液晶テレビをPCモニタとして使うスレ Part15
Q:「滲み」問題とは?
A:特定の背景色と文字色の組み合わせで映像が滲む現象が報告されています。
なお、滲みというとアナログ接続(D-sub/D端子等)で発生する滲みや、
入力解像度と出力解像度が合っていないこと(スケーリング)による滲みと勘違いしやすいですが、
デジタル接続でDot by Dot表示をした際に発生する滲みの問題が存在します。
■見解まとめ
映像信号にはRGBとYUV(YCbCr:輝度色差信号)が存在する。
パネルやDVI等のPC信号はRGBであるが、
AV系の信号は様々な理由からYUV形式となっている。
(HDMIはYUV、互換性のためDVI-DのRGBもサポート、
単純な変換コネクタでDVI-D→HDMI変換できるのは互換性のおかげ)
人間の視覚特性などから色差情報は輝度情報よりも重要度が低いため
YUV444 :4(2x2)dot中輝度色差4dot分(1dotあたり24bit、欠落なし)
YUV422 :4(2x2)dot中輝度情報は4dot分、色差情報を2dot分伝送する(1dotあたり16bit)
YUV420/411 :4(2x2)dot中輝度情報は4dot分、色差情報を1dot分伝送する(1dotあたり12bit)
といった方式があり色差信号を省略することがある。
(デジタル放送:422、DVD:420、DV:411)
自然画像であればたとえ比較対象があったとしても違いに気づくのは困難だが
ドット数の小さな文字などの場合は1dotの間で色情報含め100%→0%など急激に変化し、
その1ドットの重要度が高いため視認性に影響のある滲みとして現れる
※逆に言えば自然画像(特に動画)ではこの違いはほとんど影響がない
AV系プロセッサ(映像エンジン)はYUV信号をベースに設計されることが多く
さらに、処理能力の制約などからYUV444では通せない系があった場合にYUV422等に落として通すことになる。
入力段でRGB/YUV444であった場合もフィルタ処理などを行うため内部でYUV422等へ変換が行われる。
この場合に「滲み」と呼ばれる現象が現れる。
価格競争によりハードウェアにコストをかけられないこと、
また、多機能化したTVにおいてもっとも負荷の高い状況でも破綻しない設計をせざるを得ないなどの理由が考えられる。