嫉妬・三角関係・修羅場統合スレ 第4章

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476名無したちの午後
日記だ。
革の装丁がなされている少し高そうな日記だ。
僕の中に自制心と好奇心が起こった。特に前者は本人が
いないだけ尚のこと強かった。
しばしの思考。
けど結局は好奇心が僅かに勝り、僕は日記を手に取った。
ぱらぱらと頁をめくり、昨日の日記の所で手を止めた。
姉さんらしい綺麗な文字が飛び込んでくる。
「○月×日
ついに明日からは待ちに待った日がやってくる。
両親が旅行でいない五日間、家の中は私と明の二人っきり。
これで邪魔も入らずに私は明と結ばれることができる」
僕は目を見張った。
結ばれる?一体何を言っているのか。
胸の内がざわめきだすのを感じた。
477名無したちの午後:04/11/06 20:57:51 ID:F9DkmYqB
何処かから来る動揺を押さえ、僕は先を続けていく。
「多分明は戸惑うと思う。何と言っても姉弟ですものね。
だから最初の内は少し強引になるかもしれないし、
その為の道具だって一応用意してある。
けれどきっとうまくいく。
五日間、時間を掛けて愛し合えば明も、私が明のことを
どれだけ大切に想っているか分かってくれるでしょうから。
ね、明 私の 私だけの弟 明 明 明
明 明 明 明 明 明 明 明 明 明 明 明――――――」
かちゃん―――金属音。振り返ると濡れた髪を拭きながら
姉さんが後ろ手で部屋の鍵を掛けていた。
僕は呆然とその姿を見つめる。
と、姉さんはいつもの様に微笑んで
「明―――」
僕の名前を呼んだ。