望を発散できそうだ。
「じゃ、私のいう事聞いてくれる?」
「なに?脱ぐの?」
言うなり男は、何処まで本気か、Tシャツの裾に手をかけた。実際ここまできたら、男は
くるみとセックスする為に何だってしただろう。
スズキくん・・・。うっ・・・うっ。
「いや、ソレはもういいから。そういうんじゃなくて、ヤル時。私の言うとおりにしてくれる?」
「え?ああ、うん。」
良く考えもせずに答えている。
「絶対?」
「・・・ナニをするの?」
「いいから、私の言うとおりにしないなら私帰る」
「わかった!くるみちゃんの言うとおりにする。何でも言う事聞くから、ね?」
主導権は完全にくるみが握った。
「よし!じゃ、どらぱんの部屋行こう!」
くるみが言うと、男はガッツポーズを作って天を仰いだ。
明治通りを王子方面に二人で並んで歩いた。川越街道を堺に街の様子はがらりと変わった。
飲食店やオフィスビルは姿を消し、代わりにアパートやマンションが目に付くようになる。
一歩、裏路地に入リ込めばきらびやかな電飾は無く、喧騒は収まり、静寂と街灯に照らされたアパートが
立ち並ぶ。闇に浮かびあがる明るい窓ガラスの内側では、それぞれの日常がひっそりと営まれている。
川越街道を超え、堀の内橋の上に差し掛かった丁度その時、橋の下を山手線が通り過ぎた。
立ち止まって眼下の電車を見送る。
山手線を吸い込んだ池袋駅は、その上空までが明るい。
男がくるみの手を握る。くるみも握り返した。
111 :
えっちな21禁さん:04/05/20 01:00 ID:5oWjhwbF
つーづーきーは?
うぁぁぁぁ、明日から旅行なのでしばらくスズキさんの連載が読めなくなるよー。
帰ってきてから一気に読むのを楽しみにしてまつ。
男の住むアパートは東武東上線の北池袋駅からすぐ近くだった。
鉄筋コンクリート二階建て。白い外壁、ワンルームタイプ。外装は小奇麗だった。
室内に入ればテレビとビデオデッキ、プレステ、転がる空のペットボトル、散らかった雑誌にコンビニ弁当の
空き容器。今更一人暮らしの男の部屋など珍しくもない。どこも似たようなものだ。
隅に追いやられた小さなミシンとトルソーだけが部屋に馴染めず、所在無げに見えた。
立ったまま、部屋を眺めていると、くるみの肩に背後から男の手が置かれた。振り返れば、思い詰めたような
男の顔が無言のまま面前に迫る。
そのままキスされた。
男の手が腰に回され、強く抱きしめられる。唇の間に男の舌が割り入ってくる。歯をかみ合わせ、男の舌を拒んだ。
すると、今度はブレザーの内側に手が差し込まれ、ブラウスの上から乳房を撫で始める。
「ん・・!んっ!」
抗議の声を上げるが、男に止める気配はない。
「んー!!」
両手に力を込めて男の体を押し戻し、
「お預けっ!」
命令した。
「どらぱん!私の言う事聞くんでしょ?勝手な事しちゃダメだよ」
「あ、ああ、ゴメン・・・」
窓際に置かれたパイプベッドを指差して言う。
「そこに寝転がって。仰向き」
男はおずおずと、くるみの言うとおりにした。困惑した顔でくるみを見上げている。静かに
歩み寄って見下ろす。見つめ合っていると自然に頬が緩んでくる。優しい笑みに見えたはずだ。
ベッドの淵に膝を乗せてると、二人分の体重を受けてベッドが軋んだ。
膝立ちで男の腰を跨ぎ、両手を寝ている男の両肩に置く。男をベッドに押さえつけて四つんばいになった。
顔を寄せ、唇を軽く重ねた。
続いて、男の耳たぶを唇で挟み、耳の穴に舌を差し入れる。下になった男は肩をすくめて
体を固くしている。耳の下から、えらを通って顎の先まで舌を這わせる。途中、男の胸が痙攣する
ように上下した。
男の頬を手のひらで包み込むようにして固定してから、唇を合わせる。
今度はくるみの方から舌を入れる。すぐさま男の舌がそれを迎え、そのままねっとりと絡みついてきた。
口の中で、相手の舌をこねくり回すように動かし、唾液をタップリと送り込んでから唇を引き離す。
顔を見れば、頬に赤みが差している。くるみの視線に気付いた男は、潤んだ瞳で見返してきた。
視線を合わせたまま、両肩の上に置いていた手を下へ動かす。
脇の下に割り込ませ、薄い布地越しに、マッサージするように刺激しながら脇腹へ滑らせた手でTシャツの
裾を掴み、それをめくりあげた。
シャツの下から現れた男の裸体は、暗いカラオケボックスの中では気付かなかったが、華奢だった。
贅肉は少ないが、筋肉もまた少ない。頭から引き抜いたTシャツをベッドの下へ放り捨てる。
くるみは左手の指先で男の右の乳首を優しくつまみ、もう片方の乳首を口に含んだ。微かに汗のにおいがした。
そのまま空いた右手で男の股間を激しく揉みしだく。デニム地越しにもチンポの熱が手のひらに伝わってくる。
下から上へこすり上げると男の息使いが荒くなってきた。
「気持ちいい?」
「うん・・・」
素直に頷く男がいじらしく思えた。
ウエストのボタンを外し、ファスナーを下ろすと、男が腰を浮かせた。
前から男の尻を抱え込むようにしてトランクスの中に両手を突っ込み、トランクスもろともデニムを一気に引き下ろす。
勃起したチンポが、跳ねるように飛び出した。
硬く勃起したチンポの先端は濡れて光っていた。血管が浮き出て、ぴくぴくと脈動している。
左手でそっと握り込む。熱い。
優しく上下にしごいた。
しごきながら、チンポの先端から滲み出た粘液で濡らした指先で亀頭をこする。
「おうっ!」
男は妙なうめき声を上げて腰を震わせた。チンポがさらに硬く、熱くなる。それを口にくわえようとした時、
くるみは唐突に思い出し、動きを止めた。
「あ」
くるみの異変に気付いた男が顔を上げた。
「・・・何?」
心地よい夢の中にいるような、呆けた声だった。
「名前、聞いてなかった。アナタの名前、教えて」
「あ・・・。うん。俊夫。池沼俊夫」
俊夫は複雑な笑いを浮かべながら応え、ヨロシク、と続けた。
「トシオか・・・」
一瞬の沈黙の後、くるみはおもむろに俊夫のチンポをかぷり、と口に含んだ。
舌をまとわりつかせるようにして深く呑み込んでゆく。唇をすぼませて吸い込みながら吐き出す。
俊夫の低くかすれた吐息を聞いた。頭を上下させる速さを徐々に上げてゆく。
口の中に唾液が溜まると頭の動きを止め、亀頭をくわえたまま口角から唾液を滴らせた。
その間も手はチンポをしごき続ける。裏筋から雁首まで舌の先でつうっ、となぞる。カリの周囲を
這うように舐め回す。キンタマを口に含む。
滴り落ちた唾液がキンタマを伝い、ケツまで濡らした。
「すげぇ、・・・最高・・・」
俊夫がうわごとのように漏らした。くるみの唾液でべちゃべちゃになった股間。じっとりと汗ばんだ体。
くるみの攻めに身を捩じらせて悶えている。
くるみは俊夫の両足を抱え上げ、俊夫の体を折り曲げた。目の前に俊夫のケツの穴とキンタマが
大写しになり、その向こうに俊夫の顔が見える。俊夫は真っ赤になってひどく情けない顔をした。
「くるみちゃん、ちょっと、恥ずかしいよ・・・」
その声を無視してケツの穴に舌を這わせる。
「おおうっ!」
体をびくりと震わせ俊夫が反応した。
ケツの穴からキンタマまでを舐め回しながら右手で激しくチンポをしごき上げる。
「あっ!おっ、おおっ!」
俊夫の喘ぐ声を聞きながら、くるみは手の動きを速めていった。
「あっ!くるみちゃん!・・・もう・・・ダメ、イキそうっ!」
俊夫が息も絶え絶えに限界を訴える。
「イっていいよ!」
くるみの唾液でベトベトになったケツの穴に中指を差し込んだ。チンポを握った右手の動きに
合わせてちゅくちゅく卑猥な音がする。
「ああああっ!」
「ほら!イッちゃいなよ!」
「だって、この格好で、イッたら・・・おおっ!」
左手中指をケツの穴に挿したまま、キンタマを舐め回す。右手でしごき上げるチンポがどくん、と
手の中で撥ねた。
「おおっ!あああっ!ああっ!」
脈動が収まるまで動きを止めなかった。その間も、俊夫は悲痛な叫びにも似た声を上げ続けた。
チンポから発射されたザーメンはくるみの計算どおり、俊夫の顔を中心に飛び散っていた。
ぐったりと横たわり荒い呼吸を繰り返す俊夫を見下ろしながら、くるみは笑顔で聞いた。
「どう?気持ちよかった?」
「・・・うん、あんなフェラ初めて・・・スゴかった・・・」
「自分に顔面シャワーしちゃったね」
「ああ、女のコに、まんぐり返しされたのも初めてだよ」
ふふふ、と満足そうに笑うと、くるみは俊夫の頬にキスをした。そして、そのまま顔に飛び散った
ザーメンを舐め取った。
「さあ!サービス終わり!今度はどらぱんの番だよ!」
部屋に入った時からくるみの目つきは変わっていた。妖艶な光を帯びていたし、声のトーンもなんだか
女っぽく、しっとりとしていたかも知れない。唇には終始、微かな笑みも浮かんでいた。
最初は期待と照れがそんな表情を作らせているのだと思った。
違う。照れなんかじゃない。そんな事あるもんか。
抱き寄せて一回キスをした後は完全にくるみのペースだった。ベッドに押さえつけられた後、裸にされた。
腰ごと吸い込まれそうになる激しいフェラチオ。ペニスばかりじゃなく睾丸やアナルにも指が伸びてきた。
ペニスを口にくわえて髪を振り乱し、上下左右に頭を振るくるみは、まるで獲物の体に貪りつく肉食獣の
よだった。肉食獣。言い古された表現だけど、女豹、そんな感じだった。股間全体が、アナルや内腿まで
唾液でベチャベチャになった。体を捩じらせて悶えた。
まんぐり返しされたのも、アナルを舐められたのも生まれて初めてだ。アナル舐めがあんなに気持ちいい
物だとは知らなかった。指を突っ込まれた時は驚いた、けれど、ペニスは自分の物とは思えないほど
意思とは無関係に硬くそそり勃った。
こんな激しいフェラチオは、アダルトビデオでも見たことがない。
あまりの気持ちよさに、声を出して喘いだ。快感が頂点に達したと同時に、顔に熱い飛沫が散った。
目をきつく閉じ、顔を背けた。いつまで経っても飛沫が止まらない。快感が普段より長続きしていた。
くるみの攻めから開放され、虚脱した頭でティッシュを探そうとしていると、顔にかかったザーメンを
くるみが舐めとった。
なんて女だ。
しかし、これも、まだ、序の口だった。
「さあ!サービス終わり!今度はどらぱんの番だよ!」
そう宣言すると、くるみは学生鞄から赤い縄を取り出し、慣れた手つきで俊夫の体を縛り始めた。
言われるままにしていると、後ろ手に縛られた。上半身にも二回、縄が回された。
「ムネナワ」と「タカテコテ」縛り、だ、そうだ。
気付いた時にはソックスまで脱がされ素っ裸で縛られていた。くるみは制服姿のまま。ブレザーすら
脱いでいない。くるみが部屋に入ってから、脱いだものと言えば靴くらいのものだ。
自分に顔面シャワーをキメた時から羞恥心は消え去っていた。もう、格が違う。
くるみは相変わらず、目に妖艶な光を湛え、濡れた唇に笑みを浮かべている。
熱っぽい目つきだが、どこか残酷さも感じられる。
仕留めた獲物を料理する時、狩人はこんな顔をするのかもしれない。
こんな女相手に一体何が出来るというんだ?
俊夫は、もう、ただ言われるままにする他なかった。
そうしていれば快楽だけは与えられる。尊厳や誇りは奪われても。
縛られて転がされた俊夫を、ベッドの上で立ち上がったくるみが楽しそうに見下ろしていた。
良スレになる予感
「ほら、脱がせてよ」
仰ぎ見ればスカートの中、薄いブルーのパンティーと白く肉感的な太股が見えた。
「・・・え・・・でも、縛られてるから・・・」
暴虐の少女は黙ったまま見下ろしている。顔に浮かべた笑みの意味は、今となっては明確に理解できる。
淫乱なサディスト。それが少女の正体だ。あらゆる快楽を貪り尽し、嗜虐心を満足させようとしている。
試されている、と思った。
反応を誤れば、くるみは俊夫をこのままにして帰ってしまう予感があった。
答えは既に出ている。俊夫も存分に快楽を味わいたかった。少なくとも、今夜は徹底的に付き合う。
苦労しながら上半身を起こし、くるみのスカートの中に頭を突っ込む。舌を伸ばし、内腿を舐めた。
パンティー越しに盛り上がった恥丘にキスする。微かに漂う淫らな香りがペニスを直撃した。
前歯をパンティーの縁に掛けて、少しづつ引きおろす。
荒い呼吸がスカートの中で反響し、耳にこだまする。熱い吐息が篭って女の淫靡な香りを濃くした。
見る見るうちにペニスが力を取り戻す。パンティーの縁を噛み、引き下ろす。弾力があって、暖かい
くるみの下腹が額に触れた。鼻先にざらついた陰毛の感触があった。
膝の上までパンティーを引き下ろした。太股の付け根の陰毛は濡れて大陰唇のまわりに
張り付いていた。濡れてぴたりと閉じたピンクの小陰唇の上端、包皮が盛り上がり真珠のような
クリトリスが僅かに覗いている。
夢中で舌を伸ばす。陰毛をかき分けた舌先で、クリトリスを包む包皮をねぶる。口の中に広がる
生臭い女の体液は、心の渇きを癒す甘露だった。
はあぁ、とくるみが深く息を吐いた。
不意に太股の間隔が広がり、淫臭がハッキリと濃くなった。俊夫の舌を迎え入れるために、くるみが
足を大きく開いていた。
潤んだ襞にむしゃぶりついた。
とろけるような熱い肉を、舌でかき回すようにしゃぶった。溢れる蜜を音を立てて啜った。
「いいよ、どらぱん。・・・気持ちいい・・・」
クリトリスに吸い付き、舌で転がすとくるみの腰ががくがくと震えた。いつまでも味わっていたいと思った。
「あ、あっ!うっ・・・ンッ!」
くるみが腰を引いて目の前が明るくなった。不意に、柔らかく熱い感触を奪われて、瞬間、俊夫は
悲しい顔をした。そんな俊夫に、くるみは優しく微笑みながらキスをする。
しかし、そんな表情は一瞬で、すぐに、あの妖艶な目つきになる。俊夫の揃えた太股を、くるみは膝立ちに
なって跨いだ。スカートがカーテンの役割を果たし、くるみの股間と俊夫のペニスを覆い隠す。
くるみがスカートの内側に手を入れた。見えないが、感触でわかる。俊夫のペニスをきつく握り締め、
膨張した亀頭を自分のクリトリスにこすり付けている。
先にイッたら・・・噛み切るわよ、呻くようにくるみが言った。
亀頭がゆっくりと飲み込まれた。膣壁を押し広げるようにして、くるみの中に埋没してゆく。
柔らかい肉が絡みついて俊夫を締め上げる。くるみがゆっくりと腰を振りはじめた。
くるみの濡れた唇から、切なげな甘い吐息が漏れる。
目の前で白い尻が揺れている。その割れ目では、粘ついた液体に濡れそぼり、ぬらぬらと光るピンクの
襞が重なり合って蠢いている。無意識に唇を押し当てていた。肉の谷間に舌を這わせ滴る蜜をすくい取った。
溝に沿って舐め上げた。くわえ込まれたペニスが伝える感覚は、既に根元の鈍い痛みだけだった。
もう6回はイッた。限界はとっくに超えていた。
騎乗位になったくるみは狂ったように腰を振り、愉悦の声をあげた。対面座位になると、腰に手を回し
自分から激しく腰を叩きつけてきた。体を痙攣させ、悲鳴のような声をあげて絶頂に達した。
俊夫が絶頂を迎えると、間髪入れず、あの物凄いフェラチオで無理矢理、勃たされた。満足できる硬度が
得られなくなると、M字開脚に縛り上げられ、学生鞄から取り出したアナルバイブを捻じ込まれる。
するとペニスは硬く反り返った。それを見下ろすと、くるみは静かに微笑んだ。
意識が白けて、景色の輪郭がぼやんだ。
乗り慣れない西武池袋線の車中で、車窓を過ぎる景色の新鮮さが嬉しい。
朝の日差しを浴びた立ち木の緑が、やけに鮮やかに感じられた。
体の節々が訴える鈍い痛みが、昨夜のことを思い出させる。腰がだるい。マンコも使い過ぎた。
ひりひりと痛む。
自分はやっぱり淫乱なのだろうか?
好色なのは認めるが、特に淫乱だとは思わない。ただ、自分は他の女と違って、特定の相手と
セックスする時は徹底的に理性を捨て切れるだけなのだ、と思う。完全に理性を捨て去れば、
他の女だって自分とそれほど変わらないのではないか?
電車が速度を落として駅のホームに滑り込む。
その時、思い至った。理性を捨てきれる事こそが淫乱という事ではないか?
やっぱり私は淫乱なんだ。
改めて自覚し、くるみは苦笑しながらホームに降り立った。
教室の様子に、いつもと変わるところは無かった。ヤスコの姿が見えない事を除いては。
くるみの遅い登校に気付いたユキエが話しかけてきた。
「遅かったじゃん、どうしたの?」
「昨日サンドーでパーされてぇ、そのまま男とオールでオケッたぁ、マジたるい」
ユキエが呆れた様子で笑った。話の内容ではなく、くるみの口調に笑っていた。教室の中では一番
仲の良い友達。頭は良いが冷笑家で頑固。ギャル語を使う女を見下しているようなので、たまに
こうして、からかって笑わせてやる。
いくらなんでも、普段の会話にここまでギャル語を詰め込んだりはしない。
「ね。久保さん、見なかった?」
「ん?居ない?つか、なんでくるみが久保さんに用事?」
「ちょっと、・・・ね」
教室の様子に、いつもと変わるところは無かった。ヤスコの姿が見えない事を除いては。
くるみの遅い登校に気付いたユキエが話しかけてきた。
「遅かったじゃん、どうしたの?」
「昨日サンドーでパーされてぇ、そのまま男とオールでオケッたぁ、マジたるい」
ユキエが呆れた様子で笑った。話の内容ではなく、くるみの口調に笑っていた。教室の中では一番
仲の良い友達。頭は良いが冷笑家で頑固。ギャル語を使う女を見下しているようなので、たまに
こうして、からかって笑わせてやる。
いくらなんでも、普段の会話にここまでギャル語を詰め込んだりはしない。
「ね。久保さん、見なかった?」
「ん?居ない?つか、なんでくるみが久保さんに用事?」
「ちょっと、・・・ね」
結局、ヤスコが教室に姿を現したのは、四時限目の終業チャイムが聞こえた後だった。
少し沈みがちな表情で、親しい友人達と短い言葉を交わした後、自分の机に鞄を置くとくるみに近づいてきた。
「三村さん、・・・ちょっと時間良い?」
「う、うん、いいよ」
ヤスコの方から話しかけてきたのは意外だった。戸惑い、ぎこちなく頷いた。
「話したい事が、あるから」
昼食時の騒々しさに賑わう教室を二人で抜け出た。
A棟校舎の非常階段。鉄扉は施錠されており屋上へは出られないが、踊り場で話をするくらいなら
不自由はない。誰にも聞かれたくない話をするには最適だ。
重苦しい沈黙が垂れこめる。言葉を捜しているようだった。
呼び出したはいいが、どう切り出してよいものか分からないのだろう。くるみと向かい合ったヤスコは
黙ったまま俯いている。言葉が見つからないのはくるみも同じだ。黙ったままヤスコの顔を見ていた。
やがて、ブレザーの外ポケットに手を入れて、ふうっと強く息を吐き出すと、
「これ」
ヤスコが緊張した様子でポケットの中から手を引き抜いた。一万円札が二枚、握られている。
「何?これ?」
「昨日もらったお金。これで昨日の事を黙ってて欲しいの・・・お願い・・・」
震える声でヤスコは言った。
口止め料、ってヤツか。
沈痛な面持ちのヤスコ。その手に握られた一万円札に視線を落とす。
テレビドラマなら、こんな時、その札を手で弾き飛ばしたりするんだろう。馬鹿にしないで!、とか言いながら。
「いや、要らないよ・・・」
ヒロインを気取る代わりに出たセリフは、極めて現実的で凡庸だった。手を差し出したまま
俯くヤスコが、僅かに肩を震わせる。
「黙ってて・・・下さい・・・」
ついにヤスコは泣き出した。目尻から溢れた涙が頬を伝ってぽろぽろと落ち、コンクリートの上に染みを作る。
冷静に考えれば、この際、自分は悪くないはずだが、子供を泣かせてしまったような罪悪感が
くるみの胸に広がった。小柄で童顔。真面目でおとなしそう。小さな声でぽつぽつと喋る目の前の女は
とても自分と同年齢とは思えない。
「あの、さぁ・・・」
考えはまとまっていないが、何か喋らなくてはいけない。
「それは・・・なんで泣いてるの?」
「後悔してる・・・」
「援交したことを?」
ヤスコは俯いたまま頷いた。
「そういうのがムカつくんだよ」
言ってしまった。
「もし、私に昨日ホテルから出てくるところ見られなかったら、久保さん、アンタ今頃泣いてた?
援交なんかするんじゃなかった、って泣いた?その二万円で何を買おうかってウキウキ
してたんじゃない?」
ヤスコが涙で濡れた顔を上げた。驚愕の表情が張り付いている。
「アンタが泣いてるのは援交してるのが皆に知られるのが怖いからでしょ?後悔してる、だとか、
そういう欺瞞、大嫌い」
ヤスコは嗚咽し始めた。
「泣くくらいなら援交なんかしなきゃいいじゃん。いや、そうじゃなくて・・・売春するなら覚悟を
決めてからやんなよ。知り合いにバレた時、補導された時、イヤな男に当たった時、泣かない
覚悟を決めてから、さ」
「・・・ごめんなさい・・・」
ヤスコが何に対して謝ったのか分からない。多分、取り合えず謝ってみただけだ。一層腹が立った。
陰鬱な泣き顔をみているとビンタしてやりたくなる。これ以上付き合っていられない。
「お金、しまいなよ。アンタが体で稼いだお金でしょ?そんなもの貰わなくても誰にも言わないから」
言いたかった事は言った。
成績優秀なはずなのに、バカな女。
踵を返すと、くるみはその場にヤスコを残して階段を降り始めた。
139 :
えっちな21禁さん:04/05/30 08:23 ID:Gbp/7hrU
1さんはいずこに…
「待って!」
背後からヤスコの声が刺さる。響きの持つ悲壮感に思わず立ち止まってしまった。
「三村さん、・・・聞いて、お願い・・・」
「・・・なに?」
「怖かった・・・」
立ち止まってこのまま話を聞こうか、それとも立ち去ろうか。立ち止まったのは単なる気紛れ、
あるいは好奇心のようなものだったと思う。背中で声を聞くのもなんだか格好付け過ぎてる
ようなので、くるみはヤスコに向き直った。
「何が怖かったの?」
俯いて喋るヤスコ。握り締めた一万円札が、小さな手の中でくしゃくしゃになった。
「山崎君が、・・・本当に、私の事を好きなのか、・・・分からなくて、怖くなって・・・」
言葉の続きを待っていた。くるみだって人並みに恋愛話に興味はある。
「山崎君、・・・私に何もしてこないの。二人きりで会った時も、山崎君の部屋に遊びに行った時も。
・・・キスしてお終い。それで私、怖くなってきた。だって、私、女っぽくないでしょ?ブスだし」
キス、ね。
意外だった。それすらしてないように思っていた。ヤスコと山崎のキス。想像できない。
涙を拭いながら喋るヤスコは、確かにカワイイわけではないが、ブスでもない。普通だ。
「男の人は私を、・・・抱きたいとか、・・・そういうこと、・・・思わないのかなって・・・怖かった。男の人と
付き合ったの初めてだったし、どうしていいか分からなくなって・・・」
息苦しさを感じさせる喋り方だった。
「・・・それで、どうしたの?」
息継ぎする気分で聞いた。
「私が・・・三村さんみたいに綺麗じゃないけど、・・・その、男の人が・・・男の人から見て、抱きたくなる
のかなって、試したくて・・・」
「それで援交?」
ヤスコがこくり、と頷いた。やる瀬無さと閉塞感が、大きな溜め息となってくるみの口から抜け出た。
愚かだ。しかし、ヤスコの愚かさを笑い飛ばす事は出来なかった。
くるみが、まだ処女だった頃、遠い昔の事のように思える、ヤスコと同じ悩みに苦しんだ。好きに
なった同級生から魅力的に見られているか、考え出すと恐ろしくなり夜も眠れなかった。
今ならわかる。
たぶん、山崎は初心だっただけだ。ヤスコ同様、どうしてよいか分からなかったのだ。
あるいは純粋にヤスコを大事にしたかったのかもしれない。
ヤスコはただ、焦らず二人の関係が成熟するのを待っていれば良かった。
「おじさん達は、優しくしてくれた。私にお金を払うのは、私に価値を認めてくれたからでしょ?それが
嬉しくて・・・」
ヤスコの行動が山崎の耳に入ったら、どれほど傷つくか。この女は考えていなかっただろう。
それが、やりきれない。
「だけど、昨日気付いたの、三村さんに見られて、・・・恥ずかしかった。援交したこともあるけど、自分が
馬鹿だって気付いて、恥ずかしかった」
「山崎君は・・・知らないんでしょ?久保さんが援交してるの?」
ヤスコが頷く。乾きかけた涙が、再び溢れるように落ちた。
「あの、さぁ。・・・怖かった、てのは分かるよ。オトコが何考えてるか分からない時、私も怖かった。でもね、
なんでそれで援交になるの?久保さん、アタマ良いのに何でそんな事しか思いつかなかったの?山崎君に
聞けばよかったじゃない、私としたい?って」
「・・・そんなこと、言えないよ・・・」
見知らぬ男とホテルへ行く度胸があるくせに、好きな男に抱いて、と言えない。
笑えなかった。ヤスコの気持ちが分かる気がした。
どうしてスズキ氏が居座るのか
これで終わり?
「私の家、親が厳しくて、今までずっと親の言いなりだったの。山崎君と付き合いだして
今までの自分が嫌になった。遊びも、お洒落も、流行のドラマも何も知らない自分が嫌になったの。
気付いたの、変わらなくちゃ、って・・・」
「・・・そう。・・・変われた?援交して?」
「・・・多分、・・・少しだけ・・・処女は捨てたよ」
最後の部分はほんの少し、はにかみながらヤスコが言った。
「でも、やり方、間違えちゃったみたい。ホントは三村さんみたいにスマートでカッコよくなりたかったのに・・・」
複雑な気持ちが沸き起こる。自分はスマートで格好良いか、わからなかった。
「ねえ、どうすれば三村さんみたいになれるの?」
「私みたいには・・・ならないほうが・・・いいんじゃ、ないかなぁ・・・」
二人きりで話をして、ヤスコに対して抱いていたイメージは大きく変わった。ヤスコは、誰の言う事も良く聞く
優等生では無かった。自分なりに考えて行動する女だった。しかし、くるみの住む世界に足を踏み入れる
のは無謀だ。人種が違う。ヤスコは女である自分の目から見ても隙だらけだった。質の悪い男の運転する
ワゴン車にノコノコ乗り込んで輪姦された挙句、埼玉の山の中に捨てられるのがオチだ。
ふと、北田の言葉が頭を過ぎった。
<そういうアブナイ目にあうよりさ、キチンとした所で働いた方が安全確実だし、女の娘たちにとっても
その方がイイと思うんだ>
背筋を冷たいものが這い上がり、くるみは思わず顔を顰めた。ひとつの考えが頭に浮かぶ。
それを振り払うように言った。
「とにかく、私は誰にも言わないよ。内緒にする」
その時、タイミング良く5時限目の予告チャイムが鳴った。
「行くね」
まだ何かを言いたそうな顔をしたヤスコに背を向けた。逃げるように階段を降りはじめる。
階段を踏む足元を見つめながら、いま頭に浮かんだ考えを反芻する。
「社会勉強のつもりで安全なアルバイトしてみない?」
誰にとも無く、首を振っていた。
おいスズキ。まだやってたんですか。神ですね。
いつもはくるみを優しく迎える池袋の街並みが、今日はよそよそしい物に感じられた。
豊島区に生まれ育ったくるみにとって、この街は慣れ親しんだ遊び場だった。この街を歩く時は
楽しい気分でいたい。が、今日は学校で聞かされたヤスコの話がくるみの気分を憂鬱にしていた。
ヤスコの事を頭から追い出そうと、いつものようにウェンディーズで待ち合わせたミキ達との
おしゃべりがくるみの気持ちを一層、重くした。
「ね、昨日のあのコ、あの後、どうしたの?」
ユウが聞いた。
「んー・・・、今日学校で話した。内緒にしてくれ、って泣かれたよ」
「ダッセ」
ミキがいつものように、フロスティ・コーヒーゼリーをストローで掻き回しながら呟いた。
さりげなく志奄!
「カレシとの関係が上手くいってなくて、ちょっとテンパッてたみたい。で、ウリに走った、って」
「ふーん・・・」
微妙な空気が漂った。この場にいる全員が売春を経験しているし、お互いそれを知っている。
しかし、飽くまで売春はダサくて格好悪い事であり、自分達のようなイケてる女子高生はウリなどしない、
過去にあったとしても現在は卒業している、というのが暗黙のうちに全員が共通して持った建前だった。
二人きりになればこっそり売春の話もするが、今日のように三人以上の仲間が集まっている席で
自分達の売春の話をするのも不文律の定める禁忌だった。
「カレシが浮気した、とか?」
「っつーか、カレシが何もしなかったから、だって」
「わけわかんね」
「それに、オヤジが金払ってくれるのが嬉しかった、とか言って」
「オヤジ好きなんじゃないの?そのコ?」
アヤが好色そうな笑顔で言った。
「北田のオッチャンの所に連れてっちゃいなよ。案外、あーゆーコが向いてるんだよ」
そうだよ、そうしなよ、ミキとユウも賛同した。
くるみは自分の胸に広がった嫌悪感をはっきりと感じ取った。それを表情に出さぬようにするのは
一苦労だった。
北田に女を紹介すれば約束どおりの報酬がもらえるのか、紹介された女はどのような目に遭うのか、
自分達で実行する前にくるみに試させたいのだ。それは構わない。逆の立場なら自分もそうする。
くるみが気に入らないのは、ミキ達に自分と同年代の女を大人に売るような事に抵抗を感じる素振りが
これっぽちもない事だ。
場の空気を白けさせないよう慎重に言葉を選んだ。
「そのコさ、結構悩んでるみたいなんだよね。アタマ良かったから却って悩みが多い、みたいな。
そーゆーコを、なんか、さぁ・・・ヤバくない?」
ミキやアヤの表情が、くるみの説明が上手く行かなかった事を物語っていた。
「まぁ、クラスメートとして話聞いちゃうとね、くるみもやり辛いかもね」
ユウが出した助け舟で、ミキとアヤもなんとなく納得したようだった。
「そのコ、何を悩んでんの?」
「あー・・・。なんか自分がイヤなんだって。ハジけたくなったんじゃない?」
声を潜めて言った。
「処女もウリで捨てたって」
「げえっー!!ありえなくねぇ!?つか、もったいねえ!」
ありえねえ、超ヤダ、バカじゃんetc。みんな好き勝手な事を言っていた。
盛り上がる話の流れに取り残されるように、くるみの頭は冷え込んでいった。他人の悩みも苦しみも
ミキ達にとっては雑談の種でしかない。考えて見れば自分達の友情だって怪しいものなのだから、
ヤスコに対して仲間意識を持ってもらう事など望みようもなかった。当然だ。
くるみはぐちゃぐちゃになったミキのフロスティ・コーヒーゼリーをぼんやりと眺め続けた。
「ね、昨日、久保さんとナニ話したの?」
翌日、教室に入るなりユキエが顔を寄せて聞いてきた。
「いや、べつに・・・」
答えながらも無意識にユキエの視線の先を追った。大人しい女の子グループの中で、髪の毛を
明るい茶色に染め、スカートを短く折ったヤスコの姿が異彩を放っていた。
「あっ・・・ちゃー・・・」
くるみが漏らした呻きを聞いてユキエが、すん、と鼻で笑った。
盛り上がる話の流れに取り残されるように、くるみの頭は冷え込んでいった。他人の悩みも苦しみも
ミキ達にとっては雑談の種でしかない。考えて見れば自分達の友情だって怪しいものなのだから、
ヤスコに対して仲間意識を持ってもらう事など望みようもなかった。当然だ。
くるみが溜め息を押し殺しながら、ぐちゃぐちゃになったミキのフロスティ・コーヒーゼリーから視線を
外した時、テーブルの上に置いた携帯が鳴った。液晶ディスプレーには覚えの無い携帯番号が
表示されている。皆、おしゃべりに夢中でくるみに注意を払っている者はいなかった。通話ボタンを押す。
<もしもし>
若い男の声。
「もしもし?」
<くるみちゃん?>
「そうですけど・・・誰?」
<篠田でっす。昨日、池袋のマンションで会ったんだけど、分かるかな?>
「あ」
すぐに思い出した。好みのタイプの年上の男。アルコール系の甘いコロンの香りが鼻腔に甦る。
<今、電話、大丈夫かな?>
「あ、うん、ダイジョーブ」
自然と声のオクターブが高くなった。
<いや、今ちょっとね、事務所にいるんだけどさぁ、電話も鳴らないし待機のコもいないから
ゆっくり昨日の話を詰めたいな、と思ってね。暇だったら遊びにおいでよ。今どこにいるの?>
「エエーッ?篠田さん、今一人なんですかぁ?」
くるみの口から篠田の名前が出て、ミキ達のおしゃべりがぴたりとやんだ。
<うん、遊びにおいでよ。メシくらいおごるよ>
「んー・・・どうしようかなー・・・」
<今、どこ?>
「池袋だよ」
<ちょうどイイじゃん。おいでよ、俺が行こうか?>
ユウが息を殺してくるみの様子をうかがっている。ミキがアヤの耳元で何事か耳打ちしてクスクス笑った。
「んー・・・。やっぱりダメ。今、ミキ達と一緒にいるんだ」
<ああ、昨日一緒に来てたコ達?・・・なんだ、そっかぁ。>
落胆した調子の声が聞こえてくる。
<・・・じゃ、また、いつでも暇な時遊びに来なよ。映画のDVDとかプレステもあるし>
「うん、行くよ」
<またね>
「うん、またねー」
電話を切るとユウが詰め寄ってきた。
「今の篠田さんって、昨日の?」
「うん」
「何だって?」
「今から遊びに来ないかって」
「あー、やっぱりねー」
皆、納得したように頷きながら互いを見交わした。
「ヤバイよねー。絶対手当たり次第電話してるよ、あの男」
ミキが言った。
「マンション連れ込んで、うちまくってるよ。間違いない」
アヤが続ける。予想はしていたが、篠田はつまり、そういう男だった。驚きはしない。くるみは
昨日の4人のうちで篠田が最初に電話を掛けてきたのが自分だった事が少し嬉しくもあった。
そんな事でのぼせ上がるほど馬鹿ではないつもりだが。
160 :
えっちな21禁さん:04/06/15 00:46 ID:07eztGr9
保全age
リアルで失恋したよ。
どうせなら一人きりでいる時に電話をくれればよかったのに、そう思った。
「ね、昨日、久保さんとナニ話したの?」
翌日、教室に入るなりユキエが顔を寄せて聞いてきた。
「いや、べつに・・・」
答えながらも無意識にユキエの視線の先を追った。大人しい女の子グループの中で、髪の毛を
明るい茶色に染め、スカートを短く折ったヤスコの姿が異彩を放っていた。
「あっ・・・ちゃー・・・」
くるみが漏らした呻きを聞いてユキエが、すん、と鼻で笑った。
放課後、教室を出た途端、背後から名前を呼ばれた。
「三村さん」
振り返ると、ヤスコが少し照れたようにはにかんでいる。明るい茶色の髪が揺れて額に垂れた。
買ったばかりの服を自慢したがっている女の子のような、どこか誇らしげな様子だった。昼休みの間中、
ユキエと食事している最中からヤスコがチラチラとコチラの様子を伺っているのは気付いていた。
ずっと話しかけるタイミングを探っていたのだろう。
「な・・・に・・・?」
どんな態度で接したらよいか、未だにつかめない。
「話したい事があるの。ちょっと時間いい?オネガイ!」
歌うような調子でヤスコは言った。
「うん、・・・良いけど・・・」
もっと早いペースでよろしく的支援!楽しみにしてるから
test
昨日も来たA棟校舎の非常階段、最上階に向かって階段を上る。校庭でサッカーをしている男子生徒の
笑い声が風に乗って聞こえてくる。学校裏のクヌギ林の鮮やかな緑が目に染みた。ああ、これから
熱くなるんだなぁ、と思った。
目の前には昨日見た背中があった。誘われ方も昨日と同じだった。
しかし、ヤスコは昨日のヤスコじゃない。昨日までの、聞いているだけで息苦しくなる陰鬱な喋り方が、
別人のように明るくなった。歩き方も、俯きがちに背中を丸めていたのに、今日の弾むような足取りは
自信に満ちている。髪を染めてスカートを短くした。それだけで人はこれほどまで変わるものなのか。
くるみは、先に階段立ってを上るヤスコの背中を妙な感慨を抱きながら見ていた。
「髪の毛、染めたんだけど、どうかな?」
最上階の踊り場にたどり着くと、恥じらい気味にヤスコは言った。
「・・・結構、似合ってるよ」
ヤスコはしきりに照れている。
「それを聞きたくて呼んだの?」
一瞬、しまった、と思った。思いがけず意地の悪い聞き方になった。
「ううん、わたし昨日、三村さんから言われた事を良く考えてみたんだ。それでね、三村さんに聞いて
もらいたい事があってね」
くるみの些細な言葉の棘を、ヤスコはまったく気付かなかった。
「私、『援交する覚悟』なんて考えた事も無かった。私、自分の意思で援交してたのに誰か、人のせいに
しようとしてたんだ。山崎君とか、親とかのせいに、ね」
ヤスコは憑き物が落ちたような、爽やかな顔をしていた。よく見ると、薄く化粧をしている。
「『援交』って言葉、おかしいよね。援助が必要なほど窮してるわけじゃないし、ましてや交際するわけ
じゃないんだから。お金を貰ってセックスさせるんだもん。それって、売春だよね」
何も言えなかった。ヤスコが昨日のくるみの話を、思った以上に理解していたことに驚いていた。
やっぱり苦手だ。ヤスコは理解が早すぎる。素直過ぎる。こんな女は今までの友達にはいなかった。
話を濁して適当にごまかす事も出来ないし、騙すのも気が引ける。接し方が分からない。
「で、思ったんだ。私、売春して確かに変われたと思う。良くも悪くもね。悪い事だし、親が知ったら悲しむと
思うよ。でもね、私、昔の自分より今の自分の方が好き。だから覚悟を決めたいんだ」
ざらついた感情がくるみの胸に広がった。
「ナニ、・・・言ってるの?」
「私、もっと変わりたい。色々なことを知って三村さんみたいになりたい。だから覚悟を決めて昔の自分と
決別したいの」
ヤスコの愚直なまでのを気持ちを突きつけられて狼狽している自分に気付いた。
「山崎君とも昨日電話で話して別れた」
「バッ・・・カじゃないの!?なんで?」
「仮面を被ったままじゃ、ズルイから」
ヤスコは真っ直ぐ見返してきた。気迫に押されて、くるみが先に目をそらした。ペースを握られっぱなしなのが
不快だった。
「素顔になって本当の自分になる」
「バカじゃん・・・」
ようやく言葉が虚しく漏れた。
「私は似合わない事はするなって言ったの。分相応の生き方しろってね」
「嘘。いや、そうだったとしても私、決めたの」
「じゃ、勝手にすれば?でも、私のせいにしないでね。久保さんの意思で久保さんが『自分探し』しようっていうなら
かってにしなよ」
頑張れぇ!書くんだ!
ありがとう。ごめんね。
これ以上、深く関われば、間違いなく面倒ごとに巻き込まれる。
突然茶髪にしたり、毎日顔を合わせるクラスメートである彼氏を振ったりする女が思慮深いとは
思えない。短絡的に想像つかないような暴走をしでかさないとも限らない。むしろその可能性は高い。
「・・・三村さん、賛成してくれると思ったんだけど・・・」
ヤスコの寂しげな呟きがくるみの心に細波を立てた。この女、同情を期待して弱い振りをしている。
「・・・一度輪姦されないと分からないかなぁ」
くるみは忌々しげに吐き捨てた。この女、やっぱり勝手だ。
山崎を自分の都合で一方的に振った事を、決意の証のように語っていた。くるみがヤスコの変化を
賛成したり、協力する理由だってドコにもない。
「わたし、もう行くね」
怒っても、笑っても、くるみの得にはならなそうだ。静かに言って身を翻し、階段を降り始めた。
背後から呼び止められる事はなかった。
頑張れぇ!ちゃちゃっと書いて欲しいかもけど、頑張れぇ!
174 :
えっちな21禁さん:04/07/04 06:50 ID:3u903msC
おちそうのなってるな
一昨日、この部屋に木霊していた湿った肉を打つ音が、今も耳に残っている。昨日は疲れ果ててほとんど一日
寝てすごした。腹が減って目を覚まし、あの出来事は現実だったか、夢だったか逡巡したが、ゴミ箱の中の
大量のティッシュとコンドームが現実を教えてくれた。
カップラーメンを啜った後、くるみの白い尻を思い起こしてオナニーしている最中に電話が鳴った。
<もしもし、田辺でーす。俊夫?>
男の声、田辺?思い出せない。
「はい、俊夫ですけど・・・」
「あのさ、タカアキから話聞いたんだけど、トシオ、今プーしてんの?」
タカアキ・・・思い出した。専門学校時代の友人タカアキを介して知り合った、田辺ノブヒコだ。確か新宿で当時ホストを
していたはずだ。
「ノブくん!スッゲー久しぶりじゃん!」
話題が豊富で、面白い奴だった。タカアキと3人で飲んだ時はおごって貰った。
黒い三つボタンスーツに茶髪。焼けた顔もなかなかのイケメンで、都会的な立ち居振る舞いに憧れた。
その頃は、まだ真剣にデザイナーを目指していたが、デザイナーがダメならホストになるのも良いな、と思った。
「昨日さぁ、タカアキと会ったんだ。そしたらトシオがプーしてるから仕事紹介してやれないか、って話になってさ。
そしたら、今ちょうど人捜しててね」
「ホスト!?」
「いや、ボーイなんだけど」
ノブヒコのようになれるかと思ったのだが、肩透かしを喰って少しガッカリした。
「ボーイって、ホストクラブのボーイ?」
「ホストクラブにボーイなんていないよ。ボーイは若い奴がやるんだ。カジノなんだけど」
「カジノ?」
「ああ、まだ開店してないんだけどさ。俺の友達の知り合いがブクロでカジノ開くんだ。それでオープニングスタッフ
探しててさ。俊夫ってブクロに住んでたよね?」
「カジノ?スロットとか?」
「スロットは無いな。ルーレットとか、ポーカーとか、バカラとか、ブラック・ジャックとか、さ」
「ヤバくないの?」
「全然ヤバくない。警察の上の方と話がついてるから。ガサが入る事は絶対無い」
「マジで!?」
警察と話がついている!映画みたいだ。本当にそんな事があるんだ。
「しかもオープニングスタッフだから下っ端にされる事もないし、出世も早い。幹部候補ってヤツだよー」
そう言ってノブヒコはへへへ、と笑った。
「マジかよー」
幹部候補、物々しい響きがくすぐったい。俊夫もへへへ、と笑った。
「どうよ?やってみない?」
「いや、急に言われてもさ、もっと詳しい話聞きたいんだけど・・・」
「まあ、そうだろうけどさ。いや、コッチも急いでるんだよねー」
「給料とかは?」
「10円ポーカー屋の雇われ店長が50万くらいらしいから、・・・そうだな、25はカタイでしょ」
25万。大いに興味をそそられた。
「そんなにもらえるの?」
「まあ、店が軌道に乗るまではもっと安いかもしんないけどね」
「勤務時間とかは?」
「やる気あるならオーナーになる人に直接話聞きなよ。連絡先教えるからさ、やる気あるならね」
179 :
えっちな21禁さん:04/07/06 22:54 ID:dZpCdyoO
支援!
「やる気、かぁ・・・」
「オイシイ話だと思うよー。裏社会にコネつけるチャンスだぜ?」
「裏社会て!ノブくん怖いよー!」
「いや、マジ!カジノ経営する人なんてさ、金持ってるから。そういう人に気に入られるとさ、広がるぜ、人脈が。
店を辞められれば俺がやりたいくらいだよー。コッチも不景気でさ、最近ババアも紐が堅いからねー」
ノブヒコはカッコイイ。
「ノブくんは25過ぎるとババアなんでしょ?」
ノブヒコのように華やかな人生を歩みたい。ノブヒコの歳は自分と3つほどしか違わない筈だが、
知識も経験も10年差をつけられている気がする。
「まーね!25過ぎて金持って来ない女は価値無いっしょー!」
やっぱりノブヒコはカッコイイ。
しばらくメモを眺めていた。
結局、携帯番号を教えてもらった。
「急いでるし人も欲しいんだけど、ヤバイ話だからさぁ。誰でも雇えるわけじゃないんだよ。できる事なら俺が
やりたいよ。でも、今俺が店を辞めるわけにはいかないんだよねぇ。俺もコッチの世界でもっと上を目指したい
し、店長にも世話になったし、期待されてっからねぇ。俊夫がやってくれるなら俺の金と俊夫のコネとで
これから面白い事出来るかもしれないし、な?」
ノブヒコに期待されているのが嬉しかった。
上手くいけばノブヒコと二人で何か新しい事が出来るかもしれない。気分が高揚した。
「ただし、ハンパな気持ちじゃ困るんだよ、決心ついたらマジになってもらわないとな」
番号を貰ったはいいが、電話をする決心がつかなかった。
182 :
えっちな21禁さん:04/07/12 22:39 ID:FM6cHmCS
支援!
183 :
さいとう:04/07/16 10:45 ID:45HndS0S
すごいじゃん うらやましいな
私はただのコンビニ店員だよ
カジノの店員。
トランプ、ルーレット、積み上げられたチップ、蝶ネクタイのディーラー、シャンパンを運ぶバニーガール。
映画で見たカジノのイメージが次々頭に去来した。オモシロそうだ。黒いベストと蝶ネクタイはきっと自分に似合う。
群馬の友達に、カジノで働いているって言ったらどんな反応が返ってくるだろう?
オーナーに気に入られて、人脈を広げる、金を貯めてもっと良いマンションに引っ越す。
ノブヒコのような友達をたくさん作って、彼女も作って、車を買って、週末はギャルとパーティー。
夢がどんどん膨らんだ。
自分の人生に大きな転機が来ているんじゃないか?バイトを辞めて間もないタイミングで面白そうな話が転がり込んできた。
一昨日だって知り合った女子高生とその日のうちにセックスまでこぎつけた。運気が上向きになってる気がする。
誰かが言っていた。何をやっても上手く行く時期が、人生には何度かあるって。そのタイミングを逃さず、何かデカい事に
挑戦してチャンスを生かした奴が勝ち組になるって。
きっと今が、そのタイミングだ。ココでテンション上げなきゃいつ勝負するんだよ。
そうだ、今がチャンス。勝負時だ。
186 :
えっちな21禁さん:04/07/19 23:14 ID:8b/eX5ZQ
支援!
時計を見ると午後二時。オーナーの名前は北田、と教えられた。
これからカジノのオーナーになる北田さんが、今どんな仕事をしているかは聞いていない。
この時間に電話してもよいものか、少し迷ったが、相手は急いでいるらしい。
時間が経って自分の決心が鈍るのも嫌だった。気合入れろ、気合。
緊張しながらダイヤルをプッシュした。
四回ほどのコールで
「はい、もしもし」
中年男の声が電話に出た。
「あ、もしもし、あの、池沼と申します。北田さんですか?」
「はい、そうですけど」
「あ、田辺くんからカジノの話を聞いて電話したんですけど・・・」
「ああ?何だって?」
最初は威嚇するような声だった、働きたい、と言うとすぐに声の調子が変わった。
「なんだ、いきなりカジノなんて言うからビビッたよー。なに?俊夫君、働きたいのね?」
「はい、・・・あっ、いえっ、詳しい話を聞かせてもらいたいと思って」
「あー・・・、そうかぁ。会って直接話したいな。ほら、言っちゃうとさ、ヤバイ話も出てくると思うんだよね。
気軽に電話で話せる事じゃないし」
話し始めると流れるような早口だった。
「まず俊夫君のことも知ってからじゃないとさ。誰に話しても構わないわけじゃないからさ。いつが都合いい?」
「えっと、今プーなんで、いつでもいいッス」
思わず答えていた。
「じゃ、明日の夜、大丈夫かな?7時頃。ブクロに住んでるんでしょ?」
「はい」
「じゃ、7時にイケフクロウの前でどう?」
「大丈夫です」
話に流されるまま、会って話を聞く事になってしまった。
「まあ、ノブヒコの紹介なら問題ないと思うんだけどさ、明日はね、履歴書と免許証、持ってきて」
「は?・・・はい」
突如、不安が胸に広がった。得体の知れない人に履歴書なんか見せてもいいんだろうか?
俊夫の不安を見透かすように北田の声が流れてくる。
「今、俊夫君のケータイから電話くれたんだよね?」
言われて初めて自分の軽率さに気付いた。非通知で電話すればよかった。携帯番号を知られて
しまったからバックレることが出来なくなった。
「はい、そうです」
「んじゃ明日の夜7時、忘れないでね」
「あ、はい、よろしくお願いします」
反射的に返事をした。
「よろしくー」
有無を言わせぬ北田の声を残して、携帯が切れた。
190 :
えっちな21禁さん:04/07/25 00:42 ID:tXD7D6eR
支援
191 :
えっちな21禁さん:04/07/25 01:24 ID:e9LBbJfB
一個だけ気になるんですが
明治通りは北池袋の方にはつながっていないかと…
明治通りを
>>110の道順で辿れば、確かに「北池袋駅」付近に行ける。
ただし、「北池袋」という地名は無い。
「上池袋」が正確か?
193 :
えっちな21禁さん:04/08/03 22:23 ID:18gOm6rg
sigotogaisogasii
194 :
えっちな21禁さん:04/08/12 03:47 ID:rw3QUw4I
続きを期待しつつ保守
195 :
えっちな21禁さん:04/08/12 10:12 ID:LCmsNj3E
おちんちんが欲しいの〜誰かぁ〜おちんちん、ちょうだい!
続きが読みたい・・・
197 :
えっちな21禁さん:04/08/14 00:31 ID:A9Wag38y
続き期待age
198 :
えっちな21禁さん:04/08/22 11:16 ID:kkSenYgn
すんごく楽しみに待ってますage
otita?
200 :
えっちな21禁さん:04/08/24 07:34 ID:Ku4TDwX2
2尺
201 :
えっちな21禁さん:04/08/31 04:39 ID:tBqp4W0S
ほしゅー
このスレまだあった・・・
203 :
えっちな21禁さん:04/09/13 07:37:53 ID:1RWhmOf+
hosu
保守
そんな子がいたらいいね
晒しage
207 :
童貞27歳:04/10/12 23:28:42 ID:lekyrhxN
いるわきゃない
保守
209 :
えっちな21禁さん:04/10/20 01:32:56 ID:FPlShsgz
乳首がびんびんです。
冷風に晒されたい…
風邪ひいちゃうよ
スズキさん、もう書いてくれないの?
敬語使うから女と思われるんだよな
何でもしまつ・・。
なんでもいいかぁら続き〜〜〜
216 :
えっちな21禁さん:04/12/02 23:47:31 ID:/pqa/TN9
このスレまだあったんですね。
ageるけど何か?
と
220 :
えっちな21禁さん:05/01/13 10:48:55 ID:mGrudIgy
俺で良ければなってやろうか?
もう続きを期待してはダメなの?
222 :
えっちな21禁さん:05/02/10 07:33:21 ID:L32cnKsZ0
age保守
223 :
えっちな21禁さん:05/02/10 07:34:17 ID:A8oPvg2lO
続き書こうか?
225 :
えっちな21禁さん:2005/04/05(火) 15:34:09 ID:GJMzG74I0
保守
227 :
えっちな21禁さん:2005/05/23(月) 23:07:26 ID:bPBIx+t/0
保守
228 :
えっちな21禁さん:2005/05/31(火) 20:26:56 ID:uCa8orI3O
(;゚∀゚)=3
229 :
えっちな21禁さん:2005/06/16(木) 22:32:02 ID:GWbaQI7w0
test
230 :
えっちな21禁さん:2005/07/11(月) 15:47:47 ID:y0Au3OMX0
現在女子高性2人(ともに高校3年)を奴隷にしてます。
一人はモデルもやってるRちゃん(ただし槍マン)
もう一人は自殺癖のあるHちゃん(こっちは男性経験俺だけ)
いまのところ別々に所持しているので、
そろそろ奴隷同士会わせようかなと画策中。
231 :
ヌポ:2005/07/11(月) 15:51:08 ID:ocbjq+ojO
230
どんなプレイしてんの?
鹿児島で相手してくださる方いませんか??♀です。あなた好みになります。