皇国史観プロパガンダで東日本人を侮辱するな

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96日本@名無史さん
『人国記』における評価 (成立年代:戦国期、著者:信州人か)

【山城】
女の姿。音声の尋常なること並ぶ国なし。
然れども武士の風俗、好ましからざること、中々子細に及ばざるなり。
【大和】
山城の国人より人の気少し尖(するど)なる所あり。
【河内】
士農工商共ともに富貴なる人は、すべて驕りの気ありて、人を足下(そつか)に見卑しむ心甚だ強し。
然りと雖も気に和(わ)あるが故に、物の道理を知る時は、名高き人もあるべきなり。
【和泉】
人を誑かし、出家・沙門、他国の商売の人ら、金銀等を貯ふると見るときんば、
関東の人の人を殺害するの類は無うして、懐けて後に品(しな)を以て勾引(かどわか)す等の風儀なり。
根本に実儀少なきが故に、譬えば剃刀の金(かね)の悪しきを見るが如くなり。
【摂津】
…武士の武士には非ずして、偽り諂ふ類の人多し。
大和・山城・河内のはづれの国なる故に、四か国の水土集まりたる風俗なれば、善き事もありて、亦悪しき事もありといへども、
総じての風儀、柔弱・虚談の国風ゆゑ、武は用ふるに足らざるなり。
【近江】
賢佞(けんねい)の間を兼ねたる風儀なり。
身持上手にして、人に非を打たるべき事を言葉に顕はさずして、非を隠して善を説く。
【紀伊】
不律儀第一にして、陽気甚だ卑しく、上(かみ)としては下(しも)を貪り、下は上を侮り、法令を入れずして、更に言語に絶えたり。
【播磨】
知恵ありて義理を知らず。
若き侍の風上(かざかみ)にも置くべき国風にあらず。
【丹波】
人の気懦弱(だじゃく)、面々各々にして、十人は十様にして我が身を自慢し、…悉く皆女人の風俗に異ならず。
【丹後】
気質直ならずして気弱く、勇気寡(すくな)く、実寡うして、邪智ありて、聊かも取りて用ふべき様なく、…。
【但馬】
丹後・丹波よりは勝れり。…善にも悪にも従ふ風儀なり。
97日本@名無史さん:2009/09/19(土) 19:01:03
【安房】
人の気尖(するど)なること、譬えば刃(やいば)の如く…。男女ともに死する事を手柄とのみ覚えて、…。
【上総】
大体安房に替ることなし。
然りと雖も、この国の人は別して気質偏屈にして、その勤むるところ諸民ともに、常に山賊・夜討を本と覚えて、正道を知る人、百人に九十人これ無し。
然りと雖もその健気(けなげ)なること、関東に二番と劣るべからざる風儀なり。
唯気質に勝りて、勇を強く行ふ風俗なり。危ふき事のみ多し。
【下総】
上総に同じ。然れども結城の人は律儀にして、一国の内にも珍しき事なり。
【常陸】
ただ盗賊多くして、夜討・押込・辻切等をして、その悪事顕はれ、罪科に行はるるといへども、恥辱とも曾て思わず。
…ただ肝胆の間、逞しく生れ付きてかくの如きと見えたり。
【下野】
…常に業(わざ)する事とては、辻切・強盗の類にて少しも恥づる事なく、…。
勇気の強きことは、上方(かみがた)の五か国七か国を合はせたるよりは猶も上なるべけれども、更に理非を弁ふることなきが故に、法外のみ多し。
【武蔵】
闊達(かつたつ)にして気広し。…名人の風俗なり。
ただ道理に因る時は気に乗じ、不可なる時は己が非を知りて、承けて制するを上とす。然れどもこの風俗は、最も潔き風俗なり。
次に気広きを以て驕る気強し。
【相模】
豆州(伊豆)に似るといへども、人の気転変し安き所なり。
…常に栄花を好み、好味を求めて酒色をもて翫(もてあそ)ぶ風儀、十人に八、九人かくの如くなり。
…智あって智に迷ひ、義を知って義に迷ふ。誠に悪を備ふる風俗なり。
【伊豆】
強中の強にして、その気に乗る時は強し。その気に乗らざる時も強し。
【甲斐】
人の気質尖にかたくへなり。…死する事を厭はずして、傍若無人の事多し。
【上野】
碓氷・吾妻・利根三郡は、人の形儀信州に似たり。
勢多・佐位・新田・片岡四郡は、風儀信州より上分の風俗なり。然れども詰まるところの意地少なく、信濃よりも足らざるなり。
【信濃】
武士の風天下一なり。百姓・町人の風儀も、健やかなること他国の及ぶ事にあらず。