消費者庁の6月27日に発表した資料から、2011年度の不慮の事故による死亡原因のうち、
窒息事故が9,727件とこの10年で最悪を記録していたことが分かった。窒息事故死の原因の半数(4,869件)が
食品を誤ってのみこむこと(誤嚥=ごえん)によるもので、こちらも同様に過去最悪となっている。
死亡者の大半は高齢者だが、乳幼児も毎年20人以上に上る。
消費者庁は食品による窒息事故の予防策とともに、応急手当ての方法も知ってほしいと呼び掛けている。
■窒息事故死が交通事故死を上回る
日本ではこの数年、消費者庁だけでなく、内閣府の食品安全委員会のほか文部科学省、厚生労働省、農林水産省、
国民生活センター、東京消防庁などが食品による誤嚥に関する調査研究などを行い、注意喚起を行っている。しかし、食品による窒息で死亡する人は後を絶たない。
日本人の不慮の事故による死因を見ると、2006年度には窒息事故(9,187人)と交通事故(9,048人)が逆転。
交通事故による死亡者数がそれ以降も減少の一途をたどり、2011年度には7,144人にまで低下したのに対し、窒息事故による死亡者数は減少せず、同年度には9,727人と過去10年で最悪を記録した。
窒息事故の原因の約半分は食品によるもの。死亡者の年齢の大半は65歳以上の高齢者が占め、
次いで45〜64歳、30〜44歳と年齢に比例して多い。一方、0〜4歳の乳幼児の死亡も年間20〜30人発生している。
食品による窒息事故の予防策として、消費者庁は次のような対策を示している。
食品を食べやすい大きさに切る。一口を無理なく食べられる量に
食事の際は、お茶や水などを飲んで喉を湿らせる
食べ物を口に入れたまま、しゃべるなどしない
食事中に驚かせるような行動をしない
食事中は遊ばない、歩き回らない、寝転ばない
(消費者庁ニュースリリースより)
ソース
http://kenko100.jp/news/2012/07/03/02 http://kenko100.jp/news/2012/07/03/~/media/Images/News/1207/emergensy.gif