真珠湾攻撃 - みごとにひっかけられたアホな日本2

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173名無しさん@お腹いっぱい。
1941年12月8日の日本による真珠湾攻撃は日本にとって自殺行為であった。
日本が英国とオランダのみを対象に宣戦布告するならば、アメリカが第二次大戦に
参加することは出来ず、従って枢軸国が勝利していた可能性が高いからだ。
問題となる石油の禁輸も東南アジアの油田で事足りたと思われる。

更に謎なのは、三国同盟では宣戦布告の義務がない(例えばドイツとソ連が激しく
戦っている間も日本はソ連に宣戦布告することは無かった)にも関わらず、ドイツが
真珠湾攻撃の直後に対米宣戦布告したことである。これでドイツの敗北も確定したのだ。

この日独両国の対米宣戦布告は、両国の支配階層の熟慮の末に合理的に決定されたと
私は考える。この決断の理由が分からない人間に20世紀の歴史を語る資格はないだろう。
その前に、19世紀と20世紀の概略を述べておこう。

歴史家エリック・ホブズボームの言う「長い19世紀」はフランス革命に始まる。欧州大陸の
二つの超大国であるフランスとオーストリアが、ルイ16世とマリーアントワネットの結婚に
よって統一されることを恐れた英国本拠の国際金融資本が革命を扇動してフランスを滅ぼし、
世界覇権を維持した時代である。しかし、19世紀後半には英国で発明された鉄道が欧州
内陸国で大量に建設され、ドイツやロシアなどの東欧諸国の経済が劇的に発展して
英国を追い抜きつつあった。この覇権喪失の危機に生まれた学問が地政学である。

マッキンダーが「東欧を支配する者はハートランドを支配し、ハートランドを支配する者は
世界島を支配し、世界島を支配する者は世界を支配する」と語ったことは、当時の英国が
鉄道建設による東欧の発展を如何に脅威視していたかを示している。丁度現在の米国が
中国を含む東アジアの経済発展を脅威視しているのと似ている。