あのころ僕らは純粋で、なのに臆病で
―――誰かを傷つけることばかり怖れていた。
それが本当は優しさなんかじゃなくただの弱さだと、理解できずに。
弱さが誰かを傷つけることを知らなかった。
自分が誰かを傷つけていることに気づかなかった。
願ったのは、この穏やかな時間が永遠に続いてほしいと、ただそれだけ。
けれど、幸せな時間にはいつか終わりが来ることなら、
あのころの僕にだってもう、わかってた―――
主人公 佐々木涼は卒業を5日後に控え、
不足した出席日数を埋めるための補講へ出席していた。
その中で静かに振り返る想い出の日々。
3年間を仲間と共に過ごした図書室。
気の置けない友人。
照れ屋の後輩。
なんとなく好きになれなかったクラスメイト。
授業を抜け出して昼寝した保健室。
冷たい美貌の養護教諭。
両親の死後、自分を育ててくれた義理の姉。
そして―――
「卒業」という節目の時を前にして、
だからこそ。
徐々に強く、そして激しく。
それぞれの想いは募ってゆく……
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