息子さんの将来を案ずるお気持ち、お察しいたします。
正確な統計はありませんが、いつの時代にも同性愛者は必ず一定の比率でいます。
芸能界や接客業だけでなく、会社員やフリーランスで働く人などさまざまです。
理解者が増えたとはいえ、世間の風当たりはまだ強い。
異性と結婚し、子どもをつくったあとで、カミングアウトについて悩み苦しむ方もおられます。
息子さんもあなたに打ち明けるには、大変な決意が必要だったと思います。
でもあなたならわかってくれると信じた。
息子さんはあなたという理解者を得て、勇気百倍だったことでしょう。
性的指向は変えられません。
親が自分を責めることでもありません。
息子さんの幸せは息子さんが自分でつかむもの。
あなたにできることは最後まで息子さんの味方でいること。
努力を認め、応援団であり続けることではないでしょうか。
あなた自身、息子さんを通してもっと多様な生き方、さまざまな価値観の存在に目を開かれ、強くなれるでしょう。
それは息子さんからの、すばらしい人生の贈り物だと思います。
(最相 葉月・ライター)
(2009年11月22日 読売新聞)
大学生の息子 同性愛告白 : 心身 : 人生案内 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/shinshin/20091122-OYT8T00211.htm