「Piaキャロットへようこそ!! 3」その25

本文長いので数回に分けます。

＜オリジナルスタッフによる全年齢化にこだわりました＞
──今までにセガサターンで『Ｐｉａキャロ２』、ゲームボーイで『２．２』、ドリームキャストで『２．５』と発売され、
　　『３』はまだかなと思っていた読者も多いと思いますが、ついに発表されましたね。
多部田俊雄氏（以下、多部田）：実は移植のお話が最初に登ったのは２年くらい前なんです。
ちょうど『２．２』を作っていたところで、『２』と『３』の間にある物語を作ることから、結構詳しく内容をうかがい、
「完成のあかつきには、ぜひ移植をさせてください」と話していたのです。
ただ、“発売前の青田買いはしない”というポリシーがありましたから、
完成版を拝見するまでは、正式なお願いはひかえてました。
──これまでのシリーズ作品でもそうでしたが、
　　Ｗｉｎ版からの移植に際しましての、変更点や追加要素はあるんですよね？
多部田：最大の変更点は、もちろん全年齢化です。
これはただ単に１８禁シーンをカットするというだけではなく、
それを上回る量のオリジナルシーンを追加するというものです。
オリジナル部分のプロットはすべて、Ｗｉｎ版原作者の稲村竜一書きおこしていただきます。
さらに、そこに橋本タカシさんをはじめとする原作の絵描きさんたちの手による、イベントビジュアルが入ります。
当社が一番避けたかったのは、最近の他社の移植作品にも多く見受けられますが、
オリジナルの絵描きさん以外に頼んだ場合に、どうしても違和感が出てしまうことでした。
ゲームボーイ版『２．２』のドリームキャスト版『２．５』でも、
もとに似せようと最大限の努力をしましたが、微妙な違和感は払拭できませんでした。
そう言った意味で、今回はその心配がなく、不純物の少ない本物感のあるものができると思います。

──なるほど、かなり期待してます！
　　セガサターン版『２』の時は新キャラも追加されましたが今作では？
多部田：当初はもちろん検討しましたが、稲村さんとの討議の結果、追加キャラクターは加えないことにしました。
『３』は『２』以上に全年齢化に抵触してカットするシーンが多くて、
新キャラにビジュアル制作の労力をかけると、確実に他のキャラの内容が薄くなってしまうんです。
だからオリジナルキャラ追加はあきらめて、既存のキャラに全力投入で行きます。

＜“Ｐｉａワールド”の全貌がわかる集大成的な作りに注目！！＞
──今作で３作目となる人気シリーズですが、多部田さんにとって、
　　『Ｐｉａキャロ３』の魅力はどこにあると思いますか？
多部田：もちろん、一番は『Ｐｉａキャロ』シリーズの最新作だということ。
そして、セガサターン版で登場したともみたちの未来が見られるということ。
そして何よりも、全シリーズからキャラが登場し、
“Ｐｉａワールド”の全貌が明確にわかる、集大成的な作りだということが魅力的だと思います。
──“Ｐｉａキャロット”をめぐる人間関係が明らかになるのは、おもしろいですよね。
　　早くプレイしたいものですが、現在の開発状況はいかがでしょうか？
多部田：まず、Ｗｉｎ版を完全移植したバージョンを作り、コンシューマー用の画面やインターフェースを練り込みます。
Ｗｉｎの画面をそのままコンシューマーの画面に表示しようとすると、文字やアイコンがベタベタに潰れてしまいますから。
操作方法に関しては、昨年９月にＤＣで発売した『ＡＩＲ』の操作系が一つの完成型だと思っていますので、
そこで採用した機能やキーの割り当てを生かしていきたいですね。

＜気になる発売予定日は、２００３年２月！？　８月１０日のファン感謝デーも注目＞
──これからどんどん内容を詰めていく感じになりそうですね。
ところで、気になる発売日は……！？
多部田：来年２月を予定しています。今回は延ばしません。
──発売が待ち遠しいです！
　　そういえば、もう少し近い話で８月１０日のイベント（ファン感謝デー）では『Ｐｉａキャロ３』関連の企画もあるんですよね？
多部田：ええ。トークショーなどを企画中です。
夏祭り会場みたいなイベントにしようとしているので、
いっそのこと、キャロットデザインのアイスバーでも売ろうかと（笑）。
とにかく、来場者のみなさんを驚かせるようなネタをいろいろと仕込んでいますので、みなさんこぞってお越しください。
──楽しみにしています。では最後に、読者へのメッセージをお願いします！
多部田：まだまだ、皆さんが予想だにしないようなオマケ機能なども追加する予定です。発売をお楽しみに。
──本日はご多忙の中、ありがとうございました。

「“Ｐｉａワールド”の集大成的作品です」
「Ｗｉｎ版スタッフによる追加イベントに注目です！」
↑欄外（？）のコメント