【AMERIKKA'S】ICE CUBE【MOST WANTED】
(「韓国ナショナリズムの不幸」鄭大均 著 P68〜69)
たとえば韓国人のアメリカ移民が本格化するのは六八年以降のことであるが、八〇年代にはロスア
ンジェルスやニューヨークといった都市で、韓国系商店の「悪徳商法」や「レイシズム(人種主義)」
を批判する声があり、とりわけアフリカ系アメリカ人からの批判が強かった。ラップ・ミュージシャ
ンのアイス・キューブが『死亡診断書』というアルバムで、
コリアンを「東洋のチンケなげす野郎」と呼び、
「黒い力の前にひれ伏せ。さもないとお前らの店を今すぐ焼くぜ」と歌ったのは九一年のこ
とであるが、九二年のあのロス暴動では、アフリカ系やヒスパニック系居住区に位置する韓国系商店
が暴徒たちのかなりの集中的な略奪や放火の標的となった。