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日本@名無史さん:
戦後の工業化、産業体制の変化によって
植民地にして1次産品を収奪すると言う方法ではうまみが少ないと言うことに気づく
はずだからだ。植民地のままであれば、1次産品を生産しそれを本国まで輸送する手
段と言うものを整備しなければならない。
本国に必要な時に必要な分だけを得ると言うだけなら良いが、それを国際市場に出す
となった場合、競争が発生するわけでその競争に勝とうとすればそれだけ本国の投資
が増える。
第2次大戦が起こったのもそうした市場原理と植民地経営の矛盾が出たのが原因のひとつ
であるし、植民地のままでは市場の拡大には限界があるし、他国の植民地からより品質の
高い、より安価な原材料を入手することも出来ないし、自国の技術力が優れていなければ
工業製品の販路も限られてくる。
そういう経済環境の中で本国より多くの人口を抱える植民地経営というのはいづれ限界が来る。
アフリカ諸国の独立と言うのもそういう宗主国の都合が左右していると考えるがどうかな?
そうなれば、アジア諸国も遅かれ早かれ独立する運びとなっただろう。
実際、太平洋の小国にいたっては独立を望んでいなかったのに宗主国の都合で独立"させられた"
というのもあるしね。
欧米がアジア・アフリカから利益を得ていたとしても植民地経営のために軍隊を置いて定期的
に役人を補充して本国との輸送インフラを維持して、という経費やリスクを考えれば独立させて
必要なものだけを安く買い叩くと言う自由主義経済に叩き込んだ方がやりやすいわけで、独立して
からも植民地が輸出を増やそうとすれば自然と宗主国向けが多くなるのは目に見えているし、イン
フラ整備や生産設備の拡充となった場合、規格やら既存の設備なんかの関係でやはり宗主国からの
技術導入になる罠。ミャンマーなんぞいまだに華氏温度、ポンド・インチ法を使う数少ない国のひとつ。
一時、タワラソーイチローが日本のJIS規格がアジアを統一するとぶち上げたことがあったが、いまや
ISOに押されてJISは見るも無残。(言っとくけどPCの文字コードのことぢゃないぞ。)
結局どうあがいても全ての設備や制度を入れ替えなければ植民地はどうやっても宗主国に頼らざるを得ない
ツーわけ。