【2012】クソゲーオブザイヤー part58【携帯】

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61枯れた名無しの水平思考
12度にわたるパッチでいくらかのバグは解消されたものの、逆にパッチで発生したバグもあり、手つかずで残る物も含め、未だエラー報告は絶える事がない。
プレイヤーが自衛で取ったバックアップデータに公式が対応する有様である。
バグ以外はどうなのかと言えば、このゲームは画面をトントンとダブルタップし、イオンという女の子とコミュニケーションを取るのと、シャールという小妖精を育成し使役するのが主となっている。
まずコミュニケーションだが、セリフの量がかなり少なく、日に10分程度のプレイでも何度も同じセリフを聞かされる羽目になる。
セリフがネタ切れになるとイオンの体をお触りできる状態になるが、これもろくにパターンがない。
アップデートでセリフ量は徐々に増えているが、アップデート頻度が低いので焼け石に水、あっという間に消費されてしまう。

というかコミュニケーションと言っても、ほとんどはイオンのセリフを一方的に聞かされるだけで、会話にはならない。
たまに選択肢が出る事もあるが、選択肢が1つしかない「選択が出来ない選択肢」である事も多く、
イオンちゃんが「腕を組んで歩きたい」と言ってもプレイヤーは「歩きづらくてイライラしそう」と答える事しか許されないディスコミュニケーションっぷりだ。
機嫌のパラメータは存在するものの、時間でぐんぐん上がり、寝ればあっさりリセットされ、そもそも特にデメリットが存在しない。
一応イオンのリアルタイム・ライフ・シュミレーション(パッケージの記述より)の体裁を取っており、日々イオンが食ったり寝たり工作したりぼーっとしたりしているが、
これもパターン数が少なく、曲も一種類で、眺めていてもすぐに飽きてしまう。
外出などされた日には眺めて退屈どころの話ではなく、一切のコミュニケーションが取れなくなる有様だ。

だがもしかすると、我々は固定観念に囚われすぎなのかもしれない。何しろイオンちゃんは七次元人なのだ。
せっかくのデートがループする背景を3分ほど歩いて終わりなのも、
トイレ中のイオンちゃんをトントンすると「一緒に入る?」などと言い出すのも、
イオンちゃんがテーブルの裏で寝たり、壁に埋まったり、胴体が伸びたり、
テーブルから生えたりするのも、きっと七次元流のコミュニケーションなのだ。
ただ残念ながら、この名状しがたきイオンちゃんとの七次元コミュニケーションは我々の理解が及ぶ物ではなく、三次元的な認識ではやはりクソゲーと言うしかないだろう。