【クズ崎は】大物近代史家総合スレの21【出入厳禁】
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名無しさん@お腹いっぱい。:
伊藤隆さんは、かつて次のように誌上で戦前の日本を不当に低く評価する
日本の歴史教科書の記述を厳しく批判したな。
伊藤隆(東京大学名誉教授・日本近代史)
「東京大学教授だったころ、入学試験の日本史を採点していると、
戦前の日本というのは本当に真っ暗な時代だったというニュアンスの答案が圧倒的に多いのである。
ある法学系の教授から『中学、高校の日本史の先生たちは戦前の日本は法治国家ではなかった
とでも教えているのかね。天皇制、天皇大権というのは文字通り、
天皇の一存で何でもできたという馬鹿げた解釈が罷り通っているのだね』
と言われたが、私も同感であった。」
「歴史というものは、その民族なり国家なり、小は個人にいたるまでの、
いわば履歴書のようなものであり、自画像と言い換えてもいいものだ。
それをあくまで黒く、自虐的に描くということは、
もはや病的と言ってもいいのではないか。
近代の日本が達成してきた数々の事績については、無視するか、
事実のみを無感動に羅列し、評価を与えない。
もしくは不当に低い評価にとどめる。
そして、達成の陰にある否定的な側面を必要以上に強調する。
「が、しかし」で接続された、後半に力点を置く記述を読んでいると
気持ちがどんどん暗くなってしまう。
(伊藤隆「新しい『中学歴史教科書』編集委員の弁」『諸君!』平成9年7月号 文藝春秋 P55)