>>722 >それでは肯定派が自信を持って「否定派を論破した」という資料をドウゾw
北岡伸一『「日中歴史共同研究」を振り返る』より
南京事件をめぐって
南京事件について、日本軍の虐殺を認めたのはけしからんという批判がある。
先述した通り、共同研究では南京事件にとくに時間をさいて議論してはいない。
よく報告書を読んでもらえればわかるが、日本側は、日本側には犠牲者数について
諸説あるということを紹介しているだけである。
ただ、虐殺がなかったという説は受け入れられない。
日本の近代史の研究者の中で、南京で相当数の不法な殺人・暴行があったということを認めない人はほとんどいない。
それは、戦前から日本の内部でも不祥事として割合知られていた。
中国国民党が宣伝に利用したことは確かだが、だから虐殺がなかったということにはならない。
実際、多くの部隊の記録に、捕虜の「処分」に関する記述がある。
「処分」のすべてではないにせよ、相当部分は処刑である。
捕虜に対しては人道的な対応をするのが国際法の義務であって、軽微な不服従程度で殺してよい
などということはありえない。
便衣隊についても、本来は兵士は軍服を着たまま降伏すべきであるが、軍服を脱いで民衆に紛れようとしたから
殺してもよいというのは、とんでもない論理の飛躍である。
どの国でも最も愛国主義的な団体は、在郷軍人会など元軍人の組織である。
日本陸軍では偕行社がそれであるが、偕行社は南京で調査を行ない、周囲からの強烈な批判にもかかわらず、
虐殺があったと認定している(『南京戦史』)。
こうした不快な事実を直視する知的勇気こそが、日本の誇りなのであって、過去の非行を認めないのは、
恥ずかしいことだと思う。
さあ、専門の研究者の見解を否定できるだけの論拠をどうぞ。