土方歳三はホモ

このエントリーをはてなブックマークに追加
607司馬霊太郎
「あっ」
思わず声が漏れた。総司が、である。
総司はどうして良いか判らない。それまで女性に触れた事さえ稀であった。
こんな事は、嫌だ。いけない事だ。それは判っている。なのに土方に不可解な手の動きを拒む事が出来ない。
喉まで出かかっている「やめて下さい」の一言がどうしても出ず、ただ初めて体験する奇妙な快楽と死ぬる程の恥かしさに必死に耐えるのみであった。
土方はそんな総司の初めての反応を楽しむかの様に、今度は彼の菊座にそっと指を立てながら
「総司、『誠』という字はな、ここをちょんちょんと、こう書いて、ここをすぅーっと・・」
「ああっあっ!」
「ここはこう跳ね上げて、クイッと」
「いっいぃ!」

(続く)