hikipedia

ムヒ
出典：フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

　ムヒ（むひ）は、さくらももこ原作で、講談社発行の『週刊コミックスクエア』
に連載されていた漫画『花火ちゃん』の登場キャラクター。ファンの間で人気が高
く、ムヒを主人公とするスピンオフ作品『ムヒ君』も同誌に掲載されたことがある。

●キャラクター紹介１

ムヒ
松本市立桜中学２年生。陸上部に所属する、運動神経抜群の美少年だったが、魔女
である「花火ちゃん」の逆鱗に触れ、「黒板消し」の姿にされてしまう。作中では、
黒板消しながら、普通に学校に通っている。顔は四角いが、丸くしたり縮めたりす
ることもできる。好物は「カツバーグ」。一時期「すうすう」と両思いだった。

すうすう
お嬢様風の美少女で、桜中学のマドンナ的存在だったが、花火ちゃんの逆鱗に触れ
「ゆでたまご」の姿にされてしまう。ムヒと同じく、作中では普通に通学している。
一時期「ムヒ」と両思いだったが、振られてしまい、寂しい毎日を送っている。

●キャラクター紹介２

花火ちゃん
漫画『花火ちゃん』の主人公。桜中学の２年生で、魔女。絶世の美人で、優しい心
の持ち主だが、怒りのスイッチが入ると暴走し、同級生たちを手当たり次第「物」
に変えてしまう（元に戻す方法は花火ちゃんも知らない）。そのため、桜中学の生
徒は大半が人間ではない。口癖は「らんらんるー」「悲しいときは空見んだよ」。

むるえ
ムヒと同じ陸上部に属している。努力家で、顔も悪くないが、「自分は醜い」とい
う妄想に取り憑かれている。恋するすうすうを振ったムヒを逆恨み。花火ちゃんに
「あなたがすうすうに好かれないのは、見た目のせいじゃないわ」と諭される。

春道
ムヒのクラスの担任。社会科の教師。悪人ではないが、嫌みったらしい性格で、生
徒から嫌われている。花火ちゃんの逆鱗に触れ「タイのオカマ」にされてしまった、
と本人は言っているが、それは元々の容姿である。司法試験に落ち続けている。

●『ムヒ君』のあらすじ

　漫画『花火ちゃん』の世界の１５年後という設定。ムヒは２９歳になっている。
大学は中退、専門学校も中退、仕事もバイトも長続きしない……。そんな自分の性
格を直そうとすることもなく、「けっ。黒板消しにされちまったんだからしょうが
ねぇや」とうそぶき、美少年だった頃の自分を思い浮かべることで、心をわずかに
慰める。そんな生活を送っていたムヒのところへ一通の手紙が届く。差出人は、か
つての恋人「すうすう」だった。結婚することを告げる内容。相手は、桜中学の同
窓生で、花火ちゃんの逆鱗に触れ「カレーライス」にされてしまった「ココイチ」
である。ココイチは大金持ちの息子だった。「けっ。いくらカレーとゆでたまごは
相性がいいからって…」。ムヒは手紙を破ろうとしたが、ふと読み返し、その文が
「縦読み」できることに気づく。「ム・ヒ・た・す・け・て・ま・だ・あ・な・た
・が・好・き」。すうすうは無理やり結婚させられようとしているのかも知れない。「何とかしなければ！」かつての正義感を取り戻したムヒだったが、自信がない。
今の自分に何ができるのか？　そんなムヒの前に、花火ちゃんが現れる……。