太平洋戦争は共産主義者の陰謀

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136日本@名無史さん
『世紀末から見た大東亜戦争』(現代アジア研究会編/プレジデント社、一九九一)
第六章 日本を陥れたもの 京都産業大学教授 丹羽春喜
(本稿は、『現代警察』五十五号、平成二年五月号所収の拙論に大幅な改訂を
加えたものである)
 
 当時は、尾崎が所属していた『朝日新聞』をはじめとする大新聞も、これに同調して、日本の
全国民を対中・対米英戦争に駆り立ててやまなかったことは周知のとおりである。しかも、
このことについては、次のような驚くべき事実があったことを認識しておかねばならない。
 すなわち、終戦後、マッカーサー司令部は、朝鮮戦争勃発を機に、当初の容共政策を改めて
「反共・防共政策」に転じ、日本の新聞社から共産主義分子を排除する指示を出した。
いわゆる「レッド・パージ」である。このとき朝日新聞社からは、二百人前後ものスタッフがそれ
に該当するものとして追放されたわけであるが、その人たちは、その年齢や地位から見て、
その大部分は尾崎と同様に戦前・戦中に入社して、戦争中の『朝日新聞』を作っていた人たち
であったことは明らかである。すなわち、戦前・戦中に、「暴支膺懲」「蒋介石政権撲滅」
「独伊枢軸との提携強化」「鬼畜米英打倒」などを狂的なまでに叫び続けた『朝日新聞』の
編集は、このような共産主義者およびその同調者によってなされていたわけである。