>>452 雅楽乃「あら、ようやく打ち明けてくださいましたね」
千早「……はい??!」
雅楽乃「度會姓の侍女をお連れになっていることから、
お姉さまの妃宮という姓が妃宮公爵家を指すことはすぐに分かりました。
そうなると、今までは聞き流しがちだった旧華族の縁戚関係の話題にも興味が出てくるというものです。
……妃宮の唯一人の御息女は20年近く前に御門家に嫁いでいるとか。
御門妙子様、千早様のお母上ですね」
千早「…………そ、そうですか。そこまで……」
千早「ですがそれならどうして……? 私……僕は男なんですよ。怒ってはいないんですか?」
雅楽乃「御門や度會の皆様方、学院長をはじめ聖應の上層部の方々、こぞって変質目的に手を貸すとは思えません。
何かよほどの事情がお有りになったのでしょう」
千早「う……」
雅楽乃「私はむしろ喜んでおります。お姉さまが殿方なら、その……誰憚ることなく愛を営めるのですから」
(回想モードの枠その1へ続く)