ひきこもり支援へ作業所設置 広島
広島市ひきこもり相談支援センター(西区)が、自宅に閉じこもりがちな人からの
相談に応じる業務に加え、相談者の就労支援に力を入れ始めた。開設から1年余り。
実体験の場となる作業所を設け、社会復帰を後押ししていく。センターは昨年10月、
JR横川駅(西区)近くのビルに作業所「クロスロード」をオープンした。「昼夜
逆転の生活が、規則正しくなった」。約10年間、自宅に引きこもっていた男性(32)
は11月から週5日通い、木工や手芸を学んでいる。「ここで技術を身につけ、仕事
を見つけたい」と力を込めた。センターは、外出できるようになった相談者に、次
のステップとなる就労体験を勧めている。週に1〜5日間、クロスロードでの内職
や神社の清掃活動を通じ、規則正しい生活に加え、社会との接点の回復を図る試み
だ。現在、20〜40代の男女10人が作業所に通っている。センターによると、開設か
ら昨年末までに1711件の相談があった。大半は20〜30代の男性からだ。センタ
ーを運営するNPO法人の斉藤圭子理事長は「人間関係や就職活動で悩み、引きこ
もる人が多い」と指摘。「作業所での体験を通じて自信を取り戻し、就職につなげ
てほしい」と話している。
ttp://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201102010034.html