「あ、……っ、はぁ……」
最奥まで辿り着いて、孟徳さんの動きが止まる。
もう、痛みは殆どない。それでも、私の呼吸が整うまで、孟徳さんはいつも必ず待ってくれる。孟徳さんの手が、頬に張り付いた髪を払い、後ろへ撫で付けてくれる。
「大丈夫、です」
「分かった」
粘着質な音がして、孟徳さんが引き抜かれる。縋り付くように、そこが収縮するのが分かる。
「あ、あっ、ぁあんっ!」
張り出した部分が、私の感じる場所を刺激する。奥から溢れ出す蜜が、卑猥な水音を立てる。
私の身体は、孟徳さんにすっかりと馴染んでしまった。こんなにも簡単に、孟徳さんを受け入れて、その形に身体が開いていく。
圧倒的な質量が、私を翻弄する。
「……っ、あ、だめ、です。そこ……っ、あぁあ!」
「だめじゃないよね? 凄く、気持ちよさそうだよ」
孟徳さんが、嬉しそうに笑う。繋がっている場所をなぞられて、身体が反り返る。
「だめ、壊れちゃ……ぁああっ!」
「本当に、君は可愛い、な……っ」
身体は、完全に自由にならないのに、孟徳さんを受け入れているそこだけ、別の生き物のように引くつき蠢いている。奥深くへと誘い込む動きを感じたのか、孟徳さんの動きが変わる。
「あ、やっ! ダメぇっ!」
「凄い……な。搾り取られそうだ」
何もかもが分からなくなるほどの悦楽に、私は身体を捩る。すると、かえって孟徳さんを締め付けて、もっと感じてしまう。
狂ってしまいそうな快楽の波に、翻弄される。
孟徳さんが、足を肩へ担ぎ上げる。これ以上ないほど孟徳さんを受け入れているのに、更に奥を目指してくる。
「無理、や、……っ、は、ぁああ!」
目の奥が、赤く染まる。
「ああ、イっちゃった?」
孟徳さんを受け入れているそこは、私の意志からもう完全に切り離されてしまった。絞り込むような動きで孟徳さんを締め付けている。卑猥な動きだと分かっているのに、どうすれば止められるのか私は知らない。
唇が乾いて、掠れた吐息しか漏れない。
「ここが、赤い……。君の身体は、本当に嘘がつけないね」
鳩尾から、腹部へと孟徳さんの指が落ちる。
孟徳さんが、見ている。
私を。
赤く染まった、傷痕を。
「いい、よ。……たまらない」
私の中で、一際大きくなって、孟徳さんが激しく奥へと叩きつけて来る。耐えられない。壊れそう。
「孟徳さん、好き……っ、あ……すき、です……っ!」
だから、壊して欲しい。
「ああ、俺も、君が好きだよ……」
とろとろに蕩けたそこが、孟徳さんの言葉に喜び複雑に絡みつく。
「可愛い、よ。君の中、凄くいい……。っ、奥、締まって……っく」
「ダメ、また、あ……っぁあああ!」