たぶん、アニキはなんで私がこんなにプロレスごっこをしたがるのか、本当の理由を知らない。
プロレスごっこ=@私とアニキはそう呼んでるけど、あれはもうプロレスごっこなんて
呼べるもんじゃないかもしれない。
あれから私は何回もアニキとプロレスごっこをして、どうすればあの変な感覚、
気持ちいい感覚が味わえるのかを発見していった。
そうしていくうちに、私とアニキとのプロレスごっこは私が気持ち良くなるための形、
そういう形から始まるようになって、余計なものはどんどんはぶかれていったんだ。
そして、今から始まるプロレスごっこ≠燻рフ一番お気に入りの形から始まろうとしている。
アニキがベッドに上がり、壁に背をあずけ上半身を軽く起こした状態で伸ばした足を少しだけ開く。
私はアニキと向かい合うような形でアニキの右の太ももに跨り、それから体を倒してアニキの胸に
顔を埋めるような感じで背中に腕を回して抱きついた。